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(前回の続きです)
「文章の読解力」というと、漢字が読めること、あるいは語彙が豊かであることに目が行ってしまいがちです。
が、それは「読解力」の一部であって、すべてではありません。
文章を読み、これを数式に表すというのも、読解力の一つです。
これは「読解力」というものの中で、高度な処理能力を必要とします。
「読解力」を数字で表すのは難しいですが、「文章問題がほとんど解けない」という生徒さんの場合、その「読解力」は少なくても3学年程度は遅れていると、わたしは考えています。
さらに、その遅れの度合いが甚だしい場合、「学習障害」と呼ばれるようになります。
こうした生徒さんでも、日常生活を送るうえでは、全く問題がありません。
それもそのはずで、日常生活のほとんどの場面においては、それほどたくさんの語彙数は必要ないからです。
その証拠に、幼稚園に通う子供であれば、しっかり大人と意思疎通できます。
というより、子女が幼稚園に通うようになれば、いっちょ前の屁理屈も語れるようになります。
しかし彼らの日常生活において、「衆議院の定数是正」とか「カ行変格活用」などという語を用いることはありません。
その一方で、学校の授業が始まった途端、日常生活とかけ離れた抽象的用語のオンパレードにさらされることになります。
(次回に続きます)
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教育コラム「雨か嵐か」
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