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菊池さま
山岸です。
>その際、可能であれば、お名前をお出しし、記述内容を引用したいと存じますが、いかがでしょうか?
構いません。その方が読む人も信用すると思います。
>過分のお言葉ですが、ご指摘いただいた件を弊コラムにて扱い、具体性に欠ける情報源を元に、拙文を記した旨、書きたいと思います。
文章をまとめるうえで見てもらいたい資料(本質的なものや当時の背景を知るための資料など)がたくさんあるので書くのはそのあとにしてもらえますか。
まずは「公教育」においてそのようなことが誰もなんとも思わずできるわけがないと私が考える理由は、偏ったこと(政治的なこと以外でも)をしようとすると次のようになるからです。
高砂敏夫著『高校教育スクラップ−新制高校四十五年の軌跡−』(平成3年12月発行)という本がメディアテークの仙台市図書館にあります。
この人は角田高校など主に郡部の高校の教師を勤めた人で、一高・二高とは全く無関係です。
何らかの主張を以て書いた本ではなくて、本当にいろいろなことの寄せ集めのような本です。
その84ページに次のような文章があります。
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さて、下って昭和六十二年になっても、この問題はくすぶっていた。
同年三月二十日の朝日新聞は次の記事を載せていた。
秋田県で屈指の進学校の大舘鳳鳴高校で、大学進学率の向上とスポーツ振興をねらって、地元の各中学校に「できるだけ男子を受験させるよう要請」していることがわかった。
秋田県弁護士会では、憲法十四条(法の下の平等)と同二十六条(教育の機会均等)、「教育基本法」に違反するとして、秋田県教育委員会などに男女平等の進路指導を促す勧告書を送付した。
同校の生徒数は同年に千三十九人、女生徒は三一・六%であった。
学校の話では、女子はよい成績で入学しても、三年間のうちに男子に抜かれ、短大や専修学校に進む生徒が多い。
それに県内の伝統校で甲子園に行ってないのは本校だけで情けないとのOBの声もあるということだ。
県教委では、「校長の所感の一端として、男子が欲しいと述べたと聞いている。
差別につながるとは思えないし、選考過程で、女子の基準を厳しくするなどの不公平はなかった」と話していたという。
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306〜307ページには次のような文章があります。
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有名大学への特定高校出身者制限
この中教審の報告で、特に目立ったことは「一つの高校から特定の大学への入学者数を制限すべき」という事項であった。
それは、高校教育をゆがめている「学校歴」にこだわる意識をなくし、受験競争を和らげるには、「上部構造」を変える必要があるとし、入学者が特定高校出身者に集中しないよう、一つの高校からの入学者数を制限するというものであった。
また、有名大学に多数の合格者を出す私立の「六年制一貫校」について、生徒が「大都市圏で収入を保証された家庭の子ども」で占められ、「新しい特権階層形成につながりかねない」との見方を示した。
また、普通校、職業校の区分にこだわらない高校の新設、単位制度を柔軟に使って進級しやすくする、学校、学科間の移動をしやすくする、などを提言した。
しかし、四年制高校の設立や「飛び級」には消極的であった。
国公立大学の入試は、「分離分割方式」に一本化する。
この答申には、学歴や競争がはびこる社会で、「子どもを心理的な抑圧から解放したい」(河野重男・学校制度小委員会座長、当時お茶の水女子大学長)という願いがこめられていた。
改革の基本方向としては、次の事項を挙げていた。
①普通科と職業科の区分を緩める。
②総合的な選択ができる新タイプの高校設置の促進。
③各高校が個性を打ち出し、生徒が校風や教育内容で進学先を選べるようにする。
④学校・学科間の移動を容易にするため、途中年次にこだわらず途中年次に編入学定員を設ける。
⑤各学校・学科・コースの特色に合わせ、入試方法を細分化・多様化する。
⑥飛び級は実施しないが、数学に関してのみ大学入学年齢制限の緩和を試行的に実施する。
この中間報告はさまざまな物議をかもした。
朝日新聞は社説で「新しい特権階級の形勢につながるから一つの高校から特定の大学への入学者数を制限すべし」と唱えるのは論理がやや粗っぽく説得力に欠くのではないか(平成二年十二月二十日付)と論じていた。
有馬朗人・東大学長は「入学者数を制限することが許されるのか」と反発し、西原春夫・早大総長はじめ私立大関係者は激怒していた。
(『週刊朝日』GW増大号5−3・10、一九九一)
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以上です。
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