(前回の続きです)
前回のコラムで述べたように、「先輩・指導者のアドバイスを聞く」といっても、プロの落語家と生徒さんとでは事情が違います。
生徒さんに指導者の指導を受け入れてもらうには、時間と手間がかかります。
しかし、そうはいっても、「指導者の意見を素直に取り入れる」生徒さんのほうが、成績は伸びます。
それはプロであろうが、生徒さんであろうが、事情に変わりはありません。
もちろん、先輩や指導者のアドバイスといっても、全部を聞く必要はないと思います。
わたしとしては、結果が出てもらえれば、どういうやり方でもOKです。
が、結果が出ず、こちらの指導・アドバイスを聞こうという姿勢がないとしたら、それはアドバイスを受ける側に問題があります。
アドバイスを受け入れるということは、つまり、今までのやり方を変えていかなくてはならないということです。
これは脳味噌に負荷がかかります。
何しろ、これまで神経を使わなかったところに、注意を向けなくてはなりませんから。
ですから、人から何をどう言われようが、「これまで通り」のほうが、楽なのです。
ただ、それでは進歩がありません。
わたしもなるべく生徒さんには受け入れられるべく努力を続けます。
ですから、生徒さんのほうも、もう少し歩み寄ってほしいものだと、指導者のいうことを聞かない・聞けない生徒さんを見るたびに、感じざるを得ません。