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わたしのような者に限らず、家庭教師業主宰者ひいては受験産業にとっての最重要課題は、いかにして顧客を集めるかということです。
どんなによい講師をそろえ、またきめの細かいサービスをしようとしても、顧客が集まらない限り、どうにもなりません。
そこで、それを解決するのに使われるのが広告宣伝費です。
テレビ・ラジオのコマーシャル、新聞の折り込み広告、インターネットのホームページなどがそれに当たります。
この広告宣伝費については、ご家庭、受験産業の従業員、そこから仕事を回してもらっている家庭教師には見えづらいものがありますが、わたしの想像するところ、かなりの金額がかかっています。
例えば、その昔、宮仕えをしていた頃、「輸入品フェア」という催しをやった際、来場した方々に配布するパンフレット作成にかかわったことがありました。
そのときの製作費用が20万ちょっとで、「ずいぶん高いものだな」と感じた記憶があります。
もちろん、安く済まそうと思えば、いくらでも安くはなるのでしょうが、やはりそこはビジネスに耐えうるものでなくてはなりません。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
あまりにも貧相なものであれば、それはビジネス本来の信用まで揺らいでしまいます。
ではなぜこうした広告宣伝費が高くなるかと言えば、理由は単純で、基本的にオーダーメイドだからです。
オーダーメイドとなれば、製作には必ず人の手を煩わせるので、人件費が発生します。
このようなパンフレット1枚作るのすら、こういう値段がかかります。
インターネットのサイトにしても、事情は同じようなものです。
とすれば、テレビコマーシャルは.....考えるだけで、目が回りそうです。
もちろん、大量にこうした広告を発注すれば、1件当たりの値段は下がりますが、そうするためにはある一定以上の広告宣伝費は必ず支出し続けていかねばなりません。
これらの広告宣伝費は、どこからも持って来ようがないので、すべてご家庭からの指導料で賄われます。
わたしのように吹けば飛ぶような個人主宰者ですら、しかるべきものを作ろうとすれば、一定以上の金額はかかっています。
以上、ご参考までに。
公立高校内申書の問題点については、弊コラム「公立高校の内申書に関する考察 〜家庭教師の職にある者として自覚していること」(2014年12月8日〜16日掲載)で述べた通りです。
今回は視点を変えて、学校・ご家庭・受験産業にとって、それぞれが受けるメリットについて述べたいと思います。
まず、現在の内申書の評価方法、すなわち、1年生〜3年生までを平等に評価の対象とし、実技科目の評定を2倍して換算するという方式は、最低でもあと数年続くと思われます。
と申しますのは、現在の方式で入試が行われてから本年3月で3回目であり、制度として緒についたばかりだからです。
県教育委員会といった公の組織は「朝令暮改」と言われるのを非常に嫌います。
ゆえに、種々の問題はあってもしばらくはこの方式で進めていくでしょう。
もし改定があるとしたら、2〜3年程度の周知期間を経て移行するはずです。
よって、現在の中学生が高校受験をする間は変化がないと思われます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
現在の評定基準で求められているのは、一言でいうと、「1年生のころからコツコツ努力し、あらゆることを満遍なくこなす」ことです。
生徒さんにとっては負担が大きく、ここがとかくやり玉に挙げられる部分です。
しかしながら、入試制度は、本来、試す側に都合がよくなるように決めるものであって、試される側、すなわち生徒さんの側に合わせることはありません。
高校は義務教育ではないのですから、当然と言えば当然です。
ただ変更があるとすれば、生徒さんの負担が大きくなりすぎて、中学校の指導現場から正常な学校運営ができないという声が多数上がったときです。
これに関しては、その昔、神奈川県で「アチーブメントテスト」という制度の前例があります。
神奈川県では、1980年代より、入試一発勝負の比率を下げるため、「アチーブメントテスト」なる試験を中学2年の3月に全県下で実施し、それを入学者選抜の判断基準に用いました。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
この制度は、内申点と合算すると、最大で75%の点数が入試をやる以前に決まってしまうというものです。
教育現場から問題が指摘され、1990年代に入って廃止されました。
本県の現行制度においては、このアチーブメントテストの失敗に学んだのか、「学校現場の声」に大きく配慮したものになっています。
現在の判定基準に関して学校側が受けるメリットは、1年生のうちから成績を内申書に組み入れることで、1年生のうちからしっかり学習させるためのカカシにできるということです。
これはどういうことかと申しますと、例えば、「内申書の判断基準は3年生だけとする」とした場合と、「内申書の判断基準は1〜3年生全学年を対象とする」とした場合、どちらのほうが全体として生徒さんは1年生時からコツコツ勉強するようになる可能性が高いのか、ということを考えればよくお分かりになるでしょう。
学校側としては、生徒さんが1年生時からしっかり勉強するというのが望ましく、また学校運営上も都合がいいわけです。
ということは、中学校側として、本制度のもとで しかるべきメリットを受ける結果になります。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
次にご家庭が受けるメリットとしては、「成績の良くない生徒さんほど得をする」というシステムです。
どういうことかと申しますと、試験では通常0点〜100点という1点刻みの101段階で差を表しますが、通知表の評価は1〜5の5段階です。
ここで1という評価はよほどのことがない限りつきませんから、実質4段階で振り分けがなされています。
例えば、以下のような基準があったとします。
(定期試験の点数)
0〜40点 評定2
41〜60点 評定3
61〜85点 評定4
86〜100点 評定5
また0点でも、45点でも評価が2であるとすれば、点数が低い生徒さんほど成績が底上げされる、すなわち得をする結果になります。
このやり方だと、成績のいい生徒さんほど、損をしてしまいますが、定期試験の成績は「水物」であって、いつどのように下がるか分かりません。
よってこの方式であれば、ご家庭から苦情が出てくる動機は低くなるでしょう。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
また受験産業としては、「1年生のころからしっかりやっておかないと後になってこれだけ困る」という具合にご家庭への営業活動がしやすくなります。
わたしも受験産業に携わる者として、目に見えない形ではありますが、こうしたメリットを享受してきたのでしょう。
以上に記したとおり、公立高校の内申制度は、学校・ご家庭・受験産業それぞれに何がしかのメリットがあります。
その一方で、もちろんこの制度には欠点があります。
それは以前にも指摘した通り、学校間の学力格差が厳然としてあり、A中学の上位30%以内と、B中学校の上位30%以内では、大きな開きがあるということです。
そして1・2年生の評定という「悪しき過去の内申」に入試が引きずられてしまうという2点です。
しかし上述したようにメリットも存在する以上、内申書はなくならないし、なくせません。
「内申制度に百の文句を言うより、一の対策」.....これに尽きます。
家庭教師派遣会社と家庭教師の関係は、ご家庭から見ると、いわば「裏」の部分です。
それはなかなか見えづらいものですが、今後のご参考のために書くことにします。
まず、派遣会社と家庭教師は、委託契約の関係、すなわち、元請け(=派遣会社)と下請け(=家庭教師)の関係にあります。
例えば、テレビをヤマダ電機で買うと、配送・取り付けをしてもらったりすることがありますが、そのときの作業員はヤマダ電機の社員ではありません。
ヤマダ電機から依頼を受けた別会社の人です。
ちょうどそれと同じ構図です。
一方で、家庭教師を社員として遇している会社もわずかながら存在します。
「昔、落語家、いま、サッカー選手」のテレビコマーシャルを流している某派遣会社は、その昔、家庭教師の社員制度がありました。
が、今は全面的に委託契約に移行しているようです。
もちろん、社員となっていた家庭教師は、もともと中にいる管理・営業担当の社員とは給与体系は違うのでしょうが、委託契約にしないと費用がかさんで、会社が成り立たないようになったのでしょう。
現在、関東地方に家庭教師が社員となっているところは1社知っていますが、宮城・仙台の場合は、わたしの知る限りありません。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
家庭教師は派遣会社から委託を受けるという形をとっているので、報酬は「やった分、後払い」で得ています。
月謝制をとる派遣会社はたいてい1か月前払いで指導料をご家庭から得ていますから、収入と支出の時間差分だけ資金運用ができて、受取利息という収入を得ることができます。
それから家庭教師は前述の通り、「やった分だけの出来高払い」です。
どこそこの学校に何名合格させたらボーナスが出るなどということはありません。
ただ実績が出ると、仕事は優先的に回してもらいやすくなりますので、それが「ボーナス」と言えなくもありません。
家庭教師が通常の指導料以外に受け取れるのは、交通費だけで、入会金・管理費など諸経費と称されるものは、すべて派遣会社の収入になります。
個人主宰の家庭教師は、上述したようなシステムに慣れているので、指導料については、「指導した分の後払い」「交通費以外の諸経費は掛からない」などを前面に出して、派遣会社との違いを売りにしているというわけです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
また派遣会社が家庭教師を募るに当たっては、以下のような文面を使用しています。
たぶん、ご父兄の方は、派遣会社のサイトは見ることがあっても、任に当たる家庭教師の募集サイトをご覧になることはまずなかろうと思います。
派遣会社のサイトにある内容と、以下とを比較してお考えになるのも一興です。
<仙台に本拠地を置く某社>
対象となる方・資格: 大卒、及び大学院生(見込)※大学生不可 ☆女性活躍中/経験者歓迎/副業・短期可
待遇・福利厚生: ◆研修有 ◆資格取得補助 ◆交全給 ◆託児所料金等一部負担(弊社規定有)
<全国規模で、非常に知名度が高い某社>
職種: [委]【まずは簡単登録】未経験OKの家庭教師!
対象となる方・資格: 18歳以上の方 ★未経験の方、大歓迎! ★学生・フリーター、主婦(夫)の方大歓迎!★経験者優遇!
アピール情報: 未経験からスタートOK◎「超短期1回だけ」「土日のみ、平日のみ」など様々な働き方ができるので、授業やプライベートの予定と合わせやすい!1日1コマ〜、英語のみなど、得意科目だけでももちろんOK!他にも交通費全額支給、報酬UPなど待遇も充実!
以上は、一部を抜粋したものです。
どういう基準で各社が家庭教師に接しているか、よく分かる内容となっています。
過日、指導中に生徒さんから以下のような話がありました。
.....先生(=菊池のこと)、「歴史を勉強する」って、どういう意味があるんですか?
地理とか公民っていうのは、今のことを勉強するわけですよね。
日本の気候が地域ごとにどう違うとか、国会の仕組みとか勉強するっていうのは何となく分かるんですよ。
でも歴史って昔のことですよね。
徳川家康とか、平安時代のこととか、そんな昔のことをやる意味ってあるんですかね?
.....
なかなか鋭い指摘です。
この生徒さんは理系志向で、文系教科に対する関心は理系のそれに比べると高くありません。
それはそれぞれの「好み」がありますから、そういうものがあるのは、当然と言えば当然です。
彼の偉いところは、どちらかといえば関心の高くない社会という教科を「自分は関心がないんで、覚えたくない!」とするのではなく、地理や公民の学習意義をきちんと認めていることです。
わたしは「すばらしいですね。こういう質問は大好きですよ」と言って、あらましこう伝えました。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
.....君は10年ちょぼちょぼくらいしか生きていないから、あんまり「過去」とかいうものを考えたことがないのかもしれませんが、「今」のことを理解するのには、「今」のことだけを見ててはなかなか分かりづらいところがあります。
例えば、友達の言動に疑問を持って「なんでアイツはああいう場面で、ああいうことを言ったり、したりするんだろう」と考えたとき、その人がどういう環境に育ったのかを考えると、「なるほど、だからあんなふうにしたのか」と分かることがあります。
それは国と国の間でもそうで、中東でなんであんなにイザコザばかり起きているのか、イスラエルとイスラム諸国はなぜ争っているのか、ということは、「今」のことだけ見ていては絶対に分かりません。
過去どういう歴史を経てきたのかということを詳しく見ないとダメですよ。
そういうことのために必要なんでしょうね。
.....
その生徒さんは「なるほど」と納得したようでした。
生徒さんに社会を指導していると、歴史については、今とのかかわりが薄くなってしまうので、他の分野に比べると、どうしても志気が弱まる傾向にあります。
そういう生徒さんにいくら「今のことを理解するために、過去のことをしっかり学ぶ必要がある」と説いたところで、「だから、何?」で終わってしまいます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
そこで、「歴史の点数をどうやってあげるか」ということですが、浪曲にある「何が何して何とやら」ではありませんが、それぞれの出来事を点としてとらえず、「連続しているもの」としてとらえると、成績はよくなります。
例えばこんな感じです。
十字軍遠征→結局痛み分けでヨーロッパ全土食糧不足→ 腐りかけた肉でも食ベる必要があるので金持ちが香辛料を欲しがる→香辛料探し世界の旅→ そんな中の一人が近道発見のために無茶な航路を突き進む→コロンブス、 アメリカ大陸到着
という風にです。
こうすれば、十字軍遠征とコロンブス米大陸到着の順番を間違えることはありません。
またこうした流れをつかむため、学習漫画が多数発売されており、それを読むのもいいです。
これらは「歴史 学習漫画」という検索ワードをネットに入力すれば、入手するのにさほど難しくありません。
金額が張るとお考えなら、お近くの図書館を利用するのも手です。
そしてこれが一番大切ですが、問題集は何度も繰り返して解くことです。
歴史は覚えることが多くて大変ですが、 これで何とかなるのではないでしょうか。
先週は、高校及び仙台市以外の中学校の総体で、現在、仙台市内の中学校の総体です。
そのようなわけで、指導は先週から今週にかけて振り替え休日がらみの特別スケジュールとなりました。
運動部に所属している生徒さんは「総体!総体!」で大変でしたが、そのあとすぐに中間試験があり、現実に引き戻されます。
中間試験については、特に中学2年・中学3年の生徒さんは、2月の学年末試験以降のところが範囲になっていますから、かなり広いです。
とりわけ、理科・社会、中3生の歴史は非常に広く、教科書の範囲が地理と併せて150ページ近くになるという学校もあります。
英語や数学は積み上げていく教科であり、数学に関しては計算問題が主となっていますから、いつもの試験と異なるところはありませんが、特に社会が大変ですね。
だいたい生徒さんは、進級すると、なぜか3月以前のものを記憶からリセットしてしまいがちですが、学校の先生はしっかり範囲にカウントします。
ついこないだも、こんな会話がありました。
生徒さん: 今回、歴史、こんなに範囲が広いんですよ。
菊池: そうですね。でもそうなるっていうことは、2月の学年末試験のときに言ってましたよ。
学年が変わっても試験範囲には含まれるから、手抜きをするなって.....
生徒さん: でも、それって何だかずるくないですか?
菊池: .....
「ずるい」って言われても、学校の先生としては困ってしまうだけでしょうが、そういったところで範囲が狭まるわけではありません。
入試であればもっと範囲は広いですから、特に中間〜上位層の生徒さんは、プレ入試と考えて臨んでほしいものです。
中3の歴史の出題範囲は、入試でも頻出のところですから。
そういう理由なのか、学校から配布される副教材のワークも、理科・社会については、進み具合が今一つよくない気がします。
さてさて、今週もせっつきまわる週になりそうです。
多くの高校はそろそろ定期試験の季節を迎えます。
わたしも日々、対策に取り組んでいます。
さて、中堅以上の高校になると、どの教科も中学時よりぐっと難易度が増します。
英語・数学、分けても数学は高校に入った途端に定期試験で赤点・低空飛行を繰り返し、常に数学に対して戦々恐々としている高校生が実に多いようです。
そうした生徒さんの多くは、数学が入試にない私大文系に進学しますが、それでも数学は授業にあり、頭痛の種になります。
ではなぜそうなってしまうかというと、原因はたったの一つ「勉強量不足」です。
いろいろな理由でそうなったのでしょうが、わきで見ていると、中学と同じ感覚で授業に臨んでいる人が実に多いのです。
高校は同じレベルくらいの人が集まっていますから、中堅以上でこのようにしていると、あっという間に分からなくなります。
ただそういってしまうと、話はそこで終わってしまうので、それを解決するために、具体的な話をしていきます。
定期試験における数学の赤点、もしくは低得点から脱する方法としては、こうした生徒さんの場合、「何をどうやればよいか、皆目見当がつかない」状態であろうと思われますので、「とりあえずやれそうなこと」を以下3点示します。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
1.予習・先取りしていく
この手の生徒さんの場合、予習・先取りをせず、ぶっつけ本番で授業に臨んでいることが実に多いです。
これではいつまでたっても授業が分かるようになりません。
授業が分かることは、低得点脱出の第一歩です。
必ず予習・先取りをして授業に臨みましょう。
生徒さんによっては、予習をしようとしている形跡のある場合はありますが、やり方がいかにも浅く、せっかくの予習がかえって無駄になっているような場合もあります。
教科書を授業直前にチャチャッと読むだけとか、公式をさらっと眺めただけとか.....
それでは不十分です。
予習・先取りのやり方については、後に示します。
2.予習・先取りができない場合、当該分野の最初に戻って復習
いざ予習・先取りをしようと勇んだところで、どういうことが書いてあるか、全く理解できないということがあるかもしれません。
そうした場合は、「急がば回れ」という言葉のごとく、当該分野の最初に戻って復習したほうが結果として早道です。
最初から学習するのは、いかにも学習しようとする意欲をそいでしまいますが、それはしっかり勉強してこなかったツケを払うべきものと我慢しましょう。
実はこれが最も大変で、踏ん張りどころです。
復習のやり方については、後に示します。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
3.勉強のやり方は「教科書読む→例題を見て練習問題を解く→教科書ガイドで正否を確認」
予習・先取りにせよ、復習にせよ、「ではどういうやり方でやればよいのか」について、このタイプの生徒さんは「何をどうしたらよいか分からない」ということが多いです。
そこでやり方としては、「教科書読む→例題を見て練習問題を解く→教科書ガイドで正否を確認」という作業を繰り返し、教科書の学習を進めていってください。
丁寧にやっていけば、公式のようなものは自然と身についていくでしょう。(数学Ⅱの三角関数の公式を除く)
ここで教科書ガイドは必携です。
入手はアマゾンなどのネットからでもできます。
ただし注文の際には出版社に注意してほしいことと、同一出版社が複数の教科書を出していますので、教科書の表紙の左上にある番号をしっかり確認してください。
練習問題は全問しっかり解いていくのが理想ですが、偶数番だけ解くという風に、間引いてもかまいません。
むしろ時間をかけずに全体を網羅するには、「間引き学習」のほうが有効です。
以上を実践すれば、授業の理解度が増し、また勉強量も確保されるので、めでたく赤点脱出となります。
実際この方法を忠実にやることで、多くの生徒さんが赤点・低得点を脱し、結果を残しています。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
「数学は積み上げ教科だから、1年生の最初のほうからやらなくては点数が上がらないのではないか?」という考え方もあるかと思います。
確かに数学はいろいろな分野が相互に関連しあっているので、それはいかにもそのとおりです。
とはいえ、わたしの見る限り、各分野の結びつきは高校数学の場合、それほど強いわけではありません。
中学でも中2でやる図形の証明問題がさっぱりできなくても、進級して中3でやる因数分解や平方根など、計算を主体とした分野はとっつきやすい、ということがあるように、高校でもそういうことはあります。
例えば、ベクトルはできなくても、数列はできるようになる、というのは十分あり得ることです。
高校1年でやる2次関数が何とか形になっていれば、赤点脱出は可能です。
中堅以上の高校に入学した生徒さんならば、上記のようなことは、独力でやりこなせるだけの力は十分にあります。
そしてやったあとでは、必ず何らかの成果が出ますから、それが自信につながり、他科目の成績もよくなっていきます。
数学ができるようになるということは、他のどんなことができるより、勉強していくうえで自信がつくものです。
さあ、一歩踏み出しましょう。
現在のセンター試験に代わる大学入試方式の素案が発表されました。
まとめると2点に集約されます。
1.対象となるのは現在中学1年生以下の生徒さんが大学入試を受験するとき。
現在、中学生・高校生となっている生徒さんは浪人した場合にかかわってくる。
2.方式は2パターン
(A)学力評価テスト.....難関・中堅大学が活用。現在のセンター試験に代わるもの。
(B)基礎学力テスト.....難関・中堅以外の大学が活用。高校1年生で履修する範囲を試験する。
記事には書いてありませんが、「学力評価テスト」と「基礎学力テスト」の相違は、「学力テスト」が現在のセンター試験に代わる一次試験を想定したもので、「基礎学力テスト」は主に推薦入試の際に、学力を図るうえで指標になります。
よって、これまで「推薦入試」というと、定期試験の評価だけだったのが、「基礎学力テスト」の受験が求められる場合が多く出てきます。
毎日新聞 平成27年6月19日記事より引用
>>>
文部科学省は18日、大学入試改革の柱として制度設計中の二つの新テストの素案を明らかにした。
現行の大学入試センター試験に代わって2020年度から実施する「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」は、「思考力」を重視するために問題文の長文化や記述式問題の採用を検討する。
19年度導入を目指す高校生の基礎知識の定着度をみる「高校基礎学力テスト(仮称)」は、国語、数学、英語の3教科でスタートさせるという。
両テストとも現在の中学1年生から対象になる。
文科省が設置している専門家会議が素案をたたき台として8月をめどに中間報告をまとめる。
新テストの導入は昨年12月に文科相の諮問機関「中央教育審議会」が答申した。
「学力評価テスト」は難関・中堅大学のような「選抜性が高・中程度」の大学入試で活用。
「基礎学力テスト」は入試が主目的ではないが、定員割れしたり学力不問だったりする「入試が機能していない」大学が入学選抜の参考資料に活用することも想定する。
文科省は制度設計するため今年2月に専門家会議を設置した。
素案は18日午前の専門家会議で示された。
素案などによると、「学力評価テスト」は大学入試の1次試験の位置づけ。
試験科目は現在のセンター試験の30科目から減らした上で、どんな力を重視するのかを科目ごとに明確にした問題構成にする。
例えば、地理歴史・公民なら日本史と世界史の関連づけなど「歴史的思考力」を重視。
英語は「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能をみるため別日程での実施を検討する。
情報活用力をみる新科目も検討する。
思考力を判定するため、問題文の長文化▽教科を横断するような問題▽記述式問題−−を採用する。
「基礎学力テスト」は高校2、3年生を対象に国数英の3教科で始める。
理科と社会は現在改定作業中の新学習指導要領の実施に合わせ、23年度以降に導入する。
主に高校1年で履修する範囲の基礎問題を中心に出題する。
結果は10段階以上のレベル別に示す。
段階を示すことで「次のレベルを目指そう」という学習意欲を喚起し、学力の底上げを図るという。
希望参加式で、夏と秋の年2回実施する。
両テストとも受験者はパソコンを使って解答する方式を検討する。
ただ、両テストとも受験者が数十万人規模となる上、それぞれ年複数回実施するとなれば、問題作成や採点が大きな課題だ。
効率化にはパソコンを使ったテスト方式が不可欠で、今後はパソコンの整備費を確保できるかや採点のための技術的な問題をクリアできるのかが焦点になる。
文科省幹部は「今の技術レベルならできる。受験者の少ない科目から試行導入しながら可能性を探る」と話している。
標題のとおり、文化祭の日程が各校のサイト上で発表されています。
うち、仙台圏の高校につき、一覧にしました。
宮城県内の公立高校については、こちらから一覧表をダウンロードできます。
また私立高校については、各校のサイトに発表されているものから転記し、サイトに記載のないところは、各校に個別に問い合わせ、確認しました。
下記は断りがなければ、一般公開の日程です。
オープンスクールと併せ、志望校の文化祭に赴くと何らかの刺激になるかと思います。
予定は平成27年6月19日現在のものです。
学校名 | 文化祭名 | 開催日 | 実施時間 | 備 考 | |||
名取 | 名高祭 | 9月5日 | 土 | 9:00 | 〜 | 14:00 | 全日制・定時制同日開催 |
名取北 | 北高祭 | 8月29日 | 土 | 10:00 | 〜 | 15:00 | |
亘理 | 亘高祭 | 10月24日 | 土 | 10:00 | 〜 | 13:30 | |
農業 | 宮農祭 | 10月24日 | 土 | 10:30 | 〜 | 13:30 | |
仙台一 | 一高祭 | 8月29日 | 土 | 12:00 | 〜 | 16:30 | |
8月30日 | 日 | 9:00 | 〜 | 16:30 | |||
8月31日 | 月 | 9:00 | 〜 | 13:30 | |||
仙台二華 | 宮城県仙台二華中学校・ 高等学校文化祭 | 8月29日 | 土 | 13:30 | 〜 | 15:30 | |
8月30日 | 日 | 9:00 | 〜 | 15:00 | |||
仙台三桜 | 三桜祭 | 8月29日 | 土 | 12:30 | 〜 | 15:00 | |
8月30日 | 日 | 9:00 | 〜 | 14:00 | |||
仙台向山 | 向陵祭 | 8月30日 | 日 | 9:00 | 〜 | 14:00 | |
仙台南 | 南高祭 | 8月29日 | 土 | 9:30 | 〜 | 14:00 | |
仙台西 | 西陵祭 | 9月5日 | 土 | 9:00 | 〜 | 14:30 | |
仙台東 | 東風祭 | 9月5日 | 土 | 9:00 | 〜 | 14:00 | |
工業 | 宮工祭 | 10月24日 | 土 | 10:00 | 〜 | 16:00 | |
10月25日 | 日 | 9:00 | 〜 | 13:00 | |||
仙台工業 | 仙工祭 | 10月31日 | 土 | 10:00 | 〜 | 16:00 | 定時制課程は実施しません。 |
仙台二 | 北陵祭 | 8月29日 | 土 | 13:30 | 〜 | 17:00 | |
8月30日 | 日 | 9:00 | 〜 | 14:00 | |||
仙台三 | 三高祭 | 8月29日 | 土 | 9:00 | 〜 | 15:00 | |
宮城一 | 秋桜祭 | 8月29日 | 土 | 9:00 | 〜 | 15:00 | |
宮城広瀬 | 広高祭 | 9月5日 | 土 | 9:00 | 〜 | 13:30 | |
泉 | 泉高祭 | 7月4日 | 土 | 9:00 | 〜 | 14:30 | |
泉松陵 | 松陵祭 | 7月4日 | 土 | 9:30 | 〜 | 14:00 | |
泉館山 | 翠樅祭 | 8月30日 | 日 | 9:30 | 〜 | 14:30 | |
宮城野 | 文化祭 | 7月18日 | 土 | 9:30 | 〜 | 15:00 | |
仙台 | 仙高祭 | 8月29日 | 土 | 9:00 | 〜 | 14:30 | |
仙台商業 | 仙商祭 | 11月15日 | 日 | 10:00 | 〜 | 14:00 | |
仙台青陵 | 青陵祭 | 8月29日 | 土 | 9:15 | 〜 | 14:00 | |
塩釜 | 塩高祭 | 9月5日 | 土 | 9:00 | 〜 | 13:30 | |
多賀城 | 多高祭 | 8月29日 | 土 | 9:00 | 〜 | 14:00 | |
松島 | 松高祭 | 10月24日 | 土 | 9:30 | 〜 | 14:00 | |
利府 | 利府高祭 | 8月29日 | 土 | 10:00 | 〜 | 14:00 | |
黒川 | 黒高祭 | 10月10日 | 土 | 9:00 | 〜 | 16:00 | |
富谷 | 樹咲祭 | 9月5日 | 土 | 9:00 | 〜 | 14:00 | |
宮城学院 | 文化祭 | 8月30日 | 日 | ||||
仙台育英 | 育英祭 | 10月3日 | 土 | 多賀城キャンパス 開催 | |||
10月4日 | 日 | ||||||
仙台高専 | 高専祭 | 10月31日 | 土 | 名取・広瀬キャンパス 同時開催 | |||
11月1日 | 日 | ||||||
仙台白百合 | 学園祭 | 8月29日 | 土 | ||||
8月30日 | 日 | ||||||
東北学院 | 学院祭 | 9月5日 | 土 | ||||
9月6日 | 日 | ||||||
尚絅学院 | 尚絅祭 | 7月18日 | 土 | ||||
東北学院榴ヶ岡 | 榴祭 | 9月4日 | 金 | ||||
9月5日 | 土 | ||||||
東北高校 | 東北高祭 | 10月17日 | 土 | 小松島・泉キャンパス 同時開催 | |||
聖和学園 | 聖和祭 | 9月5日 | 土 | 薬師堂キャンパス | |||
9月6日 | 日 | ||||||
三神峯祭 | 9月4日 | 金 | 三神峯キャンパス | ||||
9月5日 | 土 | ||||||
聖ドミニコ学院 | ドミニコ祭 | 7月11日 | 土 | ||||
明成 | 学園祭 | 8月29日 | 土 | ||||
聖ウルスラ学院英智 | 聖ウルスラ英智祭 | 8月30日 | 日 | ||||
常磐木学園 | 学園祭 | 8月29日 | 土 | ||||
仙台城南 | 城南フェスティバル | 9月5日 | 土 | ||||
東北生活文化大学高校 | 生文祭 | 9月4日 | 金 | ||||
9月5日 | 土 |
すでに報道されている通り、公の選挙で投票できる権利が、これまでの20歳以上から18歳以上に年齢引き下げがなされます。
ちょうど中3生はこれから公民分野を勉強することになり、その際、授業中に説明があることでしょう。
また高校の政治経済でもかかわってくるところです。
学校の教科書はこれまでどおりの記述なので、訂正指示が授業中にあると思われます。
この件につき、受験産業に携わる家庭教師としての立場から申し上げますと、この法律改正はこれから各種試験で必出・頻出となります。
なぜなら、出題者の心理として、改正があったところを出したくなるものだからです。
そしてニュースなどの報道に接しているかも試したくなることから、特に中3生の社会の定期試験では、かなりの確率で出るはずです。
中には「この改正点は必ず出す」と予告する先生もいらっしゃることでしょう。
配点としては2〜3点と思われますが、こういうところを落とさず、確実に点を取っていきたいものです。
それから以下は受験産業に携わる者としてでなく、菊池個人の見解です。
現在18歳となっている高校3年生の諸君は、「突然18歳で選挙権って言われても.....」という感じで大いに戸惑いがあることでしょう。
報道では「国政選挙は来年行われる参議院選挙から投票できる」となっていますが、総理大臣がその前に衆議院の解散を行えば、来年を待たずして諸君は投票ができることになります。
また地方公共団体の各種選挙が行われれば、それにも投票できることになります。
来年.....などというわけでなく、権利行使のできる日はいますぐにでもやってきます。
そこで、わたしの伝えたいのは、2点です。
まず一点目が、決して棄権をしないでほしいということです。
わたし自身、選挙はこれまでに一度も欠かしたことはありません。
当日都合のつかないときは、必ず期日前投票を行っています。
民主主義における投票という制度を得るため、人類はこれまで大きな代価を支払ってきました。
自由に投票ができるということは、幸せなのです。
我が国とはご近所さんである中国や北朝鮮に思いを巡らせば、それは容易に分かります。
あちらは、一党独裁で、共産党もしくは労働党が国家行政機構の上にあるという国です。
我が国のような選挙の仕組みはありません。
第二点目として、もし「だれに投票したらよいか分からない」ということであれば、棄権するのではなく、白票を投じてほしいということです。
白票を投じるなら、棄権するのと変わりないではないか、という考えもあるかもしれませんが、それは全く違います。
わたしは以前に選挙の開票のアルバイトをしたことがありますが、意外なほど白票を投じる人がいるのに驚きました。
白票を投じるというのも、国民としての立派な意思表示です。
そしてこの白票が多くなってしまえば、何らかの形で問題になります。
事実、先の仙台市長選では投票率が低いことに加え、無効投票(多くは白票)の多さがマスコミで取り上げられました。
もともと参政権というのは、近代国民国家において、国防の義務とワンセットです。
我が国の場合は、この義務に明文の規定はありませんので、今回は話題になっていませんが、「18歳選挙権」ということは、そのうち20歳以上の人たちに課された義務も付随してきます。
ゆめゆめお忘れなきように願います。
以前教えていた生徒さんで、覇気のない生徒さんがいました。
指導のほうは、よくある「志気の低い生徒さん」で、かろうじて指導ができるという感じでした。
顔を見ても、ほんとうにつまらなそうにしており、いつもネガティブな言葉を発します。
高校受験の際も、「別にどこでもいい」と公言し、ある公立高校を受験するも、当然のことながら合格点に達せず、ある私立高校へ進学しました。
また指導中には、将来のこともちょっと話をしました。
彼いわく「働きたくない。でも、お金がないと困るから、将来はコンビニでレジのアルバイトをやっていきたい。楽そうだから。忙しいところは嫌なので、なるべく人のほとんど来ないようなコンビニがいい」とのこと。
そんなに人の来ないような、儲からないところに、わざわざコンビニを作ろうという人はいるわけがないのですが、そこまで考えは及んでいないようでした。
中学生にあるような反抗期でそういっているのかとも考えたのですが、そうでもないようなので、これでは親御さんも大変だろうなと思った次第です。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
「将来はとりあえず、コンビニで働きたい。楽そうだから」というのは、現時点における彼の価値観です。
当然ながら、将来においてほんとうに必要なことは見えていません。
実は、こういう価値観を持っているのは大人にもいます。
20歳をこえてこのような考えであるなら、これはこれで、その人の生き方です。
これが高じると、以下の動画のような人たちになります。
→動画が表示されない場合は、こちらから
しかし、中学生というのはまだ「何にでもなれる」 可能性があるわけですから、いかにももったいない話です。
自分の子供が彼のようなら、ご父兄は親としてどう対処していけばいいのでしょうか。
彼のような価値観を持っている子供に、「いい会社に就職するために勉強しなさい」と言ったとしても意味がないのはお分かりでしょう。
なぜなら彼に「いい会社に就職する」という意向は全くないからです。
むしろそうした言葉に反発し、ますます自分の考えを固めていってしまうでしょう。
そこで、考え方を変えて、「いい会社に就職するために勉強する」という話ではなくて、「一生アルバイトのままでいい」という価値観に対して、子息が「自分の考えでいいのだろうか?」と疑問を持つよう水を向けるようにしてはどうでしょうか。
具体的には以下のやり方でやっていきます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
まずは、子息が、いまどんなことを考えているのか、それを知る必要があります。
・いちばん楽しいこと
・悩んでいること
・興味のあること
・将来、どんな仕事をしたいと思っているのか、あるいは漠然とどういう方向に進みたいと考えているか
などを、子供の日常生活を観察しながら把握します。
次に子息と以下のような話をしてみます。
→一生アルバイトだとどのような生活が待っているのか?
→正社員とアルバイトの差は何か?
→正社員としての経験がないということは、若いころならともかく、年齢を重ねていくと、実社会はその人をどう評価するのか?
こういうことまでいろいろ考えている中学生はごく少ないでしょう。
もっともここまで考えていれば、「楽そうだからコンビニのアルバイトで一生.....」とはいわないはずですが.....
わたしが彼と話していて感じたのは、いま彼が持っている価値観の是非について、真剣に考えたり話したり してくれる人がいなかったのだなあということです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
上述した内容を話す場合に、親である場合がいい場合と、例えばわたしのような第三者がいい場合があります。
どうしても、親から聞くと同じ内容でも素直に聞けないという中学生は少なくないでしょう。
いま話題にしているような子息の場合はなおさらです。
ほんとうは、親からこういう話を真剣にしたときは、本人も真剣に聞くような親子関係がふさわしいのはいうまでもありません。
しかし、それができない場合は、本人が一番聞く耳を持ちそうな人を介します。
ここもまた難所の一つです。
まだこの時期は価値観を変えることが可能です。
これが20歳を過ぎてしまったら、変えようと思っても変えられません。
固定観念が大きくなりすぎて、手遅れになります。
これは決して楽ではないですし、1日で解決する話でもありません。
長い戦いになります。
そこから子息の価値観を理解し、それと関連させながら、 なぜいま勉強する必要があるのか、ということの大切さを説く。
これが理想です。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
一方で、親が突然こういうことをしようとすると、警戒する子供もいます。
ことに「将来、どんな仕事をしたいと思っているのか→なるべく働きたくない。楽そうなので、一生コンビニのレジのアルバイト」などという答えが発せられた場合、冷静に「あなたはそう考えているのか」と受け止められるだけの度量があるご父兄はそう多くないでしょう。
子息のほうもそのような答えを発した場合、どうなるかということは予想がつくので、本心を語らず、「別に.....」などと話して言葉を濁してしまいがちになります。
上述したわたしの生徒さんが自分は今やりたいことについてどう考えているのか語ったということは、ある程度わたしを信頼して話してくれたということです。
わたしの見たところ、彼のお母様は優しい感じですが、お父様は会ったことがないものの、彼によれば、「非常に怖い」とか。
となれば、彼は父親の前で、わたしに語ったのと同じことを言えるのか、ということについては、疑問符が付きます。
そこで、ご父兄としてはどうすべきか、ということについては、わたしの見解では以下の通りです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
「楽そうだからコンビニのアルバイトで一生.....」という言葉が子息から発せられたら、感情的にならずに「あなたはそう考えているのか」と冷静に受け止めます。
ここが実はいちばん難しいところです。
そして、アルバイトというけれど、大人が生活を営むということは、あなたには見えないいろいろな費用がかかっていると伝えます。
食費、電気料から始まって、自動車の維持費、生命保険料、年金保険料、水道料、家賃や固定資産税、健康保険料、介護保険料、所得税、住民税それから子供を持てば教育費.....
この日本という文明社会で人一人が息を吸って吐いているだけで、これだけの費用がかかるのだ、ということをより具体的に話してください。
続けて、これらの負担は親である自分たちがしているが、将来いつの時点かで、あなた自身が負担しなければならないし、親たる自分たちの生活もあるので、いつまでもスネをかじられ続けるのは困るのだ、ということを言ってみてはどうでしょうか。
親のほうはなかなかこういう話を子息に切り出す機会はないでしょうが、具体的にかかる費用を知らしめた上で、いつまでもスネをかじられ続けるのは困るとズバッといったほうが、「勉強しなさい!」「いい会社に就職するために勉強しなさい!」というよりは、よほど効果があるでしょう。
そしてそれが結局は子息の自立にもつながります。
ずいぶん以前、アニメ「ちびまる子ちゃん」を見ていたら、次のような場面が出てきました。
主人公のちびまる子ちゃんが、いかにして母親からの小言を言われずに済むか、ということを級友と話し合っていたとき、浜崎君という級友の一人が、「小言を言われているときは、返事をしっかりハイ!ハイ!と元気よくやればいい。そうすると、小言が減る」と発言します。
それを見ていた級友の一人が、「そんなことを考えていないで、最初から言われないようにすればいいのに」と嘆きます。
その場面を見ていて、面従腹背タイプの生徒さんのことを思い出していました。
ここでいう「面従腹背タイプの生徒さん」とは、次のような特徴を示す生徒さんのことです。
1.学習に対する志気は低いが、指導が成り立たないほどではない。
2.やり方・間違いを指摘すると、素直に聴いているが、そのときに「ハイ、ハイ」というだけで、「指摘されたことを受け入れて次から同じ間違いをしないようにしよう」とする形跡がほぼない。
3.学習にしろ、部活動にしろ、やっていることはやっているが、熱心に取り組むというほどではなく、どれも中途半端。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
こうしたタイプの生徒さんは、指導をしていると一定程度の割合で遭遇します。
生徒さん全般に言えることですが、多くの生徒さんは指導中、素直です。
だいたいこちらの指示に従います。
もっともそれがないと、指導自体が成り立たなくなるわけですが.....
指導中には、どの生徒さんも解き間違いをしたり、また足りない部分があって、都度アドバイスをします。
また同じミスを繰り返す生徒さんもいますが、その「繰り返されるミス」が、そもそもこちらのいうことを聞いていないためになされるのか、こちらのいうことを何らかの形で取り入れようという形跡はあるが間違えてしまったのか、当方はプロですのですぐに分かります。
前者のような生徒さんの場合、成績を下げないよう現状維持は可能ですが、成績を上げるなど、目に見えるような成果が出るようになるのは非常に困難です。
家庭教師としてやれることには限界があり、この部分に関しては、ご家庭の協力が必要です。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
ここでいうご家庭の協力とは、例えば、日常生活においてどんな些細なことでもいいから褒めるようにするとか、褒めるのが難しければ、「ここのこの部分に関しては、よくやったじゃないか」という具合に、成果を認めるということです。
よく「褒めて育てる」という言葉があるように、「褒める」ことが重要だということは、頭では分かっていても実践するとなると難しいものです。
褒めるのが難しければ、「認めてあげる」でもいいです。
そうしたわずかな積み重ねでもいいから、生徒さんを持ち上げるようにしてほしいのです。
欠点を指摘するのは簡単ですが、褒めるのは難しいです。
それを家庭教師とともに二人三脚で行ってほしいのです。
ただ、人間はそう急に変われるものではありません。
そうした生徒さんは前述したちびまる子ちゃん同様、残念ながらこちらの言うことを聞き入れようとする意思がなく、「その場をやり過ごせればいい」と考えているため、現状維持以上のものを求めるのはなかなか厳しいものがあります。
これを打開するのは、一にも二にも生徒さんの自覚以外にありませんが、わたしとしても、できる限りのことをします。
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