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仙台市内など、二期制をとっている中学校では、3年生が中間試験の季節を迎えています。
今月6日の金曜日に中間試験を控えている生徒さんとの間で、こないだの金曜日に次のようなやり取りがありました。
菊池: 学校のワーク、再度解き直しをやりたいんで、ここに出してもらいますか?
生徒さん: 学校に提出していて、返ってきてないんですよ。
菊池: 返ってきてないって、今日は金曜日ですよね。土日といえば、中間試験としては「書き入れ時」じゃないですか。それなのに、ワーク、手元にないんですか?
生徒さん: そうなんですよ。自分も土日にワーク、もう1回やりたかったんですが、返ってこないんですよ.....
結局、その後は学校から配布されているものと同じような「教科書ワーク」という市販の問題集を使って演習をしました。
担当の先生も、いろんな理由で金曜日までに返却ができなかったのでしょう。
しかしながら、自分の生徒が、やるかやらないかは別にして、金曜日までにはワークを返して、来る中間試験に備えさせる、ということはあってもよいように感じました。
もとより、こちらとしては、学校がどのような措置をしても、しかるべく準備する態勢は整えています。
また多くの生徒は、市販の問題集や参考書を持っているでしょうから、ワークがなくても困るということはあまりないでしょう。
とはいえ、「週末はワークをしっかり勉強するんだぞ!」という建前はあってしかるべきだと思いました。
学校のワークは、誰にでも配られるもので、市販の問題集や、一部の家庭教師派遣会社が販売する「高額教材」に比べて、顧みられることは少ないかもしれませんが、やはり大切です。
「まずは学校のワークをこなす」という、地に足のついた学習がまず必要です。
もちろん、それで十分というわけではないですが.....
「いかにして成績を上げるか」「もっと効率的な勉強法はないものだろうか」というのは、多くの生徒さんの悩むところでしょう。
わたしも現役学生のころは、常に悩んでいたものでした。
いま、こうして偉そうに講釈を垂れる身分となり、ある程度は客観的に受験というものを見ることができるようになりました。
そこで思い当たったのが、「勉強は『縮み志向』で」というものです。
どういうことかと申しますと、「もっと難しい問題を解けるようにならなくちゃ」「新傾向の問題に備えるために新しい問題集を解かなくちゃ」というふうに、「拡大志向」で学習を考えないということです。
さらに具体的に書きますと、「難しい問題を解こう」というより、「テストにおける失点をなくそう」と考えたり、「新しい問題集を解く」というより、「今までにやった問題集を再度解き直し、知識のさらなる定着化を図る」というふうに考えるということです。
これを指して、わたしは「縮み志向」と名付けました。
ちょっぴり偉そうですが.....(笑)
(次回に続きます)
(前回の続きです)
「テストにおける失点をなくそう」という考え方で臨むのは、「縮み志向」の中で、最も効果があります。
わたしもそうでしたが、試験において、冷静に考えれば取れる問題を、勘違いをしたり、キーとなる事象を見落としたり、ケアレスミスをしたり、等々がほとんどの場合あるものです。
それを引っ掻き集めれば、20点くらいにはなったりします。
ここで悔しがるだけでしたら、進歩はありません。
「間違い」を生かしているとは言えません。
せっかく「間違った」のです。
「間違い」からは謙虚に、そして徹底的に学ぶ必要があります。
こうした間違いをゼロにすることはできませんが、少なくすることはできます。
自分が試験でやらかしたミスを見て、心から悔い改めをし、「二度とこんなミスはしないぞ!」と自分に言い聞かせることは非常に効果があります。
そういうことをしても、なお別なところを間違ったりするものですが、試験の勉強とは「砂の山」みたいなもので、放っておけば崩れていくものをいかに食い止めるか、ということを常に頭に入れなくてはなりません。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
そのように考えると、この「縮み志向」はいろんなことに応用できます。
勉強時間についていえば、「学習時間を増やそう」と考えるより、「無駄に過ごしている時間を減らそう」とすればいいでしょう。
志望校が決まっていない生徒さんなら、「志望校、どこにしようか」と考えるより、「自分の実力ではどこが無理か」「自分はどこに『行きたくない』のか」と考えるのも手です。
志望校は決まっているのだが、いまひとつ「入りたい」という意欲がわかない、ということであれば、「この高校に入りたい」というより、「この高校に落ちたくない」と考えてみてはどうでしょうか。
「苦手科目、勉強しなくちゃ」と考えるより、「苦手科目を放っておくと、その後どういう結果になるか」という未来予想図を予測してみてください。
「成績なんか、上がんなくてもいいや」と思っている生徒さんならば、「成績は下がらないためにどうしたらいいか」ということを第一歩として行動に移すとよいです。
こうして「縮み志向」をすれば、いろんなことが見え、できるようになり、結果として「上昇志向」「拡大志向」につながります。
まずはやれることから、ひとつずつ実践していきましょう。
月例となりました「対抗バトル」の結果は以下のようになりました。
(定期試験の部) 多賀城市 中学3年 B.Sくん
☆前回比 24位アップ 改善率16.11ポイント
(校内実力試験の部) 青葉区 中学3年 T.Yくん
☆前回比 39位アップ 改善率18.22ポイント
(模擬試験の部) 多賀城市 中学3年 B.Sくん
☆前回比 偏差値5アップ 改善率11.90ポイント
多賀城市の中学3年生B.Sくんは、「定期試験の部」および「模擬試験の部」ダブル受賞となりました。
B.Sくんは、志望校受験のために、一生懸命に取り組んでいます。
その取り組み姿勢は、他の模範とするところで、わたし自身、彼には頭が下がります。
わたしも現役学生のころは、自分なりに努力はしてきたつもりですが、B.Sくんには完全に脱帽です。
ほんとうによくやっています。
夏休みを過ぎて、極めて顕著に成果が出てきています。
このまま、突っ走って、入試ではブッチギリで突破してほしいものです。
「校内実力試験の部」で見事第1位に輝いたT.Yくんは、過去最高の席次を残しました。
わたしの見る限り、まだまだ伸び代があります。
それをいかに入試までに蓄え、出し切ってもらうかがカギとなります。
二人には、「英雄認定証」および副賞を近日中に渡します。
B.Sくんはダブル受賞ですので、副賞もダブルです。
こないだふと、「家庭教師と心の病って、随分と相関関係が高いのかなあ?」と思い当たりました。
家庭教師の中には、心の病を患っている方あるいは患った経験のある方が意外と多いのです。
わたしの存じ上げている同業の方で4人はそういう方を知っています。
実際、わたしが派遣会社にいた当時、心の病を患ってしまったという方からの引き継ぎが2回ありました。
また、あるご家庭から問い合わせがあり、「おたくのサイトのリンクに掲載している方から指導を受けていたが、突然、連絡が取れなくなってしまった。連絡を取る方法はないか」といったこともありました。
連絡が取れなくなった理由は分かりませんが、何となく、心の病が原因なのかと推定しています。
家庭教師になった方が病にかかりやすいのか、それとも病にかかった方が家庭教師という職業に就きやすい傾向にあるのかは分かりません。
ただ、家庭教師というのは、塾講師と違い、「同僚とともに仕事をする」ということが基本的にありません。
ご家庭と自宅との往復でその一日が終わってしまい、わたしのように家庭を持っている者でなければ、会話を交わすのが生徒さんとそのご父兄だけ、ということは十分にあり得ます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
また家庭教師には「明日の保証」がないということとあいまって、どうしても心の病にかかってしまう確率が高くなってしまうのかもしれません。
とはいえ、「明日への保証」がない、という点においては、そういう業種に従事しておいでの方はたくさんいらっしゃるので、家庭教師ばかりがそうかとは言えませんが.....
心の病の大変さというのは、かかっている本人がいちばん苦しいのでしょうが、分けても「見た目が普通」である、ということが大変だと思います。
わたしは先般、大腸穿孔(せんこう)という病気にかかりましたが、この場合は、手術の跡も体に残っているし、入院をしたという事実もあるので、「ああ、菊池は患ったんだな」ということが分かります。
人工肛門になっていて、多少煩わしいということはありますが、痛んだり、苦しいわけではありません。
しかし、心の病は必ずしもそうではありません。
そのぶん、心の病の場合は、人には言えぬ苦労があるでしょう。
自分としては、今後、体調管理、自己管理を徹底させて、ご家庭に臨むということをこれまで以上にしていきます。
それは精神面でのことも含めてです。
日ごろより多くの皆様にご愛顧いただき、感謝しております。
このところ、時期的なこともあり、指導ご依頼のお問い合わせが多くなってまいりました。
これまでは弊サイトで、指導枠についてはお答えしていませんでしたが、現状をお知らせいたします。
現在、来年度3月以降のお申し込みもすでに来ております。
いまのところ、新規のご家庭が2件です。
こちらは面談および無料体験指導は済んでおります。
また現在中3の方で、高校進学後も継続指導をご希望のご家庭、現在担当しているご家庭で、来年度以降に指導枠の増加をご希望のご家庭がそれぞれ1件ずつあります。
現状の指導は、平日夕方の時間、土曜・日曜の枠とも、すでにいっぱいです。
キャンセル待ちをしていただいているご家庭は今年度に入り、7件あり、空いたときに声をかけることになります。
よって、現状お受けできる指導としては、学校が休みのときの短期指導もしくは、平日日中の指導枠のみです。
キャンセル待ちは、お問い合わせいただいた順番通りというわけにはいかず、移動時間や指導の希望日等を考慮して、ということになります。
平日日中の枠は、不登校の生徒さんや既卒生などが主として対象になるかと思います。
ただ、以前、弊コラムにてたびたび触れてきましたように、当方、大腸の病気に伴う再手術の予定があります。
今月25日より2週間程度の入院が必要となります。
冬休みは体力の回復を見ながら、ボチボチと指導を行うことになります。
なお、現在、弊サイトをより分かりやすくするための構想を練っている段階です。
その際、キャンセル待ちや予約状況については、分かりやすく掲示するようにしていく予定です。
今後ともよろしくお願いいたします。
多くの中3生は、この時期に定期試験です。
体調を整えて、頑張っていただきたいところです.....
と決まり文句を書きたいところですが、先週早々に、ある生徒さんがインフルエンザにかかり、指導がお休みとなりました。
ダウンしてしまった生徒さんには、しっかり体を休めていただきたいところです。
わたしは「そろそろ予防接種の時期だなあ」と悠長に構えていましたが、早速に予防接種に行ってきます。
それにしてもインフルエンザの始まりが早いですね。
予防接種は、今やってすぐに効果があるものではありませんが、特に受験生は早めに済ませたほうがいいでしょう。
以下はあくまでわたしの大雑把な見立てでしかありませんが、予防接種を受けている生徒さんと、そうでない生徒さんでは、予防接種を受けている生徒さんが、第一志望に合格する率が高いような気がします。
それは、たぶん、受験に対する意気込み、自己管理がしっかりしているかどうか、またそうした管理をきちんとしているご家庭なのか、そうでないのか、ということが複雑に絡み合ってそういう結果となっているのでしょう。
「自分はここ最近、インフルエンザになってないから」と考える受験生もいるかもしれません。
しかし今年、しかも入試当日にインフルエンザにかからない保証はありません。
そうした可能性を少しでも低くするために、「早めの予防」が肝要となります。
「不安な要素」を少しでも潰して、入試に備えましょう。
11月9日付で、宮城県高校教育課より、第1回予備調査の結果が発表されました。
その結果については、すでに新聞発表の通りであり、またこちらより閲覧・ダウンロードできます。
細かい数字については、そちらを参照してもらうことにして以下はその総括です。
(1.5倍をこえる学校・学部 合計22学部)
名取・家政、仙台一、仙台三桜、仙台南、宮城工・機械、宮城工・情報技術、仙台工・建築、仙台工・機械、仙台工・土木、仙台三・普通、宮城一・普通、泉・普通、泉・英語、宮城野・普通、宮城野・美術、仙台、仙台商、塩釜・普通、多賀城・普通、松島・普通、利府・スポーツ、富谷・人文
ナンバースクール関連については、「一・三が高く、二が低い」という例年の傾向が出ています。
仙台二華は昨年に引き続き、定員割れです。
また、「1.5倍超」の常連だった、宮城広瀬、宮城野・総合、塩釜・ビジネスは上記リストに入っていません。
第2回予備登録の発表は来年1月15日です。
「高校に入った途端、数学が分からなくなってしまいました。中学校まではこんなこと、なかったのに.....」
高校生をお持ちのご家庭からこうした声にときどき接することがあります。
これは、特に一定以上のレベル(宮城県でいうと、みやぎ模試偏差値50台後半以降)に通う生徒さんの多くが感じることのようです。
「高校に入った途端、数学が分からなくなった」原因の最たる理由は「勉強が足りない」ということです。
とはいうものの、わたしが高校生に数学を指導していると、単純に「学習不足」ということで切り捨てるにはためらってしまうような「高校数学と中学数学の落差」があります。
ここで、分かりやすく説明するために、「一定以上のレベル」でない高校で行われている数学を例にとってお話しします。
そうした学校は、「数学」といっても、履修する内容が基本的に「一定以上のレベル」の高校とは違います。
高校1年生を例にとってみると、現在高校の教科書は「数学Ⅰ」「数学A」という2種類の教科書があります。
しかしそうした学校の場合、「数学A」を全然取り扱わない、もしくは2年生や3年生の選択科目として扱っていることがしばしばあります。
そうなると、単純に言って、そうした学校は「一定以上のレベル」の高校に比べ、負担が半分で済みます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
さらに、同じ教科書を使っていても、「一定以上のレベル」にある学校ならば、隅から隅までやる、あるいは、やらなくても「やったこと」にされて、試験にはしっかり出てきます。
そして授業の進み方もまるで違います。
一方で、そうでない学校は、応用的な内容になると、「ここは試験で出しません」といって、すっかり授業ではカットしてしまい、試験にも出さない.....ということはよくあります。
中学校までは義務教育ですので、そのような「大胆なカット」はありませんが、高校ではごく普通に行われています。
ということは、「一定以上のレベル」に通学する生徒さんは、数学に関し、それなりに覚悟して立ち向かわなくてはなりません。
ここでいう「覚悟」とは、学習時間をきちんと確保するということ以外に、以下2点を指摘します。
まず、中学と同じ感覚で数学に向かわず、「なぜこういう解き方になるのか」と考えるよりも、まず「この問題はこういう解き方をする」するパターンをしっかり身に付けるつもりで数学と向き合う必要があるということです。
数学の問題はまず解けることが先決です。
「なぜそういう解き方をするのか」というのは、後から考えてみればいいのです。
解き方を身につけていけば、次第にいろんなことが見えてきます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
第2点目として、1回教科書を読んだだけで、すぐに「ここ、分からない」と投げ出さないということです。
「一定以上のレベル」にある人たちであれば、それまで数学の教科書を読んで、「分からない」という経験はほとんどなかったはずです。
そうした経験のない生徒さんであれば、高校に入って、数学の教科書を読んで、「何が言いたいのか、よく分からない。意味が分からない」ということは、初めて経験することです。
それゆえに「教科書レベルのことも分からない自分って.....」と落ち込んだり、あるいは数学から遠ざかってしまって、ついには、にっちもさっちも行かなくなってしまう、ということはよくあります。
「教科書の内容がよく分からない」というのは、決して珍しいことではありません。
わたしも分野によっては、そういうことがありましたから。
特に現在、数学Bで扱う数列は、「なんでそうなるの?????」「どうやってそんな解き方をひねり出すの?????」と思ったことが何度もあります。
しかし重要なことは、一度やって「分からない」と判断せず、次の日、あるいはまた次の日にもう一度挑戦してみることです。
何しろ、他校に通う同級生の多くは、最初から難しさがカットしてあるものを与えられているのです。
高校数学はそういうものだと思って、挑戦してみてください。
そして「自分はある程度、『選ばれた人間』だと見られているんだ」ということを自負してください。
活路が開けてきます。
指導をしていると、「記述式の問題って、どうすればいいのか分からない」という生徒さんの声を耳にします。
「どうすればいいのか分からない」というのは、たぶん二つの意味を含んでいます。
一つは「どうすれば減点されない答案が書けるのか」ということと、二つ目は「どういう勉強法をしていけばいいのか」ということです。
今回は、理科・社会の記述式問題の解き方に焦点を絞り、それぞれについて、答えていきましょう。
まず、「どうすれば減点されない答案が書けるのか」ということです。
それには、「採点者がどういう基準で点をつけているか」ということを心得ておく必要があります。
一般的に申し上げて、その基準で最大のものは、「キーとなる事象について、きちんと触れているか」ということです。
例えば、平成26年度の公立高校入試問題では、「明治維新において、薩長両藩が何をしようとしたか、資料を基に記せ」という問題が出ています。
それに対して、県のほうから公開された模範解答は「近代的な産業を育成し,軍備を増強する」というものです。
ここでのキーワードは、「産業育成」と「軍備増強」です。
これら二つの事項に触れて満点、片方だけにしか触れない場合はマイナス何点、まるで見当違いの答えの場合は、0点、という具合にしているものと思われます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
ここで重要なのは、「文章の巧拙は問題ではない」ということです。
日本語として成り立っていなければ話になりませんが、上手な文章でなくても、「この受験生は、分かっているな」と思われれば、きちんと採点してくれます。
第2点目として、「どういう勉強法をしていけばいいのか」ということです。
これは現在与えられている教科書をしっかり読み、問題集をこなし、分からなかったところは解説をしっかり読んで頭に叩き込む、ということを地道に続けていれば大丈夫です。
たとえそれが択一式の問題であったり、語句を問うだけの問題であっても、きちんとこなしていれば、「自然と」できるようになります。
逆にいうと、それが「自然とできない」ということは、「国語力に問題がある」か、「理科・社会の学習自体がきちんとできていない」のいずれかです。
ほとんどの場合、上記の学習をしていけば間に合います。
仙台一高・仙台二高の前期を受ける、というような方は、塾のテキストで手当てをしてもらうか、あるいは秀英予備校から理科の記述式、社会の記述式に関する問題集が出ているので、そちらを参考にしてください。
これらはアマゾン社でネット注文できます。
多くの中学校では、来年の入試に向けて、二者面談・三者面談が実施されています。
定期試験、校内実力試験、模擬試験など、各種試験が目白押しです。
生徒さんはもとより、ご父兄も気が抜けない日々をお過ごしのことと思います。
そうしたご父兄の中で、今回は特に子息がボーダーラインにいる、というご父兄へ、これから心すべきことを、3点記します。
ここでボーダーラインとは、みやぎ模試などの判定がC判定50%〜B判定70%くらいの成績を行ったり来たりしていることを意味します。
かなり多くの生徒さんがそれに当てはまるでしょう。
だいたい、A判定やS判定が出るくらいであれば、さらにその上を目指すでしょうから。
心すべきこととして、第一点目が、模試の結果が思わしくなかった場合、「あえて言葉少なめにして、遠くから見守る」という姿勢を見せることも必要だということです。
明らかに子息が手を抜いていたり、だらけていた、と認められるのであれば、「ガツンと一喝」というのもいいでしょう。
子供が結果に動揺しているということであれば、慰めの言葉をかける、ということもいいかもしれません。
しかし、慰めの言葉を多く口にすると、子供の中には「うちの親は、動揺を隠そうとして、ああいっているんだ」と感じて、逆に身構えてしまう場合もあります。
子供以上に親がうろたえていては、子供の不安が増すばかりです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
「言葉は少なめに」というのは、言うは易く、行うは難しです。
わたしも昨年経験しましたが、ここは親であれば、子供のためと思って、グッとこらえてください。
それは経験者としての談です。
今、わたしは偉そうに「プロ家庭教師」という立場から語っていますが、「親の立場」とはまるで違うものであることは、よく理解しています。
「男はつらいよ」の歌の文句にあるように、「顔で笑って、腹で泣く」ということがよい場合もあるのです。
第2点目としては、子供に対しては、敬意を持って接するということです。
親はそれこそ、夜泣きをしたことから、急患で病院に駆け込んだことなど、子育てのことは克明に覚えています。
ゆえに、どうしても「子供扱い」してしまい、それゆえにこそ、子供との軋轢(あつれき)が生じてしまいます。
「敬意をもって接する」というのは、何も子供の奴隷になれというのではありません。
「あなたは頑張っている。それは立派なことで、自分も親として、その頑張る姿を誇りに思っている」ということを念じながら、日々の生活を送るということです。
そうすれば、子供のほうもそれを感じ取ります。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
第3点目として、「不安があることを不安がらない」ということです。
そもそも「ボーダーライン上にあって、うちの子供はしっかり本番で力を出せるだろうか」と不安に感じるのは、子息が「合格できるかもしれない」という見込みがあるからです。
子息がこれまで、模擬試験や校内実力試験などで、赫々(かくかく)たる武勲を上げてきていても、本番でこけない保証はどこにもありません。
不安の元はその点にあります。
わたしはこれまで多くの受験生を見てきましたが、ボーダーラインに達しない生徒さんのご父兄は、「いらだち」や「あきらめ」はあっても、「不安」を感じているようには見えませんでした。
人間の心理として、結果がある程度見えているところに、不安は生まれません。
そういうご家庭からは、「A判定だの、B判定だのと、出ているところの親御さんがうらやましい。それにひきかえ、うちときたら、やる気があるんだか、ないんだか、さっぱりで.....」という言葉を何度聞いたことか。
不安に感じるということは、そういうご家庭から見ると、それだけで「うらやましい」ことなのです。
そう思えば、少し楽になるのではないでしょうか。
それゆえ、「不安に思う」ということは、「うちの子は、何がしかの見込みがあるから、不安になっているのだ。」と考えることです。
後は子供の力を信じましょう。
先日、あるご父兄から以下のようなお話がありました。
〜自分は息子の受験のためにいろいろな情報を得ようと、受験関係者の各種ブログを読んでいる。
それらを見ると、女子の内申点が高いように書いてあるものが多い。
女子に比べて男子が低く扱われているのは、ほんとうなのか、それは不当に扱われているのか、どうなのか?
確かに受験関係者の書く内容を見ると、そのようなものが多いような気がします。
このようにお感じのご父兄もほかにいらっしゃるかもしれませんので、以下、わたしの考えを述べます。
まず、「女子に比べて、男子の内申が低くなっている」という書き方が、すでに「男子を中心にした見方」です。
なぜそういうふうになりがちかというと、わたしも含めて、ネット上で発言している「受験関係者」の相当多数が男性であるためかと思われます。
自分が男として生を受けたため、どうしても男子の動向に目が行ってしまうのです。
それは「男子よ、女子に負けず、一生懸命にやってくれよ!」という気持ちも含まれているでしょう。
これが女性の受験関係者であれば、また違う視点での書き方になるかもしれません。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
次に、「男子が女子に比べて内申が低い」というのは客観的な事実であろうと考えられます。
それは普通の公立中学校の場合、試験の平均点は、女子が男子より高くなる傾向があるからです。
例えば、わたしの生徒さん(中3生)が先日受けた定期試験の平均点は、以下のようでした。
(男子平均)338点 (女子平均)370点 (学年平均)352点 (男女の差)32点
また、別の中学の中3生が受けた校内実力試験の平均点は、以下のようでした。
(男子平均)207点 (女子平均)235点 (学年平均)221点 (男女の差)28点
上記を見ると、500点満点で、30点近くも女子のほうがよくなっています。
30点の差というのは、かなり大きな数字です。
これを見ただけでも、女子が男子より内申点がよくなる傾向にあるということはお分かりになるでしょう。
つまり、「女子が男子より内申がいい」というのは、「不当な扱い」ではなく、「公平な扱い」であるということです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
その一方で、一般的にトップクラスとなると、男子のほうが多くなります。
わたしが現役中学生のころは、模擬試験は学校で行われ、成績優秀者は点数、名前、学校名が掲載されたものでした。
その際に「宮城学習会」という会社が主催する模試で公開されていた、男女別全県50位までのリストでは、男子のほうが女子より5点くらい上になっていることが常でした。
男子の場合は、成績優秀者とそうでない人のばらつきが女子より大きいということです。
女子が男子よりも平均点が高くなる理由は、女子が男子に比べ、コツコツとやったり、丁寧に仕事をするタイプの人が多いということ、そして男子に比べて精神年齢が高いことなどがあります。
ここで申し上げておきたいのは、高校側は別学にしているところは別として、まじめにコツコツやって、しっかり勉強をする生徒であれば、男女の差は問わないということです。
白い猫でも、黒い猫でも、ねずみを取る猫はいい猫なのです。
よって、自分の息子の内申点が思ったほどでないとすれば、それは、「子供が男子だから」ではなく、「子供がしっかりやることをやれないでいるから」というのが、わたしの考えです。
先日、ある生徒さんが体調不良ということで、急遽お休みということになりました。
指導の1時間前に連絡があったのですが、わたしはそのとき、他のご家庭にいて別の生徒さんを指導中でした。
わたしは指導中、携帯電話をサイレントモードにしており、1時間に1度、メールや電話連絡が来ていないかということをチェックしています。
が、この日は、教えていた生徒さんが、通常とは異なる振り替え指導でした。
それゆえ、日程が通常のコースではなく、「遅れないように行かなくちゃ」ということばかりが頭にあって、メール・電話連絡のチェックをうっかり忘れていました。
車を運転していて、信号待ちをしていたとき、ふと「あ、そういえば、携帯電話、チェックしていなかったな」と思い、画面を見ると、未開封メール・着信履歴がたくさん残っています。
「わ、どうしたんだろう」と思い、携帯電話を見たところ、生徒さんのご家庭から「体調不良のため、お休みさせてください」というメールが入っていました。
「あ〜、やってしまった.....」
生徒さんのほうでは、わたしに連絡がつかず、何度もご連絡を下さったようです。
大変申し訳ないことをしてしまいました。
以後気をつけるようにします。
わたしはわたしで、生徒さんのところの半分くらいまできており、たまたま携帯電話のチェックを忘れてしまったときに限って、こういうことが起こりがちだということを、今さらながら、反省しました。
体調不良によるドタキャンはどうしようもないことで、わたしも1年に1回くらいはやってしまいますから、体があまり丈夫でない生徒さんのことは、「これは仕方がないかな」と思います。
しかし、このような生徒さんは、傾向として「同じ顔ぶれ」になっています。
そういう生徒さんの多くは、その点をよく分かっているようで、自分の体をいたわっていますが、話を聞くと、中には、自分の健康に頓着せず、節制しているとは言いがたい生徒さんもいます。
現在担当しているご家庭は、わたしの多忙さをよくお分かりいただいており、この業界では何かと問題になる「恣意的なドタキャン」をするご家庭がありません。
仮にそういうご家庭が出てきた場合は、やむを得ないことながら、指導はこちらからお断りを申し入れざるを得ませんが、個人で事業を営むようになってから、今までにそうしたご家庭がないのは、非常に幸いだと感じています。
それゆえ、自分の健康管理、そして携帯電話のチェックは怠りのないようにしていきます。
そして生徒さんも、今まで以上に、体調管理に気をつけてもらえればと思います。
先日、弊コラムのこちらにて、来年度3月からの指導予約状況について記したところ、新規のお申し込みが1件増、高校進学後も継続指導をご希望のご家庭が1件増という具合になっています。
ご予約を承った際、複数のご家庭から「来年度からの指導曜日・時間については、どのようになるのか」というお問い合わせがございましたので、お知らせいたします。
本件につきましては、現在のところ、どのようなスケジュールになるのか、新年度開始直前になってみないと分からない、というのが正直なところです。
新年度になると、塾と併用している生徒さんであれば、塾との時間の関係があるでしょうし、部活動その他の兼ね合いも必要になってきます。
また当方の移動にかかる時間との関連も考慮しなくてはなりません。
そのような事情があり、ご希望の時間帯、指導回数に100%合わせるというのは、難しくなってきます。
その際は、「菊池の都合に合わせていただく」ということも生じてまいると思います。
その一方でご希望については、できる限り、反映したいと考えています。
皆様のご協力、ご寛容をお願い申し上げます。
塾と併用している中3の生徒さんが、塾で実施した「ぜんけん模試」を受け、その結果が来ました。
「ぜんけん模試」とは、北海道に本社のある会社が運営しており、今年から本格的に宮城へ進出してきました。
この模試を実施している会社のサイトによれば、北海道で高校受験用の模試を主催しており、30年の実績があるそうです。
この模試については、今年に入って名前を聞いたことはありましたが、どういうものか分からずにおりました。
生徒さんからどういうふうに行われているか、いろいろなことを聞き出し、プロの目から判断すると、「よく工夫された模試」と言えます。
今ある「みやぎ模試」及び「合格ナビ模試」との比較を行ってみます。
1.志望校判定は、3年分の内申点の成績を自己申告し、各校の「(内申点):(入試本番)」の割合に従って行う。
→「みやぎ模試」は当日の結果のみ。「合格ナビ模試」は1年分の内申点を、3年分の内申点として計算し、判断。
2.上記の「内申点+当日の結果」における自分の位置が、マトリックス図になっている。他受験生との比較が一目瞭然で、非常に分かりやすい。
→「みやぎ模試」、「合格ナビ模試」とも、そうした図はない。
3.模試の誤答がある場合、「あなたの得点力なら、この問題は解けたはずだから、重点的にこの部分を復習してください」というメッセージが出てくる。
→「みやぎ模試」、「合格ナビ模試」とも、そうしたメッセージは出てこない。
4.模範解答における解説は、「合格ナビ模試」と同じくらい。
→「みやぎ模試」はあっさりしすぎている。
受験者が576名であり、同時期の「みやぎ模試」6,322名に比べて10分の1弱ですが、これから徐々に浸透していってほしい模試です。
「みやぎ模試」は、現状にあぐらをかき続けることなく、とりあえずは、あっさりしすぎている数学の問題解説を何とかしてほしいと感じています。
日ごろより多くの皆様にご愛顧賜り、御礼申し上げます。
標記の件につき、弊コラムでご案内しておりました大腸穿孔(せんこう)に伴う再手術につき、本日より入院し、事に臨みます。
入院から退院まで、2週間程度を要します。
その間、業務から一時的に離れます。
したがいまして、お問い合わせにお答えできるのは、退院後となりますので、ご了承ください。
いま担当しているご家庭、特に受験を控える方には、ただ申し訳なく思っております。
多くのご家庭から、今回の件では温かい、励ましのお言葉をいただきました。
一日も早く復帰し、これまでどおりに指導ができるようにいたしたく存じます。
何とぞよろしくお願いいたします。
成績upのヒント!
教育コラム「雨か嵐か」
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日曜日