さあ12月です 2013/12/02

12月になりました。

毎年この時期になると、改めて身が引き締まります。

受験生の皆さんはいよいよ終盤戦に入ります。

今、「毎年この時期になると」と書きました。

我々業界人にとって、受験は「毎年この時期」ですが、受験生にとっては、一生を左右する大舞台です。

まずは体調を整えること。

しっかり睡眠をとること。

基本をおろそかにしないこと。

字を丁寧に書くこと。

1点1点にこだわりを持つこと。

そして1点でも多くもぎ取ること。

これを何とかやっていきましょう。

わたしも頑張ります。

皆さんもやり遂げましょう。

新聞報道より 全国学テ、学校別成績公表へ 文科省、方針転換 来年4月実施 2013/12/03

11月18日付コラムにて触れた件に関する続報です。

全国学力テストの学校別成績公表に関するルール作りが文科省から発表されました。

これは、市町村の教育委員会が、一定のルールのもとに学校別の成績公表ができるという制度です。

この方針により、「同じ仙台市内で、A中学校はレベルが高いが、B中学校は低い」ということが分かるようになるかもしれないというのが、眼目でした。

しかし、「平均正答率を一覧にして公表するなどの順位付けは行わない」としているので、具体的にどのような方法で発表されるのかは判然としません。

続報が出てくれば、それを追うようにします。

 

産経新聞 平成25年11月30日記事より引用

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 文部科学省は29日、小6と中3が対象の全国学力テストの実施要領を変更し、これまで禁じてきた市町村教育委員会による学校別の成績公表を来年度から認めると発表した。

一覧にして比較したり、順位を付けたりすることを認めない「配慮事項」も示した。

公表には結果分析と改善策の提示を義務付ける。

来年4月22日、小学6年と中学3年の全児童生徒を対象に、国語と算数(数学)の2教科で行われる。

学校別の成績公表は、学力向上に向けて教委が説明責任を果たし、学校や地域と連携した取り組みに役立てる狙いがある。

これまで学校別成績はその学校のみが公表できたが、文科省の専門家会議が今月15日、教委に結果公表を委ねる提言をまとめたことを受け、実施要綱が見直された。

公表にあたっては、学校の序列化や過当競争につながらないよう「配慮事項」として、(1)平均正答率を一覧にして公表するなどの順位付けは行わない(2)分析結果や改善方策なども併せて公表する(3)公表内容について学校側と事前に十分相談する−などの条件を付けた。

また、都道府県教委が市町村別、学校別の成績を公表する際には、市町村教委の同意を得なければならないとした。

全国学力テストの結果公表をめぐっては、大阪府泉佐野市の千代松大耕市長が今年2月、学校別の成績を公表できるようにしてほしいと文科省に要請し、下村文科相が前向きに検討することを表明。

7月に文科省が専門家会議を設置して議論を続け、教委の判断に委ねるとの方向性が打ち出されていた。

下村博文文科相は29日の閣議後会見で、「学校の状況や改善方策について保護者や地域に説明責任を果たすことは重要だ。教育施策や教育指導の改善につながるような公表を行ってほしい」と述べた。

キャラづくりと学習意欲 その1 2013/12/04

先日、生徒さんの家に向かう途上でラジオ番組を聞いていたところ、かつて人気を博したwinkという歌手グループの相田翔子さんが出演していました。

わたしの時代のアイドルだった方です。

普通、アイドルや歌手という人たちは、いつもにこにこしていて、表情豊かにしているものです。

しかし彼女たちは歌うときも、受け答えも「無表情」で有名でした。

ただ彼女らは、どこぞの女優さんのような「無愛想」とは違い、あくまで「無表情」でした。

相田さんが言うには、事務所の社長には、いつも「表情豊かに笑うように」と言われていたらしいです。

ところが、当初は根がはにかみ屋なので、どうしても表情豊かにすることができずにいたとか。

それで人気が出てきて、受け答えも慣れてきて、表情豊かにすると、今度は「winkと違う」と言われ、キャラに徹して「無表情」にしていたそうです。

なぜ、わたしがこんなことを申し上げているかというと、先般、生徒さんとのやり取り上でのことを思い出したからです。

(次回に続きます)

キャラづくりと学習意欲 その2 2013/12/05

(前回の続きです)

その生徒さんは、英語が得意ですが、他の科目は伸び悩んでいます。

また本人もそれを自覚しています。

そこで、なぜ「英語をやるのか」と尋ねたところ、このような答えでした。

いわく、「英語はずいぶんと以前から勉強してきて、周囲や友達の目もあるので、やらなくちゃと思い、勉強してきた。しかし、他の科目ではそのようなことがないので、今一つ意欲が湧かない」

つまり、その生徒さんの学習意欲を支えてきたものは、本人の意志以上に「周囲や友達の目」であるとうことです。

これは「キャラを保ちたい」という点で、くだんのwinkと同じと言えるのではないでしょうか。

こうしたことは珍しいことではありません。わたしも受験生時代は、周囲の目というのを気にしていました。

両親はわたしの勉強のことをあれこれ言う人ではありませんでしたが、当然、何らかの期待を持っていたことでしょう。

ただ自分としては、周囲の期待にこたえることが、自分の利益になるとも感じていたので、迷いはありませんでした。

生徒さんには、自信を与えて、「いいキャラづくり」をするように仕向けていきたいです。

生徒さんにはこう教えています 〜 効率の悪い勉強法 「ひたすら書いて覚える」 その1 2013/12/06

以前、「暗記物はひたすら書いて覚える」という生徒さんがいました。

英単語から、歴史の年号やら何やらひたすら書きまくるというのです。

しかし、記憶開始直後は意気込んでやるものの、だんだん尻切れトンボになってしまい、最後のほうはほとんどやらず、といった感じでした。

そのせいか、成績は中の下あたりにとどまっていました。

この「ひたすら書いて覚える」というのは、効率の悪い覚え方であると生徒さんには指導しています。

もっともこの「書いて覚える」というのを否定しているのではありません。

ただそればかりに頼っては単なる手の運動になって、書くことが自己目的化してしまうということを言っているのです。

小学校の低学年のときに、漢字を何度も書いたり、あるいは英語を習いたてのころは漢字・単語の書き取りという課題がよく出たものです。

あれはあれで効果があります。

それは基礎工事をしなくてはならない部分で必要になってきます。

しかしそれは覚えるべき数がそれほど多くないものにおいて有効です。

ある一定以上の数を越してしまうと、これだけではとても太刀打ちできません。

(次回に続きます)

生徒さんにはこう教えています 〜 効率の悪い勉強法 「ひたすら書いて覚える」 その2 2013/12/09

(前回の続きです)

では、記憶にいちばん残る方法としては何かと言えば、それは「記憶すべきものを既知の事実に関連付けて覚える」ことです。

例えば、firework(花火)という単語を覚える際は、fire(=火)とwork(=仕事)で、「火がなす仕事」だから「花火」という具合にです。

また鎌倉幕府開設の年号1192年を「いい国つくろう、鎌倉幕府」と覚えるような「語呂合わせ」も「関連付け」の一法です。

ただ、語呂合わせの場合は、例えば794年の平安京開都を「なくよウグイス、平安京」と覚えた場合、しっかり覚えておかないと「あれ、平城京だったっけ? 平安京だったっけ?」といった具合になりかねません。

よって語呂合わせは上述したfireworkの例よりは不安定な記憶法になってしまいます。

もちろん、これらの手法が常に使えるとは限りません。丸暗記しなければならないものもあります。

丸暗記は苦しく、また記憶法としては、なるべくなら避けるようにしなければなりません。

とはいえ、そうするほかに仕方がない場合もあります。

その際に有効なのは「繰り返し触れる」ことです。

何度も問題を解いたりするなど、「繰り返し触れる」ことで、まさしく自分の一部になってきます。

(次回に続きます)

生徒さんにはこう教えています 〜 効率の悪い勉強法 「ひたすら書いて覚える」 その3 2013/12/10

前回のコラムで「関連付けをすることが記憶における近道」であることをお話ししました。

この「関連付け」ができるかどうかは、その人の持っている「関連付けに必要な知識の量の多寡」によって変わってきます。

ある人にとっては、丸暗記をしなくてはならないことも、別の人は「関連付け」をすることで、記憶の負担が減り、確実に覚えることができます。

いま、中学生の英語で扱うhear(聞く)とhere(ここ)を例にとって説明します。

わたしはこの2語の違いを説明するとき、よく次のような言い方をします。

−hear(聞く)はear(耳)があるから、「聞く」となる。

−here(ここ)はwhere(どこ)、there(そこ)という単語があるから、「場所」という言葉と関連付けて覚える。

語源上、hearとearの関連は不明ですが、here、where、thereには実際に関連があります。

このような説明の仕方をすると、成績が上位層に属する生徒さんであれば、ほぼ一発で覚えます。

そして以後、両者を混同することはなくなります。

しかし、勉強の苦手な生徒さんに生徒さんにこのような説明を何回しても、いつまでたっても覚えられません。

また両者を頻繁に混同します。

よって後者の生徒さんの場合は、hearとhereの違いを繰り返し体で覚えてもらう以外に方法がありません。

この違いは、要するに、「関連付け」をする知識の量がどれだけあるかによって異なってきます。

ちょうどこれはお金持ちがますますお金持ちになるのと似ています。

「関連付け」の知識を増やすためにも、幅広い学習が必要となるわけです。

数か国語を繰ることができる理由 2013/12/11

前コラムにて記憶における「関連付け」の重要性について縷々述べました。

これを書きながら、言語の習得のことを思い出しましたので、今日はそれについて論ずることにします。

世の中には日本語以外に、複数の言語を解する人たちがいます。

わたしもその一人ですが、よく言われるのは、「自分は外国語というと英語だけで精一杯なのに、どうしてそんなことができるのか」といったようなことです。

これについては、本人の努力と気力が重要であることは間違いありません。

ただ、複数言語の学習にはコツがあります。

ここで重要なのは、上述した「関連付け」です。

例えば、フランス語という言語は、文法が英語と似たところがあり、また語彙も同じ、もしくは似ているものがたくさんあります。

ここで、英語の単語の知識を土台として、フランス語との異同を認識すれば、英語を学習するときに比べ、その労力はかなり小さくなります。

これはドイツ語を学習する際も同じことが言えます。

また我々日本人が、中国語や韓国語を学ぶ際、漢語の知識で学習は容易になります。

少なくても、英語話者が中国語や韓国語を学ぶときに比べると、上達速度はかなり速いというのが一般的です。

ここでも「関連付け」の強さを実感できます。

新聞報道より 仙台白百合高に通信制 女子80人募集、来春開設へ 2013/12/12

白百合高校が通信課程を新設します。

このところ、通信制高校は全日制の学校で不登校となった生徒さんの受け皿としていろいろな母体が進出している分野です。

白百合というと、良家の子女というイメージがありますが、そのブランドを生かした策と思われます。

新聞記事にあるように、女子のみの通信制は大変珍しいです。

ブランド、女子のみということで的を絞った上での生き残り策といえそうです。


河北新報 平成25年12月11日記事より引用

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仙台白百合学園高(仙台市泉区)が来春の通信制課程開設を目指し、生徒募集を始める。

募集人員は女子80人で、女子のみの通信制は全国でも珍しいという。

中学校の不登校や高校中退が年々増加する中、私立の伝統校参入は進路の選択肢の一つとして通信制の認知度を高める機会になりそうだ。

同校は現在、複数県の生徒を受け入れる「広域通信制」の開設を国に申請中。

県内をはじめ姉妹校がある10都道県を教育区域にしている。

申請が認められれば県内に拠点を置く通信制高では3校目となる。

女子に限定するのは「同性だけの環境で安心して学びたい」との潜在需要があるためという。

スクーリング(面接指導)は泉区紫山の既存校舎を使う。

登校日は年18回の土曜日か、夏と冬の年2回の集中期間か選べる。

平日に登校して指導を受けることもできる。 

出願期間は来年2月10日〜3月19日。

当初の定員80人は4月入学分で、10月入学なども設ける。

阿部和彦教頭は「全日制の出席日数を満たすことが難しい生徒にも寄り添い、高卒資格を得て社会に出るためのセーフティーネットとしたい」と意図を説明する。

一発勝負の何が悪い? その1 2013/12/13

先月、本コラムで大学入試制度の「改革」について論じました。

ここで、もう少し補足したいと思います。

この「改革案」では「複数回の受験を認める」とありました。

要するに、一発の入試では、その人物の力をほんとうに図ることはできないし、当日の体調不良などもあるだろうから、複数回の受験を認めるというものです。

これを読んで、ほんとうにこの人たちというのは現場を知らず、「複数回の受験」の本質がどうなっているのか、分かろうとしない人たちだなあと呆れ果ててしまいます。

少しは経緯を勉強して物事を決めてほしいです。

まず「体調不良による受験の複数回実施」というのは、理にかなっています。

これについては、センター試験が共通一次と言われていたころから、「追試験」としてすでに実施済みです。

二次試験について、このような措置を設けるということにも賛成できます。

しかしそれ以外のものについては、基本的に「一発勝負」とすべきというのがわたしの意見です。

「一発勝負」の何がいけないのか、彼らから合理的な説明を聞いたことがありません。

次回に続きます)

新聞報道より 東北学院大が医学部検討 仙台厚生病院、連携を打診 2013/12/16

先日来、文部科学省より通知があった医学部定員増の措置に対し、東北薬科大学、東北福祉大学に続き、東北学院大学が名乗りを挙げました。

今後も「レース」は続きそうです。


河北新報 平成25年12月14日記事より引用

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東北最大の私大、東北学院大(仙台市青葉区)が医学部新設の検討に入ったことが13日、分かった。

財団法人厚生会仙台厚生病院(同)との連携を前提に、同病院と財政面など条件のすり合わせを進めている。

近く経営母体の学校法人東北学院が理事会を開き、新設に名乗りを上げるかどうか最終判断する。

大学関係者によると、厚生病院から連携の打診があり、10月末に学内の検討委員会と学外の医学関係者による懇談会を設置した。

検討委は財政面など大学経営上の問題点、懇談会は教員となる医師募集の可否を調査。

結果を踏まえ、12月5日の東北学院理事会で新設検討の方針が了承された。 

理事会では「東日本大震災からの復興を掲げる医学部新設は社会貢献をうたう建学の精神に合致する」などの意見があった。

厚生病院との調整窓口となる「連絡協議会」を設け、具体的な検討に着手している。 

学院大は、本部がある土樋キャンパス(青葉区)周辺に泉キャンパス(泉区)を移転させる再編を計画中。

厚生病院との協議は、再編スケジュールや財政基盤に与える影響が焦点になる。 

学院大は1886年開校の「仙台神学校」を母体として1949年開設された。

文、経済、経営、法、工、教養の6学部と大学院に1万1926人(5月1日現在)が在籍する。 

学校法人東北学院は学院大のほかに、東北学院中・高(宮城野区)と同榴ケ岡高(泉区)、同幼稚園(多賀城市)を経営している。 

医学部新設をめぐっては東北薬科大(青葉区)もことし10月、単独で新設構想を公表した。

新聞報道より 中学英語の授業は英語、小学5、6年は教科化 7年後から 2013/12/17

この政策は現在の中高校生には直接関係ありません。

関係が出てくるのは、幼稚園から下の子息を持つご家庭です。

記事によれば、文部科学省は平成32年度より中学校の英語の授業を「原則として」英語で行うことを決めました。

受験とどう関連が出てくるか、いまのところ未知数です。

眼目となるのが、「原則として」というところです。

現状を考えると、果てしなく「例外」が広がっていきそうです。


産経新聞 平成25年12月14日記事より引用

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文部科学省は13日、中学校の英語の授業を、原則として英語で行うことを決めた。

本年度から英語で授業をしている高校に続き、平成32年度からの実施を目指す。

正式な教科でない「外国語活動」として実施している小学校は開始時期を小学5年から小学3年に前倒しし、5、6年は教科に格上げする。

来年1月に設置する有識者会議で詳細を検討し、学習指導要領の改定を経て、小学3、4年の外国語活動は30年度から先行実施する方針。

下村博文文科相は同日の記者会見で「東京五輪を見据え、受験英語ではなく、外国人とコミュニケーションするための英語教育に転換させていく」と述べた。

今後は、教員の確保や指導力向上が課題となりそうだ。

一発勝負の何が悪い? その2 2013/12/18

前回の続きです)

だいたい、世の中のあらゆるものは「本番、一発勝負」です。

学校を卒業して、職に就くべく諸試験を受けようとすれば、本番の一発で勝負が決まります。

学校の活動においても、甲子園大会の決勝戦が二度も三度も行われるということはありません。

とすれば、入学試験においても、それから外れる必要はありません。

一方で、「そうはいっても、入試だけの成績でなく、日ごろの勉強の成果も加味してしかるべきではないか」という意見もあるでしょう。

それも一理あります。

しかし、そのような「受験者への優しさ」という目的で始まったことが、逆の結果を産むことがあるのが、問題なのです。

内申書による判定なども、そういう「優しさ」からです。

これがどういう結果になっているかと言えば、「入試が中学在学中にずっと続く」ということになっています。

ただ宮城県の場合は、進学校といわれるところほど、内申書の点数を見ない傾向にあるので、まだいいのです。

次回、実際に神奈川県で行われた悪しき例について述べます。

(次回に続きます)

一発勝負の何が悪い? その3 2013/12/19

(前回の続きです)

これが、30年ほど前に神奈川県で実施されたアチーブメントテストという試験となると、弊害が大きく、ついに廃止されてしまいました。

この試験の眼目は、「一発勝負である入試の比率を下げる」「内申書による評価は学校間格差があるため、当該受験生の力を全受験生という視点から見る」というものです。

「一発入試」の比率を下げれば、当該受験生の「普段の姿」を反映できます。

また学校間で格差があれば、「5」という評価を受けた受験生が同じ水準とは限りません。

それを是正する「理想的な」制度のはずでした。

この試験は中2の3月時に実施されました。

そして神奈川県の県立高校の入試は、内申書+アチーブメントテストで、最大75%という配点を与えました。

それで、この試験が導入されてどうなったかというと、中2の段階で、目標をなくしてしまう受験生、慢心してしまう受験生が続出し、部活動もしっかり行われなくなりました。

結果、アチーブメントテストは廃止されます。

大学入試「改革」を目指すお偉方は、アチーブメントテストの愚をまた繰り返したいのでしょうか。

次回に続きます)

生徒さんにはこう教えています 〜 天皇誕生日の意義 2013/12/20

今度の23日は天皇誕生日です。

ここ数日間、生徒さんには、歴史に興味を持ってもらうべく、皇室についていくつかのことを教えています。

最近、生徒さんに聞いたのは、「今の皇室の方の名字は何と言いますか?」ということでした。

多くの生徒さんは「へっ?」という顔をし、「聞いたことがない」と言います。

優秀な生徒さんは、「名字はない」と答えます。

そもそも氏姓制度において、天皇は「氏を与える立場」でした。

よって名字を持つことがなかったわけです。

我が国は王朝が変わるということがなかったため、「名字を持たない」という伝統が続いているというわけです。

ちなみに、皇室の戸籍に当たるものは皇統譜といい、我々とは別管理となっています。

また皇后陛下や妃殿下のように、もともと民間人であって皇室に入られた方は、名字を捨てることになります。

そして内親王殿下が皇室以外の人と結婚したときは、名字を持つことになります。

この話をした際の生徒さんの反応は上々です。

文語調の歌に親しむ 〜 「諸人こぞりて」 2013/12/24

今日は讃美歌「諸人こぞりて」を取り上げます。

時節柄、しばしば耳にする曲です。

これは英語の"joy to the world"と同じ曲です。

以下、動画にてどうぞ。

→動画が表示されない場合は、こちらから

<歌詞>

1.諸人(もろびと)こぞりて 迎へまつれ

久しく待ちにし 主は来ませり 主は来ませり

主は 主は来ませり

2.悪魔の人牢(ひとや)を 打ち砕きて

捕虜(とりこ)をはなつと 主は来ませり 主は来ませり

主は 主は来ませり

3.この世の闇路(やみじ)を 照らしたまふ

妙なる光の 主は来ませり 主は来ませり

主は 主は来ませり

4.萎(しぼ)める心の 花を咲かせ

恵みの露(つゆ)置く 主は来ませり 主は来ませり

主は 主は来ませり

5.平和の君なる 御子を迎へ

救いの主とぞ 誉め称へよ

誉め称へよ 

誉め 誉め称へよ

 

ここで文法の解説をします。

「主は来ませり」は、「主はいらっしゃいました」という意味です。

「ます」という丁寧を表す助動詞に、「り」という完了を表す助動詞がついた形です。

わたしの母は、この「主は来ませり」という部分を、長年、ヘブライ語か何かのおまじないの言葉だと思っていたらしいですが、ここは純然たる日本語の文語です。(笑)

一発勝負の何が悪い? その4

前回の続きです)

前回まで、「一発勝負」以外の複数回受験は受験生の負担になっている例を挙げました。

その一方で、すでに複数回受験できる機会を与えられている場合はどうでしょうか。

わたしの生徒さんは、かつて5回同じ大学の同じ学部を受けて、ことごとく不合格となりました。

その生徒さんは、指定校推薦を狙いましたが、成績が達せず、推薦を受けられませんでした。

そこで、一般入試におけるセンター試験利用枠に2回募集するも、これまた不合格となりました。

そして通常の試験の前期試験、後期試験を受けてやはり目標を達することはできませんでした。

極端な例かもしれませんが、ここまで何度も受けて合格できないというのは、試験制度の話ではなく、本人の問題です。

大学側とすれば、受験生が試験を受けてくれればくれるほど、経営は安定するわけです。

が、5回も同じ受験生が受けられるような試験制度も、いかがなものかという気がします。

所詮、制度をいかにいじくっても、受験生の能力以上の学生が集まるわけではありません。

ルーズリーフを使わない理由 2013/12/26

指導の際、生徒さんには各々わたし専用のノートを用意してもらっています。

そのノートは「大学ノート」と呼ばれる一般的なものです。

世の中にはリーズリーフというものがあります。

これはページを着脱できる大変便利なものです。

しかし、指導の際にはルーズリーフを使いません。

また生徒さんにもなるべく使わないようにしてもらっています。その理由は二つあります。

1点目は、このルーズリーフを使うと、生徒さんは必ずと言っていいほど、書いたものをなくすからです。

そして、どれがどのページにつながるのか分からなくなります。

計算用紙として使うのならともかく、指導に必要なことをなくしてしまっては、せっかくの指導の効果も薄れてしまいます。

2点目は、指導の履歴を残すということです。

この点について、わたし自身が過去にどのような指導をやっていたかを確認しながら指導ができます。

よって指導がやりやすくなるという利点があります。

また、ときとして、過去にやったことがまた出てくるといったことは珍しくありません。

それゆえ、生徒さんにとってもどこが身に付いてなかったかを確認する手立てがあります。

少しでも記憶に残り、効率的な指導をやるよう、わたしも心がけますので、生徒さんにも心をくだいてほしいところです。

今年1年ありがとうございました 2013/12/27

12月も押し詰まってまいりました。

本稿をもって今年1年の締めといたします。

思えば、8月を皮切りに、つれづれなるままに綴ってまいりました。

読みづらい部分や、事実関係の誤りがあったかもしれませんが、少しでも皆様のお役にたったものであれば幸いです。

年明けすぐにセンター試験、私立高校の推薦入試がやってきます。

受験生の皆さんは、体には十分に気を付けて年末を乗り切って下さい。

コラムは来年1月6日より再開です。

では、新年、笑顔で会いましょう!

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