〒981-0933 仙台市青葉区柏木1-2-29-301
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定休日:日曜日
中学生の皆さんは、中間試験がようやく終わり、ホッとしているかもしれません。
結果はそれぞれでしょう。
よい結果が出た人は、さらによくなるように継続して努力してください。
よかったことで慢心するのがいちばんいけません。
残念な結果になった人は、今回のことを十分に反省し、次に生かすようにしてください。
さて、皆さんが進学しようとしている高校でも、中間試験が行われました。
公立中学は学校ごとに範囲や問題のレベルに違いはありますが、高校ほど大きくはありません。
では、具体的に学校によってどのように違うのか、今回行われた中間試験の高1生の数学を例に挙げてみます。
高1生では、数学が「数学Ⅰ」「数学A」の2冊に分かれます。
「数学Ⅰ」のほうが基本的な内容を含んでおり、「数学A」は学校によって、履修しなかったり、また2年生以降に学んだりします。
(某ナンバースクール)
☆「数学Ⅰ」
教科書84ページ。
傍用問題集合計約140ページ。
その傍用問題集に約250問ほど掲載してある。
問題集の内容は大学入試問題と思われるところから抜粋される応用的なもの。
☆「数学A」
教科書39ページ。
傍用問題集合計約65ページ。
その傍用問題集に約120問ほど掲載してある。
内容は大学入試問題と思われるところから抜粋される応用的なもの。
(みやぎ模試偏差値57の某私立高)
☆「数学Ⅰ」
教科書55ページ。
傍用問題集より75問。
問題集の内容は基本練習から応用的なものまで均等に出ている。
☆「数学A」
教科書44ページ。
傍用問題集より13問。
問題集の内容は基本練習から応用的なものまで均等に出ている。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
前回は、中堅以上の高校の試験範囲を掲載しました。
難易度が易しめな高校ですと、以下の通りです。
(みやぎ模試偏差値39の某私立高)
☆「数学Ⅰ」
教科書27ページ。
教科書には「探究例題」「チャレンジ例題」という記載があり、これらは一部を除いて試験には出ない。
実質、教科書の内容は27ページの半分程度。
傍用問題集はなし。
☆「数学A」
教科書19ページ。
教科書には「探究例題」「チャレンジ例題」という記載があり、これらは一部を除いて試験には出ない。
実質、教科書の内容は27ページの半分程度。
傍用問題集はなし。
(みやぎ模試偏差値34の某私立高)
☆「数学Ⅰ」
教科書25ページ。
教科書には「応用例題」という記載があり、これらは試験には出ない。
実質、教科書の内容は19ページの半分程度。
傍用問題集はなし。
試験10日前に、数学担当の先生から「予想問題」というプリントが配付され、そこからのみ出題される。
「数学A」は1年生で履修せず、2年生以降の選択教科となる。
わたしが数学を例に挙げたのは、学校ごとにその扱いが様々で、また比較が最も容易だからです。
以上を見ると、高校ごと、特に数学の扱いが入学の段階から全く異なっていることがよくお分かりになるでしょう。
難易度の高くない高校であれば、それほど厳しいものは求められません。
学校の授業をきちんと聞いて、素直にやっていれば、ついて行けないということはありません。
大変なのは、難易度の高い高校です。
3月までは、彼らは同じ中学校で同じ教室で勉強しています。
ところが、中学卒業と同時に、上述したような環境に放り込まれるのです。
英語の扱いに関しては、数学以上にレベルの差がありますが、比較がしづらいので、ここでは取り扱っていません。
難易度の高い学校を目指す皆さんは、このような現実を踏まえた上で、今の勉強を頑張ってください。
家庭教師という生業を営んでおりますと、無体な要求を突き付けてくるご家庭とはどうしてもかかわらざるを得なくなります。
派遣会社にいたころは、たまにそうしたご家庭に当たってしまうことがありました。
幸い、弊サイト開設後はそうしたことにほとんど悩むことなく過ごせています。
こうしたご家庭とはかかわらないことが一番ですが、それでもこちらとしては貴重な社会勉強をしたというふうにとらえ、次につなげていくようにしています。
わたしの場合は、それで済みますが、重要なのは子息の立場です。
親がこうしたことをするのを見ていて、子息はどう感じているかということです。
そうしたご家庭の場合、「親のおかしな要求で、子息を振り回している」という感覚はほとんどないと思われます。
以下は、わたしが派遣会社にいたころ経験した事案です。
これを他山の石として、心あるご父兄は、参考になさってください。
10年ほど前の9月半ばのころ、家庭教師派遣会社より高校3年生の英語を見てもらいたいという案件が来ました。
当該案件の生徒さんは、青葉区内にある、みやぎ模試偏差値50程度の某公立高校に所属してました。
進学先の第一志望が中央大学法学部で、父親が特に熱心にそこへの進学を希望していました。
6月の高総体までテニス部に所属していて、勉強の仕方が分からないので、英語を週1回で教えてほしいということでした。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
初回面談の際、両親及び本人と話をしたのですが、父親が特に前のめりになっているような印象を受けました。
指導に入ったところでどんなものかと思ってみていたら、その学校の生徒さんにありがちな学習の進み具合でした。
「定期試験以外の時間はほぼ勉強せず、やった内容も、川の流れのごとく定期試験とともに去って行ってしまった」という感じです。
志望校にはとても足りません。
ただ救いは、生徒さん本人が大変快活、そして素直で、非常に良い印象を受けました。
「一生懸命にやります!」ということで、まずは結果がどうであれ、目標に向かって進もうということで、指導を終え、家路につきました。
すると、翌日、派遣会社の担当から電話があり、「昨日の案件のことで、すぐに来てほしい。父親からすさまじい剣幕で苦情が入っているので、事情を聴きたい」とのこと。
わたし自身、思い当たる節が全くありません。
何のことやら訳が分からず、会社のほうに行ってみると、原因は「指導カード」でした。
「指導カード」というのは、その会社がご家庭と講師に持たせているものです。
指導をしたことの証明として、指導終了時に指導時間を記入し、お互いに判を押し、指導料の精算をするという仕組みでした。
そこで、大苦情の原因というのは、わたしが当該ご家庭の「指導カード」に、ハンコだけを押して、うっかり指導時間を書き忘れてしまったということだったらしいのです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
先方の父親の言い分というのが、次のようなものだったそうです。
〜ハンコだけを押して、指導時間を書かないというのは、不当要求をするためなのか。
そもそも「指導時間」と書いてあるところを見落とすような、不適格者をよこすというのは絶対に承服できない。
すぐに解約の上、入会金、2か月分の指導料、支払った金額全額を返してほしい〜
会社の営業担当が、今回の件は、料金請求に何らの影響も及ぼさないことや、次回から記入を徹底させるということでご理解していただくわけには行かないかと問うても、頑として応じなかったそうです。
その後、この話がどうなったのかは分かりません。
わたしはこの件で会社に始末書を書きました。
この件については、全面的にわたしに責任があります。
そういうわたしがこのようなことを言うのも変に聞こえるかもしれませんが、「解約だ!返金だ!」と怒鳴り込む前に、受験までわずかな時間しかない子息のことを考えて、「次からはきちんと書き漏らさないようにしてほしい」といって矛を収めるわけにはいかなかったのかということです。
月謝の請求には影響を及ぼさないと説明しているわけですから。
後で聞いたら、このご家庭は、以前、生徒さんが中学生のときに1年間、この派遣会社で担当していました。
しかし父親とトラブルになって、契約を解除したということがあったそうです。
そして高校3年生になって、改めて指導の依頼があり、契約締結に至ったということでした。
過去にどういうトラブルがあったのかは分かりませんが、そういうご家庭を再び受け入れるという会社もいかがなものかと感じました。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
こうしたご父兄あるいはご家庭というのは、一定数いるものと思われます。
わたしにしてみれば、事故に遭ったようなもので、「いい社会勉強になりました」ということだけです。
そもそもそういうご家庭ならば、指導を続けていても、必ずや何がしかのトラブルは生じたでしょう。
初回であちらからお断りされた分だけ「不幸中の幸い」かもしれません。
しかし、それはあくまで、指導に当たるわたしの見解です。
気の毒なのは生徒さんのほうです。
こういう父親を見ていて、どう感じていたのか、ということです。
「いつものことだ」と思っていたのかもしれません。
熱心に指導を受けたいと考えている生徒さんだっただけに、非常に残念でした。
わたしの指導に問題があったのならともかく、受験期の「さあ、これから」という時期に、このような本筋でないことで事を荒立ててしまっては、勉強がますます遅れるということを、このご家庭の父親は考えることができなかったのでしょうか。
派遣会社もわたしも、非を認めて善処すると言っているわけですから。
もとより、そういうことができる人でなかったからこそ、このようなことが起きてしまったのでしょうが.....
さて、これまでお読みのご父兄はいかがお感じになりましたでしょうか?
ツイッターでご案内しておりましたとおり、夏休み期間に標記イベントを以下の要領にて開催いたします。
第1弾として、懇親会のご案内です。
☆「スイパラ懇親会」
日時: 7月24日(日)18:30開始
場所: スイーツパラダイス仙台パルコ店
住所: 仙台市青葉区中央1-2-3仙台パルコ8F
電話番号: 022-774-8122
ホームページアドレス: http://www.sweets-paradise.jp/shop/tohoku/sendai.html
参加費: 1人1,530円(税込)
☆スイーツやパスタ食べ放題70分です。
メニュー詳細については、上掲サイトをご覧ください。
☆参加費は後日、通常の指導料とともにお支払いいただきます。
☆本イベントは現在担当のご家庭のご父兄、生徒さんが対象です。
「友達を連れてきたい」「外部からだが、参加したい」と言う方は、個別にご相談ください。
☆申込キャンセルは当日午前10時まで菊池へご連絡ください。
それ以降のキャンセルは参加費を全額頂戴いたします。
☆申込者が少ない場合は、実施を見合わせます。
☆応募締切: 7月19日(火)
→担当のご家庭にはメールにて別途ご案内を差し上げます。
その際、お手数ですが、7月19日(火)までに出欠席の回答をいただきたく存じます。
今回、夏休み中の企画として、ご父兄・生徒さん間の懇親会の席を設けることにします。
家庭教師の指導は、その性格上、他のご家庭あるいは他の生徒さんがどのような状況にあるか、ということが、どうしても見えづらくなってしまいます。
そこでこのたびは、皆さんの顔合わせという意味で、親交を深めていただいたり、学校間の情報交換の場になればと考えています。
時間が短く、オープンスペースなので、ゆっくり話す時間がないかもしれません。
しかし「まずは顔合わせの懇親」という意味では、かえってそのほうがよい場合も出てくるでしょう。
ここはわたしも一度利用したことがあります。
食べ物はどれもおいしく、超人気店というのもうなずけます。
「スイーツパラダイス」というその名にたがわず、幸せな気分になれます(笑)
多くの方のご参加をお待ちしております。
昨日の続編として、「お盆前10時間学習会」をご案内いたします。
以下、実施要領です。
☆「限定4名まで! お盆前10時間学習会」
指導内容: 講師1名(菊池)対 生徒さん2〜4名の個別指導
日時: 8月11日(木)および12日(金)09:30−15:15(途中45分の昼食休憩あり)
場所: 菊池の自宅兼事務所
住所: 仙台市青葉区柏木1-2-29-301
受講費用: 1名につき、1日6,000円 2日間12,000円
消費税はいただいておりません
1日のみの受講も可。
☆受講に当たっては、当方の自宅兼事務所まで各自お出で下さい。
場所は地下鉄北四番丁駅と北仙台駅の真ん中、生協柏木店のすぐ近くです。
☆昼食は各自ご用意ください。
☆受講費用につき、現在担当のご家庭は、後日、通常の指導料とともにお支払いください。
外部の方は、当日精算です。
☆お申し込みは、1日4名までです。
4名に達した時点で、募集を締め切ります。
人数が2名以上とならない場合は、実施を見合わせます。
☆お申し込みのキャンセルは、8月8日(月)までにお願いします。
それ以降のキャンセルについては、受講前日までが受講料の半額、受講当日の場合、受講料の全額がかかります。
通常ですと、菊池が各ご家庭に伺って、指導をするというふうになっています。
今回の企画では、生徒さんに足を運んでもらい、10時間しっかり勉強してもらいます。
家庭教師の指導というのは、講師と生徒さんが1対1で向き合うのが「売り」ですが、「他の生徒と比較が難しい」という短所があります。
よって、このお盆前という短い期間を利用し、「他の生徒の目」を気にしながら、なおかつ菊池の指導も受講できるという企画を用意することにしました。
人数は4名までとします。
それ以上になると、わたしの目が届かなくなってしまうからです。
学習する内容については、生徒さんそれぞれと事前に打ち合わせることにし、その生徒さんにとって最も必要なものを選んで実施します。
この時期ですと、塾の夏期講習が一休みとなります。
「そろそろ、夏休みの宿題をしっかり片付けないと.....」とか、「この時期にうちでゴロゴロしているより、しっかり勉強してほしい」という声にこたえます。
なお、学習を行う場所は、冷房完備であり、休憩時間にアイスクリームくらいは用意します(笑)
以上、よろしくご検討下さい。
家庭教師に限らず、学校などどこでもそうですが、日本全国津々浦々で、以下のような光景がこれまで数えきれないほど繰り返されてきたはずです。
教師: ここのところは、これこれこういうことで、分かったかな?
生徒: 「分かりました」「よく分からない」(いろいろな光景)
教師: ではよく分からない人は後で質問に来ること。
当方も毎日似たようなことをやっています。
わたしの場合は、1対1の指導ですから、生徒さんが分かったかどうか、顔色を見ながら進めることができます。
指導をしていると、生徒さんに「分かりましたか?」と尋ねると、大概の場合は「分かった」と言います。
しかし、この生徒さんの「分かった」というのをわたしはあまり信用していません。
これは「菊池の話は聞いている」という意味しか持っていないことがままあるからです。
そういうことがあり、わたしはときどき生徒さんにこのように言うことがあります。
菊池: ここのところ、分かりましたか?
生徒さん: 分かりました。
菊池: そうですか。
では、あなたが先生になったつもり、わたしが説明を受ける生徒になったつもりで、ここのところ、説明してみてください。
こういうと多くの生徒さんの表情はたちまちこわばります。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
上位層の生徒さんならば、しばらく考えて、訥々(とつとつ)と話し始めます。
そうしたとき、生徒さんに「先生、あの〜こういうときはどうなるんですか?」と突っ込みを入れたりすることもあります。
そうしたやりとりをすることで、生徒さんがどれほど理解しているのかを自覚してもらっています。
ただ勉強の苦手な生徒さんの場合だと、「え〜」と言ったっきりフリーズ状態になることがほとんどです。
そこで、「あなたは『分かった』と言うけれど、実はよく分かっていないということなのではないですか?」と切り返します。
ただ、このタイプの生徒さんにあまりこういうことをすると、単にイジメにしかなりません。
それゆえ生徒さんがダレていると感じているときのみに使っています。
その代わり、わたしが彼らとするやり取りはこうです。
菊池: ここのところ、分かりましたか?
生徒さん: 分かりました。
菊池: そうですか。
では、今、わたしがした説明、きちんと復唱してみてください。
こういうと、少しハードルは低いです。
それなりに復唱できる場合もあれば、全く復唱ができない場合、さっぱり要領を得ない説明(仙台方言でいう「アペトペ語る」)に終始する場合もあります。
きちんと理解するということ、他人に分かりやすく説明するというのは、かくも難しいのです。
算数・数学の試験と計算とが、切っても切れない関係にあることは今さら申し上げるまでもありません。
数学には計算がつきものです。
考え方が合っていても、これを間違えてしまっては、せっかくのひらめきがパーになってしまいます。
計算ミスを少なくする方法というと、これまで多くが語られてきました。
かなりの場合、その原因としては、「練習量の不足」ということですが、そういってしまうと話はそれで終わってしまいます。
今回は、計算ミスをできるだけ少なくするために、どうすればいいのか、ミスの少ない人はどうしてそうなのかということを3点に絞って書くことにします。
第1点目として、計算ミスの少ない人は、「節度ある速さ」を保っているのに対し、ミスの多い人は、「速すぎる」ということが挙げられます。
「節度ある速さ」ということに関しては、字が丁寧に、かつしっかり書けていることと結びつきます。
一方、「速すぎる」という点について申せば、字が乱雑で、判読できないという症状と大きな関連性があります。
この「速すぎる」という生徒さんのタイプにも2種類あります。
一つは、時間までに早くやらなくては、と気ばかりが焦る人です。
もう一つは、勉強そのものに執着せず、「とにかく面倒だから早く片付けてしまいたい」という人です。
速く計算を終えたとしても、正解しなくては何にもなりません。
「自己ベスト90%程度のスピード」を心掛けましょう。
この際、時間内に全部終わらなくても、失点するよりはいいのではないでしょうか?
(次回に続きます)
(前回の続きです)
第2点目として、計算ミスの少ない人は「自分がいま、どういう計算をやっているのか」をよく理解しています。
その反面、ミスの多い人は「自分が何をやっているのか」よく分かっていない、という場合が実に多いです。
具体的に言うと、「自分がいま、どういう計算をやっているのか」をよく理解しているということは、次のようなことです。
〜「ここにマイナスがあるから、ここに注意して計算しないといけない」
〜「分数の計算はこの部分を注意してやらないと間違えやすい」
〜「符号が複雑に入り組んでいるから、一つ一つ丁寧にカッコを外そう」
これらを常に意識できることです。
「常に」というところが眼目です。
こういうところまで注意が行き届かない生徒さんは、「基本的な計算の理解が不十分」ということが大部分です。
同じような問題を、あるところはミスなしで解けているのに、別の場面ではやり方を間違えている、というのは、指導の際、よく見受けられます。
交通ルールをよく知らずに自動車を運転しているようなものですから、しょっちゅう計算ミスという事故が起きるのも当然です。
理解度には、当然のことながら個人差があります。
理解が遅い人でも、量をこなすことで、少しずつ定着していきます。
倦(う)まず弛(たゆ)まず、集中して計算に向かっていくことが必要です。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
第3点目として、計算ミスの少ない人は「適度な緊張感をもって臨んでいる」ということです。
一方、ミスの多い人は、緊張しすぎ、あるいはほとんど緊張感がありません。
「過ぎたるは及ばざるがごとし」というのは、まさしく至言であって、何事も過ぎてはいけません。
計算というのは、数字や記号をちょっと間違えただけで、たちまち違う答えになります。
そして今までの苦労があっと言う間に水の泡になってしまうという代物です。
それゆえ計算には慎重であることが必要ですが、きちんと書くべきことを書かずに暗算で済ませて間違ってしまうというのは、このパターンの人です。
暗算で済ませて、間違わないという自信があるのであればいいです。
これまで暗算をして、計算ミスをしたことは数限りなくあるのに、それでも懲りずにこういうことを繰り返すというのは、緊張感の欠如という以外に言いようがありません。
そしてミスをしてくると、「凡ミスをしてしまって.....」などと言ってきます。
「凡ミス」という言葉には、何かこうミスを過小評価するような響きが伝わってきてしまいます。
そうしたとき、「凡ミスとはいうが、難しくて解けずに点数を落とすのと、何ら変わらないと判断されてしまうのですよ」と言うようにしています。
だいたい社会人になって、「凡ミス」が多い人は、会社で使い物にならない、という評価を下されてしまうのです。
彼らはそこまで考えていませんが、緊張感の欠如を「凡ミス」などという言葉で片付けてほしくないのです。
以上、ミスをなるべく少なくするために、わたしも頑張りますので、生徒さん一人一人も頑張ってほしいと切に願っています。
月例となりました「対抗バトル」の結果は以下のようになりました。
(定期試験の部)
多賀城市 中学2年 I.Sくん
☆前回比 38位アップ 改善率25.76ポイント
(敢闘賞)仙台市青葉区 中学2年 T.Sくん
(敢闘賞)仙台市宮城野区 中学2年 W.Sくん
上記3名に受賞が決定しました。
いずれも中学2年生です。
I.Sくんは初の受賞です。
得点においても、前回の1年学年末試験に比べて、104点アップです。
このブッチギリとでもいうべき強さの原点は、I.Sくんの日ごろの努力にあります。
特に今回、数学においてその力を発揮し、平均点を20点以上上回る、92点を記録!
「アッパレ!」という言葉以外に見つかりません。
T.Sくんは、前回の定期試験に比べて58点上がっています。
計算ミスも少なくなってきつつあります。
字をもう少し丁寧に書くことで、上昇が期待できます。
W.Sくんは、わずかの差で、 I.Sくんに及ばず、敢闘賞の受賞となりました。
彼は毎日の課題を丁寧にこなしています。
特に最近は、わたしが担当している同学年の生徒さんの動向が気になるようです。
今後も大いに欲を出してもらいたいです。
このほかにも頑張っている人はたくさんいます。
今回受賞の対象となった人も、今回の成績アップに安住することなく、さらに上を目指してください。
3人の英雄に、心から賛辞を送ります。
親が親である以上、子供がどういう学習状況にあるかということは大いなる関心事です。
黙っていてもやる子もいれば、せっついてもなかなか取りかからない子もいます。
その際、「どこまで子供の管理をしていけばいいのか」というのは非常に迷うところです。
完全に子供任せにしてしまっては、親の目が届かない.....
そうかと言って、親がすべてを管理してしまうには心理的な抵抗がある.....
「ほどほどのところ」という着地点はどこなのかと迷っていらっしゃるご父兄も多いことでしょう。
まず、小学生、特に中学受験をする場合は、全面的にご父兄、特に母親の力が大きくかかわってきます。
中学入試の場合は、年齢的なことや、問われる内容のことを考えると、小学校の授業だけで間に合うとお考えの方はいらっしゃらないでしょう。
よって、「中学入試=受験生本人と母親の二人三脚」ということに異存はないところです。
そして高校生、すなわち大学入試の場合は、全面的に本人に帰します。
「親という字は、『立つ木を見る』と書く。よって、出しゃばらずに後ろから子の成長を見るべし」というのは、しばしば語られるところです。
字源からすると、そのようにして生じた字ではありませんが、よくできた話です。
子供の成長に合わせて管理の仕方を変えていく、という姿勢が求められます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
中学生は、「子供のようでもあり、大人のようでもあり.....」です。
そこでわたしが考えるのは、次のように、子息の成績に合わせて管理の仕方を変えるというものです。
パターンとしては、3点です。
まず、みやぎ模試偏差値60以上の男子、55以上の女子ならば、勉強の進み具合に関しては、本人任せでも大丈夫でしょう。
そして試験が近くなってきたときなどに、「きちんとやれているか」ということを、問う程度で構いません。
ここで注意すべきは、勉強の進み具合を本人任せにするということです。
ただし、まるまる生徒さんの随意にするのではなく、「親としてきちんとチェックすべきはしているのだ」ということを子息に示すことです。
そうすれば、子供のほうは「親に見られているんだな。関心を持たれているんだな」ということが体感できます。
次に、みやぎ模試偏差値60未満〜45以上の男子、55未満〜40以上の女子については、単なる声掛けでなく、実際の学習状況を抜き打ち的にチェックしてみるとよいです。
特に定期試験近くになると、副教材のワークをやるように学校から指示されます。
内申点については、定期試験の点数が大きくものをいうのはもちろんです。
そして提出物がきちんと出せているか、ということも重要な判定材料になります。
個別指導や家庭教師などについている子息であれば、そちらに任せてもらって構いませんが、集団塾に通塾している人や塾に通っていない人の場合、まるっきり本人任せになってしまいます。
それゆえ、そういう場合は、実際にやっている箇所を見ることが大切です。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
そしてみやぎ模試偏差値45未満の男子、40未満の女子については、学習の面でもさることながら、周りを取り巻く環境が学習の妨げになっていないかどうかをしっかり検証する必要があります。
具体的に言うと、携帯電話およびゲーム機です。
携帯電話やゲーム機を野放図に与えてしまったのでは危険です。
何がしかのルールをきちんと決めないと、刺激ばかりを求めて学習をしなくなります。
この層にいる生徒さんの場合、携帯電話やゲーム機に向かうのが「本業」で、ちょっとした余暇程度に勉強をという人がかなりの数でいます。
そのようなわけで、学校の課題などの進み具合も「時間がなくてできなかった」などという言い訳をしがちです。
「時間がなくてできなかった」というのは、正確に言うと「遊びに夢中になっていて、そのため勉強に充てる時間がなくてできなかった」というのが通り相場です。
また特に、男子の場合は、書類の整理も重要なポイントになります。
学校からもらってきた重要な案内などは申すに及ばず、副教材ワークの解答、ひどい場合は教科書が行方不明になっているということは頻繁にあります。
なぜそうなのかというと、「なくしても本人は困らないから」です。
よって、このようなものを紛失した場合、ルールを決めて、実力行使に出るなど、「本人が生活を営む上で困ること」を与えるという対策が必要となります。
このように学習以外の管理をしっかりやらない限り、成績向上は望めません。
標題のとおり、文化祭の日程が各校のサイト上で発表されています。
うち、仙台圏の高校につき、一覧にしました。
こちらからダウンロードできます。
宮城県内の公立高校については、こちらから一覧表をダウンロードできます。
また私立高校については、各校のサイトに発表されているものから転記し、サイトに記載のないところは、各校に個別に問い合わせ、確認しました。
下記は断りがなければ、一般公開の日程です。
オープンスクールと併せ、志望校の文化祭に赴くと何らかの刺激になるかと思います。
オープンスクールが学校主体の「硬」の部分であるとすれば、文化祭は「軟」の部分です。
文化祭はお祭りですので、普段の生徒さんの姿とは違う面もありますが、それも含めて学校の全体を味わえるでしょう。
文化祭と言えば、その昔、わたしの通った高校は男子校でしたので、文化祭のとき、同年代の女性が大挙して学校に押し寄せるということは、こういうとき以外にありませんでした。
そういうわけで、この日は学校が非常に新鮮に映ったものでした。(笑)
今は共学になっていますので、そんなことはないのでしょうが.....
文化祭については、すでに実施済みのところがありますので、ご注意ください。
掲載が少し遅れてしまいました。
予定は平成28年7月15日現在のものです。
6月27日付弊コラム「宮城県教育委員会へ質問状を提出しました 〜教育委員会は公立高校入試をどう考えているか〜」に対する回答が宮城県教育委員会より届きました。
その際、お知らせしました通り、回答の全文を掲載いたします。
(回答より引用開始)
菊池 澄夫 様
回答が遅くなりまして,申し訳ありません。
ご質問のあった4つのことについて,回答させていただきます。
(1)「3年間を均等に評定する」という現制度の短所について、貴委員会はどのような認識をお持ちなのでしょうか?
そしてそれを改善するために、具体的な策を検討している動きはございますか?
→本県の入試は,3年間の中学校生活の成果をできるだけ丁寧に見るという趣旨で,1年生から3年生までの成績を選抜の資料として扱っております。
(2)実技教科が2倍に換算されるという根拠をお知らせいただけませんでしょうか?
→調査書点の算出方法は,学力検査を行う教科については評定をそのまま合計し,学力検査を行わない教科については評定を2倍にして合計し,選抜に用いるものです。
つまり,前期選抜では学力検査を行う国語,数学,英語以外の6教科の評定を2倍に,後期選抜では学力検査を行う国語、社会、数学、理科、英語以外の4教科の評定を2倍にしております。
(3)学力の学校間格差から生じる内申点の不平等さについて、貴委員会はどのような認識をお持ちなのでしょうか?
またそれを是正するために具体的な方策を取っておいででしょうか?
→評定は,各中学校が,生徒一人ひとりの学習状況を学習指導要領が示す目標に照らして評価する,絶対評価によるものですから,公平であると考えております。
(4)今後、入試制度を近年中に見直す動きはありますか?
あるとしたら、具体的にどのような点でしょうか?
→入試制度については,入学者選抜審議会において,今後も検討を重ねてまいります。
以上となります。
お待たせいたして,申し訳ありませんでした。
宮城県教育庁 高校教育課教育指導班主任主査(指導主事)
上遠野裕子
TEL:022-211-3624
FAX:022-211-3696
E-mail:ko-koku@pref.miyagi.jp
(以上、引用終わり)
この回答をどう読むか、機会を改めて、わたしの考えを述べることにいたします。
内申制度に関する宮城県教育委員会から来た回答は昨日、掲載した通りです。
わたしとしては、誠実に対応いただいたということで、満足しています。
回答の内容としては、想定内であり、公式発表を超えるものでないことはもちろんです。
この発表の「読み方」としては以下の2点の通りになります。
1.公立高校入試は中学入学時から全科目、満遍なくできる人を評価する。
2.この制度を変える意思はない。
この内申制度は一言で言えば、中学校の先生方のためのものであり、受験生に配慮したものではありません。
先生方の労働組合である宮教組は、教育委員会と対立関係にあるとされています。
その組合が前期試験の廃止を訴えることがあっても、内申制度のことは全く批判していない、という点で十分に「現制度は先生のためのもの」ということが分かります。
わたしとしては、内申制度を改めるとしたら、第一歩として、1年生から3年生まで、同じ割合で内申点をカウントするのではなく、学年が上がるにしたがって、点数が高く換算されるような仕組みにすべきだと考えています。
そうすれば、中3の出願の段階で、「過去の過ち」に縛られることが少しでも緩和されると思うからです。
このような現状を変えることができるとすれば、できるだけ多くの声を県教委に届ける以外にありません。
わたしと志を同じくする方が、県知事になり、「政治決断」で変えてもらえば最良の方法ですが、なかなか現実的ではありません(笑)
(次回に続きます)
(前回の続きです)
このコラムはご父兄向けに書いていますが、受験関係者の方もお読みくださっていると聞きます。
そういうことを考慮に入れながら、以下、わたしなりの考えを述べます。
ご父兄は、なかなかこうした声を届けるのに、心理的な抵抗を感じる方が多いかもしれません。
よって受験関係者の皆様には、なるべくたくさんの声を県教委に届けていただきたいのです。
「メールを県教委に送ったくらいで何か変わるのか」という考えもおありかもしれません。
しかし、何かをしなければ、現状が変わることはありません。
「宮城県の内申制度がいかに受験生にとって負担になるか」ということを、管掌者に届けることなくしては、現状が変わるはずもありません。
そしてネットにいくら内申書に関する悪口雑言がばらまかれたところで、県教委は痛くもかゆくもありません。
この「声」というのは、意外なほど力があります。
ある著名なジャーナリストが語ったところによれば、首相官邸に届くメールは「これこれこういう種類の意見がこれだけ来ている」というふうに、総理大臣のところまで必ず届いているそうです。
彼らは、それを「世論」として考慮し、選挙のことも考えながら、いろんな政策を進めるわけです。
であるならば、さしあたって、300人くらいの受験関係者が、県教委の上遠野指導主事宛に、回答を求めるメールを送ったら、彼らも何がしかの動きをせざるを得ないでしょう。
受験生のことを考えて、「とりあえずはできることから」やってみるというのは、いかがでしょうか?
宮城・仙台における多くの中学では、夏休みがすでに始まっています。
夏休みに頑張ろうとする中3生がいる一方で、「受験は夏で決まる!」とか「夏休みは計画的に過ごそう」という言葉が、まるで心に響いていない中3生がいることも確かです。
特に平均点の取れない中3生になると、その割合は大きくなります。
彼らには2パターンあって、「そもそも計画的に過ごそうという気がない人」と「計画的に過ごしたい気持ちはあるが、どう時間管理をしたらいいか分からない人」です。
わたしはこの際、「そもそも計画的に過ごそうという気がない人」のことはバッサリ切ります。
そして「計画的に過ごしたい気持ちはあるが、どう時間管理をしたらいいか分からない」という人たちのために、2つのことを書きます。
第1点は、せめて起床・就寝時間のラインを守るということです。
特に10代のころは「いくら寝ても寝足りない」のがほんとうのところです。
それゆえ夜更かしをしてしまうとそれに伴い、朝いつまでも寝てしまいます。
気が付くと、朝の10時とか、11時になってしまって.....となりがちです。
週に1回くらいはそういう日があっても致し方ないでしょう。
が、それ以外の日は、「夜の12時までには寝る」「朝の8時までには起きる」ということを励行してください。
そうでないと、学校が始まっても体内時計がそれに合わせられなくなります。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
第2点目は、弁論文・感想文など作文系の課題をいち早く終えることです。
いつまでもさっぱり取り掛からず、ギリギリになってやるという人の何と多いことか!
とはいえ、平均点の取れない生徒さんだと、「何をどう書いたらいいのか分からない」という人が大半ですから、「早くやりたくてもできない」というのがホントのところでしょう。
そこで、ここではヒントを与えます。
それはインターネットの活用です。
書き方や題材があふれています。
普段はLINEだとgoogle検索だのさんざんしているのに、こと勉強のことになると、調べようとしない、という人が多いのもこの層です。
読書感想文の書き方については、このサイトを参考にしてみてください。
また弁論文に関しては、テーマが与えられていれば、それに従えばいいですが、次のような題で書いてみるのもおもしろいかもしれません。
「なぜ弁論文を書かなくてはならないのか 〜弁論文を書く意義と作文力〜」
「どうして高校に行くのか 〜行く場合と行かない場合のメリット・デメリット」
「読書感想文を書けない自分を見つめて 〜なぜ文章が書けないか〜」
そして文章をいきなり書き始めるのではなく、必ず「下書き」をして、自分の考えを3つ程度にしぼってから、肉付けをしていきます。
「肉付け」の具体的な方法としては、
(1)実体験などの具体例を出す
(2)同じことを別の言い方で言い換える
(3)言いたいことと対照的な例を出す
以上、ヒントは出しました。
さあ、開始です!
ご案内しておりましたとおり、今晩18:30より「スイーツパラダイス」で、担当のご父兄・生徒さんとの懇親会を行います。
わたしにとっては初めての試みで、どのようになるか、楽しみ半分、不安半分です。
こうした催しは以前からやってみたいという気持ちがありました。
学習塾ではこうしたイベントがちょくちょく行われているところがあります。
塾の場合は、塾生がお互いに顔を知っており、また塾に自ら足を運ぶという前提があります。
そして塾生は近くから通ってくる場合が多く、企画としては取り組みやすい面があるでしょう。
一方、家庭教師という業態は、基本的にこちらがご家庭に赴きます。
場所も学年も様々で、生徒さんやご父兄同士が顔を突き合わせるということがありません。
指導を行う上で、1対1の指導が原則である家庭教師の場合は、どうしても「競争すべき他人」が見えづらくなります。
そのため、懇親会という形で、生徒さん・ご父兄が顔を突き合わせることで、今後の学習において、よい刺激となればと考えています。
また、ご父兄におかれては、普段、学校や職場あるいは塾で顔を合わせる場合とは一味違った感触を味わえることでしょう。
所属する学校のいろんな情報が、伝聞ではなく、所属する本人から語られますから、これも大きな収穫になります。
硬い話はともかく、参加されるご父兄・生徒さんには大いに楽しんでほしいところです。
ああ、食欲湧きて胃は躍る!
昨晩、「スイパラ懇親会」を開きました。
こうした懇親会は初めてのことで、どうなるものやらと思っておりました。
以下、「証拠写真」を。
いろいろなことがあって、わたし以外の参加者の顔写真の掲載ができないのが残念ですが、さすがに生徒さんたちは、食欲旺盛です。
ツイッターのほうには、すでに写真をアップしてありますが、ここのパスタは、モチモチとしていて非常に美味です。
参加した中で、男子生徒さんはパスタやカレーライスをしっかり食べていました。
女性は、やっぱりスイーツですね。
70分という時間は足りないかなと思いましたが、そうそうたくさんは食べられません。
残りの時間は、部活動の話とか、夏休みの課題の量とか、そういう話題が主で、わたしのコラムについての「裏話」もしました。
当然、ここには書けません(笑)
また次回、機会を設けたいと思います。
満腹になりました。
その名の通り、「パラダイス」。
あらゆる科目の学習において、国語力が最も重要であるということは、よくいわれるところです。
ことに、中学入試においては、高校入試・大学入試において課される英語の試験がない分、国語という科目自体の点数配分がかなり高くなっています。
文章を読む際においては、語彙力、すなわち単語をどれだけ正確に知っているか、ということが重要です。
書いてある内容が分からずして、問われている内容に正しく答えることはできません。
その具体例を挙げます。
指導をしていて次のようなことがありました。
数学の時間の一コマで、ここに出てくる生徒さんは、中学2年生です。
菊池: ここに「変域」という言葉が出てきますね。
この「変域」というのは、どういう意味ですか?
生徒さん: .....(無言)
菊池: 分かりませんか?
では、ここに「変」とありますが、これを訓読みすると何と読みますか?
生徒さん: .....(無言)
菊池: 分かりませんか?
では、「変わる」と書いて、何と読みますか?
生徒さん: 「かわる」
この例で分かるように、この中学2年の生徒さんは、「訓読み」という言葉の意味を知らなかったのです。
学校の授業では、何度も耳にはしていたはずです。
しかし「訓読み」という言葉の意味が分からないために、当然のことながら、きちんと理解できなかったのです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
事ほど左様に、語彙力は重要です。
「どこかで聞いたことがある」というだけでは、不完全です。
語彙力をつけるには、一般的に読書が不可欠とされています。
これにはわたしも同意しますが、では語彙力をつけるには、読書さえすればそれで十分なのか、あるいはどのような読書を心掛ければよいのか、ということについては、意外なほど語られていません。
そこで、このたび、語彙力をつける方法として、3点のことをお話しします。
まず、第1点目として、テキストの音読を行うことです。
音読については、学校でも教科書の音読を宿題に課して、ご家族に「読みました」という証明をしてもらったりする、などということはしています。
もちろんそれは必要なことではありますが、実際に出題される中学入試の場合は、教科書よりももう少し高度な内容を含んでいます。
であるならば、ここはてっとり早く、塾のテキストあるいは模試の問題を題材として、音読することです。
その際、必ずご父兄の前でそれをしてもらう必要があります。
時間は3分程度で構いません。
勉強の合間とか、勉強に入る前とか、準備体操あるいは学習の合間のストレッチ体操のような意味を持つ時間に行います。
それを毎日コツコツ続けます。
もしスラスラと読めない語が出てきたら、それが「よく理解できていない単語」です。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
第2点目です。
読む本については、子息が興味の持てる内容のものをできるだけ多く読む、ということです。
読書というと、どうしても著名な作家が書いた小説とか、世界文学全集的なものを想像しますが、それにかかわらなくても構いません。
というより、出題される問題は、小説だけでなく、論説も併せて出題されることが多いものです。
そのため「物語」のようなものだけを読んでいては、入試対策として十分とは言えません。
「物語」すなわち小説は、読んでいて比較的イメージを持ちやすいです。
が、小説以外の論説・随筆のようなものになると、書いてある内容が抽象的になり、どうしても意味が取りづらくなります。
入試のための読書というのであれば、そういう「抽象的な意味を持つ言葉」に多く触れる必要があります。
また、興味の持てない内容のものを「入試のためだから」などと言って読むように強要したところで、先が続かないことは明らかです。
興味を持てる分野のものでしたら、特段の苦労もなく頭に入っていくでしょう。
そしてそこには、意外なほど「抽象的な意味を持つ言葉」が出てきます。
そのようなわけで、「少し子供には難しいかな」くらいの本を与えておいて丁度いいです。
それなりに読解力があり、またその分野に造詣が深ければ、文脈から類推して単語を自らのものにできます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
第3点目としては、語彙力をつける問題集、あるいはスマートフォンアプリを活用することです。
問題集については、「中学入試 語彙力」などとアマゾンで検索すると、いろいろなものが出てきます。
わたしが手にしてみて、使いやすいと思ったのは以下の3冊です。
【中学入試】言葉力1200―文章が読める!わかる!書ける! 学習研究社
この問題集についても、まなじりを決して取り組むというよりは、音読同様、箸休めのような感じで、学習の合間に何ページかさっと取り組んだほうがいいでしょう。
またアマゾンの書評を見ていると、中学入試を目指すため、子供のためになったというのに加え、「自分自身の勉強にもなった」と書いている方が少なからずいます。
親子で勉強をするというのは、何ともすばらしいことではありませんか!
また、スマートフォンアプリもあります。
こちらはゲーム感覚でやれるというメリットがあります。
今の小学生であれば、取りつきやすいでしょう。
6級(小学校高学年程度)〜1級(高校中級程度〜社会人一般)と問題のレベルが幅広いので、チャレンジ精神を養うという意味ではこれが最適です。
中学入試向けに漢字、語句、文法に関する問題を集めたものです。
いずれにせよ、語彙力は一朝一夕にはつきません。根気強い学習が求められます。
多くの中学生、ご父兄が「偏差値」という言葉は耳にしたことがあると思います。
模擬試験などでよく使われますね。
ところが、中学生やご父兄と話をしていると、「偏差値」の意味を意外なほど理解していないのに気づきます。
そこで、今回は、「『偏差値』が高ければ優秀だ、くらいの知識はあるのだが、そのほかには.....」という中学生やご父兄のために、高校受験でよく用いられる「みやぎ模試」と絡めながら解説していきます。
「偏差値」で最低限「分かっておくべきこと」は以下の2点です。
1.平均点が「偏差値50」となる。
2.「偏差値」が高いほど「優秀」
そして2点「分かっておいたほうがいいこと」を示します。
3.「偏差値60以上」なら上から数えて15%以上、「偏差値70以上」なら上から数えて2%以上
4.「偏差値40未満」なら上から数えて85%以下、「偏差値30未満」なら上から数えて98%以下
なぜ「平均点」を「偏差値50」とするかと言えば、試験ごとに難易度が違うからです。
「英語の点数が80点でした」と言っても、「平均点が70点のときの80点」と「平均点が40点のときの80点」では、「80点の価値」がまるで違ってきます。
そうした「80点の価値」をどう判断するかに用いられるのが「偏差値」です。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
上記の数字で、「平均点が偏差値50」というのは正確ですが、「偏差値○○以上が上から数えて△△%以上〜」というのは、大体の目安です。
「偏差値60以上」であるなら、「まずは優秀」という判断になります。
わたしたち受験関係者は「偏差値60以上かどうか」「偏差値40未満かどうか」ということは、かなり気にしながら指導に当たっています。
「みやぎ模試」を基準にして考えると、実際の数値は次のようになります。
ここでは2点挙げます。
(1)偏差値1は10点に該当する
(2)公立高校前期合格のためには、「後期のボーダーライン」+「偏差値2〜3」つまり、「後期のボーダーライン+20点〜30点」が求められる
前期のペーパー試験は国語・数学・英語の3科目ですから、上記に必ずしも当てはまらないかもしれません。
しかし上位30%を選抜するための試験ですから、後期ボーダーラインよりかなり上回っていなくてはなりません。
20〜30点プラスということは、1科目平均して1〜2問は余計に取れていないとダメだということになります。
それでも、ボーダーラインが高くないところであれば、まだいいかもしれません。
上位高になれば、「30点プラスする」というのは、かなり勉強しなくてはなりませんし、相応の素質も求められます。
合格か不合格かは「1点の差」で決まります。
1問1問を大切に解いてください。
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