近年では当地でも、二華や青陵といった公立の中高一貫校ができて、大都市圏のような中学受験も盛んになってきました。
もちろん中学受験は誰もが考えているわけではありません。
「小学生のうちは、ガリガリ勉強させるより、スポーツをさせたりしたほうがいい」というお考えのご父兄も多いことでしょう。
今回のコラムでは、小学生のうちからしっかり勉強しておくのがいいのか、そうでないほうがいいのか、という点について、わたしなりの考えを記します。
まず、わたしが感じるのは、ご父兄は勉強の大切さをよく理解しつつも、子息に勉強させることを、心のどこかで罪悪視しているのではないかということです。
例えば、サッカーのクラブチームに入って、毎日へとへとまで練習しているという小学生を持つご父兄と、学習塾で毎日へとへとまで勉強しているという小学生を持つご父兄と、どちらが「より人間味がある」と思われるか、ということをお考えになってみてください。
「スポーツでへとへとになるのはよいことで、勉強でへとへとになるのは酷な話だ」と、心のどこかで思っていらっしゃらないでしょうか?
そう感じるのは、たぶん感情によるものであり、理論で説明はできません。
ご父兄に知っていただきたいのは、スポーツでも勉強でも、それが過度になってしまえば、子供が受け止める「へとへと感」には、どちらも変わりはないということです。
わたしのような受験関係者からみると、「勉強させられてかわいそうな生徒」と「勉強のことは二の次にされてかわいそうな生徒」では、「二の次にされてかわいそうな生徒」の数が圧倒的に多いです。
(次回に続きます)