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今日から3回にわたって、過般行われた後期公立高校入試で、見事に仙台二高に合格したAさんとのインタビュー内容を掲載します。
菊池: 改めて二高合格おめでとう。
Aさん: ありがとうございます。
菊池: わたしにとっては、女性の後輩になります。昔を引きずる世代として、後輩が女性というのは、何というのか、新鮮に見えてしまうんですよ(笑) Aさんが二高を目指したきっかけを教えてもらえませんか?
Aさん: 宮城で、いちばんいいところだからです。
菊池: ウヮ、「ど真ん中、どストライク」な志望動機ですね(笑) 二高を意識したのはいつごろからですか?
Aさん: 中2から中3に上がるときの春休みです。そろそろ自分も志望校をしっかり決めておかなくちゃと思って、塾の春休みの講習で、難しめの問題を解いて、結構解けたので、もしかしたら二高に入れるかもって考えました。
菊池: 中2から中3に上がるときの春休みというのは、二高受験者としては、スロースターターでしょうね。ここを受験する人たちは、中学入学前から二高を意識していることが珍しくありませんから。まあ、わたしもAさんにはずいぶんと「早めに目標をしっかり持ってください」と1年生のころから言ってましたよね。
Aさん: そうですね。自分でも一応勉強はしてたんですが、何となくやっていたという感じでした。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
菊池: やはり、目標を持つのは大切ですね。ライバルとかはいたんですか?
Aさん: ライバルのような人はいませんでしたが、目標にしている人は何人かいました。
菊池: ご両親は受験に関しては、どんな感じでしたか? お母様はよく「結局、本人がどうするかですから」とおっしゃってましたが.....
Aさん: 両親とも「どこに入りなさい」と言ったことはありませんでした。父は、「おまえはきちんと目標を持てば必ずできるぞ」といつも言っていました。一度だけお酒を飲んだときに、「二高に入ったら、うれしいかなあ」と言ったことがあります。母は「高校ならどこでもいいんだよ。別に無理しなくてもいいんだから」と言っていました。
菊池: そうですか。お父さんはお酒の勢いで、ホンネがポロッと出たんですね。(笑)。まあ、どの親御さんもそうですが、「子供には少しでもいいところを」と思ってるものですよ。それを口に出して言うか、言わないかの違いがあるだけで。ところで、Aさんは、指導開始当初、社会があまり手につかなくて、試験の足を引っ張ってましたよね。社会が勉強できなかったというのは、何か理由がありましたか?
Aさん: 特にありません。あんまり社会には興味が持てなくて。歴史なんかは、昔のこととか覚えて何になるんだろう、って思ってました。でも先生(=菊池のこと)の話を聞いて、歴史も必要なんだと。
菊池: では、どうやって克服したんですか?
Aさん: 先生から言われたとおり、社会の教科書ワークを繰り返し解きました。それから、塾のテキストやみやぎ模試の問題も繰り返し解きました。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
菊池: 実に簡潔にして、明瞭な答えですね。わたしがいってきたことをそのまま実践したんですね。そこがAさんのすばらしいところですよ。社会はその後、得点源になりましたが、「自信がついた」と思ったのは、いつぐらいからでしたか?
Aさん: 「自信がついた」と思ったのは、塾の入試直前のゼミで、90点とかそういう点数が出るようになってからです。
菊池: あのゼミの問題は難しかったですね。特に数学が。Aさんは数学のゼミの出来が今一つで、本番前に随分と不安がっていましたね。本番はどういう感じで受けましたか? やっぱり緊張しましよね?
Aさん: 緊張しなかったっていうとウソになりますが、あまり疲れませんでした。みやぎ模試のほうが疲れました。
菊池: そうですか。では合格の自信はあったんでしょうか?
Aさん: 終わった瞬間に、何となく受かるかもしれないっていうのは思いました。
菊池: そうですか。それはよかったです。最後に、後輩の皆さんへ言っておきたいことはありますか?
Aさん: 特にありませんが、毎日の勉強はしっかりやったほうがいいと思います。
菊池: Aさんはやるべきことをしっかりやったから受かったんだと思いますよ。引き続き頑張ってください。
先月3月28日および3月29日付の弊コラムにおいて、通信表評定の学校間格差について記しました。
今回は、その続編を記します。
このコラムを掲載した後、生徒さんより、追加で評定の報告を受け、またご父兄からもお問い合わせをいただきました。
今回、この「格差」で最もひどかった例を。
A君とB君では、評定がほぼ同じなのですが、直近で受けたみやぎ模試の偏差値が18、点数にして170点違っているのです。
定期試験も5教科で約200点違います。
それなのに、ほぼ同じ.....わたしは数字を一瞬見間違えたのかと思い、こないだ買い換えたばかりのメガネのレンズが早くもおかしくなってしまったのかと誤解するほどでした。
さすがにこれはひどすぎて、いい点数を取ったほうの生徒さんやご父兄は、学校へねじ込んでもいいくらいのものだなあと感じ入った次第です。
ただ、内申点が本人の実力以上に評価されてしまうと、「内申相応」の高校を受けた場合は、本番で淘汰されてしまうでしょうから、過大評価も考え物です。
これまで見た中で、最もひどい格差でした。
ことほど左様に、内申点というのは、「入試本番の成績が悪かった人でも、平常点で救おうという逆進制度」(2014年12月11日付の弊コラムより)であることが、図らずも証明された格好です。
(次回へ続きます)
(前回の続きです)
ですから、成績の芳しくなかった生徒さんからの苦情は少ないはずです。
というより、苦情の言いようがありません。
今のルールで得をしているわけですから.....
しかし癪(しゃく)の種になるのが「相応に頑張った生徒さん」です。
こうした生徒さんはどうすべきなのでしょうか。
わたしが申し上げることとしてはズバリ以下の通りです。
「まずは、今後のみやぎ模試で志望校のA評定以上、悪くてもB評定をとり続けましょう。過去の内申に関する心配はそれから」
実際に試験に立ち向かう生徒さんやそれを支えるご父兄にとっては、全体から見てどうした、こうした、などというのは、「どーでもいい話」です。
受験生やご父兄にとっては、まずもって大切なのは、自分あるいは子息の成績であり、全体がどうかということは、あくまで自分や子息といかにかかわるのか、というものでしかありません。
受験を来年に控えているというのに、ルールに文句を言っても仕方がありません。
しかもそのルールは、オリンピックのルールのように突然変わったというわけではなく、それこそ何年も前から分かっていた話です。
そういった「どーでもいい話」に惑わされる暇があったら、生徒さんは勉学にいそしみ、またご父兄は子息の力をこれまで以上に信じましょう。
そして1年後、ニッコリみんなで笑いましょう!
「あのとき内申がちょっと不安っていわれて心配したけど、頑張りぬいてよかった」と。
過般、仙台市内にある某国立中学校(というわけで、学校名はお察しください)へ通う生徒さんと以下のような会話をしました。
菊池: 君の中学から、他校に移るっていう人はいるんですか?
生徒さん: あんまりいませんが、いることはいますよ。今度1人そういう人がいます。
菊池: それは、移る理由、何かあったんでしょうか?
生徒さん: 内申のことみたいですよ。ここは競争が激しいから。もともとの学区のところに通えば、内申がよくなるからってことのようです。
菊池: その生徒さん、結構できるんですか?
生徒さん: はい、そこそこできますよ。
学年が変わるのを見越して、内申対策の一環として転校するということが、生徒さんレベルに広がるというのもすごいなと思います。
さて、これまで越境入学というのはよく見られました。
伝統的に五橋、上杉山など、仙台市中心部にある学校にはそういう生徒さんが多くいました。
一方で、内申対策としてより競争の激しくないところに子息を通わせるという「逆越境入学・通学」の例もあるやに聞きます。
どういうものにも利点・欠点はあるわけですが、今回は「お勧めしない場合」を取り上げます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
私見では以下の通りです。
2.入学以降の「逆越境転校」は学年が変わるときに。学期中はお勧めできない。
3.入学以降の「逆越境転校」は「内申を上げるためだけ」にするのはお勧めできない。
入学以降だと、生徒さんにとっても慣れるまでに時間を要し、またご父兄にとってもせっかく中学という環境に慣れてしまったものを一からやり直すわけですから、負担が大きくなります。
世の中には子息の受験を考えて、環境の変化を避けるために、単身赴任をするご父兄が多数いらっしゃるわけですから、入学以降に転校するのは、なるべく避けたほうがよいというのがわたしの考えです。
また、どうしても入学後に逆越境転校をするのであれば、学年が変わるときのほうがもろもろのリスクは減ります。
学期中は避けたほうが無難です。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
そして、以下が本コラムの眼目ですが、入学以降の逆越境転校は「内申を上げるためだけ」にするのはお勧めしません。
理由は以下3点です。
まず、転校ということ自体、生徒さんにとってはストレスとなります。
その環境に慣れるための期間は人にもよりますが、全くない、ということはないでしょう。
第2に、周りがのんびりとした環境になってしまうと、それに「順応」して、学力が低下するということも考えられます。
転校したてのころは、相対的に順位は上がるかもしれませんが、本番入試のほうの実力はどうなってしまうのでしょうか。
第3に、「内申が必ず上がる」という保証はありません。
となれば、内申は多少上がったはいいが、学力そのもの、すなわち入試本番の力が不足してしまっては、角を矯めて牛を殺すことになりかねません。
よって、学校の方針に不満があるとか、周りのクラスメートが立派すぎて子供が委縮したり、あまりなじんでないようだとか、そういう「内申点を上げる以外の理由」があるのであれば、「あり」でしょう。
以上、ご参考にしていただければ幸いです。
こないだ、ある生徒さんと次のような会話をしました。
この生徒さん(以下、Aさんと記します)は、英語が得意で、数学が苦手を自認しています。
菊池:Aさんはやっぱり数学より英語のほうが好きですか?
Aさん: はい
菊池: 数学が好きでないという理由は、いろいろあるでしょうが、どういうのがありますか?
Aさん: 数学は自分ができないっていうのもありますが、考えなくちゃならないですよね。英語だとすぐに答えがわかるのに、数学は考えないとできないし、解けないときにイライラするのがいやなんです。計算も間違ったら終わりだし.....
Aさんの言葉を聞きながら「やっぱりな〜」と思いました。
わたしとかなり重なる部分があったからです。
特に答えが出るまでに時間がかかるということや、たった一つの計算ミスですべてが水の泡になってしまうという点は、わたしも全く同様に感じていました。
それを言うのであれば、英語の長文問題なんかも時間がかかるし、単語が1つ2つ分からなければ、文の解釈もできないだろうという数学好きの方からの突っ込みも十分に予想されるところですが、それほど気にならないのは、やっぱり好みの問題なのでしょう。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
一方で、別の生徒さん(以下、B君とします)は理系志向です。
菊池: B君は英語と数学、あえて言うならどちらのほうが好きですか?
B君: 自分は数学ですね。
菊池: 理由はどういうものがありますか?
B君: 英語は覚えなくちゃいけないことがたくさんあるし、数学だと難しい問題が解けたときに達成感があるじゃないですか。
菊池: 達成感ですか..... 確かに.....
B君: 数学以外の教科で、解けたときの達成感があるものって、何かありますか?
B君の言葉を聞いて、思わず唸ってしまいました。
確かに数学は解けたとき、ある種の達成感はありますが、そうした達成感のようなものを他の教科で感じたことはありません。
また数学は覚えることがいちばん少ない教科で、やろうと思えば、どんどん先に進むことができます。
英語の場合はそうは行きません。
ただ、わたしが現役学生の頃は、そうした「達成感」より、確実に点をとれる教科のほうが心臓にはよかったです。
わたしは文系なのでしょう。
新学期の授業が始まりました。
生徒さん、ご父兄にとり、今週は何かとあわただしかったと思います。
指導の最中も、いつもに比べて生徒さんの集中できている度合いが弱いような感じを受けました。
春休み明けということで、体がついて行かないのでしょう。
わたしのほうはといえば、ここ1週間、生徒さんが使う教材発注に忙殺されておりました。
すべてネット発注ですが、生徒さん一人一人がすべて違うので、骨の折れる作業です。
そうはいっても、勉強する生徒さんがいちばん大変なわけですので、そんなことは言っていられないのかもしれませんが.....
さて、高校では春休み明け早々に新入生を含めて、多くの学校で実力試験が実施されましたが、小中学校の場合は、そうしたもののないところがほとんどでした。
そんな中で、何人かのご父兄の方から、4月に実施される学力調査についてお尋ねがございましたので、ご説明いたします。
お尋ねの要件は「4月早々に学校で実施される学力調査への対策は必要か、内申等の成績にかかわってくるのか」というものでした。
結論を申し上げますと、学力調査への対策は特に必要なく、また内申等の成績にかかわってくるものではありません。
この「学力調査」は一言で申せば、「先生方に対する通信簿、勤務評定」です。
結果に戦々恐々としているのは、先生のほうであり、生徒さんのほうは平常心で臨んでもらえばOKです。
この学力調査は以下の通りに行われます。
(2)仙台市標準学力検査=仙台市が実施するもの 仙台市内の小2〜中3 全員参加 4月実施予定
(3)宮城県学力・学習状況調査=宮城県が実施するもの 仙台市以外の小5・中2 全員参加 10月実施予定
なお、「宮城県学力・学習状況調査」については、国が行う学力調査で宮城県の結果が芳しくないので、国の調査対象となっている「小6・中3」を前倒しして、「小5・中2」を調査し、対策を講じていく、というものです。
仙台市については、全学年でこれを実施しているので、宮城県の調査は実施されません。
そもそもこの調査は文部科学省が日教組対策として実施したもので、政治的色彩が非常に濃いものでした。
そうした「大人の事情」はさておいて、先生方・ご父兄・生徒さんにとり、よい刺激となっていくことを臨む次第です。
今回のおすすめサイトは、「まさに地獄ッ!受験の採点やってる『先生たちの本音』」です。
3月で受験シーズンは終わり、すでに来期の受験に向けて動いていますが、これに立ち向かう受験生もいれば、問題を作成し、採点し、合否を決定する学校の先生もいます。
世間では何かと受験生の立場ばかりが語られていますが、学校の先生からの声はほとんど顧みられることがありません。
そこで、今回は、受験に携わる先生方の声を集めたサイトを紹介します。
試験に臨む生徒さんは、これを見て、出題者がどういう心境で問題を作成し、またどういう採点をしているのか、理解してください。
そうすれば、合格する確率はわずかなりとも高くなります。
「彼を知り、己を知れば、百戦殆(あや)ふからず」という格言があるように、入試対策は過去問をやるだけにとどまらず、「やれることは徹底的に」やりましょう。
このサイトを見て分かることは、入試がいかに厳正に採点されているかです。
お仕事とはいえ、大変なことでしょう。
よって、採点者に気に入られるようにするためには、まずもって、「判別できるような字を書く」ということを心掛けるべきです。
この点、何度言っても分からない生徒さんがいますが.....
過日、生徒さんのお父様と面談をした際、ナンバースクールの男女比率の話になり、そこからかつてあった「共学化反対運動」のことまで話は及びました。
なお、そのお父様は仙台一高ご出身の方です。
また、時をほぼ同じくして、新規のご家庭と面談があったとき、そのご家庭のお母様は「わたしはナンバースクールの共学、反対だったんですけどねえ.....」とおっしゃっていました。
そのご家庭は、いちばん上の息子さんが仙台二高出身ということでした。
約10年前に行われた県立高校の一律共学化については、特にナンバースクールにかかわった方々の中に、いまだに反発があるのだというのがよく分かります。
わたしもこの措置については、しっくりいかないと感じている一人です。
ここですでに歴史の1ページになった感のある「共学化反対運動」をおさらいすると、これは当時の浅野県知事が推し進めた、県立高校の一律共学化に対し、ナンバースクールの卒業生などを中心に猛烈な反対運動が起きたことを指します。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
共学化以降に入学した生徒さん、あるいは、宮城・仙台にここ10年の間に転居なさったというご父兄は、いったいどういうことだったのか、いぶかしがる方も多いことでしょう。
今の生徒さんたちにとって、「共学化反対運動」などというのは、自分たちと何の関係もなく、またかつての卒業生の感傷などは、どうでもいいことに違いありません。
しかし、学校は今の生徒さんだけのものではなく、過去多くの先輩方のものでもあります。
学校は卒業してからが長いです。
今の生徒さんが高校を終え、大学等に進学し、また実社会に出たとき、多くの先輩方とかかわることになります。
そうしたとき、先輩が「共学となった母校」に対し、どのように感じているのか、ということを知っておくことは無駄ではありません。
ナンバースクールの先輩方は、性別に関係なく、在校生諸君、後輩諸君を受け入れてくれるでしょう。
特に、一・二高を卒業したオジさんたちは、女性の在校生、後輩を非常ににこやかに迎えてくれるはずです。(笑)
(次回に続きます)
(前回の続きです)
しかし、そのことと、「伝統が壊れてしまった」(と、多くのOB・OGの目には映る)ことや、「多くの混乱」(と、多くのOB・OGの目には映る)を引き起こした浅野知事に対するに対する怨嗟の声、根強い批判があることは別のことであることもご理解いただければと思います。
さて、ナンバースクールの共学化については、OB・OG会が軒並み大反対をしました。
理由は仙台三高を除くいずれの学校も、旧制中学・旧制高等女学校以来の伝統があり、GHQの圧力もはねのけた別学の伝統をなぜかくも容易に放擲(ほうてき)してしまうのか、ということです。
この点については、「所詮、昭和のアナクロ感覚でやっている」「男女共同参画という『時代の流れ』を理解しない頑迷な連中の戯言」という見方もできるでしょう。
その意味でOB・OGが反対をした、というのは理解できるかもしれません。
しかし特筆すべきことは、当時の在校生も圧倒的多数が反対だったということです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
彼ら・彼女らの多くは、中学まで普通に共学であり、高校に入って、初めて別学になったはずです。
よって、共学になじんでいないということはあり得ません。
また、特に男子生徒ならば、共学になれば、「後輩に女の子が来る! やった!」と全員大喜び.....してもよかったはずです。
しかし事実は全く逆で、圧倒的多数が共学反対でした。
しかも単に反対したのみならず、集会を開いたり、ナンバースクールの生徒たちが結集し、共学反対のデモ行進までやったのです。
以下はその映像です。
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学校を横断した大規模なデモを組織するには、先生方はじめ多くの大人の手が必要だったはずですが、それでも当該在校生の強い意思がなければ絶対にできないことでした。
この当時、わたしは一高の応援団幹部だったA君という生徒さんを指導していました。
彼はかなり積極的に動き、桜井充参議院議員、梅原仙台市長(いずれも一高OB)などに掛け合い、文部科学省にまで乗り込んでいって、「共学反対」を唱えていました。
彼の心情は大変共感できるものであったので、わたしなりにいろいろとアドバイスをしていました。
ただ、それをやり過ぎて、勉強のほうが少し疎かになってしまいましたが.....
(次回に続きます)
(前回の続きです)
結局、一律共学化というのは、彼ら若い世代が示した「かくもアッパレな反乱」が多くを物語っています。
彼らは、県知事が鳴り物入りで進めた政策に、はっきりと異議申し立てをしました。
彼らの多くは「異性がいる楽しさ」より「別学の楽しさ」「伝統」を選択したのです。
何たる行動力!
進学実績というのは非常に大切ですが、しかしそれが「すべて」ではないはずです。
もちろん、「校風」だの、「伝統」だのは、どうでもいいという方もいてもらっていいのですが、10年前のナンバースクールの在校生諸君の大多数は決してそう考えていませんでした。
これから分かることは、同じ学び舎で学んだ者には、世代を超えて継承される気風があるということです。
ナンバースクールの新入生の皆さんには、そうした気概を持つ先輩がいるのです。
どうか誇りを持って高校生活を謳歌(おうか)してください。
多くの方の参考になれば幸いです。
こちらのサイトに、今春行われた公立高校の総括が出ています。
そこで、まず、この総括表に基づき、「ご父兄・生徒さんが知っておくべきこと」を4点にまとめて記します。
1.以前(3年ほど前)に比べると、入試の問題が易しくなっています。
2.内申点対策として1年生のころから、「コツコツやっていく」ということがこれまで以上に求められます。
3.内申点対策と、入試対策は別のものではありません。日頃の積み重ねの上に、入試があります。
4.入試本番においては、「易しい問題ほど慎重に回答する」ことが必要です。「易しい問題」を取りこぼすと、致命傷になります。
以上です。
なお、以下に記すことは、わたしなりの分析で、興味のある方のみお読みください。
次に示すのは、直近5年間の公立高校入試における平均点・最高点の推移です。
<後期試験>
平均点 | 最高点 | |
平成23年 | 257.5 | 449 |
平成24年 | 264.9 | 454 |
平成25年 | 247.4 | 459 |
平成26年 | 281.9 | 483 |
平成27年 | 307.6 | 480 |
<前期試験>
平均点 | 最高点 | |
平成25年 | 167.3 | 282 |
平成26年 | 188.7 | 294 |
平成27年 | 186.9 | 291 |
(注1)「前期試験」は300点満点
(注2)平成23年、24年は「前期試験」が実施されておらず、その値は「後期入試」に組み入れた。
(注3)平成23年、24年においては、数学・英語の問題が「A問題・B問題」に分かれていた。
今年の入試は後期の平均点が、307.6点ということで、入試としては、「破格の易しさ」といえます。
前々回に比較すると、平均点・最高点ともに上がっているので、「入試問題は易しくなった」といえるでしょう。
これをもって、「ますます易化傾向が強まる」とする向きもありますが、わたしはそのようには考えません。
今年が前年に比べて平均点が上がったのは、英語と社会が易しかったからであり、その他の科目ではほぼ前年並みです。
出題担当の当局者にすると、「これはやってしまった.....」と考えていることでしょう。
それゆえ、わたしは、来年度において、これらの科目は「引き締め」=「前年より難化」を図るのではないかと見ています。
そういうことを踏まえて、「ではどうするか」ということになれば、これは別に怖いことでもなんでもなくて、「コツコツやっていく」というだけです。
「菊池はこればっかり」とのお叱りは承りますが、ほんとうにこれしかないのです。
「まじめに努力した人が勝つ」という、たったこれだけのことです。
それから、入試本番においては、これまで以上に取りこぼしがないようにしたいものです。
難しい問題ならば、そこそこ用心して回答するものですが、易しい問題だと、つい気が緩みます。
その「緩み」がこわいのです。
つまり、「問題をしっかり読む」「最後の最後まで気を抜かない」ことが重要です。
特にこれは、中位層以下の生徒さんに求められます。
13日から新学期の授業が始まっています。
とはいえ、学力検査やら、健康診断やら、学校としてこなさなくてはならないことが多数あって、落ち着いて勉強できるというような雰囲気ではないようです。
クラスも変わったばかりで、まだいろいろなことが、「日常」になっていません。
それゆえ、授業も進み具合は遅いですから、勉強の先取りや復習には非常にいい時期なのです。
これをしっかりやっていきましょう。
また教材については、現在担当のご家庭すべてに行きわたりました。
ただ、発送方法として、「入庫した順、手持ちの在庫があるもの」から順々に発送してもらうよう依頼したので、ご家庭によっては最大4回に分けて発送されました。
そのご家庭は、毎日毎日送られてくるので、「菊池はいったい教材をどれだけたくさん発注したのだろうか」と不安になってしまったようでした。
なぜそうしたかと申しますと、アマゾンに在庫のないものがあり、ものによっては、当初、入庫が5月の予定との通知があったからです。
ただ、結局、入庫が早くなり、先週には完了しましたが.....
そんなわけで、小分けにして送付してもらう方式を選びました。
このようにしても、送料はかかりませんので、ご安心ください。
弊サイトには平素より多くの方が訪れてくださっています。
改めて心より感謝申し上げます。
さて、表題の件につき、最近、スマートフォンで弊サイトにいらっしゃる方が増えております。
その方に、より見やすい画面を提供するため、本日よりスマートフォン画面の工事に取り掛かります。
そのため、配置等が一時的に見づらくなってしまうおそれがございますので、あらかじめお知らせいたします。
「工事期間」はどのくらいになるか、現在のところは不明です。
パソコンで閲覧いただく際はこれまでどおりです。
ご寛容のほどをよろしくお願いいたします。
昨年4回にわたって、「高校1年生に立ちふさがる数学の壁」という題でコラムを書きました。(参照 その1 その2 その3 その4)
これは高校1年生が二次関数あたりからつまずくようになり、サイン・コサイン・タンジェントでおなじみの三角比が始まるころには、すっかり「???」となってしまうということを述べたものです。
思うに数学の場合、数学開始早々は、さほどきついわけではありません。
本格的に大変になってくるのは、夏休み以後あたりからです。
しかし古文の場合は、開始直後に「文法」なるものを扱い、「ク・カラ・ク・カリ.....」などとお経のような文言を覚えさせられるのが通例です。
したがって、多くの生徒さんは早々に音を上げてしまい、古臭さや抹香臭さも伴って、古文からは遠ざかります。
そしてさらに数学から遠ざかった結果、それらの科目がない東北学院文系学部の入試が待っている.....というパターンが結構あるのではないかと推察します。
わたしに言わせると、古文や漢文などの古典を捨ててしまうのは非常にもったいないのです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
英語と比較しても、覚える量は圧倒的に少なく、また、その少ない量で、勉強すればしただけ確実に点が取れます。
例えば古文単語ひとつとっても、センター試験レベルで250語程度、二次試験レベルで500語程度の単語を覚えれば十分と言われています。
英語であれば、確実にその4〜5倍程度は覚える必要があります。
英語も古文同様に語学なので、勉強すればしただけの効果は表れますが、古文ほどではありません。
さて、前置きが長くなりましたが、新入生が「古文の壁」を克服する方法として、2つのことをしっかりと認識してほしいのです。
第一点は、「文法は正しく文法を解釈するためにある」ということを、今一度認識するということです。
文法は交通ルール同様、言葉における取り決めごとです。
文法というと、無味乾燥な知識ということだけが頭に思い浮かぶかもしれませんが、この文法を学ばずして正しい文章の解釈はできません。
例えば、現代日本語においても、
「彼女の手料理はおいしそうだ」
「彼女の手料理はおいしいそうだ」
では意味が異なります。
それをつかさどるのは文法の規則です。
これは古文においても同様です。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
第二点目として、動詞並びに形容詞の活用は、何回も唱え、またときには書くなどして、「完璧に」覚えることです。
この「完璧に」というのがミソです。
よく「活用表が覚えられない」と嘆く生徒さんがいますが、そんなことはありません。
空いている時間を見つけ「ア・イ・ウ・ウ・エ・エ」などと何度も唱えてみてください。
やってみれば分かりますが、空いている時間を見つけて唱えるだけなら、それほどの負担ではありません。
動詞の活用だけなら、毎日10回×15日もあれば、十分に覚えられるでしょう。
「え〜、そんなに何度も!」などと言わないでください。(笑)
要は「覚えようという気持ちがあるかどうか」です。
その際、ただ唱えるのではなく、例えば四段動詞とラ行変格活用動詞で、どこがどう違うかなどを意識しながらやるのがコツです。
動詞・形容詞の活用が覚えられれば、それを土台にすることで助動詞は比較的円滑に覚えられるでしょう。
古文の動詞の活用表は、掛け算の九九と同じです。
何度も唱えることです。
そこに理屈は不要です。
ただ「完璧に」覚えることが肝要です。
以上二点、新入生の皆さんは実践することをお勧めします。
それをやって初めて古文はスタートラインです。
数学は、中学校の全学年において、計算問題を主とする分野で新学期の授業が始まっています。
この分野は数学の中では、比較的とっつきやすい分野です。
そのため生徒さんにとっても、またそれを指導するわたしにとっても割とスムーズに指導が進みます。
この数学の計算問題は、勉強の苦手な生徒さんにとって「最後の砦(とりで)」となるところです。
これができないと、点数の取れるものがほんとうになくなってしまいます。
なぜそうなのかと言えば、「最も覚えることが少なくて済む」ところだからです。
またわたしの見る限り、中学生の約3割は、小学校で履修する分数の計算に不具合があります。
その程度は、人により重症から軽症まで様々ですが、とにもかくにも徹底して計算演習をしてもらっています。
計算問題、なかんずく分数の計算が不完全だという生徒さんは、一人の例外もなく学習量不足がその原因です。
これを身につけるには、小学校の分数の計算に戻ってたくさん演習をします。
そして量をこなすと、確実に精度は高くなっていきます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
この点に関していうと、公文式は非常に優れたやり方をしています。
問答無用でひたすら大量の計算をするいうのは、すばらしい結果を生みます。
「計算ばかりできても数学ができるわけではない」という批判はあるかもしれませんが、計算ができなくては、数学以前のお話です。
加えて、中学生の皆さんに今のうちからお知らせしておきます。
高校に入ると、数学に出てくる数式は突然長くなります。
また試験においては、センター試験のように、最後の答えだけを書くというのもありますが、基本的に計算の途中式を書くことが求められます。
わたしが「数学では途中式をしっかり書くように」といっているのは、計算間違いが少なくなるようにということもありますが、高校で実施される試験の形態を考えてのことです。
よって今のうちから複雑な計算練習をやっておけば、高校入学後に必ず役に立ちます。
特に複雑な分数の計算は、「数学Ⅱ」(=おおむね高校2年生で行うとされる単元)の積分で使います。
今やっていることは決して無駄になりません。
心して励みましょう。
今回のおすすめサイトは、「『自分から勉強する子』が育つお母さんの習慣」です。
「自分から勉強しない子」を持つご父兄にとり、「自分から勉強する子」になれば、どれだけいいだろうか、とお感じになることと思います。
わたしの目から見ると、これは本人の資質によるものが非常に大きく、同じように育てたつもりが、兄弟姉妹間でも「自分から勉強する」「自分から勉強しない」は違ってくるものです。
とはいえ、子息が「自分から勉強する子」になる確率を少しでも高めるためには、親のほうがいろいろと学習しなくてはなりません。
このサイトにはそういう情報が詳しく書いてあります。
これは、ダイヤモンド社というビジネス関連の書籍を手がける会社が記したものです。
中身を読むと、このサイトの対象は小学生くらいの年齢の子供がいるご父兄のようです。
が、中・高校生の子息がいらっしゃるご父兄、あるいはわたしのような家庭教師にも参考になる点があります。
生徒さんも頑張っています。
お父様・お母様も頑張りましょう!
このところ、「みやぎ模試ランク表」の新たな効能(?)を発見し、指導の際に用いています。
以前までは、受験を控えた中学生の生徒さんに示しているだけでしたが、このごろは中学1・2年生は申すに及ばず、小学生・ご父兄にもなるべく示すようにしています。
すると、ほぼ例外なく、どの生徒さん、ご父兄も、ランク表を食い入るように見ています。
わたしたちは、こうした数字の権威に弱いので、表として見せられると、本能が作動してしまうのかもしれません。
あまり志気が高くない生徒さんもそれは同様で、彼らには百の小言よりこのランク表が効くようです。
もっともそういう生徒さんは、ランク表を見て、自分の志望校がどのあたりか、あるいはどれほど「とてつもない志望」だったかを確認するだけで、それ以上の努力はしないのですが.....
まあ、何もしないよりは、多少なりとも刺激になればと考えています。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
小学生にランク表を示すのは、一見早すぎると思われるかもしれませんが、そのようなことはありません。
それは高校受験を目指さないという生徒さんに対しても同様です。
高学年ぐらいになってくると、何らかの形で高校の情報には触れてくるようになります。
どの学校の難易度が高いのか、兄や姉がいれば、そこはどういう位置にあるのか、はたまた自宅の近くにある高校はどうなのか等々.....
その際、自分が見聞きしている高校が、どれほどの難易度であるのか、またどの学校の難度が高いか、知識として触れるだけでも十分な刺激になります。
刺激になるのは、ご父兄にとっても同様です。
ご父兄の場合は、まずご自分の出身校が現在のところ、どのレベルにあるのかを確認したうえで、子息の志望校、行ってほしいところを確認するのが常であるようです。
やっぱり何年たっても、自分の出身校は気になるものです。(笑)
昨日4月28日は、我が国が外国軍の占領から解き放たれ、正式に先の大戦が終わった記念日であり、また本日29日は、昭和の日です。
なぜ今日が「昭和の日」なのかというのは、ご父兄の世代であれば、よくお分かりになっていらっしゃるので、あえて述べませんが、社会科の歴史の勉強を兼ねて、生徒さんに聞くと、やはり、ほとんどその由来は知らないようです。
今の生徒さんに、昭和天皇のことを聞いても、彼らはあくまで「歴史上の人物」として社会科で習うだけですから、それも無理からぬことかもしれません。
そういうわたしも、戦時中のことは「歴史上のこと」にほかならず、またその時代を知っているご年配の方々にとっても、大正天皇や明治天皇は「歴史上の人物」ですから、そこはおあいこなのでしょうが.....
先の大戦に敗れてから、奇跡の復興を果たし、20年たたないうちに、新幹線を開業し、東京オリンピックを招致したわけですから、今から考えると、わたしたちのご先祖は信じられないくらいに頑張りぬいたと思います。
わたしもそうしたご先祖を手本に励むようにします!
<歌詞>
1 君がみ胸に 抱かれて聞くは
夢の船唄 鳥の唄
水の蘇州の 花散る春を
惜しむか柳が すすり泣く
明日(あす)の行方(ゆくえ)は 知らねども
こよい映(うつ)した ふたりの姿
消えてくれるな いつまでも
君が手折(たお)りし 桃の花
涙ぐむよな おぼろの月に
鐘が鳴ります 寒山寺(かんざんじ)
この歌は、もともと昭和15(1940)年、李香蘭主演の映画「支那の夜」の劇中歌として発表されました。
それからずいぶんと長い年月がたっていますが、この曲はこれまで多くの歌手が歌ってきており、若い方のものもあります。
コマーシャルなどでもよく用いられています。
ここで1点、文法の解説をします。
2番の歌詞「知らねども」は「知らないけれども」です。
「知らねども」の「ね」は打消しの助動詞「ず」の已然形です。
当時我が国は、かの国と支那事変の真っ最中でしたが、こうした中で、こういう美しいメロディーが作られていました。
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