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近年は、二華中・青陵中など、中学受験という選択の裾野が広がってきました。
そのため、宮城県の高校受験は以前ほどナンバースクール一辺倒ではなくなってきています。
以下は直近の数字です。
二華中・青陵中 (定員)245 (受験者)960
ナンバースクール(定員)1,480 (前期受験者)1,153 (後期受験者)1,528 (合計受験者)2,681
この二華中・青陵中の受験者には、記念受験あるいは腕試しの受験生を含みますので、「ガチンコ受験」の受験生は、多く見積もって全受験生の3分の1程度、すなわち300名程度でしょう。
その一方でナンバースクールの場合は、倍率で二華中・青陵中には及びません。
上記受験者は前期と後期を合計したもので、2回出願している人も含みます。
しかし彼らの場合は、特に後期はほとんどが「ガチンコ受験」でしょうから、ナンバースクールへの関心の高さは衰えていません。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
また二華中は、宮城県における中学受験のトップ校ということで、ナンバースクールという老舗に対する「新興勢力」として位置付けている方が多いかもしれません。
しかしよく考えてみれば、二華中はその名が示す通り、ナンバースクールというブランドということで、純粋な「新興勢力」ではありません。
そうした意味で、青陵中は、ほんとうの「新興勢力」です。
青陵中が二華中よりも「入りやすい」位置づけになっているのは、関係者や、宮城県における「新興勢力」の活躍を期待する方にとっては心残りでしょう。
この二華・青陵については、多くの関係者、宮城県における受験産業界は、来年の進学実績に大きな関心を持っています。
その理由は、中学から両校に入った人たちの進学実績が初めて出てくるからです。
ここで、わたしが大胆に東大と東北大とにしぼって予想をしてみます。
二華で東大実績が数名出て、東北大の実績は宮城一高を上回ると踏んでいます。
わたしの知るところ、宮城一高(一女高)OGは、二華(二女高)のことをそれほど意識していないようですが、逆、すなわち二華会の方々は、宮城一高をそれなりに意識しているようです。
これで二華会の方々の溜飲も少しは下がるかもしれません。(笑)
(次回に続きます)
(前回の続きです)
二華については、(東大+東北大)計であれば、仙台一高を抜くのは難しいのではないでしょうか。
東大だけの予測は全く読めません。青陵に関しては、東大実績が出るか、出ないかといったところで、東北大に関しては、10〜20くらいは出るかとにらんでいます。
進学実績に関しては、「水物」であり、3年くらい見ないと、分からない部分があります。
しかしはっきり言えることは、二華中学入学組80名全員ならびに青陵中の生徒が、中学入学時と同じ情熱と優秀さを持って6年間を過ごす人ばかりではないということです。
だいたいどこの組織・集団でも、おおむね、(よい):(普通):(もう少し)=2:6:2の割合で出ます。
そうでなければ、仙台一高・二高といったナンバースクールで入学時の点数の差はわずかなのに、3年後にはあれだけはっきりと差が出るということの合理的説明ができません。
二華の中学入学組は確かに優秀な人たち(あるいは「優秀だった人たち」)ではありますが、彼らとて、神様ではありません。
さて、わたしの予測、どうなりますか.....???
標題のとおり、文化祭の日程が各校のサイト上で発表されています。
7月5日(土)から行われる泉高校、泉松陵高校を皮切りに実施されます。
一般的な傾向を申すと、多くの学校が8月下旬〜9月上旬に行われています。
また、実業系の学校や就職者の多い学校が10月中旬以降の開催です。
公立高校については、下記のリンクからたどっていけます。
また私立高校については、各校のサイトに発表されているものを、一覧にしました。
サイトに記載のないところは、わたしが各校に個別に問い合わせ、確認しました。
下記は断りがなければ、一般公開の日程です。
オープンスクールと併せ、志望校の文化祭に赴くと何らかの刺激になるかと思います。
これは平成26年7月3日現在のものです。
◎宮城県公立高校http://www.pref.miyagi.jp/uploaded/attachment/263867.pdf
◎宮城学院 「文化祭」 8月31日(日)
◎仙台育英 「育英祭」 9月27日(土)、9月28日(日)→多賀城校舎オープンスクールとともに実施http://www.sendaiikuei.ed.jp/i_html/i_top.html
◎仙台高専 「高専祭」 11月1日(土)、2日(日) 名取キャンパス、広瀬キャンパスで同日に開催
◎仙台白百合 「学園祭」 8月30日(土)、8月31日(日)
◎東北学院 「学院祭」 9月6日(土)、9月7日(日)
◎尚絅学院 「尚絅祭」 8月30日(土)
◎東北学院榴ヶ岡 「榴祭」 9月5日(金)、9月6日(土)
◎東北高校 「東北高祭」 10月18日(土) 泉キャンパス、小松島キャンパス 両方で実施
◎聖和学園 薬師堂キャンパスは「聖和祭」、三神峯キャンパスは「三神峯祭」 9月6日(土)、9月7日(日)
◎聖ドミニコ 「ドミニコ祭」 7月12日(土)
http://www.dominic.ac.jp/high/festival/index.html
◎明成 「学園祭」 8月30日(土)
◎聖ウルスラ 「聖ウルスラ英智祭」 8月31日(日)
http://www.st-ursula.ac.jp/high/school_life/event.html
◎常盤木 「学園祭」 8月30日(土)
◎仙台城南 「城南高祭」 9月6日(土)
◎生活文化学園高校 「生文祭」 9月6日(土)
多くの中・高校では中間試験が終わりました。
わたしの生徒さんのところでは、昨日が最終でした。
答案の素点のみならず、順位が出たところもかなり多いようです。
わたしの場合、生徒さんの試験の点数、順位などを一覧にした表を、指導に行く際、必ず持ち歩くようにしており、試験の結果が判明次第、そこに書き込んで管理しています。
だいたい、生徒さんを見ていると、こちらから尋ねているわけでもないのに、試験のこと、試験の結果を語ってくる生徒さんは、生徒さんなりに「できた」と感じています。
逆に、こちらから問うても、ウンでもなければ、スンでもない、という生徒さんは、結果が「変わらず」か、「下がった」生徒さんです。
ついこないだ、指導をしていて、こんな会話をしました。
菊池: どれ、今日の指導に入りますか。やってもらってて、ここが分からなかった、やってほしかった等々ありましたか?
生徒さん: 先生(=菊池のこと)、試験の順位、きかないんですか?
菊池: え? もう出たんですか? 点数はこないだききましたが。分かりました。何位でした?
生徒さん: (ニッコリしながら)学年で3位でした。
菊池: そうでしたか。こないだ、「10位以内が目標」って言ったとき、わたしが「10位を目標にしようと思ったら、3位を目標にしなくてはいけません。3位に入るよう、がんばってください」って、いいましたが、ホントにそうなったんですね。がんばりましたね。お疲れさんでした。
まあ、誰でもそうですが、結果がいいと、褒められたくなります。
閑話休題。
夏休みの追加指導、既存の生徒さんのご家庭よりお問い合わせが来ております。
また夏休みだけの短期指導を新規でご希望のご家庭からも、お問い合わせが来ております。
ご家庭におかれては、ご希望の日程はいろいろかと思いますが、なるべく多くのご家庭の要望にこたえるため、日程調整の面で、ご協力いただけると幸甚です。
ご希望の方は、お早めにどうぞ。
プロフィールに書いてあるとおり、わたしは落語鑑賞を趣味としています。
この落語においては、話の過程で川柳がよく出てきます。落語では川柳のほかに、都々逸が出てくることもありますが、川柳の頻度が高いです。
中高年のアイドル(?)として人気の高い綾小路きみまろさんの漫談にも川柳がしばしば登場します。
その理由としては、簡潔で、しかも五七五というリズムが耳に心地よく、話にメリハリがつくからでしょう。
さて、この川柳では、江戸川柳という分野があります。
主に江戸時代に作られたものです。
この中に「おっ母さん また越すのかと 孟子言ひ」という句があります。
これを見たとき、作者のすばらしいジョークのセンスに「まあ、子供の心理としてはこんなものだろう」と思わず笑ってしまいました。
ジョークの解説をするのは、無粋な感じがしますが、お分かりにならない方のために説明します。
これは漢文「列女伝」の中の「孟母三遷の教え」という箇所が出典になっています。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
孟子の母は大変教育熱心で、教育のためには環境が重要ということで、3度引っ越ししたとされています。
そうしたエピソードを踏まえ、この川柳は、子供の孟子からすれば、教育熱心も自分のためではあるが、ほどが過ぎるとありがた迷惑だという意味が込められています。
現代に翻って考えてみると、孟母三遷よろしく、塾・家庭教師を次々と変えるご家庭があります。
業者の立場からすると、「去る者追わず、来る者拒まず」で、申し込みがあって、条件が合えば、指導するし、解約の申し出があれば、それまでというだけの話です。
ご父兄にとって、業者をいろいろ変えることは、より子息の結果が出やすいようにするという「聖なる追求」なのかもしれませんが、そんなに短期間にコロコロと変わってしまっては、子息も混乱してしまいます。
子息もご父兄自身も変わろうとするつもりがなければ、業者の首だけをすげ替えたところでどうにもならないことは、自明の理です。
何事もほどほどがよろしいようで.....
中学受験というと、東北学院・白百合・宮城学院がかつての定番でした。
今は、二華・青陵に押された感はありますが、付属大学までエスカレーター式で行けるということで、今も一定数の人気はあるようです。
どの学校もそれぞれ特徴があります。
このうち、秀光中はどうしてもお勧めできません。
わたし自身も、この学校にかかわって、非常に不愉快な経験をしました。
以下は、わたしが3年ほど前までに経験したこと、ならびに秀光中に在籍していたわたしの生徒さんが体験したことです。
今は学校側も前非を悔いて改善しているかもしれません。
しかしながら、経営者が変わっていない以上、体質はそうそう変わるものではありません。
また、当方の意図としては、秀光中で教鞭をとられている先生方、秀光中の生徒さん、OB・OGを誹謗する考えは全くありません。
むしろ、迷惑を受けた、もしくは受けている方という認識です。
ここでは、授業の進度、学校の運営の実態、わたしの不愉快な経験の3点について書きます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
まずは、授業の進度についてです。
秀光中への入学は、入試問題が東京の有名私立中学並みに難しいものの、難易度それ自体はそれほど高くありません。
だいたい、公立小学校で、平均的学力があれば、入学できます。
それはそれで構わないのですが、問題なのは、入学後の進度です。
どの教科も、特に英語・数学はとてつもなく速く進みます。
秀光中は英語・数学については、通常配布される教科書を使わず、中学課程3年を2年に凝縮した特別な教科書を使っていました。
それを2年生までに終えてしまい、3年からは英語・数学とも高校の教科書を使うのです。
秀光中には、一握りの優秀な生徒さんもいますが、多くは中学生の平均くらいの生徒さんです。
一般の公立中学が3年かけてやるところを、そういう生徒さんたちが2年でやるわけです。
当然のことながら、多くの生徒さんが授業についていけません。
わたしの判断するところでは、ついていけている生徒さんは1割程度くらいでしょう。
秀光中よりはるかに難易度の高い青陵中で、中3の年明け1月から高校の教科書が始まるくらいですから、秀光中のカリキュラムがいかに背伸びしたものであるかが分かります。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
次に学校の運営の実態についてです。
この点につき、3点書きます。
第1点目は、授業予定が頻繁に変わるということです。
どこの学校でも、年度初めに学校行事予定表があり、その予定は、ほぼ予定通りに実施されます。
ところが、秀光中はそうでなく、頻繁に授業の日程が変更されます。
突然午前授業になってみたり、長期休業時に授業が振り替えられたりします。
なぜそんなに予定が変更になるのか、理由は分かりません。
生徒さんに尋ねても、首をかしげるばかりでした。
わたしのような部外者ですら、変に思っていたくらいですから、ご父兄はもっと困惑していたでしょう。
第2点目は、生徒さんやご父兄をないがしろにするようなことを平気でやることです。
わたしが知る例を二つ挙げます。
例1です。秀光中は、遠くから通学する生徒さんのために、スクールバスがあります。
それをひとつの売りにしているわけですが、あるとき、前述したように、学期中に予定変更が頻発し、長期休業に7日ほど授業をやることになりました。
(次回に続きます)
多くの小・中・高校では来週あたりから夏休みに入ります。
受験生にとっては、言わずと知れた「書き入れ時」の時期です。
またわたしのような仕事に携わる者にとっても同様となります。
ところで、このところ、わたしはある生徒さんに注目しています。
当該生徒さんは、ずっと部活・部活できた生徒さんで、勉強のほうにはいまひとつ熱心になれないような感じでしたが、このところ、「いい顔」になってきています。
過日の中間試験の結果は本人の感触ほどではなく、いま一歩でしたが、「ああ、いい方向に変わってきているなあ」ということは十分に感じます。
先般、みやぎ模試の案内をしたとき、「事情があって、8月から受験させます」とのご父兄からの話でしたが、急遽、本人が「7月から受けたい」と言い出し、明日から試験に臨むことになりました。
自分から模試を受けたいというようなタイプの生徒さんではなかったのですが、とにもかくにも、いい方向に向かっているのは好ましいことです。
模試は積極的に受けるようにしましょう。
それから、模試の復習も忘れずに。
(前回の続きです)
そしてその授業のとき、スクールバスはどうなったかというと、「バスは動かしません。遠方の人は、近くにホテルを取るなりして、自分でなんとかして登校してください。」とのこと。
このとき、わたしの生徒さんは、古川からスクールバスで通学していたのですが、生徒さんもご父兄も怒りまくっていました。
そもそも学校側で突然午前授業として予定変更したのですから、バスの手配を済ませたうえで、長期休業時の授業をするというのが常識でしょう。
「遠方に住んでいるヤツのことは知らない。ホテルでもとって、勝手にしろ」ではあまりにもひどいのではないでしょうか。
第2の例です。
秀光中がハワイに拠点を作ったとかで、「3か月後でハワイで夏季海外研修を行います。費用は50万です」ということを突然発表したりしたことがありました。
これにしても、1万、2万ならともかく、何十万という費用のかかることを、何の前触れもなく「3か月後に実施することになりました」というのは、これまた常識では考えられないことです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
これまで縷々述べたことが学校の体質としてあるためか、秀光中は中学の段階で結構な数の生徒さんが公立中に転入していきます。
上位層はナンバースクール狙い、下位層は授業についていけないのが大きな理由ではないか、と担当した生徒さんが語っていました。
わたしが3年前に受け持った生徒さんのときには、80名の定員で、中学3年までに約20名の転入者が出たといっていました。
最後にわたし自身、中高中にかかわった経験を申し上げます。
わたしは以前、ある家庭教師派遣会社を通じ、土曜の午前中の授業が終わったのち、午後に校舎内で、1対1の個人指導をしたことがあります。
この個別指導は、秀光中から派遣会社に「この日でお願いします」ということで、1年間の予定の日程の提示があり、それにしたがって実施していました。
指導は長期休業期間を除いた期間に、月に2〜3回くらいでした。
この個別指導は、ほんとうに不愉快な思いをしました。
まず、秀光中の「慣例」にしたがって、予定通りに指導ができないのです。
指導当日の午後は、校舎が使えなくなったとか、土曜日の授業そのものが急遽なくなった等々。
しかし予定が変わるくらいであれば、まだ許せます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
どうしても腹に据えかねたのは、変更された要諦を派遣会社に知らせてこないことが何度もあったことです。
生徒さんから、「明日の土曜日は授業が急遽ないことになったのですが、個別指導のほうはどうなるんですか?」などと連絡が来て、初めてこちらも分かるという始末でした。
派遣会社に確認すると、「え? そうなんですか? 何も聞いてません」との返答。
通常であれば、この種の変更があれば、(秀光中自身が「この日にお願いします」と依頼して、そうたびたび変更するというのもおかしな話ですが)派遣会社に連絡し、そこからわたしのような講師に連絡があるというのが「常識」です。
この点に関しては、派遣会社から秀光中に何度も申し入れをしたようですが、全く改められませんでした。
秀光中内でこの業務を担当していた人がたまたま能力のない人だったのかどうかは分かりませんが、生徒さんやご父兄に対してさえ常識では考えにくいことをするわけですから、出入り業者に対する配慮を期待するほうが間違いというものでしょう。
以上のようなわけで、わたしは秀光中をお勧めできません。
ただ偶然わたしとの相性が悪かったということもあるし、また勘違いもあるかと思います。
その際は、メール等で是非お知らせください。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
ちなみに、既述した生徒さんの指導については、未消化分が相当出て、「何とか未消化分をなくすよう」という指示が派遣会社からありました。
指導の場所については、「学校内か、生徒さんの自宅としてほしい。それ以外は管理上認められない」ということで、学校内での指導を模索するも、例によって「この日はダメ。あの日はダメ」と断られる始末でした。
そこで古川の生徒さん宅に赴いて残分を消化しました。
その際、本来なら、交通費はいただかない契約だったのですが、生徒さんのご家庭から「古川まで交通費なしではあまりにも申し訳ない」ということで、何度か通い、結局、未消化をゼロにしました。
わたしとしても、古川まで指導に行くことは、契約にないことであり、また時間的にかなりロスがありましたが、生徒さんのご家庭が悪いわけではないので、「いただいている分は、しっかり指導する」という信義のほうを優先させました。
なお、この個別指導でよかったことがひとつだけあり、高校時代の恩師にお会いできました。
だいぶ白髪が増えたようで、(わたしも他人のことは言えませんが)、よいお年の取り方をなさっているなあと感じた次第です。
ちょうど、担当の生徒さんも恩師に受け持たれていたようで、「〇〇先生、口癖はこうで、こうやって授業を進めていくでしょ。」と尋ねたら、「はい、そうです」とのこと。
こういうことっていうのは、何年たっても変わらないものなのですね。
懐かしい気持ちになりました。
<歌詞>
1.名も知らぬ 遠き島より 流れ寄る 椰子の実一つ
故郷(ふるさと)の岸を離れて 汝(なれ)はそも波に幾月
2.旧(もと)の木は 生(お)ひや茂れる 枝はなほ 影をや為せる
われもまた渚を枕 孤身(ひとりみ)の 浮寝の旅ぞ
3.実をとりて胸にあつれば 新たなり 流離の憂ひ
海の日の沈むを見れば 激(たぎ)り落つ 異郷の涙
思ひやる八重の汐々 いづれの日にか 故国(くに)に帰らん
この歌は小説家としても名高い島崎藤村の詩集「落梅集」の中の詩に、後年曲がつけられてNHKの「国民歌謡」という番組で紹介された歌です。
わたしは音楽の時間にこれを習い、きれいな詩に感じ入った次第です。
島崎藤村と言えば、この詩以外にも「初恋」「小諸なる古城のほとり」の詩はとても気に入っています。
以下、文法解説です。
「生ひや茂れる」「影をや為せる」の「る」は完了の助動詞「り」の連体形です。
いずれも「や」という助詞があるために係り結びの放送が適用され、終止形で終わらず、連体形で終わっています。
小中学校の多くは今日から夏休みです。
高校は学校によって違いますが、来週中には休みに入るところが多いようです。
こないだ桜が咲いて、「目に青葉.....」なんて言っていたら、すぐに梅雨の入って、あっという間の夏休み.....
光陰矢のごとし、とはよく言ったものです。
さて、過日、生徒さん宅での指導でのお話を少々。
各校とも中間試験の成績が返ってきて、順番等が発表されています。
その発表のしかたも学校ごとにいろいろです。
自分の順番は生徒さんが先生に聞きにいかないと本人に告げない、というスタイルを取るところ、席次のみならず、平均点・偏差値を事細かに発表するところ、等々いろいろです。
その中で、某中学は成績の通信簿のように、考査の成績を試験終了ごとに張り付けていくというシステムを取っています。
それで、その表の名前が「平成26年度 考査成績反省表」。
「論語」によれば、孔子さまは日に三度、自らを省みるとのことでしたが、日に三度までいかなくても、自身を反省するというのは、進歩を欲すれば必要です。
ちなみにこの逸話は、三省堂という出版社の名前の典拠となっているとして広く知られているので、ご存じの方も多いことでしょう。
以前、この中学の生徒さんを教えていたとき、この「反省表」なるものはなかったように記憶していますが、変わったのでしょう。
そのネーミングのすごさに、大笑いすることしばしでした。
今日は、祝日「海の日」です。
海の記念日は、明治天皇東北地方ご巡幸の際、汽船「明治丸」によって航海後、7月20日に横浜港に帰着されたことにちなみ、「海の記念日」となり、「海の日」という祝日になりました。
我が国は国土が狭く、資源も乏しいというのが「常識」でしたが、領海や排他的経済水域(EEZ)は非常に広いです。
だからなんだと言われそうですが、実はメタンハイドレードという天然ガスの氷の塊が日本近海に大量に眠っているらしいというのが明らかになりつつあります。
となると、生徒さんがご老人になるころまでには、メタンハイドレードの掘削が始まり、我が国はもしかしたら、資源大国となっているかもしれません。
.....というようなことを指導中に話すと、生徒さんの多くは非常に興味を持って聞いてくれます。
そもそも我が国が先の大戦に突入した理由は、要するに資源です。
大陸の権益をめぐってアメリカと対立し、石油を止められたので、戦争に打って出たのです。
ですから、資源問題というのは非常に大切なのです。
とはいえ、「日本の心配をするより、自分の家計の心配をすべきなんじゃないのか」というツッコミもあろうかと思います。
はい、そのとおりです。(笑)
過日、高3生に数学でベクトルを教えていたとき、こんな会話をしました。
生徒さん:先生(=菊池のこと)、ベクトルのところ、ベクトル方程式とか、法線ベクトルとか、内積とか、いろんなのが出てきて、解けないわけではないんですけど、これって、どういうことなんですかねえ?
菊池: 「どういうこと」って、どういうことでしょう? もう少し具体的に話してもらえませんか?
生徒さん: ベクトルでは「ベクトル方程式の定義は.....だ」「法線ベクトルの定義は.....だ」「内積の定義は.....だ」ってなってて、練習問題がズラッと書いてあるんですけど、解けないわけではないんですが、なんでこういうものを決めなくちゃいけないのか、メリットが今一つ見えてこないんですよ。
菊池: なるほど。そのメリットのようなことは、数学の先生、説明してくださいませんか?
生徒さん: 聞いたことありません。そのほかにも、三角関数とか、虚数とか、なんでこういう決め方するんですかね。
菊池: 分かりました。では、ベクトルのことを説明しましょう。まずベクトル方程式を決めるメリットは.....(以下 ベクトルの「意義」「メリット」を諄々と説く)
(次回に続きます)
(前回の続きです)
この生徒さんは、センター試験模試で、英語・数学とも8割近くを取れるという優秀な生徒さんです。
主に英語を教えてきましたが、最近では数学も見ています。その際に出てきたのが、上述の会話です。
このあたり、わたしも高校生のとき、同じような疑問を持ったなあと懐かしくなったとともに、「高校の数学の先生も、こういうところをもっと解説してくれたらなあ」と感じました。
わたしの生徒さんが疑問に思うようなところをしっかり説明してくれるような数学の先生ならば、生徒の知的好奇心を刺激し、全体の水準向上が図れるはずです。
なぜ彼らは専門家にして、そういう説明を怠るのでしょうか。
こういうところが高校数学の教授に携わる方の真骨頂を発揮すべきところなのに.....
まあ、数学というのは、そもそも「基礎理論」ですので、その応用範囲というのは、いろいろとあり、「我々の分野は基礎理論であって、応用のことまでは知らんよ」ということかもしれません。
実際、教科書だけを読んでいても、分かるようには書いていません。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
とまれ、わたしは生徒さんに数学を教える際、「数学の鉄則」として、次のように教えています。
1.数学の目的は、我々が楽をするために編み出されたものである。
2.数学の諸分野は「こんなこといいな。できたらいいな」と誰かがどこかで考え、「じゃ、新しく作っちゃえ」としたものの集大成である。
3.数学の問題解法の鉄則は、上掲の目的を達するため、「3つのものを2つにして考える」「2つのものを1つにして考える」というように、できるだけ簡略な形にして考える。
「数学の目的は、我々が楽をするために編み出されたものである」ということを生徒さんに伝えると、「でも、数学の勉強は楽になってません」というツッコミの入ることがあります。
しかし、現在、数学の学習は、難しいものをいかに簡略な形にしてとらえるかという過程を学ぶわけですから、易しく感じないのは当然です。
今後は弊サイトに、「受験数学の素朴な疑問に答える」というページを設け、特に受験生が疑問を持つであろうと思われる点を抽出し、分かりやすく解説していく予定です。
指導の際には、当然のことながら、わたしが生徒さんに質問することが多いわけです。
「ちょっと一息」というわけで、休憩を入れると、生徒さんと雑談をする機会があります。
ここ最近における生徒さんからの「困った質問」を取り上げます。
(1)生徒さん: 先生(=菊池のこと)は、何歳なんですか?
→ご父兄の前で年齢を言うのは何ともないのですが、生徒さんの前では気恥ずかしくて、勘弁してください。
(2)生徒さん: 先生の娘さんってかわいいんですか?
→親の口からは何とも言えません。
女生徒からそう聞かれるのは、抵抗がありませんが、男子生徒からそのような質問を受けると、「そんなことはどうでもいいから、勉強しなさい」と強く思います。
(3)生徒さん: 先生はポケモンのキャラクターで一番何が好きですか?
→ピカチュウくらいは知っていますが、番組を見たことがないんで.....
(4)生徒さん: 先生はどうして家庭教師になったんですか?
→勤務していた会社の所属部署が吸収・合併・分裂の憂き目にあって.....
大人の事情で、いろいろあったんです。
察してください。(って言っても、中学生には無理か.....)
上記はいずれも答えに窮してしまうような「難問」ぞろいですが、彼らとの会話は楽しいです(笑)
7月最終土曜日となりました。
来週からは8月が始まります。
「夏休み」ということで、こちらのほうはいろいろな手を尽くして生徒さんの助けとなるように奮闘しているところです。
生徒さんを見ていると、一生懸命頑張っている人、そうでない人、と様々です。
一生懸命頑張っている人は、いい成果が出ればいいなあと思っています。
そうでない人の場合は、そうでないなりの結果が出てしまうわけで、それもこれも本人の問題です。
こちらは、学校の先生のように権力があるわけではないし、どこまで行っても「本人のお手伝い」ですから.....
勉強ばかりが人生ではないとはいうものの、人生の中で、しっかり勉強しておく時期があっても悪くはありません。
ところで、夏休みに入り、何件か速いペースでお問い合わせが来ております。
やりくりできる部分はやりくりして、できる限り、ご希望におこたえいたします。
条件が合わず、「キャンセル待ち」となっていらっしゃる方、お手数をおかけします。
前コラムにつき、数学に関する「鉄則」のことで思い出したことがありました。
いま、公立中学の3年生は、数学で二次方程式を履修し、夏休みを迎えたところです。
二次方程式といえば、「複雑な2次方程式の解の公式、覚えたっけなあ。あの公式、全然役に立ってないなあ」というご父兄も多いことでしょう。
今回のコラムで述べようとすることの結論を申し上げると、次のようなことです。
.....二次方程式の解法は主として3パターンあるが、それらは一本の糸でつながっている。
.....その「一本の糸」を何らかの形で生徒さんに教えることが、水準向上につながる
ということです。
以下は専門的なことになりますので、数学に心得のある方以外はお読みいただかなくて構いません。
さて、二次方程式は教科書に3つの解法が出てきます。
すなわち、
(1)X^2=数 → X=±√
(2)左辺=0 → 左辺を因数分解
(3)解の公式の利用
です。
生徒さんを見ていると、どういうときにどの解法を使ったらいいか分からず、
(X+3)^2=3
X^2=4X
というような方程式が解けないという人もかなりいます。
平均点に達しない生徒さんはこれらの解き方をしっかり会得できません。
これらの解法は一見バラバラに見えますが、実は(1)(2)(3)にはこれらを貫く物語があります。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
それは「二次方程式の解は一次方程式に変換することで得る」ということです。
(2)はその理論で説明できます。
(1)は例えばX^2=3
(X+√3)(X−√3)=0とできます。
(3)の解の公式は高校の二次関数で頻出する平方完成を応用させたもので、(2)と同じ理屈です。
また解の公式の√の中のb^2−4acは判別式として、高校数学で大きな意味を持ちます。
偏差値で言うと、60から下の生徒さんに対してであれば、「解法とはこういうもの」として鬼軍曹よろしく、解法を叩き込むことがまず必要です。
理屈は後からで、解けることが先決です。
型をしっかりマスターしてこそ、「これはこういうことなのではないか?」という疑問がわき、理論も体得できるようになります。
しかし60より上の生徒さんの場合、そういう指導ばかりしていたのでは、学校や塾のそれと変わらないわけで、屋上屋を架するだけのものに成り果ててしまいます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
家庭教師という職業柄、偏差値60以上の生徒さんは多いわけではありませんが、彼らには彼らなりにしかるべき指導を必要とします。
実は家庭教師(といわず、塾教師、学校の教諭)にとり、学校の教科書の内容を「ツベコベ言わず覚えろ」というほうが楽なのです。
教師自身、勉強しなくて済みますし、自分の知識のなさのボロが出ずにすみますから.....
しかしわたしはそうした道を取りません。
その生徒さんの能力の合わせる形で、しっかり覚えることは徹底してやってもらい、同時に学校では教えないようなことも、当該生徒さんの興味関心・志気の程度を総合的に勘案しながら、さりげなく添えていきます。
それこそが、家庭教師に求められることと確信しています。
学校や塾では手が回らないことをやれるのが、家庭教師の真髄ですから.....
そしてそれが積もり積もれば、成績向上に役立つというわずかな期待を抱きつつ.....
弊コラムで、「困った質問」を過日取り上げました。
今回は、最近あった生徒さんとの「かみ合わない会話」を取り上げます。
(1)生徒さん: わたしのシュシュを友達にあげようと思って.....
菊池: シュシュ? 何ですか、それは?
生徒さん: .....
→「シュシュ」って何? フランス語では「かわいい」って意味だが.....
→ネットで調べて髪を束ねる装身具と分かる。
確かに「シュシュ」はかわいいに違いないが、なぜにそういう名前に?
(2)菊池: ところで、〇〇君の好きな漫画は何ですか?
生徒さん: シンゲキノ キョジンです。
菊池: 「シンゲキノ キョジン」? そういう漫画があるんですか? 「巨人の星」なら知ってますが.....
生徒さん: (苦笑)
→ネットで調べて、非常に人気のあるものだと分かる。
(3)生徒さん: 仮にですね、僕が先生の娘さんと付き合うことになったとします.....
菊池: え? 何ですか、その例えは?
→生徒さんに選ぶ権利があるのは認めますが、娘が何ていうか.....
ちなみに娘にも選ぶ権利は、当該生徒さんと同じ程度にあります。
こうしてみると、わたしはサブカルチャー系の話題に弱いことが分かります。
日々是学習です。
はい。
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