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今回は、理系女子(=リケジョ)について取り上げます。
みやぎ模試の偏差値換算で、55以上の中学生を教えていて思うのは、
「自分のころと比べると、理系志向の女子が増えてきてるな~」
ということです。
特にそれは、ナンバースクール志願者を見ていて、そう思います。
彼女たちのほとんどが理系志向なのです。
わたしが、ここ数年間、家庭教師の指導をしていたとき、3人いた二高合格者の女子は、いずれも理系志向でした。
彼女たち自身は、
「この頃、理系志向の女子が多くなった」
と言われることを、おかしく感じているかもしれません。
彼女たちにとって、理系を選択するのは、ごくごく自然なことだからです。
自分が学生時代のことを振り返ってみると、リケジョは随分と少なかったように思います。
例えば、わたしの通っていた大学は、全体として換算すると、その当時「男:女=9:1」だったように記憶しています。
それでも、文学部や教育学部ですと、「男:女=7:3」くらいでした。
わたしのいた法学部は、「男:女=9:1」程度で、「大学の平均値」です。
一方、理系、特に工学部となると、クラスの中で紅一点とか、紅二点くらいでした。
そういう時代に比べると、リケジョが増えてきているのは、間違いありません。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
リケジョが増えてきていることは、前回のコラムで述べました。
では、こうした傾向を大学側としてはどのように考えているのでしょうか。
わたしの知る限り、「好ましい」ととらえているようです。
わたしの高校の同級生には、大学の教授になっている人間が結構います。
彼らのほとんどが、理系です。
彼らは口をそろえて、
「女子は真面目な学生が多い」
と言います。
そして、それが男子学生にもいい影響を与えているようだとも語っています。
女子学生には、多く来てもらいたいとも語っています。
わたしも、彼女らリケジョの様子を目の当たりにして、同級生らが語ることは、よく理解できます。
学問を指導する側としてみれば、真面目な学生に来てほしいと感じるのは、自然です。
わたしも、同じ立場なら、そう感じるでしょう。
また、理系というのは、文系に比べて、専門性が高いです。
そのため、彼女たちが将来、「経済的な自立」をしていくのには、有効です。
今のところ、彼女たちは学生である以上、親のスネカジリである点では、男子学生と変わりありません。
ただ、彼女たちが、ゆくゆくは、結婚をしたり、子供を持ったりして行く際、経済的に自立できるというのは、大きな意味があります。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
では、具体的にどのような学部にリケジョが多いのでしょうか。
ここに、「男女共同参画白書(概要版) 平成28年版」という資料があります。
平成28年と言うと、今から7年前です。
それによれば、最も多いのが、「薬学・看護学」で67%が女子です。
薬学と看護学をセットにしてリケジョというのは、少しリケジョのイメージが違ってくるかもしれません。
これを除くと、理系学部のうち、「農学」に最もリケジョが多いとしてあります。
実に半分弱が女子です。
確かにこれは、わたしも実感として納得がいく数字です。
ちなみに女優の山本美月さんは、明治大農学部卒です。
逆に最も女子率の少ないのが、「工学」です。
割合にして、13%くらいです。
ただ、その中でも、建築関連の専攻は、ちょっとだけ女子率が高くなっていると聞きます。
そして、彼女たちが社会に出たとき、男性と違う点があります。
それは、出産関連で、仕事から一時的に離れることがある点です。
出産だけは女性の専売特許です。
男が代わるわけにはいきません。
専門性の高いリケジョが多くなれば、会社としてもこうした女性のことをこれまで以上に考慮する必要が出てきます。
今後ますます彼女たちの活躍する場が増えていけばいいと思います。
「新中1生に英語をどのように教えていけばよいのか.....」
一昨年から受験関係者にとって、悩ましい問題になっています。
これは、新しく中学に入学する子供さんをお持ちのご父兄にも関わってきます。
このような話を聞けば、気が気ではいられなくなるかもしれません。
わたしは新中1生にどういう指導をしているか、と言えば、
「徹底的に文法を仕込む」
です。
例えば、指導の際の板書が↓です。
これは、ツイッターのほうにもアップしています。
見た感じは、新しく中1になる生徒さんに教える内容でないのかもしれません。
事実、彼らが小学校で教わってきているものを見ると、
「英語ではこうなっているから、とにかく覚えましょう」
となっています。
しかし、わたしは、
「英語のルールはこうなっているから、このルールを徹底させましょう」
というやり方です。
「こんなことを、これから中学生になろうとする生徒に教えても大丈夫?」
という不安が、おありかもしれません。
当初はかなり優秀な新中1生も、ポカンとしています。
ただ、実際にやってみると、彼らは吸収します。
もちろん、サラッと1回説明する程度で、定着は無理です。
ほんとうに必要なものを絞って、繰り返し、繰り返し、繰り返し...です。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
小学校の段階では、「英語に慣れる」ことが最大の眼目になっています。
そして、小学5・6年では、ご父兄がその昔、中2の6月あたりまでに学んだ文法事項や単語が一通り出てきます。
中学に進むと、そうした文法事項・単語がしっかり理解されているという前提で、授業が進みます。
中1では、小学校で勉強した英語の内容に、ペンキで上塗りをしていくようなイメージです。
これだけを見ると、すばらしいカリキュラムのように思えます。
このカリキュラムを作ったお役人も、これで大丈夫と考えたのでしょう。
しかし、小学校で教えられている英語には、大きな弱点があります。
それは、
「文法というルールの基本をしっかり学んでいない」
点です。
そうした状況で、中学に入るとどうなるか.....
できる生徒さんと、できない生徒さんとの格差が、これまで以上に大きくなっているという現状があります。
また、文法をしっかり学んでいないと、中学では試験で高得点が取れません。
「最初からしっかりとホンモノを教授する」ことは、確かに新中1生には少し難しく見えるかもしれません。
が、長い目で見れば、彼らのためになります。
彼らを教えていて、その点、実感します。
先日、以下のような記事」をネットで見ました。
学習塾が中学校の定期テストを収集し、学校に無断で「過去問」として指導することは、アリかナシか...
端的に言うと、こういう記事です。
アンケートの結果を見ると、様々な意見が寄せられています。
このアンケートには、
「あ~、こういう見方もあるのね!」
と感じたものもありました。
わたしは、このたび、「プロ家庭教師菊池」→「菊池特訓塾」へリニューアルしました。
その関係上、この問題をどのように考えるか、この機会にお示しすることにいたします。
1.定期試験の問題を、「収集」することはアリ
2.その問題を、翌年以降、指導のときに使うことはナシ
3.学校が配る副教材ワークが何よりの「過去問対策」
以下、詳しく述べます。
まず、わたしは家庭教師時代、生徒さんが受ける定期試験の過去問を収集したことがありません。
理由は次の通りです。
「作業が膨大になる割に、その後の指導に活用しづらかったから」
学習塾の場合、生徒さんは、近隣の学校に通学していることが多いです。
一方、家庭教師の場合、生徒さんは、かなり広い範囲に分布しています。
そのため、定期試験の問題を集めようとすると、非常に手間がかかります。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
それから、中学校の定期試験を見ていて感じたのは、
「公立の中学である限り、問題の難易度に極端な違いはない」
ということでした。
中学校間の学力格差というのは、厳然と存在します。
それは仙台市内であっても同様です。
ですから、学校間で難易度に多少のブレがあるのも事実です。
ただ、問題を作る先生にも異動があります。
加えて、「前回は易しすぎたから、今回は少し引き締める」というようなケースもあります。
そのようなことを考えると、定期試験の過去問活用が、そこまで大きな意味があるようにも思えないのです。
例えば、生徒さんに「これは去年、あなたの中学で同時期に出た定期試験の過去問だよ!」とウソを言って、実は隣の中学の過去問を与えたら...
ホンモノの過去問を与えていたとしても、結果は大きく違わないのではないかと思うのです。
生徒さんとすれば、「過去問を解いている」ということで、安心したいわけです。
となれば、副教材ワークを切り貼りして、「これは過去問です」とウソをいって解いてもらっても、結果はよくなるような気がします。
要するに、「定期試験の過去問」というのは、プラシーボ効果を超えるものではない、というのがわたしの考えです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
公立中学の定期試験で、最大の「過去問対策」といえば、副教材ワークの学習です。
これは、「予想問題集」も兼ねています。
定期試験の過去問をやるより、副教材ワークの演習をやるほうが、よほど対策としては優れています。
何しろ、副教材ワークは、学校の先生ご自身が、生徒に与えているものです。
となれば、定期試験の過去問を演習するより、副教材ワークを優先したほうがいいと考えるのは、いたって常識的です。
トップ層ともなれば、副教材ワークはできるのが当たり前です。
ましてや、定期試験の過去問を喜んでいるようでは、トップ層は務まりません。
9割を超えて、限りなく満点に近づくためには、副教材ワークよりもレベル的に上回るものを、ガッチリと演習しておく必要があります。
これは、定期試験向けの学習というより、模試・実力試験・入試に向けた学習です。
そして、わたしが定期試験の問題を作成する立場なら、去年と同時期に出された問題は、できるだけ避けようとします。
学校には、昨年同時期の過去問が保管されているはずです。
それを見ながら、なるべく前年と重ならないようにします。
そうなると、定期試験の過去問をやったとしても、どのくらい意味のあることなのかと思えてきます。
新中1生は、中学に上がると、「算数」は「数学」になります。
これは、東大に3ケタの合格者を出している名門私立中でも、公立中学でも変わりません。
この「数学デビュー」につき、わたしが心を砕いたのは、次の2点です。
「いかに算数をしっかりやるか」
「いかに数学を進めすぎないか」
新中1生が中学に進んだとき、「中学英語デビュー」を果たすにあたって、力を入れたのが、
「中学英語の先取り」
「英文法の基本の基本を100%! 99%ではダメ」
という点です。
言い換えると、数学・英語の扱いは次のようになります。
・数学は復習重視
・英語は先取り重視
この時期、どこの塾も「春期講習」が組まれます。
そして、「新中1生準備講座」では、数学の先取り学習がカリキュラムにあります。
わたしは、今期の春休み期間の新中1生向け数学の指導では、
「小学校の算数:中学の先取り=8:2」
くらいの分量で指導しました。
なぜなのか.....
理由は、中学の数学で高得点を取るためには、小学校の算数で学んだことが運用できなくてはならないからです。
具体的には、↓のような問題に対応できていなくてはなりません。
(前回の続きです)
新中1生が中学入学後に取り組むのは、「正負の数」「文字と式」といった計算問題です。
これらの分野については、かなり数学の苦手な生徒さんでも、何とかやれる分野です。
逆に言うと、彼らが得点源にできる最後の砦です。
それゆえ、中学入学してすぐは、それほど数学の難易度が高いわけではありません。
ところが、そうした状況で、高得点を取るためには、小学校の算数の力がモノを言います。
例えば、こういう問題です。
(1)240mを4秒で走る電車の時速は何kmですか?
(2)40秒=?分ですか?
中学の授業でやるのは、あくまで「正負の数」「文字と式」のように、中学で新たに習うところです。
純然たる計算だけの問題なら、数学の苦手な生徒さんも、いくらかは点が取れます。
というより、他では手も足も出ません。
しかし、高得点を目指すなら、先ほど述べた(1)(2)のような問題がキチンとできておく必要があります。
ちなみに、中学の数学の授業で、(1)(2)は、「小学校でやっていること」という前提で授業が進みます。
ですから、そこができなければ、置き去りにされます。
試験では得点できません。
わたしが、新中1生向けの数学の指導を、
「小学校の算数:中学の先取り=8:2」
くらいの分量にしたのは、こうした事情からです。
基礎があってこその高得点です。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
指導では、小学校の算数の問題演習を数多く行いました。
やってみての感想は、
「思っていたよりもできていない」
指導する側からすると、そう見えてしまいます。
どうしても。
これについては、わたし自身にも思い当たる節があります。
例えば.....
自動車で走っていて、ボーとしていたからか、止めるべき自宅の駐車場を乗り過ごしてしまう...
漢字のド忘れ...
思い出したい単語・フレーズ・人名などがすんなり出てこない...
まあ、こういうのは、わたしがある一定年齢以上になっているせいもあるでしょう。
が、いくら演習や繰り返しを重ねていても、肝心なアウトプットをできないのは、よくあります。
それは、生徒さんも同じです。
さすがに、生徒さんの場合、確実にアウトプットできないのを、年齢のせいにすることはできません。
もちろん、この場合、発達障害や知的障害を持つ生徒さんは除きます。
わたしのように年齢・キャリアを重ねてきた者に比べて、生徒さんの経験値はどうしても少なくなります。
それを補うためには、問題演習を繰り返し行わなくてはなりません。
事実、以前はできていたのに、できなくなってしまっている問題もありました。
できる生徒さんでも、満点を取るのは難しいようです。
過日、このようなツイートをしました。
詳しくは↓にリンクを貼っておきます。
https://twitter.com/ProTeachKik/status/1644467289134342144
ご参照ください。
さて、わたしは、引用元のツイートを見て、一言でいうと、とても驚きました。
驚いたのは、
「中学校教員の主たる業務は授業です...」
と発言した校長先生に対してではありません。
その発言のコメントに対してです。
これらを読むと、コメントのツイートを付けているのは、多くが中学の先生方のようです。
ほとんどが校長先生の発言を支持しています。
「夢オチではなく実話ですか??
素晴らしい方ですね。」
「神が降臨なされているようですね」
この一群のコメントを読んだとき、わたしは唖然としました。
「そりゃあ塾がハヤるワケだ...」
とも、感じました。
そして、子供が受験のとき、塾に託して正解だったとも感じました。
わたしは、これらの賛辞を贈った中学の先生を批判するつもりはありません。
この先生方は、かなり良心的です。
わたしは、コメントをツイートした先生方に、大いなる好感を持ちました。
むしろ、わたしが頭を抱えたのは、こうした良心的な先生が、こういう賛辞を贈らねばなかった学校の状況です。
「こういうツイートが、このような形で称賛されるって、学校って一体全体どうなってるの?
中学校ってどうなってるの?」
そう感じます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
なぜ、わたしが「このツイート」に唖然としたり、驚いたりしたのか...
例えばの話です。
ご父兄の勤務する会社の社長が
「わが社はいかに売上を確保するか、利益を出していくかが、最重要課題です」
と語ったとします。
その言葉を聞いた社員さんが
「夢オチではなく実話ですか??
素晴らしい方ですね。」
「神が降臨なされているようですね」
と言うでしょうか?
「菊池は何を言っているの?」
とお感じになることでしょう。
こんなことを書いているわたしも、
「こんなこと、あるはずもないよな~」
と、ニヤつきながら、文章を書いています。
ところが、学校は事情が違うようです。
校長先生が、
「中学校教員の主たる業務は授業です...」
と発言をすると、神が降臨したと現場の先生方が絶賛するのです。
ナ・ニ・カ・ガ・オ・カ・シ・イ
ゼ・ッ・タ・イ・オ・カ・シ・イ
そう感じます。
学校がおかしくなっている原因は、このツイートによれば、部活動です。
要するに、「授業第一」とお考えの先生と、「部活動を積極的にやる」という先生の間で、相当大きな溝があるということです。
さらに、わたしが大きな問題だと考えるのは、部活動の指導で、授業の教材研究に支障をきたしているという点です。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
もちろん、学校の役割として、授業のみならず、部活動も大切ではあるでしょう。
しかし、学校というところは、まずもって、勉強をするところであるはずです。
部活動をするところではありません。
そして、学校の先生の第一のお仕事は、担当教科の授業です。
部活動ではありません。
販売会社の社員の第一のお仕事は、取扱製品をできる限り売って、利益を上げること...
医師の第一のお仕事は、患者をできるだけ健康体にすること...
そのように考えると、学校現場の異様さ・歪みが見えてきます。
わたしがツイッターで見ていると、「授業第一」とお考えの先生から、愚痴のようなツイートをよく目にします。
察するに、かなり「たまっているもの」があるようにお見受けします。
「部活動を積極的にやる」という先生のツイートは、なぜだかあまりお見掛けしません。
たぶん、部活動でストレス発散をしているのでしょう。
先生方のツイートを拝見すると、担当教科より、部活動の指導に熱心な先生は、間違いなく存在します。
それは、わたしが生徒さん・ご父兄の話を聞いてきても、確信を持っている部分です。
こういう「部活大好き」な先生を、業界用語でbdkといいます。
「b(=部活)・d(=大好き)・k(=教員)」というわけです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
学校は勉強「だけ」をやるところでないことは、もちろんです。
学校には、さまざまな役割があります。
勉強だけではありません。
部活動・運動会や遠足などを通して、社会生活・集団行動を学びます。
友達を作るなど、人間関係の構築にも一役買っています。
しかし、学校は「勉強第一」でなくてはなりません。
そして、先生の第一のお仕事は、担当教科の授業です。
bdk(=部活大好き教員)の先生方は、実は勉強を教えたくない、勉強はツマラナイと感じていらっしゃるのかもしれません。
生徒には勉強をやるように言っておきながら、当の先生が「勉強第一」でないとなれば、生徒が勉強しようとするはずがありません。
もちろん、わたしだってホンネを言えば、どうせ読むなら、国語の入試問題より、週刊誌のゴシップ記事のほうが面白いのです。
しかし、生徒さんの前では、「勉強第一」を崩すことはあり得ません。
それは学校の先生も同じはずです。
学校の先生が、「勉強第一」「授業第一」でないなら、ご父兄が学習塾を頼るようになるのも、当然です。
このようにしてみると、学校の現場というのは、相当に問題があります。
願わくは、「授業第一」と考える先生が、少しでも学校で居心地がよくなりますように!
さらに願わくは、こうした先生が増えて、生徒さんの学力が少しでも向上しますように!
前回のコラムに引き続き、今回もツイッターから引用します。
わたしは、数日前、↓のようなツイートをしました。
詳細は↓のリンクから入って、本文をご覧になってください。
https://twitter.com/ProTeachKik/status/1645190429368020993
さて、今回は、曲がりなりにも「教育コラム」を名乗ると当欄としては、ちょっと戸惑ってしまうような題目です。
引用したツイートで、東京新宿、歌舞伎町のホストを養成する合宿の様子が登場します。
そこで、ホストのオニイサンたちは、小中学生が取り組むような国語のドリルを解いています。
「ホストを養成するのに、なぜ国語のドリル?」
そうお感じになった方が多いでしょう。
この合宿を主催している方のコメントは次の通りです。
...コミュニケーションは、読解→思考→伝達という順序で行われる
それゆえ、最初の読解を間違うと、すべてを間違える
客である女性の言うことを理解できなければ、きちんと返答ができない
女性の言うことが理解できず、彼女たちが「このホスト、頭が悪い」と思ったら、おカネを使わない
女性からは、「このホスト、頭がいい」と思われなくてはならない
そういうわけで、ホストのオニイサンに国語のドリルを解かせているのだそうです。
「すごい!」
そう思いました。
こういうものを主催する人となれば、大変な手腕を持っているのでしょう。
実に物事の本質をとらえています。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
前回のコラムで紹介した、ホストの管理人さんの言葉、わたしは心の底から共感します。
そして、彼の場合、国語のドリルを実際にホストのオニイサンたちに課しています。
なかなか、できることではありません。
文章の読解力が必要というのは、受験学習に限りません。
生徒さんが、社会に出て仕事をするようになれば、誰かの指示で動きます。
その指示を理解するためには、程度の差こそあれ、文章の読解力が必要です。
ホストのような接客業であれば、なおさらです。
酒席にはべって、女性を気分よくさせるためには、彼女らの意図を正確に読めなくてはなりません。
ただ、なんとなく、ホストになるオニイサン方は、文章読解力の高い人たちがそろっている、という印象はありません。
今回、合宿を管理する方がそう語るくらいです。
たぶん、わたしの想像通りなのでしょう。
合宿を管理する方としても、売上アップのために、このようなことをやっているわけです。
お客である女性の意図を読み誤れば、それに対する反応は、当然にトンチンカンなものになります。
そんなホストにおカネを落とさないのは、物の道理です。
「学校でやってる勉強なんて、全然使わねーじゃん」
ということには、どうやらなっていないようです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
学校を卒業し、社会に出たての頃は、「仕事でも文章読解力が大切」ということを意識する機会はあまりないかもしれません。
しかし、ある程度キャリアを積んで、係長とかマネージャーとかいう名前で、チームリーダー的な仕事をするようになるころには、事情が違ってきます。
何らかの形で人に指示する立場になると、
「この社員の仕事は正確・的確」
「この社員は、ミスが多い」
というようなことを、日々に感じるようになります。
そして、一般的に、学歴が高くなればなるほど、仕事は正確・的確です。
複雑な事案にも対応できます。
逆に、「ミスが多い」という人は、上司の指示・意図を正確に把握できないことが多いです。
結局のところ、「文章読解力に難があるため」です。
これは、生徒さんを教えていても、実感します。
トップクラスの場合、指示が大雑把でも、ほぼこちらの意図通りに動きます。
これが、学習苦手系となると、かなり丁寧に言葉を尽くしても、指示通りにはやってきません。
学校でのこうした縮図は、社会に出ても、大きく変わることがありません。
ホストの養成合宿で、リーダーが国語のドリル学習を実施しているのにも、そうした事情が反映されているからでしょう。
去る12日から15日にかけて、学校における「授業しっかりやりたい先生」vs「部活大好き先生」とのせめぎ合いについて述べました。
そりゃあ塾がハヤるワケだ... ~中学の先生の授業観~ その1
そりゃあ塾がハヤるワケだ... ~中学の先生の授業観~ その2
そりゃあ塾がハヤるワケだ... ~中学の先生の授業観~ その3
そりゃあ塾がハヤるワケだ... ~中学の先生の授業観~ その4
学校の現場では、部活動の負担が、わたしの想像以上に大きくなってしまっているようです。
今回のコラムでは、中1生が部活動とどのように付き合っていけばいいかについて述べてみます。
中1生は、ちょうど今の時期、部活動の仮入部が始まります。
部活動について、やるやらないを含めて、考えなくてはならない時期です。
「部活動との付き合い方」と一口に言っても、人それぞれでしょう。
以下、わたしが述べる中1生とは、「勉強は大切なものだ」という考えの中1生を意味します。
ですから、成績で言えば、「中1生全体の真ん中より上」くらいです。
「勉強に関心がない」「勉強より部活動をしたい」という中1生、あるいは、そのようなお考えのご父兄に向けたものではありません。
この点、ご了承ください。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
まず第一に留意していただきたいのは、「ブラック部活は確かに存在する」ということです。
ブラック部活というのは、非常に長い時間、部活で拘束されたり、顧問の先生が行き過ぎた指導をする部活を言います。
このような部活に入ると、普段の学習に支障をきたす場合が出てきます。
だいたい、どれが「ブラック」なのかは、その中学の中でいろんな口コミが出回っているようです。
それを聞いて、「ちょっとうちの子供には負担が大きすぎる」と感じたら、近づかないのが無難です。
わたしが以前に指導していた生徒さんの部活は、話を聞くと、「限りなくブラックに近い」という印象を持ちました。
とにかく公立の中学の部活なのに、週末にはかなり遠くまで遠征するのです。
加えて、「こんなに大会ってあるものなの?」と思うくらい、いろんな大会に出場していました。
それらには、運転手要員として、ご父兄も駆り出されます。
さらに、その先生は、部活以外に、「自主参加のクラブチーム」をこしらえていました。
「クラブチーム」を作ることで、学校が部活休業日でも活動したり、時間制限を受けなくなっていました。
わたしは「やりすぎ」という印象を持っていました。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
第二にご留意いただきたいのは、「意外と吹奏楽部はブラック」という点です。
「きつい部活」というと、野球・サッカーといった運動部がまず連想されるかもしれません。
しかし、わたしがこれまで見聞きした経験から言うと、運動部でガチガチのブラックというところは、あまりなかった感じです。
野球やサッカーの場合、ガチの人たちは、学校の部活に入りません。
クラブチームに籍を置きます。
クラブチームがあることで、中学の部活のブラック化が回避されているのかもしれません。
わたしが「意外とブラック」と感じるのは、吹奏楽部です。
吹奏楽部は、運動部というカテゴリーには属していません。
そして、部員も、「比較的成績のよい子女の集まり」という印象があります。
そういう吹奏楽部は、それゆえにこそと言うべきか、わたしの経験ですと、ブラック化しやすい部活です。
吹奏楽は、集団で行動します。
何しろ、楽器だけで、あれだけの種類があるわけです。
それが一つの曲を演奏しようと思えば、当然に拘束時間は長くなります。
ただ、やっている当人たちは、あまり疲れを見せないことが多かったりします。
ですから、吹奏楽部を部活として選ぶのであれば、
「単に楽器が好き」というくらいだと、つらくなってくるかもしれません。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
第三の留意点として、「勉強をしない言い訳に部活を使わない」ということです。
前回までに述べたとおり、「ブラック部活」と言われる部活動は、確かに存在します。
そういう部活動ですと、「勉強をしない言い訳に部活を使わない」と一口に言えない場合もあります。
ただ、そういう部活動であっても、トップ層に食い込んでいる生徒さんというのも、確かに存在します。
トップ層、上位層と言われる生徒さんたちは、部活動のほうもできる場合が多いようです。
結局、彼らは何でもそつなくこなせます。
もちろん、世間一般を見れば、そのように器用な生徒さんというのは、多いわけではありません。
ですから、一部そのように優秀な生徒さんを除けば、何でも器用にこなせるとは限りません。
とはいえ、
「部活にばかり一生懸命で勉強をしない」
「部活が忙しくて勉強できない」
となっては困ります。
勉強しない言い訳に部活を使ってしまうと、言い訳のネタは今後増えていきます。
「今日は部活がないが、何となく疲れているので、勉強しない」
「やる気が起きないので、勉強しない」
という具合にです。
こうならないためにも、今のこの時期、部活動というものについて、理解を深めておくのがよいと思います。
去る3月に行われた公立高校入試の平均点が発表されました。
結果は以下の通りです。
全体の平均点が、300.4点です。
わたしとしては、
「300点、越えちゃったか、やっぱり」
というのが、率直な感想です。
この点数は、前回+13.4点です。
ここに記してあるように、国語・社会は前回に比べて、かなり易しくなりました。
国語: 前年+12.9点
社会: 前年+10.7点
一方、数学は
前年-12.6点
となっています。
理科・英語は前年並みです。
ここ数年、公立高校入試の状況を見ていて感じるのは、
「入試を主宰している『お上(=県教委)』は、真ん中から下の高校で受験生の差がつくようにしている」
ということです。
これは、
「上位校より、中位から下の高校の都合を優先している」
ということになります。
受験を生業とする者から見ると、まず気になるのは、ナンバースクールのような上位校です。
わたしも当然そうです。
ですから、高校入試を見るときには、
「トップ層にとってどのような入試になるのか」
を考えます。
しかし、ここ数年の入試を見てきて、「トップ層から入試を見る」というのは、必ずしも正しくないと考えるようになりました。
ここが、わたしの大いなる反省点です。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
わたしは、ここ数年、公立高校の入試を見ていて、
「県教委の意図、那辺にありや?」
と感じていました。
しかし、それは、トップ層の視点からしか入試を見ていなかったためだったのでしょう。
入試を難しくした場合、トップ層の間では差がつきます。
一方、平均に満たない受験生が多く進学する学校で、そのような問題は差がつきにくいです。
逆に、問題を易しくすれば、そのような学校では差がつきます。
そのように考えると、県教委の意図が推測できます。
あるいは、意図自体があるのかどうかも、よく分かりませんが。
では、このような流れを受けてどうすべきか。
それは、トップ層にせよ、学習の苦手な層にせよ、
「ファインプレーをせずとも、エラーをしない」
ということになります。
トップ層ともなると、易しい問題を取りこぼしたとき、他で挽回のしようがなくなります。
例えていうなら.....
「カニチャーハンセットを注文します。
デザートは食後で」
という注文で、食前にデザートを持って行ってしまってはダメになります。
また、エビチャーハンを用意してもダメです。
求められるのは、フカヒレスープや北京ダックを作る能力ではありません。
カニチャーハンセットを注文通りに提供する技量です。
今回のコラムの題目をご覧になって
「芦田愛菜さんと藤井聡太さん、受験と何か関係があるの?」
とお感じになった方がいらっしゃるかもしれません。
以下は、全くもって、わたしの「単なる感想」です。
科学的な根拠はありません。
そのように受け取ってください。
さて、わたしは、これまで「トップ層」という生徒さんに「学習指導」という形で接してきました。
その中に、「トップ層のトップ」と思われる生徒さんもいました。
そういう彼らを見ていると、大きく分けて2タイプあると感じました。
「芦田愛菜さんタイプ」と「藤井聡太さんタイプ」です。
◎「芦田愛菜さんタイプ」
・どこから見ても「優等生タイプ」
・なんでも器用にそつなくこなす
・コミュニケーション能力は高い
◎藤井聡太さんタイプ
・パッと見て、普通の生徒さんと変わらない
・どちらかというと「才能一点集中型」 必ずしも器用なタイプではない
・コミュニケーション能力は高いほうではない
芦田愛菜さんは、女優・タレントさんです。
藤井聡太さんは、棋士です。
二人は周囲から求められているものも違います。
ですから、二人を並べて比べるのには、かなり無理があります。
ただ、わたしが見ていて、どちらもスバラシイ才能のある方だなあと感じます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
芦田愛菜さんは、「典型的な優等生タイプ」です。
伝えられるところによれば、彼女は、東京のさる名門私立中・高を経て、これまたさる名門私大に進学したとか。
テレビなどにあれほど出ずっぱりで、お勉強のほうもしっかりやっていたわけです。
普通の人はマネできません。
「トップ層のトップ」には、彼女のようなタイプが一定数います。
とにかく、彼らは目がキラキラしているのです。
そして、「見た感じ分かりやすい能力の高さ」を示します。
一方、藤井聡太さんは、芦田愛菜さんと違います。
彼は、一見して、ごく普通のタイプです。
ただ、将棋の面では、日本棋界に輝く名を残す方です。
「トップ層のトップ」には、藤井さんのようなタイプの生徒さんが、これまた一定数います。
彼らは、コミュニケーション能力が著しく高いというわけではありません。
が、彼らと話すと、能力がいかに高いかは、よく分かります。
そして、お勉強のほうは、ピカイチです。
俗にいう「天才肌」です。
ですから、指導の際にも、芦田愛菜さんタイプと、藤井聡太さんタイプでは、接し方は違います。
いま述べたようなことは、彼らと日々接している学校の先生方なら、たぶん同じように思っているのではないでしょうか。
それこそ、わたしの勝手な想像ですが.....
去る1月、二華中・青陵中を受験し、涙をのんだ受験生は、いま中1生として、それぞれの中学に入学しています。
併願した私立中に進んだ生徒さん...
校区の公立中に進んだ生徒さん...
それぞれです。
入学してから、3週間弱がたち、学校にも入学当初よりは慣れてきたころでしょう。
今回のコラムでは、そんな彼らの多くがかつて挑んだ、四谷大塚「算数予習シリーズ」のスゴさについて書いてみます。
「菊池特訓塾」の前身、「プロ家庭教師菊池」のころから家庭教師指導を継続している生徒さんが、現在います。
この生徒さんは、四谷大塚に通塾していました。
そして、中学受験が終わってからも、引き続き「四谷大塚算数予習シリーズ」を繰り返し解いています。
この算数の「予習シリーズ」は、
「とにかく繰り返す」
「問題を解くスピードも考慮」
「反射神経を鍛える」
こういったことを重視して、問題演習に取り組んでいました。
こういう問題演習を通じて改めて感じたこと。
「算数の予習シリーズはスゴい」
「この基本演習を積めば、公立高校入試でかなりの力を発揮できる」
「二華・青陵・他の私立中に進んでも、数学に関しては、『力のモト』になる」
以上は、わたしのホンネです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
二華中・青陵中の2023年入試は次のようになっていました。
◎二華中
(出願)418
(合格者)105
◎青陵中
(出願)258
(合格者)140
これを見ると、涙を飲んでいる受験生は、400名を超えています。
この中で、100~150名くらいは、「あと一歩、または一歩半」くらいだったと想像しています。
彼らは全員でないにしても、3年後、高校入試を目指します。
ちなみに、県内の高校入試最難関の二高は、定員320名です。
この100~150名は、少なくとも、3割くらいは、二高を目指すのではないでしょうか。
その際、数学に関しては、「ものすごいアドバンテージ」を得ています。
どれほどの「ものすごさ」か...
二高に合格できるくらいの中3生(ただし中学受験の経験なし)と、「予習シリーズ」で鍛えぬいた中1生。
彼らが、よーいドンで「予習シリーズ」の問題を解いたら、中1生のほうが勝ちます。
スピード、正確さで中3生はかないません。
トップ校の入試は、最終的に数学で決まります。
そういう点を考慮すると、なぜわたしが、四谷大塚「算数予習シリーズ」のスゴさを強調するか、お分かりになっていただけると思います。
「二華中・青陵中、残念でした」となった中1生は、3年後にリベンジを期するため、「今からじっくりと仕込み」をやっておいていただきたいです。
今回のコラムは、「学校の名前を知らない生徒さん・ご父兄」という題です。
「いったいどんな内容?」
そうお思いになった方も多いのではないでしょうか。
今から書こうとしているのは、
「ご父兄にしても、生徒さんにしても、高校や大学の名前を、案外と知らないものだ」
ということです。
さて、わたしがご父兄や生徒さんと、受験関連のことを話していて感じるのは、
「ご父兄にしても、生徒さんにしても、高校や大学の名前を、案外と知らないものだ」
ということです。
もちろん、わたしのような受験業界の端くれにいる者は、当然のことながら、あれこれ知っています。
また、ご父兄や生徒さんより、そのあたりの知識のあることも当然です。
受験をメシのタネにしている以上、日々に仕事をしていれば、知識は自然と蓄積していきます。
プロとして、「お勉強」の内容だけを教えられればいいということにはなりません。
ご父兄や生徒さんから、こういうことを尋ねられることもしばしばあるからです。
ただ、わたしは無意識に
「ご父兄や生徒さんは、このくらいの知識はあるだろう」
と思っていると、意外とそうでなかったりすることがしばしばです。
ですから、そのたびに、わたしの認識を修正していかなくてはならないと感じています。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
このようなことを言っているわたしも、中学生くらいのとき、そんなに高校のことを知っていたわけではありません。
多賀城に住んでいた中学生のわたしは、
ナンバースクールというものがあること...
多賀城高校、塩釜高校、塩釜女子高...
学院、東北、育英、白百合...
わたしの場合、いとこがわたしより大きい人がほとんどだったので、これらの高校の名前だけは聞き知っていました。
また当時は、学区制があったり、男子校・女子校の区別がありました。
ですから、選択肢としては、今に比べると多くありませんでした。
今は、そういう制限がなくなった分、
「いかにして的確な情報を得ておくか」
というのが、受験においてかなり重要になってきています。
そして、こういった情報は、学校の先生方も十分にご存じだとは言えません。
先生は、担当教科のプロです。
受験情報のプロというわけではないからです。
ですから、わたしが受験に当たってご父兄・生徒さんにお伝えしたいのは、
「まず学校の名前をしっかり知っておく」
ということです。
さらに、ある一定以上のレベルを目指すのなら、こういった情報は、まずもってご父兄が収集しておく必要があります。
当コラムをお読みのご父兄には、それこそ、釈迦に説法にはなってしまいますが。
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