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二華中・青陵中の受験に当たっては、的確な塾選びが必要不可欠です。
近年においては、俊英四谷大塚が非常に大きなシェアを占めています。
公式ホームページによれば、今年度、二華中合格者は78名(全体の74.2%)、青陵中合格者は70名(全体の50%)となっています。
わたしの経験でも、二華・青陵を目指した、あるいは、合格した生徒さんは、俊英四谷大塚で勉強していたというケースが非常に多いです。
塾選びという点においては、「俊英四谷大塚、一択!」という感じですが、栄光ゼミナールがそれに挑んでいるという構図になっています。
栄光ゼミナールの合格者は、二華中11名(全体の10.5%)、青陵中34名(全体の24.3%)です。
これだけのシェアを見ると、この2校だけで、二華・青陵の同窓会ができそうな雰囲気です。
今回のコラムにおいては、俊英四谷大塚と栄光ゼミナールの相違点やポイントとなる点などをいくつか書くことにいたします。
まず、中学受験コースに関しては、両校とも小4から正式なコースを設けています。
そして小5までは国語・算数・理科・社会を教科ごとに学習します。
小5までに小学校における全課程を修了します。
そして小6では、一貫校対策型に合ったテキストで入試対策です。
小5までに培った実力を小6で試すことになります。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
二華中・青陵中の入試問題は、国語・算数といった教科ごとに分かれたものではありません。
それは「総合問題」と称する形式であり、幕の内弁当のように、いろんな教科の問題が散りばめられています。
その総合問題を解いていくには、主要4教科の力をしっかり付けておかなくてはなりません。
知識なくして考えることはできません。
その主要4教科を学習する際のテキストには、両校で違いがあります。
栄光ゼミナールのテキストは、「新演習」と呼ばれるシリーズです。
このテキストを作っているのは、栄光ゼミナールのグループ企業です。
テキストの内容を見ると、レベル的に中学入試の正統派といった感じです。
基本から難問までしっかり学習できます。
これをやりこなせれば、十分に両校の入試に対応可能です。
一方、俊英四谷大塚のテキストは、「予習シリーズ」と呼ばれます。
これは非常に難しいです。
中3生に出してもおかしくないような難問がズラリとそろっています。
私立高校の入試問題と言っても十分に通用します。
わたしの見立てでは、算数を例にとると、仙台一高・二高を目指す中3生でも、中学で習う方程式を使えないとしたら、「予習シリーズ」の問題を6割解けるかどうか、というところです。
それ以外の中学生は、まるっきり歯が立たない問題レベルです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
それゆえ、相当に理解力がある生徒さんでも、テキストの内容の難しさに心が折れる場面が出てくる可能性があります。
また、俊英四谷大塚は5週間に1回、組み分けテストがあります。
この組み分けテストの成績によって、学習するクラスのランクが変動していきます。
テキストの難しさにへこたれない学力・精神力があれば、ライバルとの切磋琢磨ができるという点で、俊英四谷大塚は大変によい環境を整えています。
模試に関しては、栄光ゼミナールが6月11日に「二華中・青陵中オープンテスト」をやります。
俊英四谷大塚は、「二華中・青陵中模試」を運営しています。
すでに今年の1月9日に第1回の模試が実施されましたが、次回の日程は未告知です。
その代わりに、6月4日に「全国統一テスト」を実施します。
こちらの内容は、二華・青陵の入試のような総合問題ではなく、教科ごとのマークシートタイプの模試です。
以上、つらつら書いてまいりましたが、結局のところ、俊英四谷大塚、栄光ゼミナールのいずれを選ぶかは、「好み」の問題です。
自宅から通いやすいところにあるとか、授業の曜日がご父兄のご都合と合っているとか、塾の先生や管理の人がいい感じで好感が持てたからとか、何となく馬が合いそうだとか、そういう理由で選んでも構わないだろうと思います。
システム的には、どちらもすばらしいし、すごいです。
どっちつかずの結論で申し訳ないですが.....
ただ俊英四谷大塚のテキストのことはちょっとだけ心におとどめ置き下さい。
わたしのところには、毎年、仙台一高・二高を始めとするナンバースクール受験を検討しているというご父兄から、指導依頼のお問い合わせがあります。
また、過去に書いたコラムにおいても、両校への関心が非常に高いことが分かります。
そこで、今回は、仙台一高・二高に合格するために必要とする点数、心構えなどを3点、述べることにいたします。
まず、模試についてです。
これに関して申すと、3年生の12月・1月・2月に実施される模擬試験で、「B判定以上2回、C判定50%1回」以上の成績を取っている生徒さんは、合格する確率が高いと考えています。
またわたしが併せて見ているのが、この時期に「C判定40%以下の数字を取らないこと」です。
この期間の模試で、一度でも「C判定40%以下」という数字があると、合格は遠のきます。
同じC判定でも、C50%とC40%では、非常に大きな差があります。
C40%という判定は、偏差値でいうと、「ボーダーライン偏差値−3または4」です。
ということは、ボーダーラインより点数にして20点〜35点下回っていることになるのです。
「わたしはずっとみやぎ模試でC判定でしたが、何とか仙台一高に受かりました!」というようなネットの書き込みを見ることがあります。
この受験生は、ほんとうにボーダーラインぎりぎりで逃げ切った人です。
C判定でも40%と50%では、非常に違いますから、きちんと留意しておく必要があります。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
前回のコラムで、12月・1月・2月の3か月の模試のことを述べました。
「ではその他の月の成績はどうなるのか?」というと、「成績がいいことに越したことはないが、『絶対』ではない」と申しておきます。
3年生の11月までの学習において憂慮しているのは、模試で思ったような成績が上がらないという事実そのものではありません。
ほんとうに心配すべきは、成績が上がらないことにより志気が上がらず、入試直前の追い込み学習に熱がこもらなくなってしまうことです。
その状態で12月に突入しても伸び悩んでしまい、デッドラインをオーバーしてしまうという現象をよく目にします。
そのようなこともあり、できれば、9月以降の模試では「B以上たまにC50%」をとっておくことが望ましいです。
それができずしての合格ライン突破は、かなりの精神力を必要とします。
3年生8月までの模試については、よい成績であればそれに越したことはありませんが、その後の頑張り次第で合格は可能です。
わたしの生徒さんの一高・二高合格者の中には、1年生のころの模試の偏差値は60前後(だいたい仙台向山高校あるいは泉館山高のボーダーライン)から始まって、徐々に成績を上げていった人もいます。
ただそういう生徒さんも、1年・2年のうちにきちんと「種まき」はやってきています。
そうした学習をせずに直前のガリ勉だけで突破できるほど、一高・二高は甘くありません。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
第二に、内申点に関してです。
これについてご父兄の最大の関心事は、「最低どのくらいあればいいのか」ということでしょう。
わたしの持っているデータでは、一高に平均評定4.0未満で合格した生徒さんを知っています。
また不登校で一高に合格した例もあります。
この場合は、本番でかなり頑張った事例です。
合格者の平均評定に関しては、複数の大手学習塾から入手した各種資料を付き合わせると、一高・二高ともほぼ同じです。
二高は前期出願のために4.8以上という高いハードルがあり、一高は特に制限を設けていません。
が、実際の合格者は両校ともあまり変わりません。
両校の差は内申点ではなく、入試本番の合格点です。
どちらも合格者平均が前期出願で4.8、後期出願で4.7程度です。
ということは、主要5教科オール5は当然として、実技科目で4が3科目あり、5が1科目あるという状況です。
ただ、各種資料を分析の上で、わたしの考える合格者のボーダーラインは4.3です。
これは5が3科目で残りが4というものです。
これを下回ると、入試本番前に、大きなハンディキャップとなります。
実際、4.3というと、みやぎ模試偏差値55前後の高校、すなわち宮城野普通科、三桜などの合格者平均評定とほぼ同じです。
4.3というのは、いかほどの数字か、ご理解ください。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
第三に、受験に当たっての心構えについてです。
しっかりと勉強する必要があるのは、もちろんです。
それをする気がないのであれば、問題外です。
が、それだけでは足りません。
必要なのは「入学後にどうなって、どのようにそれに対処するのか」です。
一高・二高を目指したわたしの生徒さんは皆分かっていますが、わたしはそもそも一高・二高の受験を積極的には勧めていません。
彼らは「入学後はこれだけ大変なのだ」というネガティブ情報をわたしから幾度となく聞かされています。
それを聞いて、「こんなに大変なのでは、自分に務まりそうにない」と感じる生徒さんは、別の学校に行ったほうがいいです。
合格した生徒さんは、「それでもやっぱり一高・二高を目指す!」と決意した生徒さんばかりです。
そしてそういう覚悟をもって臨んだ生徒さんでも入学後は「内情は菊池が言う通りである。確かに聞いてはいたが、これはかなり.....」という声が随分と返ってきます。
そもそも高校の先生方は、「いかに大学の合格実績を向上させるか」ということに頭がいっぱいです。
入学した生徒さんたちの個々の事情に構っていられる余裕はありません。
「勉強をする気がないのなら、どうぞご自由に。苦労するのはあなたですから」という論理で両校は動いています。
そういう現状を分かった上で、生徒さんに厳しい現状を伝えるのは、生徒さんに対するわたしなりの愛情表現だと思っています(笑)
中体連総体前という気ぜわしい時期ではありますが、合格を目指すにあたっては「一切の言い訳なし」で、学習に臨んでください。
恒例となりました「対抗バトル」の結果は以下のようになりました。
(敢闘賞)
仙台市青葉区 小学4年 C.Sくん
仙台市泉区 中学2年 K.Kくん
以上2名が「英雄認定」されました。
C.Sくんは中学受験に向けて、コツコツと学習を続けています。
指導の際にも、わたしの話には熱心に耳を傾けています。
自分が小学校4年生だったときのことを考えると、C.Sくんに比べて、いかに「何もやってなかった自分」だったか、そしていかに子供っぽかったかと、汗顔の至りです。
日頃の努力を高く評価し、「英雄認定」です。
今月は模擬試験の受験で忙しいですが、体を壊さないように学習に臨んでください。
模擬試験で成果を残せたら、次は「模擬試験の部」で表彰します。
K.Kくんもまじめな態度で学習を続けています。
K.Kくんに関してすばらしいと思うのは、K.Kくんは自分の分からないところや不明なところを、とにかく「すぐにメモをする」点です。
一生懸命に覚えようとする姿勢が伝わってきます。
この点を大いに評価し、「英雄認定」です。
C.SくんもK.Kくんも受験本番はもうちょっと先になりますが、今のうちからしっかり力を蓄えてください。
努力はあなたを裏切りません。
フレー! フレー! C.Sくん、K.Kくん!
わたしは努力するあなたたちの味方です。
引き続きわたしも応援していきます。
すでにわたしのツイッターでは案内しておりますが、宮城県内の公立高校のオープンキャンパスの日程が県の高校教育課から発表になっています。
再度こちらにリンクを掲載いたします。
(宮城県公立高校オープンキャンパス日程)
また、仙台圏の私立高校および高専ののオープンキャンパスの日程も各校より発表になっています。
このたびわたしが一覧表を作成したものを、PDFファイルでアップいたします。
(仙台圏私立高校・高専オープンキャンパス日程)
私立高校の日程については、ホームページなどの公開情報よりまとめました。
公開されていない情報については、各校に電話で問い合わせました。
記載内容は6月8日現在です。
電話による問い合わせを行ったところ、中学校宛には配付済みのところ、これから配付するところ、半々といったところです。
変更の可能性もありますので、詳細については、実施日が近くなりましたら、各校に個別にお問い合わせいただくか、ホームページを参照ください。
(web申し込みの準備をしている最中の学校)
聖ウルスラ、聖ドミニコ、聖和、仙台白百合、東北学院、常盤木、宮城学院
(オープンキャンパスの日程のweb上で更新せず、昨年のままになっている学校)
常盤木、聖和
(昼食を用意してくれる学校)
仙台育英、東北、東北学院
webからの参加申し込みは、まだ開始していないところがあります。
驚いたのは、web上でオープンキャンパスの日程がそのままになっているところがあったことです。
ですから、常盤木と聖和は、webでの日程確認の際、ご注意ください。
日時をチェックしていて、「あれおかしいな?」と思ったら、去年のまま.....
それじゃダメでしょ!
「生徒、集める気があるの?」と言われても、仕方がないですよ、これでは.....
育英、東北、東北学院は昼食付という「太っ腹」なところを見せてくれています。
東北学院は特製カレーを出してくれるそうです。
このたび、仙台一高の進路指導部が作成した「保護者版合格体験記」を入手いたしました。
PDFファイルにてこちらから閲覧可能です。
体験記は、京大、一橋、北大、山大医学部、早稲田、東北大という重厚なラインアップとなっています。
これまで学校ごとに合格体験記は多く書かれてきましたが、それらは合格者によるものでした。
今回の体験記は「合格者のご父兄」の手によるという点で、貴重なものです。
子息がこうした大学に合格する上で、どういう点に苦労したのか、親から見て、子供がどういう受験生活を送ってきたのかが事細かに綴られています。
内容につきましては、実名が出ている箇所があり、PDFファイルにおいては、これを削除しています。
またスキャンをする過程で、ちょっと原稿が曲がってしまったり、見えづらくなってしまっているところがありますが、その点はご容赦ください。
文を読むのに支障はありません。
「天下の一高」の、しかもこうした大学に合格するくらいの生徒さんたちのご父兄のお話ですから、万人に当てはまるわけではありません。
「とてもとてもウチなんかとは.....」とお感じになるご父兄もいらっしゃるでしょう。
しかし「受験が心配だ」という点では、どのご父兄も変わりありません。
できる子息を持てば持ったなりの、そうでない子息の場合は、それなりの、それぞれ苦労があります。
この体験記はあくまで親の立場から見たもので、子供の立場からは、また違った見方があるかもしれません。
今後の子息との接し方にご活用ください。
☆本件のアップについては、仙台一高の教頭先生より連絡があり、本著作物は不特定多数の目に触れることを想定していないので、アップを控えてほしいとの依頼がありました。
わたしとしては、個人情報にかかわる部分については、削除しており、内容的にもアップして問題のないものと考えますが、先方からの依頼に従い、アップを取り消すことといたしました。
ご了承ください。
「かばねやみ」という言葉をご存じでしょうか?
「あ〜、懐かしいね」とお感じになった方は、東北近辺でお育ちになった方です。
この言葉は標準語にしにくいのですが、「面倒くさがってやるべき手間を惜しむ人」のことを指します。
当然のことながら、ネガティブな意味を持つ言葉です。
また「かばねをやんで.....」という具合に使われることもあります。
わたしが受験産業にかかわって、生徒さんたちと接していると、つまらないミス(彼らはよく「凡ミス」という言い方をします)による失点の多さに、今さらながら、うんざりします。
こうした間違いの最大の原因は、勉強不足です。
そしてそれと併せて、この「凡ミス」は、生徒さんたちが、いかに「かばねやみ」なのかということの証左でもあります。
わたしが定期的に拝読している、ある受験関係者の方のブログには、生徒さんの「かばねやみ」にいらだち、そのたびにガツンと教育的指導をしている様子が細かに書いてあります。
同じ受験関係者として、ほんとうに痛いほどその気持ちが分かります。
その方は、主として仙台高校・三桜高校から向山高校あたりのレベルを志望する生徒さんに携わっておいでです。
そういう生徒さんたちにしてそういう状態です。
家庭教師という業態の場合は、そのレベルまで達していない生徒さんが多いですから、わたしがこうして嘆くのもお分かりいただけるでしょう。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
生徒さんの「かばねやみ」ぶりが最も顕著に表れるのが数学の計算です。
「かばねやみ」の生徒さんは、書いて計算するのではなく、よせばいいのに、とにかく暗算をして間違います。
わたしの指導スタイルというのは、あまり自分の型を生徒さんに押し付けません。
暗算をして間違わないのであれば、それでいいだろう、という考えです。
しかし、暗算してボロボロと間違ってしまうのであれば、それはしっかり矯正しなくてはなりません。
計算の間違いというのは、多くの場合、演習量の不足から来るものです。
しかし「暗算をしないできちんと書いて計算する」ということを習慣づければ、ミスは減ります。
かくいうわたしも、現役学生のころには計算ミスをしなかったのかというと、そんなことはありません。
計算ミスで3点、5点という点数を失ってしまうのが、非常に腹立たしく、「何とかミスを防ぐ手立てはないものか」と考えたものでした。
そこで出した結論というのは、「基本的に書いて計算する。できるふりをして暗算をしない」というものです。
「何だ、当たり前のことじゃないか!」
そうなんです。
当たり前のことなんです。
その「当たり前のこと」ができていない生徒さんの何と多いことか.....
明らかにわたしより計算力の貧弱な生徒さんたちが、当たり前のことをせず、できるふりをして、毎度毎度、墓穴を掘っているのです。
悲劇というべきか、喜劇というべきか.....
(次回に続きます)
(前回の続きです)
ここで「かばねやみ」の生徒さんをつぶさに見ていると、「かばねやみ」にも二つのタイプがあることが分かります。
一つ目のタイプは、「とにかく勉強にかかわることが煩わしい。面倒だ。点数なんかはどうでもいい」と考えている生徒さんです。
こういう生徒さんにとっては、成績が上がることより、勉強という苦役から一刻でも解放されることが優先します。
「きちんと計算をしよう」などという発想は持ち合わせていませんから、当然の結果として「かばねやみ」になります。
こういう生徒さんは、いわば「生粋の『かばねやみ』」です。
この場合は「処置なし」です。
こういう生徒さんのことはこれ以上取り上げません。
もうひとつのタイプは、いわば「善意の『かばねやみ』」です。
こういう生徒さんは、一生懸命です。
そして時間内にすべての問題に手を付けようとするあまり、気ばかりが焦ります。
ついつい暗算をしてしまって、結果として計算間違いをしてしまうというパターンです。
このタイプの生徒さんは、普段の指導の際にも、試験のときと同じように速く解こうとします。
「間違えるくらいなら、暗算をするな」と指導しても、習い性となってしまっていて、なかなか改まるのは困難です。
本人も「何とかしなくちゃ」とは感じているのですが、わたしから見ていると、まだまだ点に対するこだわりが希薄です。
繰り返しますが、暗算をせずに、書いて計算するだけで、計算ミスは確実に減ります。
暗算することで、失う時間は3秒、ミスして点を失うのは、3点、5点、それ以上です。
はてさて、どちらが得なのでしょうか?????
先般、ツイッターにて述べたとおり、6月10日、弊サイトにアップした仙台一高の「保護者版合格体験記」につき、同校の教頭先生から、電話連絡がありました。
その趣旨は、この体験記が保護者向けに作成したものであること、不特定多数の目に触れることを想定していないので、アップを控えてほしいというものでした。
わたしは先方の意を受けて、アップしたリンクを解除しました。
一高側としては、アップの解除という目的を達したので、「はい、おしまい」というところでしょう。
しかし、わたしとしては、これからが始まりです。
わたしもこのような連絡が学校からなされるかもしれないというのは、少し予想していました。
ただ、アップしたのが6月10日の土曜で、連絡が来たのは土日を挟んで、12日の午後2時ころです。
「随分と仕事が早いなあ!」というのが率直な感想です。
それと同時に、こんな吹けば飛ぶような受験関係者のホームページを、天下の一高がチェックしていた、というのもちょっと驚きました。
一高としては、この「合格体験記」がネットに上げられるということをほんとうに想定していなかったようです。
それは教頭先生の口ぶりでも分かりました。
わたしとしては、今回「保護者版合格体験記」をネット上に上げたことに問題があるとは考えていません。
これまで「合格体験記」といえば、合格者である生徒さんの手によるものが一般的でした。
しかし、今回はご父兄の目線が入っているということで、内容としても非常にすばらしいものです。
一部に執筆したご父兄の実名が記載されている箇所を除けば、内容としても、不特定多数の目に触れてまずいようなものは何一つありません。
そして個人情報が特定されるところに配慮し、ネット上にアップすれば、誰もがそのすばらしさに触れることができます。
それを狭い空間の中だけにとどめておくのは、いかにももったいないです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
わたしが自分のことだけを考え、「知る人ぞ知る」というふうにして、入手した資料を自分の手元においておけば、こちらとしては十分です。
わざわざ天下の一高の教頭先生にお手間を取らせるようなマネをする必要もありません。
しかし、わたしが今回アップに踏み切ったのは、一高の社会的な評価と、多くのご父兄の潜在的要求を考慮した結果です。
もちろん、いくらご父兄の潜在的要求が高い資料でも、やみくもに不特定多数の目に触れていいものではありません。
例えば、五橋中や附属中の進学実績一覧は、わたしの手元にあります。
が、それをネット上にアップすることはありません。
優秀な子息が多く集うこれらの中学の進学実績がどのようになっているか、お知りになりたいご父兄は多いでしょう。
しかし、優秀な子息が多く集うのは、結果としてそうなっているというだけです。
両校が進学実績の高さを売りにして生徒集めをしているということはありません。
また他塾が保護者向けに配布した資料を、そのままネット上にアップすることもありません。
それは、受験にかかわる者として、窃盗行為と同じだからです。
仙台一高はそういう事情とは全く違います。
進学実績の高さを売りにしている、県立の高校です。
県内では有数の進学校です。
私立高校では、東大のような難関大学合格者をホームページやパンフレット上で、大々的に取り上げています。
合格者による合格体験記も掲載されています。
であるなら、「保護者版合格体験記」も外に向けて大きな声で発信すればよいのではないでしょうか。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
一高の教頭先生とやり取りしていて感じたのは、一高の管理に預かる立場としての姿勢です。
要するに、体験記の内容はともかく、自分たちでは制御できないネットという世界で、想定外のことをされては困るということでしょう。
管理者であれば、当然そう考えるし、わたしが同じ立場ならそう考えます。
ですから、教頭先生の立場も十分に理解できます。
しかし先日、サッカーの名門校を担当しているコーチが、部員に体罰をしたとかで、その動画がネット上に拡散し、あっという間に解雇になってしまったという例にもあるように、ネットの拡散力は大きいです。
であるなら、今回の体験記のように、仙台一高という学校の存在意義にかんがみて、積極的に公開して差し支えないものは、公開していったほうがいいのではないかと考えます。
それと同時に、保護者への配布資料というのは、これだけでも十分に「不特定多数」です。
もちろん、ネットの「不特定多数さ」とは比較になりませんが、保護者に配布しているという時点で、それはいかようにも使われうるということを留意しておく必要があるのではないでしょうか?
それから今回の「合格体験記」のように、一高にはあんなに学習熱心な生徒さん、そしてそうした生徒さんを陰になり、日なたになって支えたすばらしいご父兄が多数いらっしゃいます。
そしてその編集に携わった先生方がいらっしゃいます。
それを一高という狭い空間の中に閉じ込めず、
「うちには、こんなにいい生徒、ご父兄がいるんですよ」
と、天下に向かって範を垂れるのは、難しい相談なのでしょうか?
公立の小中学校で、平均点の取れない生徒さんと接していて感じるのは、国語力の不足です。
これは単に国語の成績がよくない、ということだけではありません。
例えば以下のような文章をお考えになってください。
(設問1)
昔あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。
おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。
→おばあさんは、どこへ行きましたか?
(設問2)
昔あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。
おじいさんは咳が出て、おばあさんを駭遽させました。
→おばあさんは、どうしましたか?
(設問1)は難しくありません。
解答は「川」です。
しかし(設問2)をお答えになれるご父兄はまずいらっしゃらないでしょう。
理由は「駭遽」の意味するものがつかめないからです。
「この字、何て読むの?」とお感じになった方が多いのではないでしょうか?
「駭遽」は「がいきょ」と読み、驚くことです。
簡単に言えば、「おじいさんは、咳が出て、おばあさんは驚いた」ということで、(設問2)の答えは「おばあさんは驚いた」となります。
なお、わたしもこのような言葉を以前から知っていたわけではありません。
辞書を引いて、そこから単語を選びました(笑)
わたしがなぜこのような設問を出したのかというと、実は(設問2)でご父兄が感じたようなことを、国語力の不足している生徒さんたちは、常に感じているということをご理解いただきたかったからです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
前回述べたようなことがあり、平均点の取れない生徒さんは「よく分からない意味の言葉」に対して、あまり頓着しません。
何しろ、「よく分からない意味の言葉」が山ほどあるのです。
いちいち気にしていたら、彼らも身が持たないでしょう。
逆に成績優秀な生徒さんは、「よく分からない意味の言葉」を黙って見過ごすことはしません。
何とかして分かろう、調べようとします。
それは彼らにとって、「全部きちんと分かっていること」が常態だからです。
国語力の不足ということは、文章の意味が正確に読み取れないということや、語彙が少ないというのも含まれます。
語彙が少ないということは、文章に書いてある言葉の意味が理解できないということです。
設問の意味することが分からないとしたら、その生徒さんから正確な解答が出るはずはありません。
「よく分からない意味の言葉」というのは、学年が進むにつれて増えていきます。
それは日常生活において、学校以外で目にすることのない用語の群れです。
平均以上の生徒さんなら、例えば「露点」「連立方程式」という言葉に初めて触れるとき、字から「だいたいこんな意味だろうな」という連想をします。
「露点」というからには、「露(つゆ)に関係する点を言うんだな」.....
「連立方程式」というからには、「式が連なって立つ、並んでいるものなんだな」.....
という具合です。
そしてさらに学習を進めていって、「ああなるほど、正確にはこういう意味か.....」と納得していきます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
しかし、国語力の不足している生徒さんは、字が表すことと、正確な意味との関連付けができません。
先に述べた「露点」という言葉については、一生懸命に長い説明を聞いても、その説明に「よく分からない意味の言葉」があったりします。
ゆえに理解できるのには時間を要します。
わたしのような者からすれば、字から何となく意味を連想することは、それほど困難には感じませんが、彼らにはかなりの負担になっています。
ですから、彼らを指導する際には、重要な用語を訓読みでとらえ、そして彼らの口からその意味をきちんと説明させるようにしています。
日本語にはおびただしい学術用語があり、その多くは漢語からできています。
幸いなことに、漢字には訓読みがあります。
訓読みで考えることで、わずかなりとも理解が容易になり、得点アップにつながります。
学術用語に関していうと、日本語の場合は訓読みがありますが、英語にはそのようなものがありません。
例えば、「水素」は、字を見れば「水の素(もと)」と読めます。
そこに「水素(すいそ)」と「水(みず)」の関連性が見て取れます。
ところが、英語で「水素」をあらわす単語であるhydrogen(ハイドロジェン)には、water(ウォーター)という字が含まれていません。
そうなると、英語では、パッと見た限り「水素」と「水」とが、全く結びつきません。
平均点の取れない生徒さんは、新しい言葉が出てきたら、「訓読みで考える」ことを徹底するようにしてください。
負担は間違いなく軽くなり、理解度は上がります。
わたしの生徒さんたちは、高校生が先週から、中学生が今週から来週にかけて中間試験を迎えています。
中学校の定期試験対策として、学校でも取り組むように指示されている副教材ワークへの取り組みは、わたしの生徒さんの場合、多くがまずますと言ったところです。
今までの経験から申し上げて、中学生男子の中で、ワークに取り組まない、取り組みたがらないという人たちがある一定程度います。
わたしの指導方針として、そういう生徒さんに当たった場合、指導中に取り組ませたり、進捗状況を細かくチェックしています。
問題が分からないならば、答えを丸写ししてでもいいから、提出だけは欠かさぬように促します。
ただいろいろこちらで努力はしても、やはり提出をしない、やろうという意欲がないということであれば、それ以後は放置します。
どんなに評定が悪くなっても、こちらから内申点向上のために寄り添うということは一切しません!
こちらも最善を尽くすわけですから、それ以上のエネルギーは、一生懸命に頑張っている生徒さんのために使いたいからです。
そういう子息を持つご父兄として、取るべき道は二つあります。
まず、「宿題は子供が自分の責任でやるべきで、親はそれ以上手を下さない」ことです。
その場合は、当然、ご父兄として子息の成績の低迷も覚悟の上でしょうから、これ以上この場では述べません。
もう一つは、声掛けをするなど、何らかの形で子息にかかわっていく、というものです。
こういうご父兄が大多数でしょう。
しかし、問題にすべきは、「声掛けなどのかかわり方」です。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
こういう生徒さんの場合、「ワーク、ちゃんとやっておきなさいよ」と言っただけでは、子息の現状は絶対に変わりません(断言!)
適当に聞き流されるか、ごまかされるかでおしまいです。
塾や家庭教師についているならば、講師がチェックしてくれたりもしますが、それも指導のある日だけです。
それ以外の日は、ご父兄自らの手で実践する以外にありません。
そのチェックのやり方として、留意すべき点を3点ほど述べておきます。
まず、彼らにチェックする目的をはっきり伝えることです。
そして、「ほんとうはこういうことをやりたくないのだが、あなたがきちんとやらないから、仕方なくやっているのだ」とはっきり伝えることです。
ともすると、このタイプの生徒さんは、「親はチェックするのが好きだからやっている」と誤解しがちです。
「わたしにとって、中学生にもなった息子のワークの進み具合を気にするなんて、ほんとうは余計な仕事なのだ」ということをきちんと知らしめてください。
第2点として、試験の範囲表やワーク、模範解答がきちんとそろっているかを確認してください。
こういう生徒さんの常として、この種のものはよく紛失します。
そして
「なくした」
「その辺にあると思うけど、どこにあるか分からない」
「友達に貸した」
などという言葉が頻々と返ってきます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
第3点として、子息の言葉を決して鵜呑みにせず、「テストの範囲表と現物をしっかりチェックする」ことです。
子息から「まあまあ」だの「微妙」だの「だいたいは.....」などという言葉が返ってくる場合は、「全くやっていないわけではないが、あまり、あるいはほとんどやっていない」という風に翻訳してその話を受け止めてください。
「ちゃんとやった」と自信満々に言ってきたとしても、抜けていたり、いい加減にやり過ごしたりしていることがよくあります。
以上をフルセットでやってみると、チェック好きなご父兄以外は、間違いなく神経を痛めます。
「中学生にもなって、図体ばかりデカくなって、一丁前に屁理屈をこねるくせに、自分の助けがなければ、こんな風なのか.....」とお感じになるでしょう。
しかしこういう生徒さんの大半は、中学生になってから急にそうなったのではありません。
小学校、もっとさかのぼって幼稚園や保育園のころから、すでにそういう兆候はあったはずです。
積もり積もった上での今日の「結果」なのです。
そのため日々のチェックをフルセットでやろうとすると、相当に負担が大きいです。
そこで、第2点で述べた「試験の範囲表、ワーク、模範解答」の存在をチェックすること、そして「こういうチェックをするのは、仕方なくやっているのだ」ということを伝えること、この二つだけでも、効果はあります。
「まず屁理屈はいいから、やるべきことをやる」ということを、この機会にとくと教え込んでください。
単に目先の成績を上げるためだけでなく、子息が社会に出たときのためにも.....
わたしは職務上、受験に関するいろいろなネット情報に触れます。
信憑性の高いものから、低いものまで種々雑多です。
わたしが接していて???と感じるのは、例えば次のような書き込みです。
「数学は公式を使って解くものじゃない。公式を覚えていなくとも、その場で導き出せばできる」
「数学の計算は、暗算でやるほうが早いから、暗算でやったほうがいい。そのほうが時間短縮になる」
「英語の単語は文脈で類推できるから、数にこだわって覚えなくても大丈夫」
などなど.....
ネット上だと奇抜な意見、世間の常識とは異なることや反発することをあえて述べて注目を集めるという人がいます。
しかしわたしに言わせると、上記のような意見は「できる人」から見てそうなるということです。
確かに一面の真理はありますが、誰でもがマネをしていいものではありません。
鵜呑みにすると、痛い目にあいます。
わたしの生徒さんでも、数学のよくできる生徒さんは必ずしも教科書通りにやっているわけではありません。
アクロバット的な暗算をこなす生徒さんもいました。
しかもそれを間違わずにきちんとやりこなします。
わたしは自分の非力をよく分かっているので、こういう場に遭遇すると目をパチクリさせてしまいますが、当たっている限りはOKです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
数学の公式についても、「親分と子分の関係にある公式」のようなものがあります。
そして「親分」を覚えておけば、「子分」は導き出せることがしばしばあります。
「数学の公式はその場で導き出せる」というのは、そういうことを言っていると想像します。
しかし同じことを基本ができていない生徒さんがやると、必ず失敗します。
自分は特殊例外的に「できる人」なのか、それとも「その他大勢の人」なのかは自分自身がよく分かっているはずです。
英語に関していうと、やはり何だかんだ言っても、単語を数多く知っている人は有利です。
中学までの英語であればそれほどでもありませんが、高校以降に出てくる英語では「たくさん単語を知っていることは、いいこと」です。
高校での模擬試験や入学試験では、自分の知らない単語が出てくるのは、特に珍しいことではありません。
そうなると単語の意味を類推したり、読み飛ばさなくてはならない場面に遭遇します。
しかしあまりにも知らない単語が多すぎると、文意が把握できません。
「英語の単語は文脈で判断できる」などという人は、そもそも英語が抜群にできる人です。
ちなみにわたしは、「その他大勢の人」に属します。
自分には正統的なやり方が性に合っているようです。
夏休みのイベントとして「学習会」を以下の要領にて開催いたします。
指導内容: 講師1名(菊池)対 生徒さん3〜6名の個別指導
日時: 8月13日(日)09:00−17:00(途中1時間の昼食休憩あり)
場所: 仙台市生涯学習支援センター 6階ミーティング室
住所: 仙台市宮城野区榴岡4-1-8
TEL:022-295-0403
詳しい場所はこちら。
受講費用: 1名につき、9,000円
消費税はいただいておりません
☆受講に当たっては、会場まで各自お出で下さい。場所は仙台駅東口から東のほうに向かって5分くらい歩きます。
☆昼食は各自ご用意ください。
☆受講費用につき、現在担当のご家庭は、後日、通常の指導料とともにお支払いください。
外部の方は、当日精算です。
☆お申し込みは、6名までです。
定員に達した時点で、募集を締め切ります。
7月30日(日)までに人数が3名以上とならない場合は、実施を見合わせます。
☆お申し込みのキャンセルは、7月30日(日)までにお願いします。
それ以降のキャンセルについては、以下のようなキャンセル料がかかります。
7月31日(月)〜8月6日(日)...受講料の半額
8月7日(月)〜8月12日(土)...受講料の70%
8月13日(日)...受講料の全額 場所は前回の「春休み学習会」と同じ場所です。
仙台駅から歩いて5分あればつきます。
会場の広さは、広からず、狭からず、です。
ほんとうは2日間にわたって開催したかったのですが、場所の予約状況の関係で1日のみの開催です。
7時間というと、通常の指導分の3回プラス半分に当たります。
お盆前のこの時期になると、そろそろ夏休みの終わりを感じるようになってきます。
そうしたときに、1日しっかり学習に没頭してもらいます。
人数は限定6名までとします。
学習する内容については、生徒さんそれぞれと事前に打ち合わせることにし、その生徒さんにとって最も必要なものを選んで実施します。
外部生の方も積極的にお申し込みください。
公立中学で定期試験5教科200点未満の中学生というと、だいたいどの教科も30点台から下という生徒さんです。
わたしのほうにも例年このような生徒さんをお持ちのご父兄から指導依頼の問い合わせがあります。
ときどき「うちの子供でも大丈夫でしょうか?」とおっしゃるご父兄がいらっしゃいますが、ご心配には及びません。
わたしは成績のいかんにかかわらず、わたしの指導を受ける意思のある生徒さんは、ご依頼をお引き受けしています。
逆に、生徒さんにそういう意思がなければ、お断りしています。
意思がないところで指導をしても、お互いに得るところがありませんから。
わたしとしてもお引き受けする以上は、誠心誠意取り組みます。
しかしわたし一人がいくら一生懸命にやったとしても、生徒さんの気持ちがなくては、笛吹けども踊らずとなってしまいます。
特にこの点数の中学生は、学習の定着に時間がかかります。
これは今までのことが積もり積もった結果ですから、一朝一夕に改善することは難しいです。
そして「時間がかかる」ということは、その分のお金もかかってしまうということです。
それはわたしがいくら吹けば飛ぶような存在とはいえ、ビジネスとして業を営む以上、ご父兄の経済的ご負担を軽くするには、おのずと限界があります。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
ご父兄からすれば、この種のものは安く済めばそれに越したことがないことは十分に分かっています。
わたし自身、高校生の娘をある受験関係者に委ねていますから、ご家庭にかかる経済的な負担に関する見方は、ご父兄と同じです。
しかし、子息の成績がそんなに簡単に上がるのであれば、なぜ日本中に塾・家庭教師と名のつくところが、こんなにたくさんあるのか、そしてそこになぜこんなに需要があるのかということをお考えになっていただきたいのです。
もちろん、ご父兄もその辺のところは十分に分かっていらっしゃる方が多いと思います。
しかし、わたしから見ると、そういうご認識が十分でない方が、少なからずいらっしゃるというのもまた事実です。
独立してからはそうでもないですが、家庭教師派遣会社に所属しているときに、それを実感しました。
派遣会社の営業担当者は、契約がほしいために、できもしないようなことを、さもできるように言う、ということがときどきありました。
その営業担当のホラ話のツケを負わされるのはこちらのほうです。
「口から出まかせを言って.....こっちはたまったもんじゃないぞ!」といつも感じていました。
先ほども申した通り、わたしもビジネスとして仕事をお引き受けしている以上、できる限り長いお付き合いをしていきたいと考えています。
そのためには、当然のことながら、結果を出さなくてはなりません。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
しかし、5教科200点未満の生徒さんの場合、どうしても結果が出るのは遅くなります。
その結果として、ご父兄のほうが諦めてしまって、指導終了に至るというケースが少なからずあるという現状をお分かりいただきたいのです。
例えば、以前に担当したご家庭の中で、ワークなどの提出物を一切出したことがなく、点数は5教科120点前後で、数学に関してはずっと1桁続きという生徒さんがいました。
お引き受けするかどうか迷ったのですが、本人が指導を受ける意思を見せたので、引き受けることにしました。
数学については、中1の最初でやる3−5=−2というようなプラス、マイナスの計算ができるようにならず、定着に半年くらいかかりました。
ようやく少し定着しかけたころ、生徒さんが耳の病気にかかり、わたしの指導の日にしばらく通院することになりました。
それでそのご家庭は、「通院があるので」ということで、指導を終了しました。
もしほんとうに指導継続を考えていたなら、「ほかの日程に移せないか?」「うちとしてはこの曜日なら大丈夫」ということを言ってくるはずなんです。
指導終了を伝えてきたメールには「残念ですが.....」とあったのですが、ちっとも残念そうじゃない(笑)
わたしとしては、ようやく中学数学の基礎の基礎が定着しかけたので、「もったいないな」と思いました。
が、それはご家庭の判断なので、しかたがありません。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
もちろん、そういう場合ばかりではありません。
数年前に担当した生徒さんは、中学入学以来、ずっと定期試験が100点未満で、数学は0点も3回ありました。
ご父兄もこれが積もり積もった本人の怠慢の結果であることを十分に認識され、経済的な負担が大きくなってしまうことにも了解してくださいました。
生徒さん本人も心を入れ替えて一生懸命に学習についてきました。
この点数ですと、あれこれやっても仕方がありません。
英語も読める単語はほとんどなく、ローマ字の読み方もほぼできていませんでした。
しかたがないので、数学の計算だけに特化し、反復練習そして課題もしっかりこなしました。
数学は覚えることが少なく、反復練習で何とかなる分野があります。
その結果、ある公立高校に合格し、入試の数学では32点を取ることができました。
何しろ、定期試験で数学0点が3回という厳しい結果があるのです。
32点という点数には、いろいろな受け取り方があるのでしょうが、生徒さんやご父兄、そしてわたしから見ると、大勝利です。
以上、いろいろと述べましたが、わたし自身が試験場に赴いたり、生徒さんの代わりに学校の課題をやったりすることはできません。
わたしができるのは、「ご父兄・生徒さんのお手伝い」です。
その点、どうぞご了解ください。
去る23日(金)、27日(火)、28日(水)の3日間、県内・県外から高校の先生方と、受験関係者が一堂に会した入試懇談会に出席してきました。
これについては、すでにツイッターにて発信済みです。
これはわたしにとって初めての経験で、いろんなことが新鮮に感じられました。
内容的にはその多くが学校の説明案内という感じで、ホームページやパンフレットに書いてあることの復習というスタイルでした。
懇談会における質疑応答の時間に、ある高校の校長先生から、今春行われた英語の入試の件で、次のような発言がありました。
その高校は、みやぎ模試偏差値59という数字が出ています。
〜本校の後期選抜における受験者平均点数は94点であった。
〜なぜこんなに易しくなってしまったのか、意味が分からない。
〜これでは受験生間の差がつきにくいので、県教委には申し入れを行うつもりである。
今春の英語の易しさについては、いろいろなところで語られてきており、今回出た話はわたしの認識と一致します。
県教委の発表によれば、英語の平均点は以下の通りです。
<前期選抜>
(昨年)55.6 (今年)63.3
<後期選抜>
(昨年)61.6 (今年)64.0
上記数字は、いずれも全日制高校の数字
それにしても偏差値60くらいのところで、平均点がそれだけ高くなってしまうと、やはり採点には困るでしょう。
実際、わたしの生徒さんで偏差値55以上のところを受けて合格した生徒さんたちは、みな英語が90点台です。
こういう試験の場合は、「ちょっとしたミス」が合否の分かれ目になります。
注意して臨まなくてはならないと感じます。
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