冬のイベント案内 〜「限定6名まで! お正月前14時間学習会」 2018/11/01

冬休みのイベントとして、年末に「学習会」を以下の要領にて開催いたします。  

 

指導内容: 講師1名(菊池)対 生徒さん3〜6名の個別指導 

☆学習内容は、事前に打ち合わせの上、決定いたします。

☆学習時間中は、1回10分の菊池による個別指導の時間を、1時間に1回以上、設けます。

日時: 12月28日(金)および12月29日(土)

09:00−17:00(途中1時間の昼食休憩あり) 

両日・1日のみのお申し込みも可

場所: フラワード北仙台 2階会議室

住所: 仙台市青葉区昭和町3−40

TEL:022-728-4411

詳しい場所はこちら

受講費用: 1名につき 2日間 18,000円 1日 9,000円

消費税はいただいておりません 

 

☆受講に当たっては、会場まで各自お出で下さい。

☆昼食は各自ご用意ください。

☆受講費用につき、現在担当のご家庭は、後日、通常の指導料とともにお支払いください。

外部の方は、当日精算です。

☆お申し込みは、6名までです。

定員に達した時点で、募集を締め切ります。

12月14日(金)までに人数が3名以上とならない場合は、実施を見合わせます。 

☆お申し込みのキャンセルは、12月15日(土)までにお願いします。

それ以降のキャンセルについては、以下のようなキャンセル料がかかります。

12月16日(日)〜21日(金)...受講料の半額

12月22日(土)〜27日(木)...受講料の70%

それ以降...受講料の全額 

 

去る8月に開催しました「お盆前学習会」に引き続き、2日間の開催です。

会場は、「お盆前学習会」と同じ会場です。

お正月前のこの時期、学習塾は休みとなるところが多く、また受験生は力の入れ時です。

そうした折に、1日しっかり学習してください。

人数は限定6名までとします。

学習する内容については、生徒さんそれぞれと事前に打ち合わせることにし、その生徒さんにとって最も必要なものを選んで実施します。

また、指導に当たっては、菊池による10分の個別指導を、1時間に1回以上、各生徒さんを巡回する形で実施します。

外部生の方も積極的にお申し込みください。

お問い合わせは以下の方法にてご連絡ください。

電話:022−727−8677

メールはこちらから 

現在担当しているご家庭は、指導の際におっしゃってください。

古文の暗唱をすると、どんな「いいこと」があるのか? その1 2018/11/02

祗園精舎の鐘の声

諸行無常の響きあり

娑羅双樹の花の色

盛者必衰の理をあらはす.....

 

以上は有名な「平家物語」の冒頭です。

「ああ、昔、国語の時間でやった」「学校で暗唱した」というご父兄の方も多いのではないでしょうか。

今でも、中2の国語では「平家物語」を学びます。

その際、冒頭の文章を暗唱するように指導している学校も多いです。

生徒さんも学校の課題ということで、評定のことを考えて、多くの場合、一生懸命に取り組んでいるようです。

しかし、生徒さんからは、ちょっと寂しい話を耳にします。

担当の国語の先生からは、「なぜ暗唱をするのか」あるいは「暗唱をした場合と、そうでない場合とで、どう違うのか」という説明をほとんど受けていないのです。

わたしも平家物語の冒頭は、暗唱するように言われました。

そのときのことを振り返ると、理由のようなものは説明された記憶がありません。

これは非常に残念なことだと思います。

指導に当たる国語の先生も、そこのところを、ほんのちょっとだけ工夫してもらえるといいのですが.....

わたしが生徒さんに、例えば古文の暗唱のようなことをさせるとしたら、それはなぜ必要なのか、今後の学習にどう役に立つのか、説明します。

中学生ならば、分かる人は分かってくれます。

生徒さんが、その話をきちんと受け止めるか、話を聞く耳を持つかどうかは別にして、自らの思うところを語ります。

「有無を言わずに覚えろ」というのは、生徒さんが負担を感じるだけです。

次回に続きます)

古文の暗唱をすると、どんな「いいこと」があるのか? その2 2018/11/03

前回の続きです)

その代わりと言っては何ですが、わたしがこの場を借りて、古文の暗唱の利点を2点記します。

第一点目は、古文の暗唱を通じ、多くの生徒さんが苦手とする古文文法を、しっかり記憶することができます。

古文文法と言うと、「く、から、く、かり.....」といった呪文のような文言の暗記ばかりが強調されています。

こういう暗記をやって、「さあ、問題集を解け!」と言われても、何のことやらさっぱり分からないのももっともです。

古文の暗唱をしていれば、学んだ文法がどう実際に使われているのか、よく理解できます。

そして、それは記憶の助けにもなります。

わたしは、その昔、古文の文章をしっかり覚えた上で、「文法ってこうなっているのね.....」と理解していました。

そのため、古文の文法で苦しんだ経験がありません。

例えば、

「兎追ひし かの山 小鮒釣りし かの川.....」

という出だしで始まる「ふるさと」の歌詞においても、古文の文法で覚えることが実際に使われています。

また、わたしの場合、高校入学後は、応援歌を徹底的に叩き込まれました。

その多くは、文語調の歌詞です。

まさしく、古文文法で記憶すべき事項がふんだんに使われています。

そもそも、文法があって言語があるわけではありません。

言語があって、文法があります。

そういう根本的なことを踏まえれば、古文の暗唱は文法を理解する上で、大いに意味を持ちます。

次回に続きます)

古文の暗唱をすると、どんな「いいこと」があるのか? その3 2018/11/04

前回の続きです)

第二点目は、「古文が早く読めるようになる」ことです。

古文の暗唱をするためには、繰り返し音読しなくてはなりません。

さすがに全く音読をせずに、暗唱はできません。

この「繰り返しの音読」が、速読の秘訣です。

古文は、現代の文章と似ている点もあれば、違う点もあります。

そのため、現代文と同じくらいのスピードで、古文を読むのは困難です。

実際、生徒さんに古文を音読してもらうと、実にたどたどしいのです。

まあ、現代文とは勝手が違うのですから、これも致し方ありません。

中学生くらいであれば、大して速く読めなくとも、実害はあまりありません。

入試で問われる文章は、さほど長くないからです。

ところが、高校生が一定レベル以上の大学を受けようと思えば、古文はそれなりのスピードをもって読まなくてはなりません。

以上は古文について述べましたが、事情は漢文も同じです。

漢文は古文ほど覚えることはありません。

とはいうものの、古文の文法に当たる「句法」を覚えるためには、やはり暗唱が手っ取り早い方法です。

以上のようなことは、国語の先生ならば、十分にお分かりのはずです。

惜しむらくは、それがきちんと生徒さんに伝わっていません。

以上のほかにも暗唱の利点はありますが、例示したものだけでも、その意義はお分かりいただけるのではないでしょうか。

後は実践あるのみです。

「お正月前学習会」ってどんな感じ? 〜いわゆる「冬期講習」との違い〜 2018/11/05

先日こちらでご案内いたしました「お正月前学習会」は、すでに2名の方からお申し込みをいただいています。

今回のコラムでは、「お正月前学習会」が、どのように行われているのかについて、その特徴を3点、簡単に記します。

まず第一点目が、参加者を6名に絞り、少数精鋭で行っている点です。

多くの塾などで開催される冬期講習は、大人数で行われます。

「冬休み入試対策」というようなものは、だいたいそうです。

一方、当方で行う学習会は、人数を限定しています。

それは、わたしの目が全員に届くようにしたいと考えているからです。

第二点目が、1時間に最低1回、10分の個別指導を実施している点です。

演習内容は、それぞれの生徒さんによって異なります。

現在通っている塾の課題、あるいは学校の課題の演習.....

自分が弱点と感じる科目の集中学習.....

冬休み明けの入試対策、実力試験対策.....

いろいろです。

そうした中、1時間に最低1回、10分間、生徒さんの横に座り、通常わたしが行っているような指導をします。

参加者を6名としているのは、10分間に1人ずつ回ると、1時間でちょうど一回りできるからです。

そういった意味での「6名」という人数です。

第三点目が、「和気藹々(あいあい)」です。

休憩時間中には、気分転換や参加者間の交流を兼ねて、ちょっとしたゲーム大会をしています。

ゲーム大会には、豪華賞品(笑)も出しています。

そして、休憩時間には、リラックスし、脳への栄養補給という側面も考慮し、わたしからおやつも提供しています。

それもこれも、参加者を限定しているのと、指導に当たるのがわたしだけだから、できることです。

小回りが利いて、塾などで行う冬期講習とは一味違ったものを提供できます。

参考までに、夏に実施した学習会は、こちらのリンクからご覧になれます。

興味のある方は、お早めにこちらからご連絡ください。

高校受験 これからのスケジュール 2018/11/06

11月に入り、高校入試もいよいよ「本格稼働」の時期となりました。 

明日は、公立入試第1回予備調査の発表が行われます。

明日以降、高校入試がどのようなスケジュールで動くか、以下、時系列的に示します。

 

11月7日(水)

公立 第1回予備調査発表

 

1月11日(金)

公立 前期選抜倍率発表 

後期選抜第2回予備調査発表

 

1月16日(水)

私立 推薦入試

 

1月17〜20日くらい 

私立 推薦入試合格発表

 

1月31日(木)

公立 前期選抜入試

 

2月4日(月)

私立 A日程入試

 

2月6日(水)

私立 B日程入試

 

2月8日(金)

公立 前期選抜合格発表

 

2月9日〜12日くらい 

私立 一般入試合格発表

 

2月21日(木) 

公立 後期選抜倍率発表
 

3月6日(水) 

公立 後期選抜入試
 

3月14日(木)

公立 後期選抜合格発表


 

公立高校の第1回予備調査の発表は、言ってみれば、入試シーズンの幕開けです。

生徒さん、ご父兄も、「いよいよか」という雰囲気になります。

数字で倍率を目の当たりにすると、これまでとは違った感覚になる生徒さんが多いようです。

わたしのような受験関係者には、気の抜けない季節の始まりです。

年明けは、目くるめくような日程が控えています。

生徒さん、ご父兄、そしてわたしのような受験関係者は、体力勝負の年明けとなります。

気の休まる暇がありません。

ちなみに、わたしは、中学入試、大学入試が、上記日程に挟み込むような形で控えています。

こうしてみると、中2生にとっては、中学生活が半分終わったと思ったら、来年の今ころは入試が本格稼働します。

そういう現実をよく理解し、日ごろの学習に臨んでほしいものです。

低内申からの逆転は、善の善なるものにあらず 2018/11/07

いよいよ、今日の夕方には、公立高校の第1回予備調査の発表があります。

「入試の季節」の本格到来です。

わたしは毎年、指導中にこの予備調査の数字を、中3の生徒さんに見せています。

中1・中2の生徒さんにも見せています。

生徒さんの表情を見ていると、わたしがあれこれ言うより、こういう数字を見せるのが最も説得力があります。

倍率1.5だの、1.8だのという数字は、やはり大きな意味を持ちます。

そういう時節に、生徒さんもご父兄も大いに気になるのは、内申点です。

高ければいいのですが、問題はさほど高くない場合です。

「自分は平均評定4に行かないのですが、仙台一高には合格できますか?」といった質問が、yahoo知恵袋を毎年のようににぎわしています。

この評定で一高に合格できた受験生はいます。

わたしも知っています。

ただ、わたし自身、低内申からの逆転は、あくまで「緊急避難」だと考えています。

当然ですが、そういう生徒さんは、入試本番でしっかり点数を取っていかねばなりません。

わたしがかかわったケースの場合、低内申からの逆転を果たした生徒さんは、ほんとうに必死で勉強していました。

そういうことは、誰もができることではありません。

「これまで低内申からの逆転を果たした人が、わずかながらいる。だから自分はできるはず」

「これまで低内申からの逆転を果たした人は、例外的だ。だから自分はやっぱりダメかなあ〜」

どちらの考え方で行くのかは、その受験生次第です。

わたしは、覚悟を持った受験生には、覚悟をもって応じます。

それだけです。

平成31年・2019年 宮城県公立高校入試倍率 第1回予備調査が出ました 〜仙台圏公立高校について〜 2018/11/08

11月7日付で、宮城県高校教育課より、第1回予備調査の結果が発表されました。 

その結果については、すでに新聞発表の通りであり、またこちらより閲覧・ダウンロードできます。

細かい数字については、そちらを参照してもらうことにして以下はその総括です。

 

<ナンバースクール>

一高2.00倍、三高2.77倍で、例年通りの人気です。

今回は宮一が、1.02倍と、例年に比べて低い傾向にあります。

二華は0.96倍で定員割れです。

二華については、中学から上がってくる人も数字の中に入っています。

前回、前々回は「予備登録・・・定員ギリギリ 後期本出願・・・倍率一気にドカン」となっていますので、気が抜けません。

前回1.06→1.41、前々回1.00→1.52です。

 

<実業系>

仙商が相変わらず1.91倍で、高倍率です。

県工の化学工業科は、例年「予備登録・・・定員割れ 後期本出願・・・倍率一気にドカン」となっています。

要注意です。

前回は、0.75→1.75でした。

 

<それ以外の普通科>

南(1.87倍)、泉(1.78倍)、宮城野(1.65倍)が相変わらずの人気です。

向山は1.09倍でした。

もう少し人気が出てもよさそうなのに、南高校に比べると、低倍率で推移しています。

泉松陵は、交通の便のこともあってか、0.98倍で定員割れです。

以前は、「予備登録・・・定員割れ 後期本出願・・・倍率一気にドカン」となっていたものですが、このところ低倍率です。

第2回予備登録の発表は来年1月11日です。

「実力の割に評定がイマイチ」の中学生を見て思い当たること 〜ホントにシステムだけの問題?〜 その1 2018/11/09

昨日の弊コラムでは、公立高校入試の第1回予備調査について、わたしなりの分析を行いました。

入試の季節となると、本番以上に「内申.... 内申....」という声が聞こえてきます。

一昨日のコラムで、「低内申からの逆転は、最善とは言えない」という旨のことを記しました。

今回は、それにプラスする形で、「実力の割に評定がイマイチ」の中学生を見ていて感じることを書くことにいたします。

ネットの書き込みなどでしばしば見かけるのが、「高偏差値、低内申」というケースです。

これをつぶさに読んでみると、だいたい次の2パターンです。

 

(1)「高偏差値、低内申」なのだが、何とかトップクラスの高校に受かりたい。だから何とかできないかというもの

(2)「なぜあなたは、高偏差値なのに、低内申なのか」という親や受験関係者の声。現在のシステムに対する本人の恨みつらみ

 

残念なことに、「なぜ高偏差値なのに、低内申なのか」という結果に至った原因が書いてあるものを見つけることができませんでした。

では、なぜそうなったのか?

評価する先生方に問題があるのでしょうか?

確かに、先生にもいろいろいらっしゃいます。

自分の好みや考えを全面に押し出し、それを生徒に強要するようなタイプの先生はいらっしゃいます。

そういう先生の下では、その先生の意に沿わなければ、なかなか高い評価を得ることはできないかもしれません。

しかし、評定は、27人のプロが判断した結果です。

1人や2人の先生が、おかしな基準で判断することはあり得ます。

しかし、27人のプロが、そろいもそろっておかしな評定を下すことは、まず考えられません。

「高偏差値、低内申」という生徒さんの場合は、恨みつらみに走る前に、まずそういう現実を認めるべきではないかと考えます。

次回に続きます)

「実力の割に評定がイマイチ」の中学生を見て思い当たること 〜ホントにシステムだけの問題?〜 その2 2018/11/10

前回の続きです)

わたしも「実力の割には評定がイマイチだな〜」という生徒さんは何人か見てきました。

塾に比べて、家庭教師は見ることのできる生徒さんの数が少なくなります。

その代わりに、じっくり見ることができます。

そこで気づいた彼らの特徴は、次のようなものです。

 

1.そこそこ頭の回転は速い

2.講師の話を素直に聞き入れるタイプではない

3.どこか学校の授業を低く見ているようなところがある


上述したような生徒さんと言うのは、性格的なこともあるので、なかなか対応が難しいです。

「提出物なんて、正直面倒くさい」

「音楽や技術家庭科なんて、受験の役に立つものなの?」

このような考えが根底にあると、どうしてもそれが授業態度に出てしまうのではないでしょうか。

そして、態度ではなく、提出物の完成度などにも深くかかわってくるのかもしれません。

提出物では、「ほれ、やればいいんでしょ」というような考えは、その提出物の完成度に間違いなく現れます。

実際、「高偏差値、低内申」を自称する人の書き込みをネットで見ても、わたしが接したタイプの生徒さんと同じ匂いを感じるのです。

どのように考えるのかは、人それぞれです。

ただ、上述したような考え方を根底に持っている生徒さんは、高評定を得ることは難しいのではないでしょうか。

わたしは何も、学校の先生に唯々諾々と従えとか、先生の奴隷になれとかと申し上げているわけではありません。

中学生あるいは社会の一員としての「社会人」として、やるべきことをしっかりやれることが先決だろうと思うだけです。

次回に続きます)

「実力の割に評定がイマイチ」の中学生を見て思い当たること 〜ホントにシステムだけの問題?〜 その3 2018/11/11

前回の続きです)

「高偏差値、高内申」という生徒さんの場合、「高偏差値、低内申」の生徒さんとは大きく違います。

それは、総じて素直であること、「当たり前のことを、当たり前のようにやることが苦にならない」ことです。

実技教科などは、先生へのアピールの仕方が上手な生徒のほうが、高内申がつくという風に解されているようです。

しかし、わたしの経験では、必ずしもそうではありません。

低内申の原因は、受験関係者や親にも分からないことがあります。

「提出物はちゃんと出している」.....

「授業中は挙手するようにしている」.....

「授業は真面目に受けている」.....

そうは言っても、それは生徒さんの自己申告でしかありません。

大人でもそうですが、不利になるようなことは積極的に話したがりません。

ということは、生徒さんが低内申の原因について、真実を話しているとは限りません。

それは、評価をした27人の先生だけが知っていることです。

低内申となっている原因を性格的に直せない、あるいは、直す意思がないとすれば、方法は二つしかありません。

一つは、現状に甘んじるということです。

もう一つは、低内申をカバーするような学習をやることです。

そもそも入試本番で点数が取れなくてはどうしようもありません。

まずは関門突破に必要な条件を満たすことです。

将来の職選びと学校の選択 〜おカネ? 好きなこと?〜 その1 2018/11/12

「さて、どの学校に入ろうか?」.....

「子供の学校選び、どうしよう?」.....

このように考えているご父兄、生徒さんは多いことでしょう。

この学校選びは、申すまでもなく、将来のおおよその方向性、職選びに重要な位置を占めます。

職選びについては、働くならば、なるべく多くの報酬を得たいと考えるのは人情です。

ですから、「自分の持っている能力で、できる限り長期間にわたって、かつ多くの報酬を得られる職業は何か?」と考える人が多いのも当然です。

それが、自分の興味関心と合致していれば、全く問題ありません。

例えば、生徒さんが、次のように考えている場合です。

.....医師という仕事は、安定して多くの報酬を得ることができそうだ。

.....それに自分は医学を通じて病気で苦しむ人を助けたい。

.....またその能力もある

こういう場合は、申し分ありません。

一方で、さほどその職業に関心はないが、もらえる報酬のことを第一にして、その道に進もうかと考える場合があります。

例えば、生徒さんが、次のように考えている場合です。

.....医師という仕事は、安定して多くの報酬を得ることができそうだ。

.....ただ、自分は医学にさほどの興味はない。

.....興味があるのは、「報酬」だけ

もちろん、どういう観点で職選びをするかは、生徒さん本人に委ねられています。

わたしのような第三者が口をはさむべきことではないのかもしれません。

ただ、これまでの経験ですと、「『なんぼ稼げるか』だけにこだわって職選びをすると、のちのち苦しんだり、悩むことが多くなる」ということが言えます。

次回に続きます)

将来の職選びと学校の選択 〜おカネ? 好きなこと?〜 その2 2018/11/13

前回の続きです)

前回のコラムで述べた職選びは、必然的に学校選びにもかかわってきます。

自分の目指したい方向と、得たい報酬が、そこそこ合致した学校選びであれば問題ありません。

ただ、「将来なんぼ稼げるか」だけを考えて学校選びをすると、「あのとき、ああすればよかった。こうすればよかった」となる確率は高くなります。

当初は「なんぼ稼げるか」だけを考えていたが、段々とその仕事に興味ややりがいを感じるようになる、ということもあり得ます。

それであれば、仕事で辛いことがあっても、何とか乗り切れる場面が多くなります。

前回は医学部の例を出しました。

そこまで難易度が高くなくとも、専門性が高いと解される職種では、上記のようなことがあり得ます。

例えば、看護師や機械工のような専門職です。

専門性が高ければ高いほど、適性が必要になります。

適性とは、すなわち、能力のみならず、その仕事に対する興味関心、身を粉にして取り組もうとする意志です。

「給料が高いから」「安定しているから」という理由だけでそれを続けていけるほど、それらはたやすい仕事ではないように思います。

将来、生徒さんたちが就くであろう職業に関して申せば、そもそもある職業に就いて、食っていけなければ話になりません。

一方、適性をまるっきり無視した職業選びも、本人にとって不幸です。

学校選びの際も、上記のことに十分留意することが求められます。

わたしも進路情報を提供する際は、その点を引き続き留意するようにいたします。

私立高校受験 〜専願・推薦ほど熱心に学習を!〜 その1 2018/11/14

私立高校の受験については、生徒さん、ならびにご父兄から、いろいろな話を聞くようになっています。

また相談も受けるようになっています。

「専願にしようか、一般受験で行くのがいいのか?」

「スポーツ推薦の話が出ているが、今後どういう流れになるのか?」

といったようなことです。

専願や推薦を第一に考えているご家庭は、だいたい以下の2パターンです。

 

(1)公立合格は厳しい場合。スポーツ推薦も含む。

(2)当該高校が持っている、大学受験の指定校推薦枠狙い。

 

(1)は推薦、(2)の場合は専願が基本です。

推薦と専願の相違は、推薦が面接・作文等、学科のペーパー試験がなく、専願は学科のペーパー試験があることです。

このところ、わたしがご父兄に接していて感じるのは、(2)の専願を狙うご家庭が随分と増えてきたということです。

専願の生徒さんの場合は、公立高校に合格できるくらいの力は持っています。

ただ、その公立高校に入学した場合、卒業後の進路に不安を感じるご父兄が一定数います。

有り体に申せば、大学受験の際に、私立高校が持つ指定校推薦枠のことを考えると、「公立よりは私立のほうが.....」と考えるご家庭が多くなっているということです。

私立は、基本的にレベル別にコース制を採用しています。

専願の場合、その生徒さんが持っているレベルよりは、専願で「ちょい上」のコースに入る。

そこで、有利な指定校推薦枠を得られるようにする、というのが、大きな狙い目です。

自分の実力相応の公立に入って、卒業時に路頭に迷うよりは、「ちょい上」コースに専願で入り、卒業時に備えるというのが、その趣旨です。

次回に続きます)

私立高校受験 〜専願・推薦ほど熱心に学習を!〜 その2 2018/11/15

前回の続きです)

「実力相応の公立より、『ちょい上』コースの私立」という考えは、確かに魅力的に映ります。

卒業時、有利な推薦枠というハコが用意されているからです。

しかし、物事はいい面ばかりとは限りません。

ここで話を分かりやすくするために、仙台一高と仙台三高の例を出します。

最新のみやぎ模試偏差値によれば、両校の値は以下のようになっています。

 

仙台一高 66

仙台三高 62

 

両校は数値にして4の開きがあります。

これは、合格点にして500点満点で約35点の開きがあるということです。

仮に、ここで偏差値62の生徒さんが、一高に合格したとします。

そうしたら、「一高は三高より進学実績がいいようだ。ラッキー! 勉強面は、今のままでもやって行けるでしょ」と考えるでしょうか?

「一高は三高より進学実績がいいようだ。ということは、要求されることも三高より厳しいはず。だからしっかりやらなくちゃ」と考えるのが自然なのではないでしょうか。

このことは、「ちょい上」コースの専願を狙う生徒さんに、そっくりそのまま当てはまります。

専願で入学するということは、通常の枠で合格した生徒さんより、学力面でハンディキャップを背負うということです。

私立専願と言うのは、「合格したら、必ず入学します。その代わり、点数はちょっぴりオマケしてください」という制度です。

入学時には確かに入りやすくなったのかもしれません。

が、高校側としては、入学後のことまで保証したわけではありません。

あくまで有利なハコを用意してくれただけです。

そのハコを実際に使うのは、生徒さん本人に他なりません。

次回に続きます)

私立高校受験 〜専願・推薦ほど熱心に学習を!〜 その3 2018/11/16

前回の続きです)

「中学の成績と高校入学後の成績って関係あるの?」

「中学であまり勉強しなくても、高校になって頑張ればいいのでは?」

そういう疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

結論を申し上げますと、入学前の成績と高校の成績は関係があります。

ここにこのような論文があります。

これは、沼津高専において、入学前の成績と、入学後の成績を比べたデータです。

それによると、中学での評定が高い生徒ほど、高校入学後の成績がよいという結果になっています。

さらに、この論文によれば、入試実績がよい生徒ほど、高校入学後の成績がよいという結果が出ています。

私立高校の専願という場合、通常の入試で入ってきた生徒と比べて、学力面では「お目こぼし」がされています。

それは、前回のコラムで述べました。

ということは、高校入学後、しっかり学習していかないと、「ちょい上コースでの指定校推薦枠狙い」は、難しくなります。

専願の現実は上記の通りです。

であるなら、推薦入試で入る生徒さんは、それよりもっと力を入れて学習しなくてはなりません。

専願や推薦を狙う生徒さんは、通常の基準で入学してくる生徒さんに比べると、入学時の悩みは少なくなります。

しかし、高校は入学だけではありません。

卒業もあります。

「卒業時のことまで考えていられない」とお感じのご父兄や生徒さんもいるでしょう。

とはいえ、中学も3年間、高校も3年間です。

「自分は高校を卒業できさえすれば、後のことは考えない」

それはそれで一つの考え方です。

ただ、高校卒業後によい結果を出したければ、今のうちから高校入学後の現実をよく知っておいてください。

あとは、いかに対策するかです。

仙台一高・二高生のノートの取り方 その1 2018/11/16

ときどき、ご父兄の方から、「うちの子供は、字が乱雑で、ノートをちゃんと取っていなくて.....」という話を聞きます。

そして、「ノートもきちんと取れないようでは、成績のほうも、なかなか.....」と続きます。

この「ノートの取り方」については、ネットを検索すると、各所でいろいろと語られています。

you tubeの動画もあります。

書籍もそこそこあります。

「東大生のノートの取り方」というのが人気のようです。

ご父兄の「ノートもきちんと取れないようでは、成績のほうも、なかなか.....」というお嘆きは、その通りです。

では、ノートがきちんと取れれば、成績は上がるのでしょうか?

今回のコラムでは、一高・二高生のノートを実際に紹介しながら、成績とノートの関係について、述べることといたします。

まず、これまで、わたしは、各種書籍に書いてあるような「模範的なノートの取り方」のようなものを指導したことは、一度もありません。

ただ、あえて申せば、数学で分数を書くときは、罫を2行にしたほうがいいと言っています。

1行にまとめて分母・分子を書くと、字が小さくなって、計算間違いが多くなるからです。

生徒さんのノートの取り方を見ていると、成績でおおよそのことは分かります。

まず、成績のいい生徒さんは、ノートの取り方のポイントを押さえた書き方をしています。

色ペンを使うにしても、シンプルです。

勉強の苦手な生徒さんに関していえば、男女でノートの取り方は分かれます。

男子生徒の場合は、字が乱雑もしくは筆圧が弱いです。

何を書いてあるのか、意味不明なことも多いです。

女子生徒の場合は、男子と違い、きれいです。

いろんな色を使って、見た目非常にカラフルなことが多いです。

では、一高・二高生は、どういうノートの取り方をしているのでしょうか。

次回に続きます)

仙台一高・二高生のノートの取り方 その2 2018/11/18

前回の続きです)

実際の一高・二高生のノートが次の写真です。

ノート4.jpg
ノート3.jpg
ノート2.jpg
ノート1.jpg

見てみると分かりますが、スタイルはシンプルです。

ポイントも押さえてあります。

また、純然たるノートではありませんが、参考書や問題集には、多くの書き込みがなされています。

「ノートづくり」よりは、むしろ、この「書き込み」のほうがよほど重要です。

ノート・問題集の連携がきちんと取れています。

また、彼らは、同じ問題集を2冊用意している場合もあります。

1冊目が実際に問題を解くときのため、一切書き込みをしません。

もう1冊目が、答え合わせをしたとき、分からなかったところ、弱点となるようなところを、いろいろと書き込むために使っています。

そうすれば、次に問題を解くとき、前回に書き込んだものが、ヒントとなりません。

その都度、「現在の生の実力」で学習に当たることが可能です。

問題集を2冊用意したり、問題集などに直接書き込みをするということは、誰に教わるわけでもなく、やっているようです。

わたしも現役学生のころは、彼らに近いことをしていました。

「何とか問題を解けるようになりたい!」

「効率的に勉強するためには、何が工夫はないものか?」

そう考えると、いろいろと知恵は湧いてくるものです。

彼らのノートにもその片鱗が窺えます。

次回に続きます)

仙台一高・二高生のノートの取り方 その3 2018/11/19

前回の続きです)

前回までのコラムで述べたことを踏まえて、「ノートの取り方」に留意すべき点を3点記します。

 

1.ノートをきれいに取るだけで、成績は上がらない。

2.「きれいなノートづくり」を目的にしてはならない。

3.ノートは活用してこそ意味がある。ノートを取りっぱなしにしない。

 

これまでの経験から言って、成績のいい生徒さんは、ポイントを押さえたノートの取り方をしています。

しかし、彼らは、あくまで学習の補助手段として、あるいは記憶の整理のために、そうしているだけです。

当たり前の話ですが、問題演習や予習・復習などは、怠りなくやっています。

きちんとノートを取ったから、成績がよくなるわけではありません。

書籍などに示された「ノートの取り方」にあるノートは確かにきれいです。

ツボも押さえてあります。

その反面、あまりに「ノートの取り方」を気にしすぎると、これ自体が目的化してしまいます。

そうなると、ノートづくりが、単なる「作業」になってしまうおそれがあります。

こうしたケースは、ときどき勉強の苦手な女子に見受けられます。

彼女たちのノートは、見た目が鮮やかです。

それはそれで、「楽しいノート」なのかもしれません。

が、ノートづくりが、単なる「作業」になってしまっては、どうにもなりません。

ノートづくりは、ネイルアートやヘアーコーディネートとは訳が違います。

成績向上のためには、「ノートはあくまで従。主ではない」ことを心すべきではないでしょうか。

再びのご案内 〜セミナー&「お正月前学習会」開催について〜 2018/11/20

以前にご案内をいたしましたセミナーおよび「お正月前学習会」の告知を再度いたします。

11月27日(火)に「『2020年問題』変わる入試制度と塾選びのポイント」という題で、わたしが講師になってセミナーの開催をいたします。

平日の午後という時間帯ではありますが、現在、定員25席に対し、18席の予約があります。

興味のある方は、↓をお読みの上、ご連絡ください。

http://www.pro-teacher-kikuchi.com/article/16013586.html

当方にとって、セミナーを開催するのは初めての試みです。

講演内容の骨格は固まっておりましたが、細かい部分を「どんな内容にしようか」と、ここしばらくずっと考えておりました。

出席をご予定の方からは、「こういう内容を聞きたい」「こういうことを」というお声が寄せられております。

それを参考に詳細を組み立てました。

基本的にご出席のご父兄がお聞きになりたいことは、「入試新制度で、結局、うちの息子・娘の負担は大きくなる? 小さくなる?」ということだと思います。

その点、受験関係者が述べがちな視点とは、多少ズレがあります。

ここを踏まえ、講演を行います。

また、12月28日(金)・29日(土)開催の「お正月前学習会」は、28日が残り2名、29日が残り1名の定員となります。

興味のある方は、↓をお読みください。

http://www.pro-teacher-kikuchi.com/article/16031481.html

わたしが「学習会」の内容で、こだわったのは、次の3点です。

1.参加者を少数に絞る。

2.参加者全員に、菊池の目が均等に届くようにする。

3.個別指導の時間を全員均等に設ける。

以上よろしくお願いいたします。

塾テキストはお経や戒名にあらず 〜難しいほどありがたい?〜 その1 2018/11/21

「分かりやすい指導を心がけています」

「成績の上がる指導を目指しています」

受験関係者であれば、どこもこのようにうたっています。

わたしもそうです。

そして、生徒さんやご父兄も「分かりやすい指導」「成績の上がる指導」を歓迎します。

厳密に言うと、「分かりやすい指導」と「成績の上がる指導」は違います。

ただ、成績が上がるためには、まず当該指導を「分かる」必要があります。

「分かりやすい指導」とは、生徒さんのレベルに合ったものというのが、大前提になります。

しかし、意外に感じるかもしれませんが、生徒さんやご父兄が、ほんとうに「自分のレベルに合った指導」を望んでいるのか、いぶかしく感じることがあります。

むしろ、「自分のレベルからかけ離れた高度な指導」つまり、よく分からないものを歓迎している雰囲気があるのではないかということです。

それは、トップクラスの生徒さん、そういう生徒さんをお持ちのご父兄に感じます。

特に、トップ層をターゲットにした塾のテキストを見ていると、それは確信に変わります。

「分からないものを歓迎するなんて、まさかそんな.....」とお感じになる方がいらっしゃるかもしれません。

が、そうした需要は確実にあります。

「よく分からないものを歓迎する」.....

こうした人間の心理を理解する手立てとして、お経や戒名にそれがあると思うのです。

次回に続きます)

塾テキストはお経や戒名にあらず 〜難しいほどありがたい?〜 その2 2018/11/22

前回の続きです)

お経や戒名と言うのは、仏事にお寺さんで上げてくれたり、亡くなった方につけてくれるアレです。

最もよく聞かれるお経の一つ、般若心経は、一言で申せば、「世の中ってむなしいもんだね」というのを繰り返し語っているだけです。

それを「観自在菩薩行深(かんじざいぼーさつぎょーじん).....」とやるから、「それらしく」聞こえます。

戒名についてもそうです。

過日亡くなった、桂歌丸師匠の戒名は「眞藝院釋歌丸(しんげいいんしゃくかがん)」というものです。

これを「らくごのうまいウタマル」という戒名だったら、お寺さんへのお布施も、ご遺族としてすんなりとは出しづらいのではないでしょうか。

「眞藝院釋歌丸」というと、いかにも戒名らしいです。

分かったような、分からないような気がするし、それが「ありがたみ」を増します。

お経にせよ、戒名にせよ、お寺さんは、タダでやって下さるわけではありません。

下世話な話かもしれませんが、「院」という字が入れば、黙ってお布施は100万以上です。

翻って、別の視点から見ると、塾テキストもお経や戒名と通じている部分があります。

特にトップクラスをうたうところのテキストは、時として、難問ばかりがズラズラと並んでいることがあります。

タイトルを見ると、「発展」「応用」「ハイクラス」というような名前がついています。

当該生徒さんの所属するクラスで使うには、難しすぎて、明らかに消化不良になってしまうようなものも多数含まれています。

指導するほうも、そのあたりは心得ていると見えて、授業で使われることはまずありません。

塾テキストは確かに全問解く必要はありません。

が、これでは、何のための「発展」「応用」「ハイクラス」テキストだか分からなくなってしまいます。

次回に続きます)

塾テキストはお経や戒名にあらず 〜難しいほどありがたい?〜 その3 2018/11/23

前回の続きです)

「発展」「応用」「ハイクラス」と銘打ったテキストは、確かに生徒さんの志気を高める効果はあります。

「自分は塾でもトップクラスの勉強をやっている。だから、一生懸命に頑張らなくてはならないんだ」.....

こう感じる気持ちは重要です。

また、ご父兄のほうも、「うちの子は、レベルの高いことをやっている」と、安心できます。

一方、そういったテキストを使用する側からは、こんな声も聞こえてきます。

以前、どこかの受験関係者のブログで読んだ気がするのですが、大手塾の関係者がこう語ったことがあるというのです。

「トップクラスでは、テキストも難問がそろっているようなものを使わなくてはならない。そうしないと、レベルの高くないことをやっているように見えて、父兄の受けがよくない」.....

記憶がはっきりしないのですが、そういった趣旨でした。

これを読むと、わたしとしては、さもありなんと感じます。

「父兄の受けがよくない」というのは、塾の評判が落ちることにつながります。

退塾も多くなります。

ということは、塾の台所事情にもかかわってくるということです。

塾も利益を追求する私企業です。

ご父兄のそうした意識を無視することはできません。

塾テキストが、お経や戒名と通じるところがあると申し上げたのは、そうした趣旨からです。

次回に続きます)

塾テキストはお経や戒名にあらず 〜難しいほどありがたい?〜 その4 2018/11/24

前回の続きです)

トップクラスの塾が様々な理由から、難問ぞろいのテキストを使うのも、それはその塾なりの判断です。

しかし、テキストは、お経や戒名と違います。

お経や戒名は「ありがたい」と感じられれば、そこで目的を達します。

しかし、テキストは、ありがたがってばかりはいられません。

実際にそれに基づいて、学習をしなければならないからです。

わたしがここで申し上げたいのは、「トップクラス」と銘打ったコースでも、上記のような事情があるということを、ご父兄に知っていただきたいということです。

ちなみに、わたしの知る、ある個人塾の小学生コースでは、塾テキストとしては、極めて標準的なものを使っています。

その塾は、かなりの実績を出しているところです。

そのテキストは、基本的な問題から、「ちょっと難しかも」というような問題を、かなり掲載しています。

決して難問ばかりではありません。

「ちょっと歯ごたえがあるかな」というようなレベルです。

「まあ、ここの塾長さんなら、このテキスト、使うだろうな」とも感じました。

トップクラスでは、「かなり歯ごたえがある」ものも、時には必要です。

しかし、「成績を伸ばす」ことを考えると、「ちょっと歯ごたえ」くらいのものを大量に解き、ときどき、「かなり歯ごたえ」くらいがいいです。

ご父兄としては、なかなかテキストのことまでは、事情がつかめないかもしれませんが、テキストは非常に大切です。

現在の指導枠空き状況について 2018/11/25

現在の指導枠の空き状況についてお知らせいたします。 

 

☆確実にお取りできる時間 

月曜〜木曜22時以降 

水曜を除く日中昼間

その他の時間は応相談

 

◎定期指導について

<月〜金曜>

水曜以外の日中昼間の時間16時まで、および22時以降が指導対応可能です。

いわゆる「平日のゴールデンタイム」は空きがありません。

<土曜>

空きがありません。

<日曜>

空きがありません。

<キャンセル待ち>

2件

 

以上の通りです。

先月と状況はほぼ同じです。

12月までの契約というご家庭がありますが、現在の指導枠を増やしてほしいというオファーが、4件ございます。

時間帯が合えば、そちらのほうを優先します。

現在、新規案件は、生徒さん・ご家庭のご都合による指導キャンセルが出た場合、スポット的に指導をお引き受けしております。 

ご依頼をいただくにあたりまして、主として、次のようなご家庭が対象となります。

☆日中昼間の指導が可能なご家庭

具体的には、不登校となっている生徒さん、いわゆるサポート校の高校生、高校既卒生、専門学校への入学をお考えの社会人

☆特に緊急を要しないが、ゆくゆくは長期指導を希望しているご家庭 

 

また、指導に当たって、当方は、特に次のような生徒さんの力になれます。

1.大学受験、赤点対策を希望する高校生

2.二華・青陵・附属など中学受験を予定する小学生

3.通塾しても、成績がなかなか上がらない中学生 

 

以上にかかわらず、菊池の指導を受けようという気持ちのない生徒さんの指導は、お引き受けしておりません。

「うちの子供は勉強をやる気がない。いやなことから逃げ出してしまう。だから、プロの力で何とかしてください」というようなご依頼には、申し訳ございませんが対応できません。

その代わり、菊池の指導を受ける意向があり、「頑張っていこう」という生徒さんは、成績にかかわらず、お引き受けいたします。

よろしくお願いいたします。 

理系にとっての古文・漢文ってムダ? 〜「文系数学」から見た「怒り!」のつぶやき〜 その1 2018/11/26

今日は11月26日です。

センター試験まで今日を入れて54日です。

60日を切りました。

多くのセンター試験受験者にとっては、試験の準備に余念がないことと思います。

そうした中、今回は、理系受験生にとっての古文・漢文について、述べることにいたします。

わたしがときどきネットの世界、あるいは生徒さんから耳にするのは、理系の生徒さんからの古文・漢文に対する恨みつらみのような声です。

曰く「全く使い道がない。だからムダ」.....

曰く「何で、こんなことをやるのか分からない。やりたい人が、趣味の世界でやるべき」.....

曰く「センター試験での配点は100点あるので、ムダに高い」.....

とにかく、散々な言われっぷりです。

何しろ、文系の大学入試でも、東北学院大や仙台白百合大のように、古文・漢文を除いているところがあるくらいです。

また、宮城学院女子大のように、古文が必修で、漢文を除いているところもあります。

一方で、東北大、宮教大、宮城大のような国公立は、理系といえども、古文・漢文が課されています。

理系の受験生が「古文・漢文なんて.....」と考えるのも、仕方がないのかもしれません。

こうした声を受けて、以下、わたしから、「文系数学」を考慮に入れながら、「怒り!」のつぶやきをします。

次回に続きます)

理系にとっての古文・漢文ってムダ? 〜「文系数学」から見た「怒り!」のつぶやき〜 その2 2018/11/27

前回の続きです)

「全く使い道がない。ムダ」

「センター試験での配点は100点あるので、ムダに高い」

前回、理系受験生の古文・漢文に対する上記のような声に対して、文系の人間としては、大いに言いたいことがあります。

わたしは、大学入試で、共通一次200点、二次試験4問の数学を課されました。

しかし、大学の授業では、全く使いませんでした。

わたしのように大学在学中、数学と全く無縁という人は結構いるのではないのでしょうか。

同じ文系学部でも、経済学部は勝手が違いますが、法学部や文学部では、相当多いはずです。

大学卒業後は、こういう仕事に携わっているから数学を使うくらいです。

まあ、数学が飯の種になっているので、ありがたいです。

ただ、会社をドロップアウトすることなく、そのまま宮仕えをやっていたら、高校でやった数学を生かす機会はまずなかったでしょう。

さらに申せば、共通一次の理科2科目分の知識も、大学在学中には全く使うことがありませんでした。

不思議なことに、文系受験生からは、「数学・理科はムダ」という声はあまり聞こえてきません。

数学ができないことにコンプレックスを抱える人は多いです。

一方、理系受験生の中で、古文・漢文ができないことにコンプレックスを感じている人は、ほとんどいないのではないでしょうか。

こうして並べてみると、わたしは「理系にとっての古文・漢文のムダ」とは比較にならないほどの「壮大なムダ」を経験しています。

書きながら、「オレの青春を返せ!」と叫びたくなってしまいました(笑)

次回に続きます)

理系にとっての古文・漢文ってムダ? 〜「文系数学」から見た「怒り!」のつぶやき〜 その3 2018/11/28

前回の続きです)

それでも、古文・漢文が、著しく負担の多い教科なら、理系受験生が、それを目の敵にするのも納得がいきます。

ところが、古文・漢文は、他教科に比して、少ない労力で高得点が望めます。

しかも、その得点は安定します。

百歩譲って、古文・漢文が理系にとってムダだとしましょう。

それでは、わたしの経験した「数学・理科の壮大なムダ」はどうなるのですか???

高校で学ぶ程度の古文・漢文という「小さいムダ」に、目くじらを立てている意図が、わたしには全く理解できません。

それから理系受験生は、古文・漢文を「全く使い道がない」と考えているのかもしれませんが、そのようなことはありません。

わたしにいわせると、使い道がないどころか、意外なほど使われています。

「兎 追ひし かの山 小鮒 釣りし かの川」のような唱歌にも、文語の跡が見て取れます。

戦前における昭和天皇の閲兵式のニュースフィルムでは、「かしこくも大元帥陛下には、皇軍清栄の威容を見そなはせ給ひ.....」などとアナウンスされています。

戦前の公文書は、文語・漢字カナ混じりです。

専門課程で古文・漢文を使うかどうかは別にして、これらの知識がなければ、たかだか70年ちょっと前のニュースや公文書が理解できないということになります。

一定水準以上の大学生ならば、文系・理系問わず、古文・漢文の知識は有しておくべきです。

高校の課程で学ぶようなものを、あれこれ理由をつけて学ばないようでは、大学課程の学習に耐えられるはずがありません。

それは、文系受験生にとっての数学も、同様だと感じています。

「生徒さんの能力=親からの遺伝」に関する考察 その1 2018/11/29

去る27日に行った受験に関するセミナーは、ツイッターにてすでにご報告の通り、おかげさまで、盛況に終わりました。

その際の様子を写真付きで書こうと思ったのですが、月末処理の関係で、それが今、時間的に難しい状況にあります。

そこで、後日、このセミナーについては、本コラムで扱うことといたします。

さて、セミナーでは、「なぜ成績が上がっていかないのか」について、講演する時間を設けました。

その際、わたしは、その理由として、「能力と勉強不足」を挙げました。

公立小中学校において、年齢が一緒ということだけで同じ教室で学んでいるが、学年にして4〜5年の差があるとも述べました。

それに関して、質疑応答の際、ご父兄から、以下のような質問がありました。

 

ご父兄「学力の差を決定づけるのは、何でしょうか?」

菊池「国語力です」

ご父兄「国語力の差と言うのは、どういうところから生じるのでしょうか?」

菊池「一番大きい要素は遺伝です。その次に環境です」

 

このように申し上げると、それをお聞きになっていたご父兄からは、ため息のようなものが漏れました。

受験関係者という立場からは、受験における結果というものは、後天的なもの、つまり生徒さんがいかに努力するかによって決まると言わなくてはならないのかもしれません。

「能力の差を決定づけているのは遺伝です」と公言するのは、タブーなのかもしれません。

しかし、わたしは、生徒さんの指導、特に平均から離れた生徒さんの指導をすると、「能力の差と遺伝」について感じざるを得ないのです。

次回に続きます)

「生徒さんの能力=親からの遺伝」に関する考察 その2 2018/11/30

前回の続きです)

人それぞれ能力の差があるというのは、ご父兄の皆さんは十二分にお感じになっていらっしゃるはずです。

そして、世の中と言うのは、不平等の塊です。

今さら申すまでもなく、「生まれながらのもの」というのは、極めて大きな要素です。

学習能力は申すに及ばず、裕福なご家庭に生まれるかそうでないか.....

綺麗な顔を持って生まれるかどうか.....

運動能力.....

などなど。

しかし、こと学習能力に関してだけは、「年齢が同じ」というだけで、全員が同じスタートラインに立たなくてはなりません。

そして、同じ空間を共有し、100点、60点、というように点数がついてしまいます。

こうした点について、いろいろと問題はあるのでしょうが、世の中の仕組みは、現状そうなっています。

そして、わたしが述べたいのは、ここからが重要です。

受験における結果というのは、その生徒さんの能力、つまり遺伝的な要素が極めて大きいことはその通りです。

が、それは「大きな要素」であって、「すべての要素」ではないということです。

つまり、本人が努力をすれば、改善の余地は生まれるということです。

逆の言い方をすれば、いくら親からよい能力を受け継いでも、それを磨かなくては、よい結果は生じないということです。

セミナーの際、ご父兄との質疑応答をしながら、以上のようなことを考えてみました。

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