私立高校専願・推薦予定の中3生が知らない「その先」 〜高校生になったらどうなるの? どうするの?〜  その1 2017/11/01

この時期になってきますと、中3生にとって入試が現実味を帯びて見え始めます。

それはご父兄にとっても同様です。

その中で、私立高校専願、スポーツ推薦を含む推薦入試の話も具体的になってきます。

これまでの経験ですと、この制度の恩恵に預かろうという受験生はだいたい2つに集約されます。

 

1.勉強に気が向かない

2.勉強を拒否する姿勢は見せず、やれと言われたことはやっている。しかし「許容範囲」の公立には点が届く見通しが立っていない

 

だいたい、1のパターンが多く、2は少数派です。

また1のパターンにも2種類あります。

 

(a)興味・関心事は、今まで取り組んできたスポーツがほとんど

(b)スポーツには関心がなく、自分の趣味の世界に浸りきっている

 

上記のような現状について、ご父兄は「自分の子供にはこうなってほしい」という気持ちを持ち続けてきています。

しかし、時は流れて、夏が過ぎ、ご父兄としては、誰のあこがれにもさまよっていられなくなってきます。

そこで、「公立よりは今後を考えて、面倒見のいい私立のほうが.....」と考え始めます。

生徒さんとしては、自分の親がそう考え始めてくれるのは、まさしく願ったり、叶ったりです。

負担が減るわけですから、こんなにありがたい話はありません。

「うちの子供は、さっぱり言うことを聞かなくて.....」と普段は嘆いているご父兄でも、私立専願・推薦の話を前にして、受験生たる当の本人は実に素直で従順です(笑)

次回に続きます)

私立高校専願・推薦予定の中3生が知らない「その先」 〜高校生になったらどうなるの? どうするの?〜 その2 2017/11/02

前回の続きです)

前回述べたような事情があり、私立高校専願・推薦の中3生はほとんどが合格します。

推薦の場合には1月半ば、専願の場合には2月初旬に進路が決まります。

推薦の場合は、基本的に学力試験は課されません。

スポーツ推薦がかなり多くを占めており、その場合、周りでお膳立てはすべて整っているのが普通です。

また、合格前から高校の部活動に参加している例も非常に多く見られます。

専願の場合は、推薦と異なり、学力試験があります。

一般入試と異なるのは、「合格したら、必ずそちらに行きます。その代わりに学力については、ちょっと大目に見てね」という点です。

2月初旬には、私立高校の入試の直後に公立高校の前期選抜が実施されます。

公立高校の前期選抜と、私立高校の専願とは、合格決定の時期は同じくらいであっても、内容は全く違います。

前者がより厳しい環境で勝ち抜いた人であるのに対し、後者はより緩い環境で合格しています。

私立高校専願・推薦で合格が決まってしまうと、もともと勉強には気の向かない人が多いため、多くの場合、彼らのモチベーションは一気に下がります。

まあ、これは、ある意味、織り込み済みといえます。

しかし、憂慮すべきは、ご父兄自身も「終わった。終わった」とばかりにモチベーションの下がってしまう方が多いということです。

これは、受験生たる中3生のモチベーション低下より、ずっと重大な問題です。

次回に続きます)

私立高校専願・推薦予定の中3生が知らない「その先」 〜高校生になったらどうなるの? どうするの?〜 その3 2017/11/03

前回の続きです)

前回述べたとおり、私立高校専願・推薦の中3生は、勉強に気が向かないという人が多くを占めます。

そんな中、ご父兄のモチベーションまでが低下してしまったら、新学期が始まるまでに、学力が維持できなくなってしまうことは明らかです。

ご父兄としては、ほっと一息つきたいところでしょう。

しかし、そこはぐっとこらえていただき、新学期が始まるまで気を抜かずにいていただきたいと思います。

そもそも、高校合格とは、以前ツイッターにても書いたように、結婚のようなものです。

高校合格時が喜びの最高点であり、しばらくすれば、「いろんな現実」を目の前にして、「いろんな苦労」が始まるというものです。

これは、わたしの実体験をもとにしています。

このように書けば、ご父兄にとっては、いささかの切実さをもってお感じになっていただけるのではないでしょうか?(笑)

なぜそのようなことを申し上げるかというと、高校での子息の立ち位置がどうなるのかは、6月の中間試験が大きな意味を持つからです。

わたしは高1の最初の定期試験を「第2の高校受験」と呼び、非常に重要視しています。

6月の中間試験でこけてしまうと、這い上がろうという気持ちが起きるためには、かなりの気力・精神力を必要とします。

そもそも専願・推薦という人は、一般入試で入学してきた人に比べて、どうしても志気に見劣りがします。

一般入試で入学した人ですら、6月にこけてしまうと大変です。

まして専願・推薦入学者であれば、苦労は増すことがあっても、減ることはありません。

次回に続きます)

私立高校専願・推薦予定の中3生が知らない「その先」 〜高校生になったらどうなるの? どうするの?〜 その4 2017/11/04

前回の続きです)

さらに高校卒業時、進学するにせよ、就職するにせよ、そこで物を言うのは、学校の成績です。

進学に関して申せば、一般入試の場合、入試当日の成績がよければ、学校の成績は気にしなくていいかもしれません。

しかし、彼らのほとんどは、一般入試でなく、指定校推薦を選ぶようになるはずです。

指定校推薦が得られない場合、一般入試でという手も理屈の上では成り立ちます。

とはいうものの、常識的に考えて、推薦で通らない学校が、一般入試で合格することはありません。

事実、これまでわたしが担当した生徒さんの中で、指定校推薦が取れずに一般入試に挑戦したという人が何名かいました。

結果、合格した例はありません。

それほどに、指定校推薦と一般入試では差があります。

となれば、学校の勉強をしなければ、進学にも、就職にも苦労してしまうことになります。

このところ、私立高校は「面倒見のよさ」を売りにしています。

誤解してならないのは、その対象が、すべきことをやっている人である点です。

怠ける生徒の面倒を細かに見てくれるほど、面倒見がいいわけではありません。

学校としても、怠ける生徒より、頑張る生徒を応援することは当然です。

その点を十分にご理解ください。

制度というものは、それを活用しようとしている人以上には賢くないからです。

「動画で雨か嵐か」 〜中1生から始まる公立高校新入試制度〜 2017/11/05

動画がきちんと表示されない場合はこちら↓

 

https://youtu.be/p5nJIkSC2J0

家庭教師のやるべきこと、やるべきでないこと その1 2017/11/05

ちょっと前、yahoo!の知恵袋に次のような書き込みがありました。

相談者は中学生の息子を持つ母親です。

内容は概略、以下の通りです。

 

〜うちの息子は、勉強に全くやる気を持たない。

個別指導塾に通ったり、家庭教師をつけたりしたが、成績の上がる見込みはない。

成績が上がらないのは、息子が勉強をしないから悪い。

だが、塾や家庭教師というのは、こういう子供にやる気を出させるのが仕事なのではないか。

成績が上がらないのはともかく、やる気を見せないのは、月謝を払っているのに、納得がいかない。

 

そして、やる気を出すために、わたしはこんなことをしています、あんなことをしています、という塾講師や家庭教師をしている方の答えが続いていました。

子息の勉強のことでお悩みの様子が、行間から伝わってきて、大変だろうとは思いました。

しかし、「塾や家庭教師というのは、全く子供にやる気を出させるのが仕事なのではないか」という点には同意しかねます。

そのような子供をやる気にさせるのは、受験産業従事者がやるべき仕事ではありません。

わたしのような受験産業従事者というのは、申すまでもなく、営利を目的としています。

その際、ご家庭から、大変貴重なものを指導料として頂戴します。

であるならば、ご父兄・生徒さん・受験産業従事者の三者が「お願いします」「自分も頑張ります」「では、請けましょう」という前提の下で成り立たなくてはなりません。

そのいずれかがなければ、全く用を足さなくなります。

次回に続きます)

家庭教師のやるべきこと、やるべきでないこと その2 2017/11/06

前回の続きです)

「いや、そんなことはない。やる気を出させるのが、塾や家庭教師の仕事だ!」とお考えの方は、全く興味のないものをセールスから売り込まれたときのことをお考えになってみてください。

「買いませんか?」「いい商品ですから、是非お客様のためになりますよ」と何度もしつこく言われて、買う気になるのでしょうか?

たぶん、セールスの営業トークはそのとおりなのでしょう。

彼らが売ろうとしている商品は、いい商品であり、こちらの益になることは多いのでしょう。

しかし、わずかなりとも興味があるのならともかく、全く興味のないものを売り込まれても、「絶対に買うもんか!」と思うだけです。

塾や家庭教師の仕事もそれと同じです。

では、全くやる気を出さない人は、あえて「誰の仕事か」と言えば、これは、宗教団体であるとか、NPOのような営利を目的としない方々が、慈善事業として取り組むべき仕事であると考えます。

そうした場では、利益や採算を度外視して、その子とお互いに分かりあうことができます。

そして長い時間をかけて人間関係を構築し、ようやくやる気が出るような必要条件が整います。

そうなれば、受験産業従事者にまつわる進学実績などというものは考慮する必要がありません。

受験産業従事者の中で、そういう方向に行くことを否定はしませんが、少なくともわたしが現在考えている方向性とは異なります。

わたしは自身を「プロ家庭教師」とは銘打っているものの、できることには限界があります。

次回に続きます)

家庭教師のやるべきこと、やるべきでないこと その3 2017/11/07

前回の続きです)

限界といえば、実際に指導に当たっていますと、生徒さんの中には、家庭の問題、その他、受験以外の問題を抱えている場合が時としてあります。

そうした問題が、成績に影を落としているということは、これまでありました。

そして、それは、しばしばわたしの力ではどうにもならない場合がありました。

その際、わたしが厳に自らを戒めてきたのは、「自分の力に限界があることを、よくわきまえる」ということでした。

家庭教師の場合、毎週2時間程度は、生徒さんと1対1の時間を過ごします。

となれば、窓口として悩みや現状を聞くことはできても、それ以上のことは専門外です。

専門外のことは、専門家に委ねるべきであり、家庭教師が踏み込んではいけない領域というふうに考えます。

また、指導の依頼というのは、あくまでご父兄との間に交わされたものです。

生徒さんと家庭教師間のものではありません。

であるならば、そこには、区別すべき一線があってしかるべきです。

もちろん、営利というものを二の次、三の次にして、積極的にこうした事案を引き受けるという受験産業従事者がいらっしゃれば、それはそれで一つの見識です。

ただ、ズブの素人がしゃしゃり出て、それで事が足りるほど、甘いものではばかりではありません。

「餅は餅屋」の例え通り、むやみやたらと領域外のことに首をつっこむことは慎重でありたいというのが、わたしの偽らざる気持ちです。

進学プラザとひのきの授業スタイル 〜TOPPA館と必勝館を受講するにあたって〜 その1 2017/11/08

今回のコラムでは、ナンバースクール分けても仙台一高・二高向けの学習塾として「二大巨頭」となっている、進学プラザとひのき進学教室の授業スタイルについて、第三者的な目から書いてみることにいたします。

運営にあたり、進学プラザは「一高・二高TOPPA館」という名前で、ひのきは「二高・一高必勝館」という名前で教室を持っています。

双方とも入塾に当たっての基準を設け、また試験を行っています。

基準は以下の通りです。

以下のいずれかの条件を満たした人が入塾可能です。

 

◎進学プラザ「TOPPA館」

<難関TOPPAコース>

・最新の9教科の通知表の評定が4.5以上

・前回の5教科の定期テストの合計点が450点以上

・入塾または進学プラザの模擬試験の点数が基準点以上

<TOP5総合コース>

・最新の9教科の通知表の評定が4.0以上

・前回の5教科の定期テストの合計点が400点以上

・入塾または進学プラザの模擬試験の点数が基準点以上

 

◎ひのき「必勝館」

・前学年の9教科の評定平均値が4.5以上

・最新の新みやぎ模試の偏差値が65以上

・選抜テストまたは、ひのき進学グループ主催の模擬試験で基準以上

 

これを見ると、進学プラザの「難関TOPPAコース」とひのきのコースが、ほぼ重なります。

これはほぼ一高・二高向けといってよいです。

「TOP5総合コース」とは、一・二・三・宮一・二華を目指すとなっています。

公式になっている基準を見ると、評定4.0以上、5教科400点という基準を満たしただけでは、TOP5の合格はおぼつきません。

できれば60以上、最低でも50台後半の模試偏差値はほしいところです。

次回に続きます)

進学プラザとひのきの授業スタイル 〜TOPPA館と必勝館を受講するにあたって〜 その2 2017/11/09

前回の続きです)

学習の到達度を図る模擬試験は、進学プラザ「TOPPA館」がグループのオリジナル模試を、ひのき「必勝館」が、みやぎ模試を使用しています。

両校の授業スタイルは、基本的に同じです。

通常の授業として行っているのは、「受験指導」であり、「定期試験対策」ではありません。

では、具体的にどういう指導かと申しますと.....

 

1.学校の授業や教科書レベルは当然分かっているという前提で授業が進む。

よって予習・先取り中心となる。

2.応用的な内容を主として扱う。

3.国語・英語は入試を想定したものを扱う。

したがって、教科書の内容とは必ずしも連動していない。

 

使用するテキストは、教科書に準拠したものではなく、ランクが上の問題集です。

注意を要するのが、国語と英語、中でも英語です。

数学は学校の先取り、応用問題演習ということで、教科書とある程度連動しています。

一方、英語は新しい単語や文法事項が教科書の進度に関係なく出てきます。

トップ校を目指すのだから、それくらいはできて当然ということなのでしょう。

それゆえ、「英語が苦手」という生徒さんにはつらく感じるはずです。

定期試験に関しては両校とも、試験の約2週間前くらいから教科書準拠のテキストやプリントを使って対策をしています。

国語・英語の定期試験向け演習も、その対策指導の中で行われています。

わたしの見る限り、定期試験対策の期間2週間というのは、妥当なものです。

塾を上手に活用し、成績向上に役立ててください。

平成30年・2018年 宮城県公立高校入試倍率 第1回予備調査が出ました 〜仙台圏公立高校について〜 2017/11/10

11月8日付で、宮城県高校教育課より、第1回予備調査の結果が発表されました。

その結果については、すでに新聞発表の通りであり、またこちらより閲覧・ダウンロードできます。

細かい数字については、そちらを参照してもらうことにして以下はその総括です。

 

(1.5倍をこえる学校・学部 合計17学部)

名取・家政、宮城農・食品化学、仙台一、仙台南、宮城工・情報技術、仙台工・建築、仙台工・機械、仙台三・普通、仙台三・理数、泉・普通、泉・英語、宮城野・普通、宮城野・美術、仙台商、多賀城、松島・普通、富谷・人文

 

ナンバースクール関連については、一高、三高・普通が2倍を超えています。

二華は1.06倍となっています。

昨年、二華は、第1回予備登録1.00→後期本出願1.52となった「前歴」がありますので、本出願の際は注意してください。

二華以外に本出願の際の要注意校は、以下を参照してください。

宮城・仙台の公立高校受験  本出願の際の要注意校 〜「あ! しまった」とならないように〜

なお、↑の記載で、本年の同じ学校の中の「学科間のスライド」については、名取高校が家政科→普通科は可、普通科→家政科は不可となっています。

第2回予備登録の発表は来年1月12日です。

「動画で雨か嵐か」 〜公立高校入試第1回予備登録発表と本出願について〜 2017/11/10

動画がきちんと表示されない場合はこちら↓

 

https://youtu.be/oDcJie1C5Xw

「社会不適合者」から愛をこめて(笑) 〜人生いろいろ〜 その1 2017/11/11

先般、あるご同業の方のお書きになっているブログに次のようなことが書いてありました。

その方は、今、営んでいる職業のことで、周りの方の理解がなかなか得られず、あるご指導先のご父兄から、以下のように言われたとおっしゃっています。

 

〜よく仙台二高出て東北大とか有名私立大出て家庭教師が本業って聞くと正直引きます。

社会的に不適合なの?って思います。

ちなみにうちの旦那は三高出て東北大卒ですがソニー本社で働いてますし.....

 

わたしは当該ご父兄が挙げたうちの2つに該当するので、「社会不適合者」と判断されてしまいますね(笑)

そもそも受験産業従事者というのは、そのご父兄が「社会不適合者」と判断する人たちの受け皿となってきたように思います。

例えば、駿台予備校で長年、物理の講師をしていた山本義隆氏は、東大全共闘の議長です。

彼は東大在学中、学生運動と称する極左破壊活動を扇動してきた人物です。

指名手配を受けた後、地下に潜伏し、逮捕されました。

予備校はそういったスネに傷を持つ人たちを気前よく受け入れてきました。

わたしに逮捕歴はありませんが、12年間、会社勤めをしてきて、その後「成り行きで」、今の職業を営んでいます。

ですから、「社会的に不適合なの?って思います」と面と向かって言われても、「今更、何を分かり切ったことを言っているの?」と困惑してしまうだけです。

ただわたしの感覚は、自分を「社会不適合者」と言うより、「アウトサイダー」としてとらえるほうが、感覚的にしっくり来ます。

次回に続きます)

「社会不適合者」から愛をこめて(笑) 〜人生いろいろ〜 その2 2017/11/12

前回の続きです)

ちなみに、わたしの高校の同級生には、京大に進学後、中退し、仙台市内の某所で学習塾を営んでいる人がいます。

また、わたしの高校時代の友人だったある女性は、一女(現在の宮城一高)→京大卒業→ジャズシンガーです。

彼女からは、仙台で催しをやるとき、今もお誘いのメールが来ます。

まあ、人生いろいろです(笑)

わたしが会社を中途退社した理由というのは、要するに、利益を産まない部署に配属されたということに尽きます。

企業にとって、利益を産まないというのは、悪でしかありません。

そこで、人員削減→残った社員への過重負担→さらに利益幅縮小という悪循環をたどっていきました。

わたしもそうした過程で自律神経に変調をきたして体調が悪化し、会社を1週間ほど休んだ経験があります。

わたしと同じ部署で働いていた同僚には、東北大の卒業生がわたしを含めて4人いました。

うち、1人が定年まで勤め上げただけで、わたしを含めた残り3人は中途退職しています。

その中のある方は、退職後、福島の原発処理のための作業をしばらくやっていました。

わたしは彼らに比べて随分早くに退職したほうですが、彼ら以外にも中途退職を余儀なくされた人はたくさんいました。

今もその会社に勤務している同僚に会うと「菊池君は逃げ出せる場所があったからいいよな〜 オレなんか家のローンもあるし、子供もいるし、行くところもないしなあ〜」などという言葉を随分とかけられました。

退職後の生活が必ずしも順風満帆だったわけではありません。

そういう言葉には、ただ苦笑いでこたえるほかありませんでした。

現在の生活を考えると、彼ら以上に幸福だとは思いませんが、かと言って、彼らより不幸だとも思えないのです。

次回に続きます)

「社会不適合者」から愛をこめて(笑) 〜人生いろいろ〜 その3 2017/11/13

前回の続きです)

わたしは勤務していた会社を辞めるにあたり、上記のような経緯があったためか、親兄弟からも、現在の職については、非難がましいことを言われたことはありません。

わたしの父自身が、会社を途中で辞めて事業を始めた経緯があったということもあるのかもしれません。

家内や家内の実家筋との関係については、葛藤がなかったわけではありません。

「金の切れ目が縁の切れ目」とは、いかなる意味を持つ言葉なのかを身に染みて実感しました(笑)

金銭面でのやりくりが落ち着くにつれ、葛藤も落ち着くようになりました。

会社勤めをしていたころは、今とは比較にならないほど休日があり、ボーナスやら、退職金などというものがありました。

しかしなぜか、あの頃に戻りたいとは思わないのです。

「その1」で話題に出た、ご父兄のご主人というのは、三高→東北大→ソニー本社にお勤めということで、すばらしい経歴の方だと思います。

その一方で、そういう有能な方であっても、会社がシャープや東芝のようにならない保証はありません。

もっともソニーがそうなったら、日本がどうかなってしまいますが.....

そうなると、本人の努力だけではどうにもならない事態に陥ってしまいます。

このコラムをお読みの、特にお父様は、もし今の仕事がなくなったり、収入が激減した場合、奥方が今まで通りに接して下さる保証は何一つないことを頭の片隅にでもご記憶ください。

またお母様は、ご主人のお給料日の晩のおかずをいつもより一品多くするとか、「いつもありがと」と一言添えるだけで、それがご主人に対する何よりの栄養ドリンクになることをご記憶ください。

今回は、何だか「教育コラム」という趣旨からはちょっと外れてしまいました。

妄言多謝。

仙台高校・東高・富谷・多賀城高校を目指している受験生へ 〜何が足りていて何が足りないのか〜 その1 2017/11/14

仙台高校・東高・富谷・多賀城高校といったところは、普通高校でみやぎ模試偏差値50前後です。
「受験生の真ん中」の人たちが集まっています。

今回のコラムでは、これらの高校を目指している受験生の皆さんに向け、どういうところが足りていて、どういうところが足りていないのか、という点を述べることにいたします。

まず、これらの学校に通う人たちは、平均程度の力は持っています。

「何を当たり前のことを.....」と言われるかもしれません。

しかし、平均を超えない人たちと比較すると、指導をしている際、理解力、特に国語力の違いを感じます。

また素直でおとなしいタイプの人たちが多いとも感じます。

そして「言われたことはやる」という人たちが多いです。

その一方で、この層にいる人たちは、「もう少しの詰め」が甘いために、取りこぼしをしたり、勘違いをしていたりというようなことがあります。

成績を上げるためには、取りこぼしを何としても防がなくてはなりません。

そこでお勧めしたいのが、模擬試験の活用方法の工夫です。

多くの人は、みやぎ模試などの模擬試験の判定表を見る場合、偏差値とA,B,Cといった志望校判定しか見ていないのではないでしょうか。

だとしたら、非常にもったいないことをしています。

わたしが見てほしいのは、判定表の裏などに記してある、問題ごとの正答率一覧表です。

次回に続きます)

仙台高校・東高・富谷・多賀城高校を目指している受験生へ 〜何が足りていて何が足りないのか〜 その2 2017/11/15

前回の続きです)

ここで、正答率が50%を超える問題を、どの程度取りこぼしてしまっているか、しっかり見ておきましょう。

正答率50%を超える問題というのは、2人に1人が正解している問題です。

去る10月に行われたみやぎ模試の成績表を見ると、平均点が265点です。

仮に正答率50%超の問題を、全く取りこぼさずに正解できた場合、得点は320点となります。

この点数ですと、偏差値が55くらいです。

ということは、偏差値50前後の人たちというのは、何らかの形で取りこぼしをしているということがよく分かります。

模擬試験の復習をするときには、正答率50%を超える問題の中で、正解のできなかったものをまずもって集中的に復習すべきです。

もし、正答率70%超の問題で、不正解のものがあったとしたら、一大事!と受け止めてください。

取りこぼさないためにやるべきことというのは、それほど難しいことではありません。

数学の計算であれば、暗算で済ませずに計算過程をしっかり書くとか、問題をしっかり読むとか、「当たり前のことを当たり前のように積み重ねる」ことです。

これは、すなわち、普段の学習で、どれほど自分で取りこぼさないように留意しているかが結果となって現れます。

普段はなあなあでやっていて、試験のときだけお行儀をよくしようと思っても、できることではありません。

ほんのちょっとの注意と工夫が試験の結果を大きく変えていきます。

仙台商業から東北学院大学への進学の道 〜簿記という強み〜 その1 2017/11/16

東北学院大学(以下、「学院大」と記します)は、県内のいろいろなところから進学する人がいます。

一昔前に比べて、指定校推薦制度を上手に使って進学している人が多くなっているように思います。

少子化の影響もあるのでしょう。

指定校推薦を使うとなれば、常日頃の定期試験の成績が物を言います。

となると、一般入試では選択する必要のない科目、例えば文系であれば数学のような科目の成績にも目配りをしなくてはなりません。

平均評定が重要だからです。

そのような中、今回のコラムでは、仙台商業から学院大に進むというコースについて紹介してみます。

仙台商業は、みやぎ模試偏差値が47となっています。

ですから、受験生全体の平均そこそこであれば、十分に合格できます。

ここの強みは、簿記です。

経営学部では、簿記の資格を生かした指定校推薦があります。

その名の通り、「資格取得推薦」と呼ばれるものです。

この推薦入試は、評定が3.8以上あること、日商簿記2級以上の取得が条件となっています。

平均評定3.8以上ということであれば、数字上、そんなに高い関門ではありません。

もっとも実際の受験者はそれをはるかに上回っているでしょうが.....

さらに一般入試でも数学などの代わりに、簿記で試験が受けられます。

そのため、仙台商業からは平成28年度で34名の学院大進学者がいます。

うち、経営学部の進学者は19名です。

簿記の強みを十分に生かしているのでしょう。

次回に続きます)

仙台商業から東北学院大学への進学の道 〜簿記という強み〜 その2 2017/11/17

前回の続きです)

簿記という科目は、中学生にとって、なじみのないものです。

それは一言で言うと、「企業の経済活動の日記」です。

具体的にはこういうことです。

〜会社がボールペンを購入した場合、それを「売り物」とするのか、社員の事務用品にするのか

〜その際、現金で買ったのか、月末に銀行振り込みで一括払いにするのか

これらの違いを一定の決まりに従って、処理します。

その「一定の決まり」を学ぶのが簿記です。

わたしは会社員のとき、簿記を学ぶように言われ、日商簿記3級の資格を持っています。

2級にも挑戦しましたが、不合格となり、部署の配置転換で、そのままになってしまいました。

こういう経緯があって、仙台商業や育英の生徒さん、あるいは、商業関係に進学予定の生徒さんには、簿記を何度か教えたことがあります。

もちろん、本格的なものではないのですが、一応、試験範囲になるものくらいは、何とかなりました。

簿記を勉強している生徒さんの反応は、数学・英語といった科目の学習より興味をもって学習に臨んでいる人が多かったです。

本格的にやろうとすれば、難しくなりますが、一般入試で数学を受験することを考えると、ハードルは高くありません。

学院大が、ナンバースクールや中堅高校からも一定数、進学していることを考えると、仙台商業からの学院大進学は「狙い目」です。

ご一考を。

「動画で雨か嵐か」 〜公立高校前期選抜 小論文試験の留意点〜 2017/11/17

動画がきちんと表示されない場合はこちら↓

 

https://youtu.be/Zk1faJwvvF8

「試験の点が上がる」読書はどうあるべきか その1 2017/11/18

新規でお問い合わせを下さるご父兄の話を伺っておりますと、ときどき「うちの子供は、読書をしなくて.....」とおっしゃる方がいらっしゃいます。

そうおっしゃるご家庭には、わたしの目で見て次のような特徴があります。

 

1.ご父兄の知的レベルが高い

2.子息の成績は、中の上〜上位層で、上位層が多い

3.平均的な生徒さんより、文章の読解力がある

 

また「うちの子は、読書をしています」とおっしゃるご家庭の場合、次のような特徴があります。

 

1.ほんとうに本好きで語彙が豊富、成績も上位

2.実はご父兄がおっしゃるほど、本を読んでいない。

文章を読んでいるようで読んでおらず、語彙も貧弱。

成績は下位のほうに甘んじている。

小学生に多い。

 

そんなわけで、読書に関してご父兄がおっしゃることを、額面通りには受け取っておりません(笑)

わたしが体感して確かめることが必要だと感じています。

だいたい勉強の苦手な生徒さんの場合、一人の例外もなく、文章の読解力が乏しいです。

それからその学年の該当者であれば、大概の人が知っているようなことも知らないことが多いです。

要するに読書などというものには、およそ縁のない生徒さんが多いのです。

しかし、そういう生徒さんのご父兄は、「うちの子は、読書をしなくて.....」とおっしゃってくることはまずありません。

読書に関して、ご父兄のホンネは「読書をして試験の点が上がってほしい」ということでしょう。

であるなら、「試験の点が上がるための読書はどうしたらよいのか」ということに関心をお持ちのはずです。

以下、その点に関して、私見を述べます。

次回に続きます)

「試験の点が上がる」読書はどうあるべきか その2 2017/11/19

前回の続きです)

読書に関するわたしの考えは、以下の3点です。

 

1.試験の点が上がることを読書の目的とすべきでない

2.興味のあるものを読む

3.ジャンルは偏っていて一向に構わない

 

わたしが子供のころのことを振り返ってみますと、いとこからもらった童話全集やら、百科事典やらは周りにたくさんありました。

特に意識をするわけでもなく、暇な時間にそれを読んでいたように記憶しています。

また、学研の「科学」「学習」シリーズも小学生時代に毎月配達してもらっていました。

そのときに読んだことが、後になって、試験に役に立ったということはたくさんありました。

よって記憶の負担が減ったり、記憶が確かなものになったという側面はあります。

しかしそれは、たまたまそういう結果になったということです。

試験の点数を上げようと思って、それらの本を読んでいたわけではありません。

それから、興味のある分野でなければ、活字を追うことはできません。

わたしは小学生のころ、「ハイジ」や「フランダースの犬」「オズの魔法使い」といった「定番」はよく読んでいました。

が、中学生になってからというもの、小説のような純文学の類は、教科書に出てくるものを除いて全く読んでいません。

「幅広い読書」などというのは、政治家や経営者にとっては必要かもしれません。

高校生くらいまででしたら、偏っていて一向に構いません。

次回に続きます)

「試験の点が上がる」読書はどうあるべきか その3 2017/11/20

前回の続きです)

受験という観点から見た読書というのは、「すればするほど知識量が増え、試験のときに負担が減る」という側面があります。

もちろんそれは重要な要素です。

しかし、それ以上に大切なのは、「文字に立ち向かっていく姿勢」です。

勉強の苦手な生徒さんを指導をしていて痛感することがあります。

それは、彼らが時としてまともに考えずに答案を書いていたり、文章をほんの少し読んだ時点で、考えるのを放棄してしまっているのが多いことです。

言い換えると、「文字に立ち向かっていく姿勢」が非常に弱いのです。

その大きな原因としては、使いこなせる言葉の数が少ないというのがあります。

しかし、見ているとそれだけではありません。

「書いてあることを読んでじっくり考えてみる」という気力そのものが弱い傾向にあります。

彼らが「分からない、解けない」と言ってくる問題を、少しずつ区切って、考えるように水を向けると、スルスルと問題が解けてしまうということがしばしばあります。

その間、わたしは文章を少しずつ区切って、その言葉の意味することを彼らに答えさせているだけです。

そういう場合があるということは、つまり、彼らが文章を読む前に、戦意を喪失してしまっていることを意味します。

「aとbの和と、cとdの積を.....」などという言葉を目にした瞬間、彼らの頭の中はグルグルと回り始め、「分からない、解けない」となってしまっていることが多いのです。

これでは、まともに考えて答案を書くように言っても、無理な話です。

「読書は文字に立ち向かっていく姿勢を養う」.....受験としての読書はこれで十分なのではないでしょうか。

「絶対に試験に出ない.....」について 〜ツイッターでつぶやく理由〜 その1 2017/11/21

わたしのツイッター履歴をご覧になっていただくと分かりますが、日に1回を基準として、「絶対に試験に出ない」と称した豆知識の数々を紹介しています。

これらのネタ元は、書籍やネットに記載のあるもので、アップする前に複数のソースを確認するようにしています。

まあ、それらのソース自体も間違っている可能性があるので、100%正しいとは言えません。

そのあたりは、ご容赦いただき、もし誤っているものがあれば、ご指摘いただけるとありがたいです。

生徒さんの話を聞いていると、わたしがネットに発するものに関して、あることが分かります。

彼らはコラムのほうを読むことはかなり少ないですが、ツイッターはときどき眺めている人が多いようです。

その中で、「絶対に試験に出ない.....」というつぶやきは、彼らの興味関心を引きやすい題材です。

普段から「ここは試験に出るから」「試験では.....」と、わたしや周りからは、とかく「試験に出る」という観点から締め付けられている彼らです。

「絶対に試験に出ない」という断り書きは、どうも新鮮に映るらしいです(笑)

最初から断っている通り、ここにある知識は、知っていても、役に立つことはないものばかりのオンパレードです。

かなりマニアックなものや専門家にとって必要もしくは常識となっているものも多いです。

しかし、役に立たないものでありながら、「おもしろい」ものではあるかもしれません。

次回に続きます)

「絶対に試験に出ない.....」について 〜ツイッターでつぶやく理由〜 その2 2017/11/22

前回の続きです)

だいたい、世の中のために役に立つものほど、「つまらない」ものが多いです。

逆に、役に立たないものほど、「おもしろい」ものが多かったりします。

芸能人の情事や離婚などというのは、これを知っていたからと言って、世の中の役に立つことはまずないと言っていいです。

しかし、そんな役に立たないものでも、人々の耳目を集めるのは、それが「おもしろい」からです。

特に女性はそういう話題が、年齢を問わずお好きなようです。

逆に、数学の三平方の定理などというのは、これがあるおかげで、我々の生活がどれほど快適なものになっているか、その功績は計り知れません。

しかし、そういうものを積極的に学びたいなどと考える人は、ごく少数です。

なぜなら、そういうものは、「つまらない」からです。

要するに、受験勉強というのは、「つまらない」ものです。

さらに学校では定期的に試験が実施され、上級学校に進学しようと思ったら、これまた試験が課されます。

致し方のないことながら、この「試験」の存在が、「役には立つがつまらない」知識を、よりつまらなくさせています。

だからこそ、わたしのような受験産業に従事する者が出てきているわけです。

「つまらない」ものをやるのは苦行です。

一方、「おもしろい」ものをやるのは、大変な面もありますが、苦行ばかりではありません。

「絶対に試験に出ない.....」を通じて、少しでも学習というものに関心を持ってもらえれば、わたしの狙いどおりです。

学習障害 家庭教師のホンネ その1 2017/11/23

わたしはこれまで何名か、学習障害を持つ生徒さんを担当してきました。

学習障害に関しては、これまで多かったのが、算数・数学の文章問題がほぼ理解できないというものです。

例えば次のような算数の問題があったとします。

 

A君は、500円持っています。

300円のものを買いました。

お釣りはいくらでしょう。

 

答えは500−300=200円となりますが、こういう生徒さんは、しばしば800円と答えます。

500+300=800となるというのが、彼らの述べる根拠です。

こういう状態が、小学校の高学年や中学生になっても続きます。

彼らは通常の生徒さんよりは、スピードや正確さに劣るものの、計算そのものはこなします。

そのため、中学の数学における計算問題で、ある程度点数を確保することができます。

ただ、どういう場面で、足し算・引き算・掛け算・割り算を使い分けなくてはいけないのかよく理解できません。

数字を見ると、片っ端から足していくというのは、よく見られる現象です。

こういう感じですと、大人になってからも、仕事をする際に支障が出てくる場面が予想されますが、こうした生徒さんは、一定数います。

学習障害を持つ生徒さんにわたしができることは、「学習障害を踏まえた上での受験指導」です。

学習障害そのものを改善させることはできません。

しかし、そういう現状を分かった上で、受験指導をすることはできます。

次回に続きます)

学習障害 家庭教師のホンネ その2 2017/11/24

前回の続きです)

学習障害の改善については、そのための専門家がいます。

逆に、そうした専門家は必ずしも受験指導に詳しいわけではありません。

通常、そういう子息をお持ちのご父兄がお考えになるのは、障害の改善と高校等への進学の両面です。

小学生のうちならば「まだ先」というお考えのご家庭が多いです。

が、中学校も2年生くらいになると、高校への進学が気になりだします。

各種支援学校に進学するというのなら話は別ですが、学習障害という生徒さんも入試がある以上、学校側が点数をおまけしてくれるわけではありません。

そういうときが、わたしのような者の出番です。

これまでの経験ですと、学習障害という生徒さんのほうが、一般的な生徒さんに比べて、わたしの話を聞き入れ、指導を受けようという生徒さんの割合が多かったです。

わたしは成績にかかわらず、わたしの話を聞き入れ、指導を受けようという生徒さんの指導を引き受けています。

ですので、彼らの指導に関して、大きな支障を感じたことはありません。

むしろ、気を遣うのが、生徒さんよりもご父兄に対してです。

それでも、最初から子息が学習障害であることを認識し、それを踏まえた上での指導をご希望の場合はいいのです。

どうにもこうにも迷うのが、子息が学習障害である疑いが大きいのに、それを認識していない、あるいはそれを認めたくないご父兄の場合です。

次回に続きます)

学習障害 家庭教師のホンネ その3 2017/11/25

前回の続きです)

そういった際、よくあるケースとしては、ご父兄が子息を「勉強の苦手な子」と認識はしているものの、「家庭教師のように1対1で教えてもらえば、何とかなる」とお考えになっているという場合です。

子息が小学生である場合に多かったりします。

ご父兄の望むレベルが高くなければ「何とかなる」こともあります。

しかし、それがその道の専門家でも困難が伴うようなことであれば、どうにもなりません。

こうしたとき、一介の家庭教師としては、「学習障害があるようだが、ご父兄にお伝えしたほうがいいか、言わないでおいたほうがいいか」と悩む場面が出てきます。

今のわたしであれば、その旨を伝えます。

あくまで「その道のプロではありませんが、もしかしたら.....」という風に言い方に細心の注意を払うという前提の下でですが.....

しかし、わたしのように考える受験関係者ばかりではありません。

わたしは独立して仕事を営んでいますからいいですが、家庭教師派遣会社から仕事を請け負っている家庭教師の場合、伝えたことで起こるかもしれないご家庭・会社とのトラブルなど、いろんなことが頭を巡ります。

会社としては、トラブルによる解約、売り上げ減が困るのであって、それは必ずしもご家庭や現場の家庭教師のことを第一義に考えているわけではありません。

良心的な人ほど悩みます。

ですから、「もしかしたら、うちの子、学習障害なのかも.....」とお感じになったら、しかるべきところで検査を受け、それから今後の受験をどうするか、お考えになることをお勧めします。

学習障害で悩んでいるのは、ほかでもない、ご子息本人なのですから.....

「動画で雨か嵐か」 〜点の上がる課題の生かし方〜 2017/11/25

動画がきちんと表示されない場合はこちら↓

 

https://youtu.be/ghNKIln1Bag

生徒さんの「悪い癖」をどうするか その1 2017/11/26

生徒さんの指導に当たっていると、大なり小なり「悪い癖」がついてしまっているものです。

「悪い癖」がついていても、正確に解けているならば、わたしとしては大目に見ています。

しかし、ほとんどの場合、そのことが原因で正解にたどり着けていません。

そもそも生徒さんは、悪い癖を「悪い癖」と自覚していません。

1対1の指導をしていると、よくも今までこういうやり方でやってきたなと驚くようなことがしばしばあります。

その「悪い癖」というのは、大別して2種類あります。

まず第1点目が、習得の際、間違って覚えてしまったために起きるものです。

これは、だいたい、勉強の苦手な生徒さんによくあることです。

例えば、以前担当していた中2生に、分数の計算がほとんどできない生徒さんがいました。

「5分の2」という分数を書くとき、普通の生徒さんなら、「5分の2」というふうに、(分母)→(横棒)→(分子)と書きます。

ところが、その生徒さんは、それとは逆に(分子)のほうから書き始めていました。

つまり、彼の頭の中では、「5分の2」という分数を「2と5」としか認識できていなかったということです。

こういうことを分数習得時からずっとやってきたのです。

これでは、まともに分数が計算できるようにはなりません。

次回に続きます)

生徒さんの「悪い癖」をどうするか その2 2017/11/27

前回の続きです)

第2点目としては、要するに「手抜き」です。

これが顕著に現れるのが数学の計算です。

きちんと計算過程を書いたりすれば間違うはずのないようなものを、面倒がって書かずに暗算で済ませて自爆するというものです。

これは生徒さんの「悪い癖」の中で、わたしが最も嫌うものです。

そこには間違うことに対する「恐れ」とか、できる限り点を取っていこうという姿勢が感じられません。

これだけ間違いをしていて、少しは工夫しようとか、もっと丁寧にやろうと思わないのかと、その「大胆不敵」ぶりには、閉口せずにいられません。

しかし、そういうことをしている本人は、意図して「手抜き」をしようと思っていないことがほとんどです。

つまり、これが「自分のやり方」なのであって、そこに「悪意」のないことがほとんどです。

これをもっと丁寧にやろうとか、丁寧にやれば実は点数の上がることが多いのだ、という風にはゆめゆめ考えていません。

自分としてはこれまでそのやり方で、何の問題もなく平和にやってきたのに.....

突然「そのやり方ではだめだ」とか「手抜きだとか」「丁寧にやれ」とか言うなんて、この人は何を言っているの???

と、多くの生徒さんはその目で語っています(苦笑)

それはちょうど、会社で新しい上司が赴任してきて、「今までのやり方」を徹底して否定してくるときにご父兄が受ける印象と酷似しています。

とにかく、「今までのやり方」が理屈抜きで一番なじんでいるのです。

これを積極的に変えようとする人はそうそういるものではありません。

次回に続きます)

生徒さんの「悪い癖」をどうするか その3 2017/11/28

前回の続きです)

こうした点を踏まえ、「悪い癖」を直すために、わたしが留意しているのは、「この癖だけは絶対に見過ごせない」というものから絞って直していくということです。

「悪い癖」を放置したままでは、成績は上がりません。

かと言って、「あれもダメ! ここはこうしろ!」と矢継ぎ早に指摘したのでは、彼らは萎縮してしまったり、反発したりするだけです。

わたしから見れば、単なる「悪い癖」であっても、彼らにとっては、長い間やってきてすっかり体にしみこんでしまった「心地よいやり方」だからです。

また、生徒さんによっては、「悪い癖」を「自分のやり方」としてこだわりを持っている人もいます。

学習の面で志気が高くなく、その一方でプライドが高い生徒さんにこうした傾向が見られます。

そのようなこともあり、拙速に彼らの修正をやろうとしても空回りしてしまいます。

そこで、一つの「悪い癖」がよくなってきたら、その次のことに取り掛かるようにしています。

そういうふうにしないと、彼らも疲れるでしょうし、第一わたし自身がくたびれます。

またわたしは、「悪い癖」がなぜ「悪い癖」なのかを、その癖が出た時点で答えさせるということもよくやっています。

そういうふうにすれば、わたしから指摘されて聞き流されるよりは、自分なりに「悪い癖」を考えるという所作が加わります。

なかなか「悪い癖」というのは直りにくいですが、気長にやっていくしかないと考えています。

平成29年11月度 対抗バトル 入賞者発表! 2017/11/29

恒例となりました「対抗バトル」の結果は以下のようになりました。

 

(模擬試験の部)

仙台市青葉区 高校3年 M.Aさん

☆前回比 偏差値3アップ 改善率9.7ポイント

 

今回はM.Aさんを「英雄認定」いたします。

M.Aさんについては、文系科目の積み増しが課題となってきました。

入試の過去問やこれまで受けた各種試験の解き直しを丹念に進め、今回の結果となりました。

特にM.Aさんが行ったのが、定期試験の見直し・解き直しでした。

定期試験というと、模擬試験と違い、見てくれがよくありません。

今のこの時代に、昔ながらのくすんだ色の紙.....

高校生になると、なかなか解き直そうという気にならないものです。

しかし、定期試験はその教科のプロが作成している問題です。

入試とは性格が違いますが、共通している部分はあります。

「逆転の発想」というわけではないでしょうが、その点をしっかり復習することで、今後の成果につなげてください。

彼女のほかにも日々の努力を続けている生徒さんはいます。

そういう生徒さんも「英雄認定」を行いたいのはやまやまですが、「成果を出した」という一点で評価することにします。

年末が近づき、受験生の皆さんは詰めを行う段階に差し掛かっています。

来月も引き続き全力で臨みましょう。

お問い合わせをいただいたときの対応方針について 〜「しつこい営業」ができない理由〜 2017/11/30

今回のコラムでは、お問い合わせをいただいたときの対応方針について、述べてみることにいたします。

わたしがこれまで取ってきた方針というのは、基本的に「菊池に指導を依頼したいという意向がない方への営業トークはしない」というものです。

お問い合わせを下さるご父兄のほとんどは、菊池への指導依頼というご意向をお持ちになって、ご連絡を下さっています。

しかし、すべての方がそうかというと、必ずしもそうではありません。

他所と比べてという場合や、指導を受けるかどうかということを迷っておいでのご父兄もいらっしゃいます。

また、菊池の指導を受ける意向はあまりないが、いろんな情報を得たいという方もいらっしゃいます。

そうした方の中には、「売り込まれること」「営業トークを聞かされること」に不安をお感じの方も多いです。

実際、わたしの留守中に家人が電話を受け、折り返しのためにお名前や電話番号を尋ねようとすると、告知を拒否なさる方がいらっしゃいます。

そもそもお問い合わせを下さっている時点で、意思がはっきりしていないのですから、それも無理からぬことです。

何人も専属スタッフを置いている派遣会社であれば、連絡先を聞いておいて、機会あるごとにダイレクトメールを出したり、案内の電話をしたり、という具合に、その後の営業につなげようとするでしょう。

わたしの場合は、経営者&講師&小間使いを一人で務めています。

明確な意向を示さない方に、後追い営業をしている時間的な余裕はありません。

「しつこい営業」のできない最大の理由がそれです。

また「菊池に指導を依頼したい」というお考えのない方としても、わたしの営業トークを聞かせられるのはたまったものではありません。

距離を置くのがお互いのためです。

わたしとしては、そのような方に時間を割くよりは、菊池を必要としているご父兄、生徒さんのためにエネルギーを注ぎたい、そして1点でも2点でも生徒さんの成績を上げたいと考えています。

ご了承ください。

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