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これまで受験指導をしてきて、生徒さんのいろいろな筆跡を見てきました。
そうした中で、今回のコラムでは、字の乱雑な男子に焦点を当ててみます。
なぜ字の乱雑な「男子」なのか.....
男子生徒と女子生徒を比べてみると、「乱雑系の字を書く」割合は、男子が際立って多いです。
「この生徒さん、悪筆もしくは乱筆だな〜」と感じた女子生徒は、1人いただけです。
そして、男子生徒の悪筆・乱筆ぶりと比べると、「かわいいレベル」でした。
「乱雑系の字を書く」男子をお持ちのご父兄、ことにお母様にしてみると、心配の種は尽きないかもしれません。
「口うるさく字を丁寧に書くよう言ってきた。
でも、いくら言っても改まらない。
よって、さじを投げた」
こういうお母様も多いのではないでしょうか。
ご父兄の心配の種とは、すなわち、
「こんな字を書いていて、入試や学校の試験で、損をしてしまうのではないか」
というものです。
これに対するわたしの答えは、次の通りです。
(1)字が汚いことで、得をすることはない
(2)逆に字が汚いことで被る損害は、想像より随分と小さい
(3)国語の漢字の書き取りは、字が汚いと損をする
以上は、試験の採点結果を見ての感想です。
この「試験」とは、模擬試験・定期試験・実力試験など、多岐にわたります。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
「乱雑系の字を書く」男子には、ごく大雑把に分けると、「優秀なトップ層」と「学習障害などの発達障害がある層」があります。
つまり「成績では両極端」です。
両者の書くものは、「乱雑」という一点で同じです。
ただ、よく見ると、違いのあるのが分かります。
<「優秀なトップ層」の場合>
・速く書ける
・「たどたどしい」字ではない
・字の濃さは普通の生徒と変わりない
・「乱筆」ではあるが、「乱文」ではない
<「学習障害などの発達障害がある層」の場合>
・あまり速く書けない
・「たどたどしい」字が多い
・字の濃さは、極端に濃かったり、極端に薄かったりする
・「乱筆」であり、かつ「乱文」
「優秀なトップ層」の書く字は、「医師がカルテに書くような字」を想像してください。
これには暗号のような雰囲気があります。
それゆえ、相当に読みづらいです。
ただ、書いてあることの意味は通っています。
「乱筆」ではあるが、「乱文」ではないというのは、そういう意味です。
一方、「学習障害などの発達障害がある層」の乱雑な字は、一言でいえば、「幼い」字です。
的確に学年相応の処理をできあぐねていることが、字を見ても分かります。
書く内容も、何を言いたいか、きちんと自分の意思を書き表せない様子が見て取れます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
「乱雑系の字を書く」男子をお持ちのご父兄が最も心配するのは、たぶんこの一点です。
「字が乱雑なことで、学校の試験、とりわけ入試で損をするのではないか」
以下、このご心配にお答えします。
確かに、字が乱雑なことで、決して得なことはありません。
ただ、被る損害というのは、わたしが目にする限り、意外なほど大きくありません。
乱雑な字の「識別能力」に関して、学校の先生方はその道のプロです。
かなり乱雑な字でも、きちんと採点しています。
もっとも「絶対に採点ミスがない」とは言い切れませんが.....
その一方で、先生方は、「乱筆」を許しても、「乱文」は許しません。
辻褄の合わないことを書けば、それがどんなに綺麗な字でしたためられていても、点はもらえません。
逆に、書いてあることが正しければ、きちんと点がもらえているようです。
一点、確実に損をするのは、漢字の書き取り問題です。
ミミズがタコ踊りをしているような字で漢字を書くと、点を落としているケースがときどきあります。
例えば、「打」の「てへん」と、「犯」の「けものへん」が、同じに見えてしまったりとか。
要するに、点画がハッキリしていないものは、点のつけようがないということです。
この点だけは留意しておかなくてはなりません。
「英単語ってどうやれば覚えられるんですか?」
しばしばこういう質問が生徒さんからなされます。
この質問をしてくる生徒さんは、中学生と高校生とでは意味がかなり違います。
ここでは中学生に話題を絞ります。
彼らは、平均より英語の成績が下回っています。
「英単語、覚えなくちゃ」という意識も低いようです。
そのことに加えて、わたしが彼らに対して感じるのが、
「英単語もだけど、日本語のボキャブラリーに難があるな〜」
ということです。
つまり、「英単語」より、「国単語」の不足のほうが、よほど気にする必要があります。
この「日本語のボキャブラリー不足」は、これまで当コラムでたびたび取り上げてきました。
というのも、非常に大切なことでありながら、顧みられることが少ないからです。
「国単語」の不足、つまり「日本語のボキャブラリー不足」とはどういうことか.....
例えば、英語には「複数形のs」というのが出てきます。
「1冊の本」... a book
「2冊の本」... two books
という風になります。
そして、教科書を見ると、「名詞が複数になるとsを付ける」などと書いてあります。
ところが、中学生の「学習苦手な層」になると、「複数」という言葉の意味を知りません。
「複数=2つ以上のもの」「単数=1つ」ということが理解できていないのです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
「中学生で、『複数』っていう言葉を知らないの?
まさか、そこまで.....」
このようにお感じになったご父兄もいらっしゃるかもしれません。
しかし、これはわたしの実体験、そして、指導中に確認したことです。
しかも複数の生徒さんが、そういう感じです。
ということは、英語の先生が、いくら声を枯らして「複数」「単数」だのと叫んでも、「それ以前の話」だったというオチがつきます。
さらに、「複数」という言葉を教えても、しばらくすると、この言葉は彼らの頭から消え去ります。
「『複数』の『複』とは、『たくさん』という意味です。
複雑なんていう言葉にも、使われていますよね」
こうやって2週間くらいすると、すっかり忘却の彼方.....
「複数」という言葉の意味を定着させるのに、最低5回くらいはチェック作業が必要です。
「複雑」という言葉1つで、こういう状況です。
彼らは、このように「よく目にはするが、実は知らない単語」が、平均的な生徒さんに比べると、格段に多いです。
となれば、学習に支障をきたすことは、誰の目にも明らかです。
何しろ、試験の問題を考える以前に、問題に書いてあることがよく理解できないわけですから。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
前回述べた「問題に書いてあることがよく理解できない」.....
この点については、問題文をわたしのほうで「かみ砕く」と、意外にスッと解けたりすることがあります。
つまり生徒さんが、「分からない」と言っている問題に対して、
「この問題は、言い換えると、これこれこういう意味になる。
そうなった場合、答えはどうなるか」
という風に、問題文をかみ砕いて説明します。
すると、スルスルッと解けてしまうことがあります。
意外なほどスムーズに。
もちろん、いつもこういうことがあるわけではありません。
問題文をかみ砕いて説明されると、解けるということは、その問題文を読み解く力がないということです。
ここで感じるのは、こうした生徒さんの「国単語」力です。
ここには、漢字の読み書きも含まれます。
ただ、「国単語」は、これだけではありません。
「つまびらか」「やるせない」「のべつまくなし」.....
などの「日本語の単語」を理解しているかどうかも考えあわせます。
それから「ここにA・B・C3人がいる。
AはBより背が高く、CはBほど背は高くない。
A・B・Cを背の高い順から並べるとどうなるか?」
という文章を確実に理解できる必要もあります。
いずれにしても、「国単語」力は、どの生徒さんにとっても永遠の課題です。
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わたしも小中高校生を相手に、受験指導をしてきて、随分とお長くなりました。
指導をしていると、生徒さんの発する言葉と、実態とが違っているという場面にときどき遭遇します。
そこで、今回のコラムは、生徒さんの言葉に隠された「裏の意味・真の意味」について書いてみます。
以下、記すことは、言葉を発する人こそ違え、意味するところは同じです。
お互いに打ち合わせたわけでもなかろうに、何とも皮肉なことではあります。
<言葉1>
(テストが終わって)今回のテスト、自信あります!
☆真の意味
とりあえず書いた。
正解しているかどうかは不明。
テスト終了後に、嬉々として「今回のテスト、自信あります!」と言ってくる生徒さんがちらほら目につきます。
「学習苦手」タイプです。
こうした場合で、成績のよかったケースはありません。
せいぜいが前回並みです。
下手をすると、前回を下回っています。
わたしは、このフレーズを聞くと、
「あ〜、そうですか」
と、少しそっけない反応を示します。
そして、
「まずはテストが返って来てから、ほんとうにそうだったか、見ることにしましょうか」
と、静かに言います。
腹の中では、
「『自信あります!』って、うれしそうに答えるあたり、この生徒さんもまだまだだな〜」
と感じています。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
<言葉2>
(菊池から「これ、分かりましたか?」と尋ねられて)
分かりました
☆真の意味
とりあえずお前の話は聞いた。
理解しているかどうかは責任を持てません。
わたし自身も、
「これ、分かりましたか?」
と生徒さんに言うのは、
「説明、そろそろ終わりにして、次のところに移りたいんですけど」
くらいの意味で使っています。
「これ、分かりましたか?」
と生徒さんに尋ねて、
「分かりました」
と答える生徒さんの言葉を額面通りに信じるには、わたしも家庭教師としての経験年数を重ね過ぎてしまいました。
実際、「分かりました」の言葉にどれほど信憑性があるのか、問題演習をやってもらいます。
すると、「分かりました」のレベルとは程遠いということが珍しくありません。
生徒さん本人は分かったつもりなのです。
でも、実際の問題が解けない限り、「分かりました」ということにはなりません。
逆に「これ、分かりましたか?」と、わたしが尋ねて、生徒さんが怪訝な顔をしているときのほうが、よほど信用できます。
そして、勉強の苦手な生徒さんほど、ごく安易・気軽に「分かった」という傾向にあります。
「ちょっと分からない」という表情をするのは、むしろ優秀な生徒さんです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
<言葉3>
「課題、学校に忘れてきました」
☆真の意味
課題はやっていません。
学校で課題が出て、「課題、家に忘れてきました」というフレーズは、すでに「殿堂入り」を果たしているといっていい句です。
「課題には手を付けていません」という意味で。
この「家に忘れて」の部分を、「学校に忘れて」と変えて言ってくる不届きな生徒さんがいます。
つまり、「課題を学校の朝自習などの時間に取り組んでいた」というフィクションをこしらえるわけです(苦笑)
ただ、中には学校に持っていって、ほんとうに忘れてしまったというケースもあります。
そうした場合、その生徒さんは、「課題、学校に忘れてきました」というフレーズを使いません。
「実はこれこれこういうわけで.....」と、語れば長い話をしてきます。
ただ、いずれの場合であっても、わたしとしては、「課題への取り組みなし」と判断しています。
社会に出てしまえば、実際にやってあろうと、やってなかろうと、「現物がここにない」ということに変わりはありません。
その点を、生徒さんには、懇々と言い聞かせます。
その後に、このフレーズを二度使ってくる生徒さんはいません。
彼らが「菊池に言い訳は通用しない」と考えるからでしょう。
・・・以上述べたような生徒さんの言葉を聞きつつ、日々格闘中です。
先日、静岡県の幼稚園で、園児を通園バスに置き去りにしたことで、死亡事件が起きてしまいました。
ほんとうに痛ましい限りです。原因は、幼稚園の杜撰な管理体制でした。
「当たり前のことをきちんとしっかりやる」という基本のキの字が全くできていません。
信じがたいほどのミスが重なり、最悪の結果となってしまった事案でした。
二度とあってはいけない事件です。
そこで感じたのが、
「当たり前のことをくどいくらいしっかりやることって、ホントに大切なんだよな」
ということでした。
わたしの仕事自体で、あのような死亡事故が起きることは考えにくいです。
しかし、指導には移動で車を使います。
そのときに重大な事故を起こしてしまえば、指導どころの話ではなくなってしまいます。
わたしも、仕事に臨む際は、自動車の運転はもちろん、できる限りミスを起こさないよう、慎重にしているつもりです。
ただ、これはあくまで「つもり」です。
わたし本人がそう思っているだけのことです。
人間である以上、「完璧」はあり得ません。
そういう風にしていても、ミスは起こります。
「当たり前のことをきちんとしっかりやる」すなわち、「凡事徹底」の大切さ.....
「当たり前」であるがゆえに、油断が起きやすいところでもあります。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
ああいう事故がなぜ起きてしまったのか.....
理由はハッキリしています。
トップの意識の低さです。
バスを運転していて、確認を怠ったのは、園長自身でした。
しかし、普通は、そういうミスがあっても、二重三重のチェック機能が働いているはずなのです。
ことにも、幼稚園のようにスタッフが多く働いているところならば。
それが、ことごとくできていませんでした。
そして、幼稚園は、父兄の無断欠席を普段から容認してしまっていました。
驚いたのは、今回事故に遭った園児が、「出席」となっていることです。
実際は「欠席」していたにもかかわらず。
加えて、担当者がそういう事態に「おかしいね」で、済ましていました。
これとて、くどいくらいに「無断欠席はしないように」と父兄に通知していれば、少なくなっていたはずなのです。
部下は上司を見て行動します。
要するに、上から下まで総無責任体制になっていたということです。
この原因は、トップ以外にいません。
これは、塾・家庭教師といった受験指導を行う場においても同様です。
生徒さんは、教えを受ける塾・家庭教師を見て行動します。
ですから、指導的地位にある者は、よくよくこの点を理解しておかなくてはならないと自省しています。
今回のことは、ほんとうに、考えさせられる事件でした。
「運動部と文化部では、受験のときにどちらが有利なんですか?」という質問をある方から受けました。
部活動と受験の関係については、これまでも当コラムで扱ってきました。
<関連コラム>
質問をなさった方は、「運動部のほうが、文化部より受験に有利なのかも」と、薄っすらと思っていらっしゃるようでした。
結論だけを言えば、<関連コラム>にあるように、部活動をしているかいないか、運動部・文化部いずれが有利かは、無関係です。
しかし、どうしてそのように誤解してしまう方がいらっしゃるのか.....
わたしなりの分析は以下の通りです。
(理由1)
運動部=きつい
文化部=緩やか
だから、「きつい運動部」の生徒を学校は求めているのではないか?
→運動部は入試に有利なはず
(理由2)
うちの子供、勉強はさっぱりだったが、運動部をやっていたために、その部活で推薦をもらえた
美術部や文芸部での推薦って聞かない
→運動部は入試に有利なはず
ご父兄の思考方式は、だいたいこれら2点に集約されるのではないでしょうか?
(次回に続きます)
(前回の続きです)
「運動部のほうが、文化部より受験に有利なのかも」
このように、ご父兄がお考えになる理由を2点、前回のコラムで述べました。
これについて、以下、わたしなりの観点です。
「運動部=きつい 文化部=緩やか
だから、「きつい運動部」の生徒を学校は求めているのではないか?」
という「都市伝説」は、入学試験と就職試験をゴッチャにしているようです。
入学試験と就職試験.....
同じ「試験」と言っても、性格は違います。
入学試験は、「学問の出来がどうか」が基準です。
つまり、国語や数学などで400点と410点を取る人では、410点を取る人のほうが評価されます。
一方、就職試験は違います。
こちらは、仕事に適性があるかどうかです。
コミュニケーション能力がどのくらいあるか、組織の中でうまくやっていける人物か、などが主に問われます。
そうした中で、「運動部のほうが文化部より有利」ということはあり得ます。
ですから、
「内申書をよくしたり、先生の心証をよくしたりするために、部活は運動部にしたほうがいいのかも」
というのは、全く筋違いです。
そういう心配をする前に、英単語の1つをしっかり覚えたり、数学の計算を正確にできることのほうを心配してほしいところです。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
さらに「スポーツ推薦」について述べます。
「スポーツ推薦」とは、主として高校・大学が、学問の点数より、その生徒さんのスポーツ能力に惚れて入学を許可するというものです。
今年の甲子園で優勝した育英では、硬式野球部特待生が存在します。
また、他の私立高でも、スポーツ推薦はあります。
しかし、運動部に入っていない生徒さんでも、一定の成績を満たしていれば、「スポーツ推薦」と変わらない水準で入学が可能です。
最近は私立高校となると、推薦入試が花盛りです。
ですから、「高校に入る」ということだけを考えると、「スポーツ推薦」であろうが、一般的な推薦であろうが、結果はほぼ変わりません。
あえてメリットがあるとすれば、特待生となれる、つまり授業料などが安く済ませられることです。
ただ、それとて、学業優秀な生徒さんのほうが、よほど優遇されています。
さらに言えば、「スポーツ推薦」を目指す生徒さんは、お勉強が苦手というケースがかなり多いです。
もし、学問優秀ということであれば、わざわざ「スポーツ推薦」を目指す必要がないからです。
以上のことから、受験ということをきちんと考えるなら、「学問第一。部活動は二の次・三の次」です。
部活動に関しては、運動部だろうが、文化部だろうが、好きな道を選んでください。
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本日現在で判明している各種試験の結果のうち、主要なものは以下の通りです。
<中学生>
◎みやぎ模試
(8月)
中1 371点 偏差値59
中1 439点 偏差値65
◎進学プラザ模試
(7月志望校判定テスト)
中3 420点 偏差値78
(8月オープン)
中3 439点 偏差値76
◎校内課題テスト
中3 443点 校内順位2位
<小学生>
(四谷大塚 二華・青陵中模試)
小6 374点 偏差値58
<空き状況>
☆平日
早め(16時あたり)開始、1枠程度であれば、何とかなりそうです。
夜の「ゴールデンタイム」の空きはございません。
☆土曜・日曜
残り1枠程度の空きがございます。
お住まいの場所の関係で、指導のできない場合がございます。
詳しくはお問い合わせください。
☆今後の予定
9月の19日・23日の祝日は、追加指導が入っています。
もう1枠程度、追加できるかもしれません。
また、10月は新人戦に伴う振り替え休業、祝日、秋休みがあります。
その際の短期集中指導、追加指導も承ります。
指導に当たって、当方は、特に次のような生徒さんの力になれます。
1.大学受験、赤点対策を希望する高校生
2.二華・青陵・附属など中学受験を予定する小学生
3.通塾しても、成績がなかなか上がらない中学生
☆特に上位公立高校(偏差値55以上)狙いの中学生
☆偏差値45未満(100人換算で70位より下)という生徒さんで、他塾との掛け持ちなしという場合、週2以上の指導を推奨いたします。
特に公立の中学生で、この成績の場合、週1指導でできることは、現状維持が精一杯です。
指導をお引き受けするに当たりましては、「生徒さんが、菊池の指導を受ける意思があること」のみを要件とします。
現状の成績については、一切問いません。
指導の際にかなり困難を伴う案件でも、生徒さんが菊池の指導を受ける意思がある限り、できる限りのことをいたします。
一方、「うちの子供は、全くやる気がありません。何とかやる気の出るようにして下さい」というご依頼は、申し訳ございませんが、お引き受けができません。
引き続きよろしくお願いいたします。
DIYと言えば、普通はお父様が家でちょっとしたものを工作したり、修理したりすることをイメージします。
今回、わたしが述べようとする「DIY受験」というのは、親が塾などの力を借りずに、子供に勉強を教えたり、受験指導を行うことを言います。
もちろん、世間一般にこうした用語があるわけではありません。
わたしの造語とご理解ください。
さて、親が子供に勉強を教えるというのは、多くの場合、小学校の低学年の生徒さんが経験しています。
九九やひらがな・カタカナなどは、親が子供に教えるケースがほとんどでしょう。
学校も、そういう基本中の基本は、「親が子供に教える」のを前提としてカリキュラムを組んでいます。
というより、そうとでもしない限り、学校も立ち行きません。
学年がだんだん進んでくると、親のDIYは困難になってきます。
わたしの見る限り、小3までくらいが限界です。
それ以降となると、何らかの形でヨソ様の力、すなわち受験産業の手を借りたほうがいいでしょう。
中学受験をするなら、この点、申すに及ばずです。
ただし、二華中・青陵中といった難関どころを目指すには、「塾に丸投げ」はできません。
中学受験を描いたドラマでも、その辺は描かれています。
塾側としても、「親のサポート」込みで、カリキュラムを組んでいます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
前回述べた「親のDIY受験」に関しては、子供が中学生くらいになっても、意外とそうしているご家庭があるようです。
事実、「親のDIY受験」を中学生でもやっていたが、「結局うまく行かない」という理由で、指導依頼をされるケースが意外とあります。
そして、そうしたケースは、「こじらせてしまった」というパターンがかなりを占めます。
「こじらせてしまった」というのは、小学校の基礎がズル抜けになっている状態のことです。
中学に入って、5教科200点未満、つまりどの科目でも30点台以下というケースが、これに当てはまります。
こうした場合、「親のDIY受験」をやると、かなりの確率で、的の外れた指導をしています。
「この学力で、こういう教え方をされれば、そりゃあ分からなくなるよな」
というようなやり方で、親が教えているケースがかなり目につきます。
そういう状態で親が教えても、結局のところ、子供は消化不良となります。
それが続いたところで、そのご父兄はついにギブアップします。
「こじらせてしまった」というのは、そういうことです。
そういう状態になってしまうと、それをカバーするために、莫大な労力・手間がかかります。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
前回までに述べたように、「親によるDIY受験」がうまくいっているケースは、ほとんどありません。
小学校低学年くらいまでなら、これは機能します。
しかし、それ以降になると、難しくなります。
わたしが経験した中で、唯一「親によるDIY受験」ができていると感じたのは、二華中に合格した生徒さんのご家庭です。
こちらのご家庭は、お父様・お母様がそれぞれ担当教科を決めていました。
これにより、船頭さんが2人にならないようになっていました。
また日々の学習の進め方も完璧でした。
こちらの生徒さんの場合、学力的にも相当高かったゆえ、こうした「DIY受験」ができたのだと思います。
ただ、これはかなりのレアケースです。
確かに「親によるDIY受験」は、費用的に安くは済みます。
そして、「うちの子供は、塾なんかにやるまでもない。
どういうところでもいいから、高校に行ってもらえれば」
というなら、「親によるDIY受験」あるいは「放置」でもOKです。
しかしながら、「何らかの結果がほしい」とお考えになるなら、プロの手に任せたほうが確実です。
「費用が安く済む」というのは、やはりそれだけの理由があります。
どの道を選ぶのかは、ひとえにご父兄の胸三寸次第です。
過日、四谷大塚で行われた「第2回二華中・青陵中模試」の問題・結果を目にする機会がありました。
二華・青陵を目指す小6生は、かなり受験したのではないでしょうか。
わたしがこうした模試の成績表を見るとき、重要視しているのが、問題ごとの正答率です。
これに照らし合わせることで、受験生全般のレベルを把握することができます。
その中で、わたしが「エ!エ!エ!」となった結果が目にとまりました。
「検査Ⅱ①」の問題です。
正答率を見ると、3−4が63.0%、4−1が55.3%となっています。
正直な感想としては、「二華・青陵の受験生にして、こんなに正答率が低いのか!!.....」
3−4は、円柱の側面積の問題です。
特に面倒な計算もなく、ごく基本的なものと言えます。
4−1は、仕入れ値を求める%関連の問題です。
問題文はややまどろっこしい書き方をしているかもしれません。
が、図を書いたりして考えれば、あっさり解けてしまいます。
計算も至ってシンプルです。
学校の単元テスト(受験業界でいう「カラーテスト」)に出てくるようなレベルです。
そういう問題を、4割〜5割の受験生が落としてしまっています。
この試験を受けた小6生も、全員が二華・青陵に合格できる水準とは必ずしも言えないでしょう。
しかし、「それにしても.....」と言わざるを得ません。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
四谷大塚は小5のときに、「予習シリーズ」というテキストに取り組みます。
このテキストは、二華・青陵中のような公立中高一貫校の入試に向けたものではありません。
どちらかと言えば、首都圏の難関と言われる国立・私立中入試を想定したものです。
これがどれほどの難しさかは、↓で述べたとおりです。
<関連コラム>
「予習シリーズ」は、小6(厳密には小5の2月)から、二華・青陵中に向けたテキストに変わります。
今回「二華中・青陵中模試」で出た「検査Ⅱ①」の3−4や4−1のような問題は、「サービス問題」だったはずです。
このテキストで鍛えられた二華・青陵志望の受験生ならば。
しかし、こういう基本的な問題を、半分近くの受験生が落としているという「現実」があります。
これをどうとらえるべきか.....
二華・青陵を目指す、あるいは、この模試を受けるという小6生は、その大部分が、平均的な小6生よりお勉強ができるはずです。
そういう彼らにして、こういう現実があるということは、「基本を落とさない」ことがいかに大切かを教えてくれます。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
「基本となる問題を落とさないためにはどうしたらよいのか」
なかなかに難しい課題です。
これに対するわたしの回答は、「演習量と自覚」
まず、ミスをしないためには、相応の演習量が必要です。
いくら本人が自覚をしたところで、演習量そのものが足りていない状態ではどうにもなりません。
ただ、ここでいう「相応の演習量」というのは、ご父兄が想像するレベルよりずっと量的には多いです。
野球の試合を見ていても、イニングとイニングの間に野手間でボールを回したりという場面をよく見かけます。
まさしく、「寸暇を惜しんで」という感じです。
あれだけのことをして、初めて野球らしいことができます。
そして、あれだけのことをしていても、エラーで自滅することがあるものです。
「相応の演習量」をこなさなくてはならないのは、二華・青陵中の入試でも同じです。
さらに、「自覚」という点では、
「次から同じミスをしないために、点数を取っていくためにどうしたらいいか」を、自分なりに考えて、できるところから実行していかなくてはなりません。
それができない受験生は、実際に突破するのは難しくなります。
いくら入試を突破できる器があっても。
二華・青陵中としても、そんなに基本のできない受験生が入学しても、迷惑なのです。
この点、よく留意する必要があります。
動画へのリンクはこちら
先日、Twitterで「やる気の出ない中3生」に関して述べたところ、思いのほか反響がありました。
https://twitter.com/ProTeachKik/status/1570941841637507073
https://twitter.com/ProTeachKik/status/1571276108066361344
https://twitter.com/ProTeachKik/status/1571278041002946560
わたしの場合、1ツイートに対して「いいね」の数は、せいぜい1桁です。
ここまで「いいね」の数が伸びるのは、そんなに多いわけではありません。
「いいね」を押してくださった方々は、受験関係者が多いようです。
次いで、学校の先生という感じです。
ということは、子供を教える立場にある方々が、かなりわたしと同じように感じておいでであるという証左です。
この点について、わたしのツイートした内容を掘り下げてみます。
まず、上で引用したツイートでも述べているとおり、「やる気のない生徒」は、ノーサンキューです。
これは、わたしが当コラムでたびたび申し上げてきたことです。
理由は、そうした生徒さんの指導が苦痛であることと、ビジネスとして割に合わないからです。
こういう生徒さんは、結局、短期間に辞めていきます。
以前、家庭教師派遣会社では、何度かこうしたケースがありました。
やる気がないのにお勉強をするのは、生徒さん・指導者双方によいことがありません。
家庭教師派遣会社では、どのような生徒さんであれ、指導料を払ってもらえれば、利益になります。
しかし、現場で指導するほうは、さんざん苦労して、挙句に短期間で辞めてしまう生徒を好んで教える道理はありません。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
今回わたしがTwitterで取り上げた女生徒のケースは、「やる気のない」まで行っていないケースでした。
課題をやってこなかったり、指導中の指示に従わない、などということはありませんでした。
ただ、彼女の場合、積極的に○○高校に行きたいとか、将来はこういう仕事に就きたいとかいう目標があったわけではありません。
まあ、何となく最低限の勉強していたという感じでした。
ガリガリ頑張っていこうという姿勢ではなかったです。
かといって、指導しているほうがウンザリするほどやる気がないわけでもありません。
このような生徒さんは、特に珍しくありません。
とはいうものの、中3生が9月という時期を迎えて、
「やる気が出ない。
公立高校には行きたい。
成績相応の公立高校には絶対に行きたくない」
などと涙交じりに語るようなことは、いかがなものでしょうか。
「いやいや、そうは言いますが。
そんなこと言わず、頑張っていきましょう。
まだ時間は残ってますよ」
このようにでも言えば、その場は丸く収まるのかもしれません。
「契約を長く引っ張る」ということを考えれば、そのように励ましめいたことを言っておくのが、「利口なやり方」です。
しかし、わたしはそのようにしませんでした。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
わたしがこの生徒さんに言いたかったのは、「甘ったれないでほしい」ということです。
中3の9月ともなれば、どうしなくてはならないのか、生徒さん本人は痛いほど分かっているはずです。
そして、自分の成績のことも。
彼女の成績で、公立高校に行きたいとなれば、彼女が泣いて嫌がった○○高校しか選択肢がありませんでした。
彼女が普段から頑張るタイプであって、どうしても成績が伸びずに
「わたし、○○高校にしか行けないのかも」
と言ってきたなら、突き放すような言葉を彼女にはかけなかったでしょう。
彼女がこれまで頑張ってきたことをたたえるような言葉をかけたと思います。
ビジネスとしてみれば、クライアントである生徒さんを泣かせるなんて、わたしは「悪い講師」です。
しかし、わたしとしては、「悪い講師」上等。
甘ったれたことを言って、泣きたくなれば、好きなだけ泣けばいいのです。
仮にわたしが、彼女に励ましめいた言葉をかけたところで、彼女はその後に改心して懸命にやるというヤワなタイプではありません。
その生徒さんは、この件があったからだというわけではないのでしょうが、後に指導終了となりました。
受験を前にして残念ではありましたが、致し方ありません。
先般、運動部と文化部で受験に有利・不利があるのかというコラムを当欄に記しました。
<関連コラム>
今回は、中学のトップ層が、部活動でどのように活動しているかについて述べてみます。
まず、多くのトップ層は、運動部に所属しています。
文化部に所属している場合は、吹奏楽部というケースが多いようです。
また、卓球やテニスのような個人競技の場合、中体連総体では、多くの生徒さんが「そこそこ」まで行っています。
「そこそこ」というのは、地区大会を突破して、県大会まで行くというようなレベルです。
わたしが担当した中には、水泳で全国大会まで勝ち抜いた生徒さんがいます。
彼女は、ある中学で常にトップ3の順位にいました。
受験期を迎えて、水泳を続けるかどうか、悩んだ時期もあったようです。
「文武両道」を実践していた生徒さんでした。
野球・サッカーのような団体球技ですと、その生徒さんの技術がいくらすばらしくても、上に行けるとは限りません。
わたしが担当した生徒さんでは、バスケットボールで全国大会まで行った例があります。
彼も勉学のほうで非常に優秀でした。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
前回のコラムで、中学トップ層の多くが運動部に所属していると述べました。
そして、大会で「そこそこ」の結果を残しているとも述べました。
この傾向は、高校入学後にも引き継がれます。
例えば、硬式野球の秋季大会で、二高はベスト8まで行きました。
三高はベスト4です。
某公立高で硬式野球をしている担当生徒さんによると、
「一高・三高は強い。
二高は一高・三高ほどではないが、決して弱くない」
と語っていました。
一高は惜しかったですが、二高・三高に関しては、「まずまずの結果」と言えるのではないでしょうか。
もちろん、彼らは育英のような野球エリートではありません。
高校入試のとき、野球特待制度があるわけでもありません。
勉強をしっかりやって、その上で高校に入学しています。
そして、高校入学後も学業優先です。彼らは難関入試を突破するだけの根性・学習体力があります。
平均的な高校生よりは、それがずっと上です。
そうでもなければ、あの入試は突破できません。
それが、運動の面でも生かされているということができそうです。
一高の「なんでも一高」、二高の「文武一道」というフレーズには、それなりの根拠があります。
(次回に続きます)
(前回の続きです)
トップ層の部活動状況を理解するために、それと対極の「お勉強苦手」系の生徒はどのようになるかを考えてみます。
最近、↓のようなツイートがありました。
https://twitter.com/ichi_kyouin/status/1573165288438525952
ツイート主は、いわゆる「教育困難校」の指導経験がある現役の高校の先生によるものです。
言い方は確かにきついです。
否定的なコメントも目につきます。
しかし、1万件を超えるリツイート・引用リツイート、5万になんなんとする「いいね」を見ると、共感する人が多かったのでしょう。
わたしも共感したひとりです。
わたしの見方としては、ほぼこの先生のツイートと同じです。
指導を通じて見てきた生徒さんは、こちらの先生の数に全く及びません。
ただ、例外はあるものの、「お勉強苦手」系の生徒は、スポーツ・音楽にしても、プロになれるほどの熟達者はそういないということです。
それから、お勉強と部活動との両立については、↓の調査にあるように、「部活で時間がない」ことより、「部活で疲れて学習に集中できない」点が挙げられています。
https://benesse.jp/juken/201510/20151020.html
とすれば、トップ層には、体力も求められることになります。
確かに受験勉強には体力も必要です。
それが結局のところ、部活動においても、トップ層が「そこそこ」の成績を残せる理由なのではないでしょうか。
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